始末書を書くとどうなる?顛末書との違いとは?書き方や例文もご紹介

始末書を書くとどうなる?顛末書との違いとは?書き方や例文もご紹介の画像

この記事のまとめ

  • 始末書は就業規則違反や大きなミスをしたとき、企業の処分の一つとして提出させられる
  • 始末書の内容は、起こしたトラブルの謝罪や反省とともに再発防止を誓約するもの
  • 始末書には起こった事実を記録する役割もあるため、トラブルの日時や内容は正確に書く
  • 一度始末書処分になった件に対して、さらに減給や解雇などの処分を加えてはいけない

始末書という言葉は知っていても、処分内容や書き方が分からない方もいるでしょう。始末書は企業が下す処分のなかでは比較的軽いほうですが、反省文と違い社内に保管される正式な文書。始末書を出すよう指示されたら真摯に反省し、そのことを二度と繰り返さないよう強く意識してください。始末書処分を受けたにもかかわらずその後も改善が見られない場合には、減給や解雇などより重い処分の対象になるので注意しましょう。

ハタラビット

ハタラクティブは
20代に特化した
就職支援サービスです

求人の一部はサイト内でも閲覧できるよ!

始末書とはどんな文書?

始末書とは就業規則違反をしたときや業務で大きなミスをしたときなどに謝罪と反省を示し、再発防止を誓約する文書のこと。始末書を提出させる処分を「譴責(けんせき)処分」といいます。
以下、詳しく見ていきましょう。

始末書に書く内容と提出時期

始末書に書く内容は、大きく分けて「起こしたトラブルの内容」「トラブルの経緯と解決方法」「謝罪と再発防止の誓約」の3つです。譴責処分が下されたら、できるだけ速やかに提出するのが望ましいでしょう。ただし、トラブルが未解決の場合は始末書よりも問題の解決を優先させてください。

始末書の対象になるトラブルの5つの代表例

始末書提出を求められる代表的な例は、以下の5つです。役職に就いている場合は、部下の不始末など他人の行動に対する始末書を提出することもあります。

1.就業規則違反

企業の就業規則に対する悪質な違反があった場合、始末書の対象になります。例としては、正当な理由のない遅刻や欠勤の繰り返しや規則違反の副業、転勤の拒否、セクハラ・パワハラといったハラスメント行為などが挙げられるでしょう。

2.備品や商品の破損、紛失

企業の大事な備品や商品を破損・紛失した場合、始末書処分になりえます。社用車やパソコンなどの高額な備品の破損、取引金といった金品の盗難、企業が販売する商品の破損等が主な例です。

3.業務上の大きなミス

業務上見過ごせない大きなミスをしてしまったときにも、始末書を提出する場合があります。たとえば「現場作業のミスで企業の信頼を損ねた」「納品ミスで企業に大きな損害が出た」といったトラブルが当てはまるでしょう。

4.法律違反

法律違反をしてしまったときは、たとえ社外であっても始末書の対象です。法律違反の程度にもよりますが、あまりに悪質なものであれば懲戒解雇となります。

5.部下の不始末

自分の部下が大きなトラブルを起こしてしまった場合、管理責任・監督責任が行き届かなかったという理由で上司が始末書を提出することもあるようです。その際には、事の詳細を明らかにしたうえで管理・監督の不行き届きを反省し、謝罪するといった内容になります。
始末書については「譴責って何?懲戒処分の種類を知ろう」のコラムでも詳しく解説していますので、ご参照ください。

始末書と他の文書との違い

始末書と似た文書に顛末書、反省文がありますが、それぞれ提出する意味や目的が異なります。以下、詳しく見ていきましょう。

顛末書との違い

始末書と顛末書の違いは、謝罪や反省の意味が含まれているかです。顛末書は起こったことの一部始終を正確に説明するための文書で、謝罪や反省の意味は含みません。

反省文との違い

始末書と反省文はどちらも謝罪や反省を含みますが、提出目的と文書の性質が違います。2つの違いは始末書が企業からの処罰であるのに対し、反省文はトラブルの再発防止のための振り返りと反省を促す個人的な文書であること。したがって、始末書は企業、反省文は上司と提出先がそれぞれ異なります。
顛末書について詳しく知りたい方は「顛末書ってどんな書類?始末書とはどう違う?」のコラムを参考にしてください。

