年功序列とは?働くメリット・デメリットや成果主義との違いについて解説年功序列とは?働くメリット・デメリットや成果主義との違いについて解説
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年功序列とは、勤務年数や年齢などに応じて賃金や役職を上げる制度のこと
就職・転職活動における企業選びで、「年功序列」や「成果主義」といった言葉をよく目にすることがあるでしょう。しかし、「具体的に給料や出世にどう影響するの?」「最近は年功序列が崩壊しているって本当?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、年功序列という制度の正しい意味や特徴から、成果主義・ジョブ型雇用との決定的な違いまでを分かりやすく解説します。働く側から見たメリット・デメリットや、あなた自身がどちらの企業に向いているかの適性についても深掘りしていますので、後悔しない企業選びの参考にしてみてください。
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監修者:後藤祐介キャリアコンサルタント
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
年功序列とは?制度の意味と3つの特徴
年功序列(ねんこうじょれつ)とは、「年齢や勤続年数が増えるのに比例して、役職や賃金(給与)が上がっていく人事評価制度」のことです。
個人の能力や仕事の成績よりも、「会社に長く在籍していること(年功)」を重視して評価が行われるのが最大の特徴です。具体的には、以下の3つの特徴を持っています。
1. 年齢や勤続年数に応じて給与・役職が上がる
年功序列の企業では、毎年一定の額だけ給与が上がる「定期昇給」が多くみられます。たとえば、「入社5年目で主任、15年目で課長」といったように、ある程度の年齢や勤続年数に達すると、自動的に役職や基本給が引き上げられる仕組みです。
勤続年数と平均賃金
| 勤続年数 | 平均賃金 |
|---|
| 0年 | 26万6,500円 |
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| 1~2年 | 27万1,800円 |
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| 3~4年 | 28万3,100円 |
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| 5~9年 | 30万3,700円 |
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| 10~14年 | 32万7,200円 |
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| 15~19年 | 36万7,900円 |
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| 20~24年 | 39万3,000円 |
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調査のなかには、勤続30年以上で平均賃金が43万4,900円となることも明示されています。また、大企業は初年度の賃金が高いため、その後の賃金も高いのが特徴です。ただし、増減率は企業の経営状況によって変わるため、大企業より中小企業のほうが昇給率が高くなる場合もあります。
平均年齢と勤続年数
| 役職 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均賃金 |
|---|
| 係長級 | 45.6歳 | 17.8年 | 38万5,900円 |
|---|
| 課長級 | 49.3歳 | 20.7年 | 51万2,000円 |
|---|
| 部長級 | 53歳 | 22.2年 | 62万7,200円 |
|---|
役職が上がるにつれて平均年齢や勤続年数も上がり、賃金も高くなっているのが分かります。上記はあくまでも平均ですが、20代で部長という事例は一般的には考えにくいといえるでしょう。
ただし、成果主義を徹底している企業であれば、年齢に関係なく昇進する可能性もあります。
2. 「終身雇用」とセットで導入されてきた
年功序列は、定年まで同じ会社で働き続ける「終身雇用制度」を前提として作られた仕組みといわれています。企業側は「長く働けば必ず給料が上がるから、定年まで辞めずに会社に貢献してほしい」という狙いがあり、従業員側もそれに応える形で長期的なキャリアを築いてきました。
3. 日本特有の雇用システムとして定着した歴史
長期雇用と年功賃金は、日本の雇用システムの特徴といわれています。年功序列制度は、戦後の高度経済成長期に日本に普及したものです。厚生労働省の「平成18年版 労働経済の分析(第3節 雇用システムと勤労者生活)」によると、日本は戦後から高度経済成長期に向けて、終身雇用や年功序列といった雇用制度を確立してきました。普及した理由としては、企業側が長期的な視点で人材を育成し、企業への貢献を促す目的でこの制度が広まりました。
しかし、1991年のバブル経済の崩壊以降、企業の雇用調整が進み、年功序列制度も少しずつ崩壊しつつあります。1990年代半ばからは、業績や成果を賃金に反映する成果主義が広まりました。
それでも、日本では依然として長期雇用の文化が根強く残っており、多くの企業が年功序列の仕組みを見直しつつも、基本的な方針は維持しているのが現状です。。一方、男女雇用機会均等法や女性・子育て世代の社会進出、それに伴う非正規雇用者の増大など働き方が大きく変化し、雇用システムの見直しが進んでいる側面もあるといえます。
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年功序列と「成果主義」「ジョブ型雇用」の違い
近年、年功序列に代わる新しい評価制度として「成果主義」や「ジョブ型雇用」を導入する企業が増えています。以下をチェックし、それぞれの違いを明確にしておきましょう。
年功序列と成果主義との違い
成果主義とは、年齢や勤続年数に関係なく、「仕事で出した成果や個人の能力」によって給与や役職を決める制度のことです。
年功序列が「長くいること」を評価するのに対し、成果主義は「実績を出したこと」を評価します。そのため、20代の若手であっても、高い成果を挙げればベテラン社員より高い給与を得たり、重要な役職に抜擢されたりすることが可能です。
年功序列とジョブ型雇用との違い
