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キャリアビジョンとは?思いつかないときの考え方や書き方の具体例を解説
更新日
この記事のまとめ
- キャリアビジョンとは、十年から数十年先に自分がなりたい姿を思い描いたものを指す
- キャリアビジョンを設定すると、企業選びの条件が明確になりミスマッチを防ぎやすい
- キャリアビジョンが思いつかないときは、過去の経験を振り返り自己分析するのが有効
- キャリアビジョンを考えるときは、仕事だけでなくライフプランもあわせてイメージする
- 就活や転職活動の面接では、応募企業で実現可能なキャリアビジョンを回答しよう
キャリアビジョンをイメージできないと悩んでいる方もいるでしょう。キャリアビジョンを考える際は、仕事とプライベートの両面から将来像を描くことが大切です。このコラムでは、キャリアビジョンを描くメリットや考え方のポイントを解説。キャリアプラン・キャリアデザインなどとの違いも説明します。就活・転職活動の面接での伝え方や書き方のコツ、具体例も紹介するので、自分のキャリアビジョンを描いてみましょう。
キャリアビジョンとは
キャリアビジョンとは、働き方や生き方において自分がなりたいと思い描く将来の姿(ビジョン)のことです。現時点で予測できる将来像だけではなく、十年や数十年先に「こんな風になりたい」という長期的な目標を指します。一般的には、5年後、10年後のように、期間を区切って考えることが多いでしょう。キャリアビジョンを描くには、自己理解や価値観、ライフスタイルを考慮しながら、自分のキャリア全体を長期的にデザインすることが必要です。
キャリアビジョンには「働く中でなりたい姿」だけではなく「人生全般を通した将来像」という意味も含まれています。特に、就活や転職活動のためにキャリアビジョンを考えるのであれば、ライフプランも合わせてイメージする必要があるでしょう。たとえば、「家庭を持ちたい」「住みたい場所がある」という希望がある場合、仕事とプライベートを両立しやすい企業や、自分が希望する勤務地で働ける企業を選ぶ必要があります。
キャリアビジョンを考える際は、キャリアにおける将来像とプライベートにおける理想像を合わせて、自分のなりたい姿を描くことが大切です。
「キャリアビジョン」と類似する他の言葉との違い
「キャリア」がつく言葉として「キャリアデザイン」「キャリアプラン」「キャリアパス」などがあります。キャリアビジョンと、それぞれの言葉の違いも確認しておきましょう。
キャリアビジョンとキャリアデザインの違い
キャリアデザインとは、キャリアビジョンを実現するための計画や戦略を立てるプロセスのことです。自己理解や目標設定、スキルアップなどのステップを踏みながら、ビジョンに向かって行動するための道筋を設計します。簡単に言うと、キャリアビジョンは目的地、キャリアデザインはそこに到達するための長期的な計画です。
キャリアビジョンとキャリアプランの違い
キャリアプランとは、キャリアビジョンの実現に向けた具体的なステップや短期的な計画のことです。キャリアプランには、必要なスキルの習得、特定の職務経験の獲得、研修や資格取得などが含まれます。キャリアデザインをより具体化したものが、キャリアプランです。
キャリアビジョンを目的地とした場合、キャリアデザインが目的地に到達するための道筋であり、キャリアプランが道筋をより具体化した行動計画といえるでしょう。キャリアプランの詳細は「キャリアプラン例や具体的な立て方を解説!面接で効果的な答え方もご紹介」のコラムをご覧ください。
キャリアビジョンとキャリアパスの違い
キャリアパスとは、キャリアビジョンの実現に向けた具体的な職務上のステップを指します。キャリアパスは、どの職位から始めて、どのような職務を経て、最終的にどのポジションに到達するかといった道筋です。一つの企業内で目指すべきポジションに就くための昇進過程を示します。両者の違いは「キャリアパスって何?キャリアプランとはどう違う?」のコラムも参考にしてください。
キャリアビジョンに注目が集まる理由
キャリアビジョンに注目が集まる理由を2つ紹介します。
1.働き方の多様化
キャリアビジョンが注目を集める理由として、働き方が多様化していることが挙げられます。昨今は、さまざまな属性の人が働く社会が出来上がりつつあるのが現状です。子育てや介護と両立しながら働く人や、シニア層なども働きやすいように、各企業が働き方の多様化を目指す傾向が見られます。
具体的にはリモートワークやフレックス制度などが挙げられるでしょう。働き方が多様化したからこそ、自分がどのように働きたいか、何を目指しているかを明確にする必要が出てきているといえます。
2.キャリアの選択肢の増加
働き方の多様化がきっかけで、キャリアの選択肢が増えていることも理由の一つです。終身雇用制度を採用する企業が少なくなり、自分でキャリア構築していく必要性が高まっていることも背景にあるでしょう。キャリアの選択肢が増えたからこそ「自分はどのように働きたいか」をイメージして進路を決めていくことが重要です。
就活や転職活動でキャリアビジョンを描くメリット
就活や転職活動を進めるうえでは、キャリアビジョンを描くことが大切です。キャリアビジョンを持つと、どのようなメリットがあるのか解説します。
