給料日が土日や祝日に重なった場合、前営業日を支給日とする企業が多い
給料日が土日祝日に重なったら、支給日はいつになるのか気になる方はいるでしょう。給料日そのものは企業によって異なるものの、給料日が土日や祝日に当たった場合は前営業日に支給するのが一般的です。
このコラムでは、給料日が土日祝日に重なった場合の支給日や引き出せる時間を解説。また、給料の支払いに関して労働基準法に定められている「賃金支払の5原則」についてもまとめたので、ぜひご一読ください。
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給料日が土日祝日の場合はどうなるの?
給料日が土日祝日に当たった場合の振込日は、法律で一律に決まっているわけではなく、会社の就業規則や賃金規程によって異なるのが実情です。一般的には、休日の前の営業日に繰り上げて支給する会社が多いものの、休み明けの営業日に繰り下げる会社もあります。
ここでは、土曜日・日曜日・祝日など、給料日が重なる日ごとの振込日の目安をまとめました。正確な振込日は、就業規則などで確認しておきましょう。
給料日が土曜日の場合
給料日が土曜日の場合は、前日の金曜日に振り込まれることが多いです。休日は銀行の振込処理が行われないため、会社は前営業日である金曜日に繰り上げて支給します。
一方で、翌営業日にあたる月曜日に振り込む会社もあるでしょう。どちらになるかは会社の規定次第で、同じ土曜日でも勤務先によって受け取れる日が変わります。たとえば給料日が25日で土曜日の場合、24日の金曜日に振り込まれる会社と、27日の月曜日に振り込まれる会社に分かれるイメージです。生活費の引き落とし日が給料日の前後にある方は、振込日を事前に確認しておくと安心でしょう。
給料日が日曜日の場合
給料日が日曜日の場合は、2日前の金曜日に振り込まれることが多いです。日曜日の前日の土曜日も銀行の振込処理が行われないため、直前の営業日である金曜日に繰り上げて支給する会社が多く見られます。
ただし、土曜日の場合と同じく、休み明けの月曜日に繰り下げて支給する会社もあります。会社の規定次第という点も共通です。たとえば給料日が25日で日曜日の場合は、23日の金曜日に振り込まれるケースと、26日の月曜日に振り込まれるケースがあります。金曜日に受け取れると思っていたのに月曜日だった、という行き違いを防ぐためにも、規定を確認しておきましょう。
給料日が祝日・年末年始・GWの場合
給料日が祝日に当たる場合も、前営業日に振り込まれるのが一般的です。祝日が連休の一部になっていたり、年末年始やゴールデンウィークのように休みが続いたりする場合は、連休に入る前の最後の営業日が振込日になるため、振込日がかなり前倒しになることがあります。たとえば給料日が連休の最終日に当たる場合、連休が始まる前の営業日に振り込まれ、給料日の数日前に入金されるケースもあるでしょう。
しかし、連休明けの営業日に繰り下げる会社もゼロではないため、連休がある月は特に振込日を確認しておくと安心です。
以下のコラムでも、給料日が祝日に当たった場合について解説しているので、あわせてご一読ください。
給料日が前倒し・後ろ倒しになる理由
休日は銀行が振込作業を行わないため、給料日が休日に当たると、支給日をずらさなければなりません。前倒しにするか後ろ倒しにするかは、法律で定められているわけではなく、会社の判断によるものです。支払日が休日に入る前の営業日に繰り上げられるのか、週末や祝日明けの翌営業日に繰り下げられるのかは、会社によって異なります。
多くの会社では、この取扱いを就業規則や賃金規程に定めているため、入社時や給与明細を受け取る際に確認しておくとよいでしょう。ただし、後ろ倒しにする場合は、次に説明するとおり、同じ月の中に収める必要があります。
後ろ倒しは当月中なら問題ない
給料日が休日に当たったとき、同じ月の翌営業日に後ろ倒しにすること自体は問題ありません。一方で、「労働基準法第24条第2項」は、賃金を「毎月1回以上」「一定の期日を定めて」支払うことを求めています。そのため、月末が給料日でその日が休日に当たった場合に、支払いを翌月に繰り下げると、その月に賃金が支払われないことになり、法違反となるおそれがあります。就業規則で「休日の場合は翌営業日に支払う」と定めていても、それが月をまたぐ結果になる場合は、前営業日への繰り上げが必要です。
参照元:e-Gov法令検索「労働基準法」
一般的な給料支払日
給料日は企業によって異なり、5・10・15・20・25・30日が多いとされています。民間企業では、月末締め・翌月25日払いが一般的です。締め日と給料日の関係は、以下のコラムで解説しています。
国家公務員の給料支給日は、人事院規則九—七(俸給等の支給)で府省ごとに定められており、16日・17日・18日のいずれかです。たとえば総務省・法務省・財務省・厚生労働省などは16日、文部科学省・特許庁・中小企業庁は17日、経済産業省・防衛省などは18日となっています。