始末書の基本的な書き方

始末書はビジネス文書のため、書き方が決まっています。ここでは始末書の構成と使用する用紙や封筒について解説しますので、概要を押さえておきましょう。

始末書の構成

始末書は、主に以下の6つの要素で構成されています。

1.宛先

始末書の宛先は、一般的に社長など企業の代表者です。しかし、内容によっては支店長や工場長、所長などが宛先になる場合もあります。「○○株式会社 代表取締役△△様」のように、宛名は氏名に様をつけて書いてください。

2.日付と作成者の部署・氏名

始末書を作成した日付か、提出する日付を書きます。一般的にどちらを書くかは決まっていないようなので、上司に確認すると良いでしょう。次に、自分の所属部署と氏名を記します。

3.表題

始末書の場合、表題はそのまま「始末書」と記すのが慣例です。

4.起こった内容・原因・今後の対策

起こったトラブルの内容とその原因に加え、どのように対処をしたかを記したあと、今後同じことを起こさないための対策について触れます。具体的な対策が難しい場合は「今後同じようなことを起こさないよう、細心の注意を払ってまいります」といった表現でまとめると良いでしょう。内容は長過ぎないよう、簡潔に分かりやすく書いてください。

5.謝罪の言葉

最後に「二度とこのようなことのないよう誓約し、本書を提出いたします。この度は誠に申し訳ありませんでした。」と始末書を提出する旨と謝罪の言葉を述べます。

6.弁償について

始末書の提出に加えて弁償の必要がある場合は、最後に弁償方法について触れます。「今回、私が企業に与えた損害につき、月々の給与から○○円を天引きでお支払いいたします」といった表現で述べると良いでしょう。

使用する用紙と封筒

始末書は手書きが基本なので、B5の便箋またはレポート用紙に黒インクで作成します。本来は便箋で提出するのがマナーですが、レポート用紙も一般的に使われるようです。また、近年はパソコンで作成することも許される場合が多いため、A4のコピー用紙に作成したあと自署捺印をするやり方も。作成した始末書は、三つ折りにして封筒に入れます。封筒は用紙の大きさに合った白い無地で郵便番号枠のないものを使用してください。宛名は書かず、裏面左側に自分の所属部署と氏名を書いて提出します。
始末書の書き方は「始末書の書き方とは?手書きでも良い?作成の注意点や例文を紹介」のコラムでも詳しくご紹介しています。併せてご覧ください。

始末書作成上の4つの注意点

始末書を作成するにあたっては「正直に書く」「簡潔にまとめる」などの4つの点に注意してください。以下、それぞれ説明します。

1.起こったことを正直に書く

始末書は何が起こったのかを本人に説明させる文書でもあるので、トラブルの経緯を正直に書きましょう。言い訳やぼかした表現はせず、事実を端的に示します。また、トラブル発生の原因が自分でなかったとしても、ほかの人のせいにすることなく自分の行動を反省する姿勢を見せましょう

2.日時を正確に書く

始末書は提出後企業内に保管される正式な書類で、懲罰以外に事実関係を記し残しておく目的もあります。よって、日時は正確に記載してください

3.簡潔にまとめて書く

先ほど述べたように、始末書には起こったトラブルの事実関係を残しておく目的もあるため、誰が読んでも内容が分かるように簡潔に書くのが大事です

4.始末書処分が下されたら早めに提出する

上司から始末書を提出するよう指示されたら、できるだけ速やかに提出します。提出締切日が設定されているときの日にちは上司が口頭で伝える場合と懲戒処分通知書による通達がある場合とがあり、期限厳守です。期限がある場合も同様に、日数に関わらず早めの提出が望ましいでしょう。

