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離職率とは?計算方法や会社を辞める理由について解説
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この記事のまとめ
- 離職率とは、在籍者数からある一定期間内に離職した人の割合のことを指す
- 新入社員が3年以内に離職する理由は、労働条件の相違や給与の不満などさまざま
- 離職率が高い企業は人材が定着しない反面、キャリアアップを目指しやすいと考えられる
- 離職率が低い企業は働きやすい環境であるものの、退職する人が少ないため昇給しにくい
離職率とは、在籍者数のうち、一定期間内に会社から去っていった人の割合を数字に表したものです。算出方法は一つですが、何に対しての離職率なのか?という内容によって元となる数字(分母)を使い分けます。このコラムでは、最も離職率が算出されやすい例を挙げて解説。さらに、新入社員が3年未満で退職する割合や離職理由についても言及します。離職率への理解を深めて、就職・転職活動にお役立てください。
離職率とは?
離職率とは、在籍している社員のうち、一定期間内に退職した人数の割合を算出したものです。たとえば、4月1日の時点で社員数50名の企業の場合で、前年の4月1日から現在の3月31日までの1年間で退職した人数が5人いたとしましょう。3月31日までに5人が会社を去って行ったので、現時点での在籍者数は45名。この場合の離職率を、下記の計算式を使って算出してみます。
「当期間内の離職者数÷当期間当初の在籍者数×100」=「離職率(%)」
例)「5人÷50人×100」=「10%」
算出した結果、離職率は10%ということになります。
離職率は対象者や期間によって変化する
離職率は、あくまでも企業の指標として使われる数字です。そのため、離職率の算出方法では、期間、元となる数字(分母:当期間当初の在籍者数にあたる)は、その在籍する対象者によって異なります。
新卒のケース
新卒で入社した社員を対象に、3年以内の離職率を計算式に当てはめてみます。下記は、15人の新入社員が入社してから3年間のうちに、3人退職したとしたときの離職率です。
3(当期間内の離職者数)÷15(当期間当初の新入社員の数)×100=20%(離職率)
新卒者の入社3年後の離職率を計算する際は、対象年の新入社員数を分母として計算します。どの期間の離職率を算出するかは特に定めはないため、1、3、5年間などの区切りや期末ごとに算出することもできます。
全社員を対象としたケース
新入社員の数だけではなく、会社全体の社員の人数で3年間の離職率を出したいときは下記の計算式になります。当初の在籍者数は500人で、3年間で離職した人は20人とします。
20(当期間内の離職者数)÷500(当期間当初の全社員の数)×100=4%(離職率)
離職率は、元となる数字(分母)を変えるだけで違う結果が出ます。再就職や転職を考えている人は、一部・全体、どちらの数字も参考にしながら企業選びをすると良いでしょう。例では3年以内の離職率を算出していますが、新卒1年以内の離職率を求めることも可能です。
離職率の見方
離職率が高いと長く勤務しづらい理由があるのか、逆に低いと働きやすい環境が整っているのかなど、数字の高さと低さは定着率に比例しているのでしょうか。優良企業を見分ける指標としても活用できる離職率。見方や仕組みを理解することで、就活に役立てられるでしょう。
離職状況の一例
離職状況の一例として、平成30~令和2年3月に大学を卒業した人が3年目までに退職している割合を見てみましょう。厚生労働省の「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」によると、大卒者の3年目までの離職率は以下のとおりです。
卒業 | 3年目までの離職率 | 1年目 | 2年目 | 3年目 |
---|---|---|---|---|
平成30年3月 | 31.2% | 11.6% | 11.3% | 8.3% |
平成31年3月 | 31.5% | 11.8% | 9.7% | 10.0% |
令和2年3月 | 32.3% | 10.6% | 11.3% | 10.4% |
引用:厚生労働省「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」
3年目までの離職率を見ると、平成30~令和2年のいずれも全体の約3割の人が退職しているという結果になりました。また、年度別では平成30・31年は1年目、令和2年は2年目の離職率が最も多いというデータが出ています。業界別のデータも参考にしたいという方は「新卒者の離職率を業界別に解説!」を、ご覧ください。
参照元
厚生労働省
新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況
3年以内に離職する理由
入社して3年以内に退職する理由として、以下のことが挙げられます。
・労働条件の相違
・仕事内容が自分に合わない
・人間関係のトラブル
・給与面に不満がある
・結婚や出産のため
・将来性が見えない
・キャリアアップが望めない
・ノルマがきつい
・健康上に問題が出た
・ブラック企業だった
労働条件は、就職する前の段階でチェックしているはずですが、いざ入社してみて「残業が多い」「休みが少ない」「まとまった休暇がもらえない」といったことに直面することも。また、自分が思っていたような仕事内容ではなかったり、先輩や同僚、上司と上手くコミュニケーションがとれなかったり、ボーナスが少なすぎたりすることが原因で3年以内に退職に踏み切っている人もいることでしょう。退職理由は千差万別です。
とはいえ、入社して3年以内に辞めたと誰かに言うと、「忍耐力が足りない」といったネガティブな印象を抱かれてしまうことを懸念する方もいるでしょう。なかには、周りの目が気になって退職に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。しかし、「何かが違う」と感じた時点で、自分を信じて離職することも必要なことです。
就活時に参考になる離職率ですが、辞めた理由までは明らかにされません。しかし、離職率の数値から推測できることを踏まえて慎重に企業選びを行いたいものです。
転職をするか否か、迷ったり悩んだりしている方は「入社3年未満で転職しても良い!仕事を変えても良い理由と成功の秘訣」を、参考にしてみてください。
離職率によって分かること
離職率と聞いて、高め=デメリットが多い、低め=メリットが多いという一般的なイメージを抱く人も多いのではないでしょうか。離職率が高い・低いことで以下のことが考えられます。
高めの離職率から考えられること
・定期的に新しい社員が入ってくるので活気がある
・上の人が辞めることもあるため、キャリアアップを目指しやすい
・入退社が多く、体制が頻繁に変わる
・労働条件に不満がある社員が多い
離職率が高い企業は「退職者が多く定着しない」と、捉えられがちです。人の入れ替わりが激しい企業であれば、離職率は自然と高くなると考えられます。また、退職者がいることで部署間の異動が発生したり、若手社員が昇進したりと、体制の変更に戸惑う人もいるでしょう。しかし、新しい風が社内に入ってくるという魅力がプラスされ、活気が生まれることも。変化を好む人は、常に新鮮な気持ちで業務に取り組めるでしょう。
低めの離職率から考えられること
・働きやすい職場環境が整っている
・研修制度が充実している
・在籍歴の長い社員が多く、昇給するのが難しい
・変化の少ない安定した会社が多い
離職率が低い企業に対して、多くの人が「社員の定着率が高く働きやすい職場である」というポジティブな面を想像するのではないでしょうか。福利厚生や教育制度が充実していたり、給与が高かったりと、社員が長く働きたいと思える環境が整っているのは事実と考えられます。
しかし、辞める人が少ない=良い職場とも限りません。長く在籍している社員がいるということは、若手社員が昇給しにくい状況が生まれやすいことも考えられます。また、安定はしているものの仕事に充足感を得られなかったり、現状に甘んじて向上心が芽生えなくなったり、というようなマンネリ化が生じている可能性もあります。離職率が低いから安心できると思い込むのではなく、その企業の業績や業務内容などに目を向けてみることも大切です。
こちらのコラム「離職率が低い業界ランキング!その理由やメリット・デメリットもご紹介」に、離職率が低い業界についてまとめられているので、興味のある方はチェックしてみてください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。