企業選びの基準が明確になる
キャリアビジョンを設定することで、収入や企業規模、トレンドなどにとらわれた企業選びを避けられます。キャリアビジョンを考える段階で「どんな人生を送りたいか」「どんなスキルを身につけたいか」を明らかにすれば、選ぶべき企業の特徴が見えてくるからです。就職・転職活動では、キャリアビジョンの実現に近づける企業を選ぶことで、入社後のミスマッチを防げるでしょう。
今やるべきことが分かる
キャリアビジョンを持つと将来の目標が明確になり、今何をするべきなのかが分かるようになります。長期的な目標を達成するために、短期的な目標を設定して進めていくのがおすすめです。
たとえば、短期的な目標として、自己成長するために研修を受けることなどが挙げられます。目標を逆算して考え、キャリアビジョンに合わせた研修を受けると目標達成へと近づけるでしょう。
なお、日本経済団体連合会の「人材育成に関するアンケート調査結果(10p)」を見ると、9割弱(88.8%)の企業が、社内外の研修プログラムや、利用できる経済的支援制度に関する情報を提供していることが分かります。
引用:一般社団法人 日本経済団体連合会「人材育成に関するアンケート調査結果(10p)」
同調査では、社内外の研修プログラムを提供している企業は7割を超えていることも明記されています。年代別にキャリア研修を実施している企業も少なくありません。企業を選ぶ際には、基礎研修をはじめとしたさまざまな研修が充実しているかもチェックしましょう。
参照元
一般社団法人日本経済団体連合会
人材育成に関するアンケート調査結果
モチベーションの向上
キャリアビジョンを描いた状態で入社すると、具体的に頑張るべきポイントをつかみやすいこともメリットです。やるべきことが明確なので、モチベーションが高い状態で業務に取り組めるでしょう。
たとえば、スキルアップを求めている場合は「この仕事を早く覚えて、専門の業務に従事できるようにしよう」と、先を見て業務に取り組めるようになる可能性があります。入社先で「何がしたいか」を明確にしておくと、モチベーション高く保ちつつ長く働けるでしょう。
将来設計を立てやすくなる
キャリアビジョンを描いておくと、将来設計を立てやすくなることもメリットの一つです。具体的なキャリアビジョンを持つことで、自分の目標や理想とする将来像が明確になり、実現に向けたプランを描きやすくなります。
計画的に必要なスキルを習得したり経験を積んだりでき、目標達成への具体的なステップを踏めるでしょう。面接や履歴書作成時にも、自分の目標に対する明確なビジョンを持っていると、企業に対しても自信を持ってアピールできるはずです。
キャリアビジョンを描けなかったら?
明確なキャリアビジョンを描かない状態で転職を行うと、ミスマッチが発生しやすくなるので入社しても「辞めたい…」となってしまう可能性が高まります。目標がない状態で入社することから仕事のモチベーションが高まらず、毎日を漠然とした状態で過ごすことにもなるでしょう。やりがいを持って働くために、キャリアビジョンのイメージを持つことは欠かせません。キャリアビジョンがないときの対処法
初めて就職する人や、未経験の業種に転職する人は「キャリアビジョンが思いつかない」と悩むことが多い傾向があります。キャリアビジョンのイメージが湧かない場合は、以下の方法を試してみてください。
過去を振り返りながら自己分析する
キャリアビジョンを考える材料として、自分の過去の経験を振り返りましょう。楽しかったことや達成感があったこと、嫌だったことなどを振り返ると、自分のこだわりや強み、弱みが見えてくるはずです。
過去の経験を振り返りながら自己分析すれば、自分がやりたい仕事や向いている仕事をイメージでき、キャリアビジョンを導くヒントになるでしょう。自己分析の詳しいやり方は「自己分析のやり方が知りたい!ノートやツールを使って実践しよう」で解説しているのでご覧ください。
学歴・職歴やスキルを見直す
キャリアビジョンを描けないときには、学歴や職歴、仕事に活かせるスキルを見直すことも有効です。自分の学歴や職歴、これまでに培ってきたスキルを振り返ることで、自分の得意分野や興味を再発見でき、キャリアビジョンを描く手助けになるでしょう。
具体的な経験や実績を洗い出すことで、自分の市場価値やキャリアの方向性についての考えを深められる可能性があります。目指すべき職業や業界が明確になれば、より具体的なキャリアプランを立てやすくなるはずです。
自分の価値観を確認する
自分が大切にする価値観を基準として、キャリアビジョンをイメージする方法もあります。たとえば、家庭を大切にしたいなら「ワークライフバランスを実現しつつ仕事に力を入れる」ことを前提にキャリアビジョンをイメージしてみましょう。
重視したい条件がいくつかある場合は、優先順位を決めるのがポイントです。優先順位を決めると、自分が一番大切にしたいことが見えてくるでしょう。
就活・転職活動でキャリアビジョンを伝える3つのコツ
就活・転職活動の面接でキャリアビジョンについて問われたときは、以下の点を意識した回答をしましょう。
就活・転職活動でキャリアビジョンを伝えるコツ
- 企業にマッチしたキャリアビジョンを伝える
- キャリアビジョンとともに意欲を伝える
- キャリアビジョンを通して長く働く気持ちを伝える