最近注目を集めているジョブ型雇用とは、「その人が担当する仕事の役割(ジョブ)や専門性」に対して給与を支払う制度です。
あらかじめ「このポジションの仕事をする人には〇〇万円を支払う」と明確に決まっており、年齢や勤続年数に関係なく、そのポストに就くスキルがあるかどうかが重視されます。特定のスキルを持つ専門職人材を獲得しやすい制度として、IT企業などを中心に導入が進んでいます。
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働く社員から見た「年功序列」のメリット・デメリット
実際に年功序列の企業で働く場合、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方もいるでしょう。ここでは、労働者(社員)の視点から「年功序列」のメリット・デメリットを解説します。
【メリット1】将来の収入が予測しやすく安定している
年功序列は、将来の生活設計が立てやすいという「圧倒的な安定感」が最大のメリットといえます。5年後、10年後の自分の年収やポジションがおおよそ予測できるため、結婚やマイホームの購入、子育てといったライフプランを描きやすいでしょう。
【メリット2】過度な競争が少なくチームの協調性が生まれやすい
「成果を奪い合う」といった過度な出世競争が起こりにくいため、社員同士がギスギスせず、チームワークが生まれやすいのも特徴です。先輩が後輩をじっくり育てる文化が根付きやすく、精神的なプレッシャーを抱え過ぎずに仕事に向き合えるでしょう。
【デメリット1】若手のうちは成果を出しても評価に直結しにくい
いくら若手のうちに圧倒的な成果を出しても、「まだ若いから」「規定の年数に達していないから」という理由で、給与や役職に反映されにくいのが大きなデメリットです。上昇志向が強い人にとっては「頑張っても頑張らなくても同じだ」とモチベーションの低下につながる可能性もあるでしょう。
【デメリット2】人間関係や職場環境がマンネリ化しやすい
長くいる人が自動的に上のポジションに就くため、「能力が伴っていない上司」の下で働かなければならないケースもゼロではありません。また、人の入れ替わりが少ないため、人間関係が固定化しやすく、合わない人がいるとストレスを感じることもあるでしょう。
日本の企業で年功序列が「崩壊」しつつある理由
ニュースなどで「年功序列は崩壊した」と耳にすることがありますが、なぜ日本の企業は年功序列を見直し始めているのでしょうか。主な理由は以下の2つです。
経済成長の鈍化と企業負担(人件費)の増大
高度経済成長期とは異なり、現在の日本経済は低成長時代にあります。スキルや成果に関わらず、中高年社員に高い給与を支払い続けることが経営上の重い負担(人件費の高騰)になっている企業は少なくないようです。そのため、年齢ではなく「実力」に見合った給与を支払う成果主義へシフトする企業が増えているのです。
働き方の多様化と人材の流動化
転職が当たり前の時代になり、「定年まで1つの会社に尽くす」という価値観そのものが薄れてきました。それにより、「若くて優秀な人材を確保するためには、年功序列という古い制度を廃止し、若手のうちから正当に評価して高い報酬を支払える制度を整えなければならない」と考える企業が増えてきているようです。
【適性チェック】自分に合うのは「年功序列」と「成果主義」どっち?
企業を選ぶ際は、自分の価値観や性格がどちらの評価制度に合っているかを見極めることが大切です。
年功序列に向いている人の特徴
- ・長期的な視点で、1つの会社でじっくりキャリアを積みたい人
- ・競争やプレッシャーよりも、安定した収入と生活を重視したい人
- ・チームワークや協調性を大切にして働きたい人
成果主義に向いている人の特徴
- ・自分の実力や実績を正当に(給与や役職で)評価してほしい人
- ・年齢に関係なく、若手のうちからどんどん裁量を持って挑戦したい人
- ・目標達成に向けて努力することにやりがいを感じる人
【まとめ】評価制度に迷ったら転職エージェントに相談しよう
「年功序列」と「成果主義」にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが優れているというものではありません。大切なのは、「自分が仕事に対して何を求めているか(安定か、成長や報酬か)」を明確にし、それに合った評価制度を持つ企業を選ぶことです。
しかし、求人票を見ただけでは、その企業が本当に年功序列なのか、実力主義の社風なのかを正確に見極めるのは簡単ではありません。「自分に合った働き方ができる企業を見つけたい」「企業のリアルな社風や評価制度を知りたい」と思う場合は、若年層の就職・転職支援に特化したエージェントに相談するもの一つの手です。第三者からの意見を聞くことで、自分のことを客観的に見ることができ、やりたいことやスキルに合った企業を見つけることができるでしょう。
より自分に合った働き方を検討したい方は、ハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、20代の就職・転職支援に特化したサービスです。紹介する企業については、年功序列や終身雇用といった雇用体制のほか、職場の雰囲気や社風なども詳しくお伝えいたします。
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年功序列に関するFAQ
ここでは、年功序列にまつわる質問にQ&A形式で回答していきます。
年功序列の反対は「成果主義」です。年功序列は、労働者の年齢や勤続年数によって、昇給や出世をしていくことができる働き方です。一方、成果主義は仕事で結果を出すことによって、年齢や勤続年数に関係なく、昇給や出世を目指せる働き方を指します。そのため、成果主義では、先輩や上司を超えて昇進する可能性もあるでしょう。
年功序列は英語で「Seniority system」といい、日本の雇用システムを説明する際に使われることが多いようです。ちなみに、アメリカには年功序列という考え方はないといわれています。理由としては、上下関係がほとんどないことや、年齢差別になる可能性が考えられるでしょう。ただし、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「データブック国際労働比較2025 勤続年数別賃金格差」によると、ドイツやイタリア、フランスなどでも勤務年数とともに賃金は上がっており、年功序列制度が日本特有のものではないことが分かります。
「年功序列は今後廃止される」とは言い切れません。しかし、近年では、成果主義の企業が増加傾向にあり、年功序列の企業は減ってきているのは事実です。
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