支給定日が休日に当たる場合の取扱いも同規則で定められており、日曜日なら前々日、土曜日なら前日に繰り上げ、国民の祝日に当たる場合は翌日に繰り下げとなります。民間企業で多い「前営業日に繰り上げ」とは祝日の扱いが異なる点に注意しましょう。
地方公務員の場合は各自治体の条例で定められており、21日を支給日としている自治体が多く見られます。休日に当たる場合の繰り上げ・繰り下げの扱いも条例で定められているため、勤務先の規定を確認してみてください。
参照元:人事院「人事院規則九—七(俸給等の支給)」
参照元:e-Gov法令検索「一般職の職員の給与に関する法律」
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給料日が土日祝日のときに引き出せる時間
労働基準法には、賃金を何時までに支払わなければならないという時刻の定めはありません。ただし、賃金を預貯金口座への振込みなどで支払う場合は、厚生労働省の通達「賃金の口座振込み等について」(令和4年11月28日基発1128第4号)により、所定の賃金支払日の午前10時頃までに払出しまたは払戻しが可能となっていることが要件とされています。そのため、口座振込で給料を受け取っている場合は、給料日の午前中には引き出せる状態になっているのが一般的です。給料日が前倒しになった場合も、その繰り上げられた支払日が基準になります。
なお、この取扱いは口座振込等による支払いについてのものです。給料を手渡しで受け取っている場合は、支払いの時間帯は勤務先の運用によります。
参照元:厚生労働省「賃金の口座振込み等について(令和4年11月28日基発1128第4号)」
小規模企業は午後に引き出せる場合もある
従業員数が少ない小規模企業の場合、給料日の当日に担当者が銀行の窓口で振込手続きを行うこともあるようです。この場合、作業時間によっては、引き出せるのが給料日の午後にずれ込む可能性があるでしょう。
会社から手渡しの場合
会社から手渡しで給料を受け取る場合も、基本的には給料日が支払日となります。手作業で給料を準備したり、上司となる人から直接給料を受け取ったりすることから、状況に合わせて支払いの時間帯が確定していない場合もあるでしょう。
一般的には、出勤後早めの時間帯や、仕事が落ち着いた夕方頃に手渡しされる傾向があります。
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「賃金支払の5原則」とは
厚生労働省の「労働基準行政全般に関するQ&A」によると、給料は労働基準法第24条において「賃金支払の5原則」に沿って支給されます。
「賃金支払の5原則」とは、「賃金は、(1)通貨で、(2)労働者に全額を、(3)直接、(4)毎月1回以上、(5)一定期日を定めて支払う必要がある」という規則のこと。労働者側も支給日の仕組みを理解しておくことが大切です。
所属している企業で賃金支払の5原則が守られているかチェックしてみましょう。
通貨で払う
賃金は原則として、日本円の通貨で支払う必要があります。ただし、以下の場合は例外として認められています。
- ・労働者の同意を得たうえで、本人名義の預貯金口座や証券総合口座へ振り込む場合
- ・労働者の同意を得たうえで、厚生労働大臣が指定した資金移動業者の口座へ資金移動する場合(令和5年4月1日から可能になった、いわゆる「賃金のデジタル払い」)
- ・法令または労働協約に別段の定めがある場合(通勤定期券の現物支給など)
- ・退職手当について、銀行振出小切手や郵便為替で支払う場合
実務上は、本人名義の預貯金口座への振込みが最も一般的です。
全額払い
賃金は労働者に全額を支払う義務があります。社会保険料や所得税など法令に定めのある場合や、労使協定を結んだ場合を除き、事業主の都合で控除することはできません。
直接
賃金は労働者本人に直接支払われなければなりません。親権者やその他の法定代理人、委任を受けた代理人に対して支払うことは、本人が病気などで欠勤している場合であっても認められません。労働基準法第59条では、未成年者の賃金を親権者や後見人が代わって受け取ることはできないと定められています。
ただし、本人の依頼を受けて賃金を受け取りに来た家族など、本人に賃金を届ける役割にとどまる「使者」への支払いは差し支えないとされています。病気で受け取りに行けないときは、勤務先に口座振込への切り替えを相談するのが確実です。
毎月1回以上
賃金は毎月1回以上支払う必要があり、年俸制であっても分割して毎月支払わなければなりません。ただし、賞与や退職金、勤続手当などは例外となります。
一定期日を定めて支払わなければならない
賃金は、毎月「25日」「15日」など一定の期日に支払う必要があります。「月末支払い」という場合は「月の最終日」が一定の期日。30日終わりの月は30日に、31日終わりであれば31日、2月なら28日か29日が期日です。