1.企業にマッチしたキャリアビジョンを伝える
選考中の回答に限っては、企業の職務に関連するキャリアビジョンを述べましょう。企業は応募者が自社でどのように活躍してくれるかを知りたいと思っています。応募する企業や職種でしか実現できないキャリアビジョンを伝えると、好評価につながるでしょう。
2.キャリアビジョンを通して意欲を伝える
前向きなキャリアビジョンを通して、仕事に対する意欲を伝えるのもポイントです。キャリアビジョンの実現に向けて、どのような目標を立てているのか説明しましょう。具体的に心がけたいことや行動計画を伝えると、より説得力のある回答に仕上がります。
3.キャリアビジョンとともに長く働く気持ちを伝える
5年後、10年後のキャリアビジョンを説明し、応募企業で長く働く意志があることを伝えましょう。多くの企業は長く勤めてくれる人材を探しています。「数年後に独立したい」「いろいろな企業で経験を積みたい」といった話題には触れないのが賢明です。
企業の方向性と合わないキャリアビジョンを伝えると「うちには合わない」と思われるリスクがあります。たとえば、海外進出の予定がない会社で「5年後には海外で働きたい」と回答すると「自社のことをよく調べていない」と思われる可能性があるでしょう。選考では、あくまでも応募企業で実現可能なキャリアビジョンを伝えるのが鉄則です。
キャリアビジョンの書き方
キャリアビジョンは「結論→理由→まとめ」の順番で説明すると相手に伝わりやすくなります。結論では「△年後には△△するのが目標です」などと、簡潔に自分が目指すキャリアビジョンを伝えましょう。次に、そのキャリアビジョンを設定した理由を述べます。キャリアビジョンを達成するために行っていることや、心がけていることも一緒に説明できると理想的です。
キャリアビジョンの具体例
キャリアビジョンの具体例を簡潔に紹介します。企業がキャリアビジョンを聞く理由を考えながら作成するのがポイントです。
- ・店長になってエリアで一番の売上を達成する
・営業職として新商品を提案できるようになる
・資格を取得してより質のよいサービスを提供する
・事務職として部署内の全員に頼られる存在になる
・マネジメント職について新人を教育する
・自分が開発した製品を世の中に送り出す
選考では「5年後には〜」「10年後には〜」のように、具体的な期限を設定して回答しましょう。
キャリアビジョンの例文1
10年後には海外事業部で成果を出したいと考えております。私は留学経験があり、グローバル展開に積極的な貴社に魅力を感じていました。アジア圏は成長市場であるため、海外事業部で営業を行い知見を身につけていきたいです。
現在は英会話教室で語学力を磨いており、入社後はいち早く海外で成果を出せる人材に成長したいと思っております。
キャリアビジョンの例文2
5年以内に介護福祉士の資格をとり、利用者がより快適に過ごせる施設づくりに尽力したいです。そのために、現在は介護職員初任者研修を受講し、実践に活かせるように知識を蓄積しています。
介護現場で働きながら学習を続け、いずれは新人教育などのマネジメントを通して、利用者が満足できる施設の運営に貢献することが目標です。
キャリアビジョンの例文3
5年後には店長となり、エリアで一番の売上を上げるのが目標です。入社後しばらくは、前職で身につけた接客スキルを活かして、先輩方の仕事を見ながら業務の幅を広げられるように努力したいと思っております。そして、5年後には店舗の中心的な存在となってマネジメントを行い、売上アップに向けた積極的な提案を行えるようになりたいです。
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キャリアビジョンに関するQ&A
キャリアビジョンに関する悩みや疑問に答えます。
キャリアビジョンはなぜ必要なのですか?
転職活動で自分のキャリアビジョンを考えると、人生設計を具体化したり、自分の価値観ややりたいことを見直したりするのに役立ちます。就活・転職活動では企業からキャリアビジョンを問われる場面もあるため、将来の目標を応募企業に関連付けて回答すれば、入社意欲を伝えられるでしょう。
結婚や出産はキャリアビジョンに含まれますか?
キャリアビジョンを考えるときは、仕事とともに結婚や出産、個人的な目標など、幅広くライフプランを考慮することが大切です。ただし、応募企業からキャリアビジョンについて聞かれたときは、仕事に関係のあるビジョンを中心に回答しましょう。
新卒でキャリアビジョンを考えるときのコツは?
まず自己分析を行い、自分の強みや弱み、興味、価値観などを明確にします。
次に、興味のある業界や企業について情報収集し、現状や将来性を理解しましょう。これまでの学歴やアルバイト、インターンシップなどの経験を振り返り、自分のスキルを整理して棚卸しを行います。短期と長期の目標を設定したうえで、達成に向けた具体的な計画を考えていくと良いでしょう。第三者からフィードバックをもらい、ビジョンを適宜修正していくことが重要です。1人でキャリアビジョンを描くのが難しい場合は、ハタラクティブにご相談ください。専門のアドバイザーが就活を丁寧にサポートいたします。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。