始末書の例文を4つの事例別にご紹介

始末書の提出を求められたら、具体的な書き方を例文で押さえると良いでしょう。ここでは、始末書の例文を事例別に4つご紹介しますので、参考にしてください。

1.ものを紛失したとき

「私は、○○年△△月××日○○駅構内に取引先データの入ったノートパソコンを置き忘れて紛失し、営業課をはじめ多くの方々に大変ご迷惑をおかけいたしました。このことはひとえに私の不注意によるものであり、深く反省いたしております。今後はこのようなことのないよう肝に命じますので、何卒寛大な処置を賜れましたら幸甚に存じます。この度の私の不始末につき、本書を持ちまして深くお詫び申し上げます。」

何を」「どこで紛失し」「誰にどのような迷惑をかけたか」を明らかにしましょう。忘れ物やなくしものなど原因を具体的に書くのが難しい場合には「ひとえに不注意によるもの」などの簡単な表現でも構いません。

2.業務で大きなミスをしたとき

「私は、○○年△△月××日○○支店第××倉庫にてフォークリフトで商品を運搬中、運転を誤り車体を商品の段ボールにぶつけて△△個の商品を破損し、企業に多大なる損害を生じさせてしまいました。本件は私の注意不足が招いたことで、深く反省するとともに心よりお詫び申し上げます。今後は安全確認のうえ、慎重に運転作業を行うよう徹底してまいりますので、寛大なご措置を賜りますよう何卒お願い申し上げます。この度の不始末に関しまして、二度とこのようなことのないよう徹底することを誓約いたします。」

トラブルが起こった時期と場所に加え、損害の内容がはっきり分かる場合は「○○を△△個破損」など、できるだけ具体的に書きましょう

3.遅刻を繰り返したとき

「私は、○○年△△月××日から一カ月の間に5回もの遅刻をしてしまいました。原因は生活リズムの乱れから来る寝坊によるものであり、私の自己管理が甘いことから職場の皆様に多大なるご迷惑をおかけしました。本件は私の社会人としての自覚が足りないことに起因するのに対し、弁解の余地はありません。度重なる遅刻により職場の士気を下げてしまったうえに、業務の遅れにも繋がりましたことを心よりお詫び申し上げます。今後は生活リズムを整えたうえで自己管理の徹底に努め、信頼の回復を目指して誠心誠意業務に励みますので、何卒寛大なご措置を賜りますようお願い申し上げます。」

寝坊による遅刻など社会人としてのマナー違反の場合には「やる気がない」と捉えられやすいので、今後の対策を詳しく述べたうえで反省の気持ちを強く伝えると良いでしょう

4.交通事故を起こしたとき

「私は○○年△△月××日に、□□支店近隣の交差点において追突事故を起こしてしまいました。原因は私の前方不注視で、右折のために停止していた前の車両に追突してしまったのが事の経緯です。それにより、前の車両の運転者の方に対しては病院で頸椎捻挫の診断が下されております。この度は運転者の方にケガを負わせてしまったうえ、企業への信頼を損ねてしまったことを心よりお詫び申し上げます。今後は運転する際、安全確認を怠らないよう徹底する所存です。二度と繰り返さぬように本書を持ちまして誓約いたします。」

交通事故など企業外の人にも大きな迷惑をかけてしまった場合には、相手に対する謝罪に加え、企業の一員としての自覚に欠けていたことへの反省にも触れましょう。業務中の外出は企業名を背負って行動している状態なので、問題を起こすと企業のイメージに直接悪影響を及ぼすためです。

始末書を書くとどうなる?処分に関する3つのポイント

始末書は反省文と違い正式な処分なので、提出させるにあたって条件があります。以下、始末書処分に関する3つのポイントを見ていきましょう。

1.始末書の提出は強要できない

始末書の提出は正式な処分ですが、対象者が提出を拒んだ場合に強要することはできません。なぜなら、始末書は事実関係を認めたうえで反省し謝罪するという、本人の心情や意思を表明するものだからです。日本では憲法第19条によって個人の内心の自由が保障されているため、本人が意思表明を拒んだ場合に強制すると「内心の自由の侵害にあたる」と解釈されています。よって、始末書を提出するようにいわれた場合に従わないことも可能です。