「10日から20日までの間」や「毎月第4月曜日」のような特定できない日付や変動する日程は禁止されています。支払日が休日にあたる場合は、就業規則の定めに従って給与支給日を繰り上げる、または繰り下げることができます。ただし繰り下げる場合は、同じ月の中に収める必要があります。月末が給料日でその日が休日に当たったときに翌月へ繰り下げると、その月に賃金が支払われないことになり、法違反となるおそれがあるため、前営業日への繰り上げが必要です。
アルバイト・パートにも適用される
「賃金支払の5原則」は、アルバイトやパートにも適用されます。そのため、一定の期日に毎月1回以上、給料全額を通貨で直接受け取らなければなりません。短期アルバイトの場合も同様に、給料日は雇用契約書や労働条件通知書で確認しておきましょう。
参照元:厚生労働省「労働基準法に関するQ&A」
安心して給料日を迎えるために知っておくと役立つこと
「給料を受け取れず、支払いが難しい」「生活費が足りない」などのトラブルを回避するため、安心して給料日を迎えるために役立つ知識を知っておきましょう。以下で解説するので、チェックしてみてください。
給料を受け取る口座を変えたいときの対応
給料を受け取る口座を変更したいときは、勤務先の担当者へ申し出ましょう。労働基準法施行規則第7条の2では、労働者の同意を得たうえで、労働者が指定する本人名義の口座へ賃金を振り込めることが定められています。
ただし、口座振込を行うには勤務先と労働者代表との間で労使協定を結ぶ必要があり、その協定で「取扱金融機関等の範囲」を定めることとされています。そのため、選べる金融機関は協定で定められた範囲内に限られる場合があります。希望する金融機関が対象かどうかは、就業規則や労使協定を確認するか、担当者に問い合わせてみましょう。
また、給料日直前に申し出た場合や、すでに振込処理が終わっている場合は、その月の変更に間に合わないこともあるため、早めに手続きを行うのがおすすめです。
参照元:e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」
振り込みに関する間違いを訂正してもらえないときの対応
給料が振り込まれなかったり、給料明細書に書かれた金額と実際に振り込まれた金額が異なったりするなどのトラブルが起きた際に、勤務先が対応してくれないときは速やかに労働基準監督署へ相談しましょう。
労働基準監督署は給料未払いなどの法令違反をしている会社に対して、行政指導として是正勧告を行う機関です。労働基準監督署へ相談するときは、タイムカードや入金記録、給与明細など、給料が正しく支払われていない根拠となる資料を準備しておくと、スムーズに対応してもらいやすくなるでしょう。
以下のコラムでは、労働基準監督署に相談できる内容や相談方法を解説しているので、チェックしてみてください。
給料日や賃金に不満があるなら転職を検討しよう
給料日や賃金に不満がある場合、転職を検討するのも手です。たとえば、「家庭の給料日を統一したい」「月の前半に支払いがある」など、自身の状況や家庭での必要性などの事情があっても、給料日は各会社の就業規則によって定められているため変更するのは難しいでしょう。
また、これまでの経験やスキルを活かせれば、希望する給料日に受け取れるうえに、キャリアアップにつながり給料アップできる可能性もあります。
まとめ
給料日が土日祝日に重なった場合は、前の営業日に振り込まれることが多いものの、後ろの営業日に繰り下げる会社もあります。どちらになるかは会社によって異なるため、正確な日は就業規則で確認しましょう。
なお、後ろ倒しにする場合も、同じ月の中に収める必要があり、月をまたぐ繰り下げは認められません。賃金は「通貨で」「全額を」「直接」「毎月1回以上」「一定の期日を定めて」支払うという5原則も、あわせて押さえておきましょう。口座振込の場合は、給料日の午前10時頃までに引き出せる状態になっていることが通達で求められています。
給料日の条件が合わないと感じるなら、転職も一つの方法です。給料日のルールを理解して、安心して働ける環境を整えましょう。
「給与や待遇が安定した企業で働きたい」「自分に合った働き方ができる企業を見つけられるか不安」とお悩みの方は、ぜひ就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、20代を中心とした若年層の就職・転職を支援するエージェントです。専属のキャリアアドバイザーがヒアリングを行い、給料日や働き方などのこだわりの条件がある場合も、希望に沿った仕事探しをサポート。希望条件に合った求人をご提案することで、ミスマッチを防げるでしょう。チャットや面談できめ細やかなサポートが受けられるほか、1分程度でできる適職診断を活用して適職候補を探すことも可能です。
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給料日に関するお悩みQ&A
ここでは、給料日に関するお悩みをQ&A形式でまとめました。
給料日が土日のとき、振込日はいつになりますか?
休日は銀行の振込処理が行われないため、給料日が土日に当たると支給日をずらす必要があります。前の営業日である金曜日に繰り上げる会社が多いものの、翌営業日の月曜日に繰り下げる会社もあり、どちらになるかは就業規則や賃金規程で定められています。ただし、後ろ倒しにする場合も月をまたぐことはできません。詳しくは、このコラムの「給料日が前倒し・後ろ倒しになる理由」をご確認ください。
給料を土日に後払いしてもらうことはできる?
給料日は就業規則や賃金規程で定められているため、個人の都合で後払いにしたり、日をずらしたりするのは難しいのが一般的です。土日に当たる給料日を後ろ倒しにするかどうかも、会社が判断する事項になります。受け取り時期に悩むときは、まず勤務先の担当者に相談しましょう。給料日の条件を重視するなら、転職も選択肢の一つです。
給料が1日でも遅れたらどうなる?
原則として、給料が決められた支払日から1日でも遅れると労働基準法違反となります。ただし、意図的な未払いではなく、振込手続きのミスや担当者の失念、口座情報の相違などが原因であるケースも少なくありません。まずは勤務先の担当者に状況を確認しましょう。繰り返し遅配が起きる場合や説明が得られない場合は、勤務先の経営状況を含めて検討する必要があります。解決しないときは、労働基準監督署に相談してみてください。
なお、遅れて支払われた賃金については、遅延利息を請求できる場合があります。とくに退職後に賃金の支払いが遅れた場合は、賃金の支払の確保等に関する法律により、退職日の翌日から支払日までの期間について年14.6%の遅延利息を請求できます(退職手当は対象外です)。在職中の場合も、民法に基づく遅延損害金を請求できます。 また、賃金の支払いが遅れること自体は労働基準法第24条違反にあたり、罰則も定められています。労働基準監督署に相談する際は、タイムカードや入金記録、給与明細を揃えて持参しましょう。
給料は0時に振り込まれる?
ネットバンキングや24時間稼働のATMでは、給料日の0時以降に入金が反映されることもありますが、反映される時刻は銀行や会社の手続きによって異なります。0時に入金がなくても、午前中に引き出せる状態になっていれば、通達上の要件は満たしているといえるでしょう。入金が確認できない場合は、午前10時頃まで待ってから勤務先に問い合わせましょう。詳しくは、以下のコラムをご覧ください。
給料日が金曜日の場合はどうなる?
金曜日は平日のため、通常はそのまま当日に振り込まれます。週末の前に入金されるため、支払いの予定を立てやすい点が特徴です。
ただし、勤務先の振込手続きが遅れた場合は、土日を挟むことで週明けまで受け取れない可能性もあります。金曜日の午前10時頃になっても入金が確認できないときは、早めに勤務先へ連絡して状況を確認しましょう。
もし給与の遅配が頻発するなど、現在の職場環境や待遇に不安を感じる場合は、より安心して働ける企業への転職を検討するのも一つの方法です。就職・転職エージェントのハタラクティブでは、専属のキャリアアドバイザーがヒアリングし、希望条件に合った求人をご提案。自分のライフスタイルに合った仕事を探したい方は、ぜひご相談ください。