憲法で守られるのはあくまで個人に対する内心の自由の保障であって実質的な処分を免れたわけではないことに注意しましょう。トラブルを起こしたにもかかわらず始末書を提出しなかったという事実は残るうえ、提出を拒否したことで「反省の色がない」と捉えられる可能性が高いです。

2.ほかの罰則を同時に与えられない

一度始末書処分を下した場合には、同じ出来事について減給や解雇などほかの罰則を同時に与えることは認められていません。これを「一事不再理の原則」といいます。刑事事件において一度審理が終わった事件について再び審理することを禁止するものですが、この原則の適用は企業内の処分であっても同様です。

3.始末書の提出後も改善されない場合はどうなる?

一度始末書を提出したにもかかわらず再度同じことをするなど改善が見られない場合、業務改善命令に従わないとして就業規則に基づきより重い処分を科せられることもあるようです

始末書は企業の処分のなかでは比較的軽いほうですが、誰にでもあるようなことではありません。一度や二度の失敗であったりそこまで重大な過失でなかったりする場合は、始末書処分の対象にはならないからです。業務において何度もトラブルを起こし始末書処分を受けてしまうようなら、一度仕事の適性について考えてみても良いでしょう。トラブルを起こしてしまう原因は、業務に対する適性のなさにある可能性があります。改めて自分に合った仕事を探し、活き活きと活躍できる職場を探すのもおすすめです。

始末書処分を受け今の仕事に向いていないのではとお悩みの方は、転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは経験やスキルに自信のない20代の方に向け、人柄やポテンシャル重視の企業の求人をご紹介しています。仕事の適性に悩む方には、専任のアドバイザーが丁寧なカウンセリングを通じて本当に向いている仕事をアドバイス。また、求人紹介だけでなく応募や選考スケジュールの管理までサポートいたしますので、現職が忙しく転職活動がままならない方にもおすすめです。ご登録、ご利用はすべて無料。お気軽にお問い合わせください。

始末書に関するQ&A

ここでは、始末書についてよくある質問と回答をご紹介します。

始末書とはどんなもの?

始末書とは起こしたトラブルについて謝罪と反省を示し再発防止に努めることを誓約する文書です。始末書の提出は「譴責(けんせき)」という企業の正式な処分ですが、謝罪や反省など個人の内面を表現する内容が含まれるため提出を強制できないのが特徴です。譴責処分については「譴責処分とは何のこと?懲戒処分の7つの種類や転職への影響を解説!」で詳しく解説しています。

始末書はパソコンで作成しても良い?

近年はパソコンで作成することも許されているようです。しかし、本来は便箋に手書きで作成するものなので形式については上司に確認しておくと良いでしょう。始末書は正式なビジネス文書のため、型が決まっていることに注意。このコラムで挙げた作成例などを参考に、必要な内容を入れたうえで作成しましょう。「誠意が伝わる始末書の書き方と、顛末書との違いとは?」でも始末書の書き方を解説していますので、併せて参考にしてみてください。

始末書と顛末書の違いは?

始末書と顛末書の違いは、主に「謝罪や反省の気持ちを示しているか」「正式な処分かどうか」の2つでしょう。始末書が自分の起こしたトラブルに対する謝罪や反省を表すものであるのに対し、顛末書は起こった出来事の詳細を客観的に記すものです。また、始末書を提出させること自体が「譴責(けんせき)」という正式な処分ですが、顛末書の提出は処分ではなく客観性を保つために本人以外の人が作成することが多いようです。始末書と顛末書の違いについては「始末書と顛末書の違いとは?書き方と提出するときの注意点も紹介」で詳しくご説明しています。

始末書提出のあとに減給…一事不再理の原則に反する?

始末書を提出したにもかかわらず、さらに減給を言い渡されたのであれば「同じ事柄について2つ以上の罰則を課さない」という一事不再理の原則に反します。ただし、譴責処分になった内容をもう一度起こした場合に減給処分となるのは、2回の事柄に2つの罰則となるので一事不再理の原則の対象になりません。始末書処分を受けて今の仕事に適性がないと感じている人は、転職エージェントのハタラクティブへお気軽にお問い合わせてください。

関連タグ