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再就職手当の計算方法とは?基本手当日額や算出の仕方について解説!
更新日
この記事のまとめ
- 再就職手当の計算式は「基本手当の支給残日数×基本手当日額×給付率」
- 基本手当の支給残日数によって、再就職手当の「給付率」は変わる
- おおよその基本手当日額は「離職以前6ヶ月の賃金の合計÷180×給付率」で計算可能
- 再就職手当を受給するためには、厚生労働省が定めた支給要件をすべて満たす必要がある
- 安心して就職・転職活動に臨むためにも、再就職手当の制度や計算方法を理解しておこう
「再就職手当はどれくらいもらえる?」「計算方法が知りたい」と考えている方もいるでしょう。再就職手当は、基本手当日額や支給残日数によって受け取れる金額が異なります。このコラムでは、再就職手当の計算方法をはじめ、算出するために必要な給付率や基本手当日額について詳しく解説。また、再就職手当の支給要件なども紹介しています。
再就職手当の計算方法とは
再就職手当の計算式は、「基本手当の支給残日数×基本手当日額×給付率」です。基本手当は、国が失業した人の再就職活動を支援するために支給する手当のことを指します。
そもそも再就職手当とは?
ハローワークインターネットサービスの「就職促進給付」によると、再就職手当とは、基本手当の受給資格がある人が、早期に再就職したり、新規事業を始めたりしたときに受け取れる手当のことを指します。国が「就業促進手当」として行っている雇用(失業)保険制度の一つで、「就職祝い金」と呼ばれることもあるようです。参照元
ハローワークインターネットサービス
就職促進給付
再就職手当は基本手当の支給残日数によって給付率が変わる
ハローワークインターネットサービスの「就職促進給付」によると、所定給付日数の余り(支給残日数)によって、再就職手当の「給付率」は変わります。支給残日数が所定給付日数の1/3以上なら給付率60%、2/3以上なら給付率70%です。計算式は以下のとおりです。
支給残日数が所定給付日数の1/3以上ある場合
基本手当の支給残日数×基本手当日額×60%(給付率)=再就職手当金額
支給残日数が所定給付日数の2/3以上ある場合
基本手当の支給残日数×基本手当日額×70%(給付率)=再就職手当金額
また、厚生労働省の「再就職手当のご案内」をもとに、自己都合退職者・特定理由離職者(一部の特定理由離職者は除く)における基本手当の所定給付日数と、それに伴う再就職手当の給付率60%・70%ごとに必要な支給残日数を以下で表にしてまとめました。
所定給付日数 | 給付率60%の対象となる支給残日数 | 給付率70%の対象となる支給残日数 |
---|---|---|
90日 | 30日以上 | 60日以上 |
120日 | 40日以上 | 80日以上 |
150日 | 50日以上 | 100日以上 |
引用元:厚生労働省「再就職手当のご案内」
ハローワークインターネットサービスの「基本手当の所定給付日数」にあるとおり、所定給付日数は、雇用保険(失業保険)の加入期間や年齢、離職理由などによって異なります。再就職手当の金額を計算するにあたって、基本手当の所定給付日数が気になる方は、「失業保険の受給条件は?給付日数やもらい方などもあわせて紹介!」のコラムでも解説しているので、あわせてご参照ください。
参照元
厚生労働省
再就職手当のご案内
ハローワークインターネットサービス
就職促進給付
基本手当の所定給付日数
基本手当日額とは?
基本手当日額とは、基本手当の一日あたりの支給額を指す言葉です。厚生労働省の「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~(Q10)」によると、およその基本手当日額は、「離職以前6ヶ月の賃金の合計÷180×給付率」で計算できます。また、厚生労働省の「再就職手当のご案内」に記載のとおり、基本手当日額には上限があります。就業促進手当の算定における基本手当日額の上限額は以下のとおりです。
・離職時に60歳未満…6,290円
・離職時に60歳以上65歳未満…5,085円
また、上限額は毎年8月に改定されます。自分の基本手当日額や上限額を確認し、前述した再就職手当の計算式に当てはめて支給額を算出してみましょう。
参照元
厚生労働省
Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)
再就職手当のご案内
再就職手当の計算例
では、例として、27歳で雇用保険加入期間3年(自己都合退職)の人が受け取れる再就職手当の金額を、支給残日数1/3・2/3以上の場合でそれぞれ計算してみましょう。前出したハローワークインターネットサービスの「基本手当の所定給付日数」情報によると、被保険者であった期間が1年以上5年未満だったときの所定給付日数は、年齢に関わらず90日です。また、厚生労働省の「再就職手当のご案内」を参考に、基本手当日額は60歳未満の場合の上限額6,290円、支給残日数はそれぞれ40日(1/3以上)、70日(2/3以上)残っていると仮定して計算します。
支給残日数1/3(40日)以上の場合
40日×6,290円×0.6(給付率60%)=150,960円
支給残日数2/3(70日)以上の場合
70日×6,290円×0.7(給付率70%)=308,210円
上記の計算式から分かるように、基本手当(失業手当)の支給残日数が多ければ、再就職手当もより多く受給できます。厚生労働省の「雇用保険事業年報令和3年度」によれば、2021年度に再就職手当を支給された人数は約35万6,000人で、平均支給額は1人あたり約40万2,000円でした。
参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当の所定給付日数
再就職手当のご案内
再就職手当をもらうための条件
厚生労働省の「再就職手当のご案内」によると、再就職手当の支給条件は、以下のとおりです。
1.雇用保険(基本手当)受給手続きを行い、待期期間7日間満了後に就職または事業を開始した
2.就職日前日まで失業認定を受け、基本手当の支給残日数が所定給付日数の1/3以上ある
3.離職前の事業所への再就職、または関連のある事業所への就職ではない
4.離職理由による給付制限がある場合、待期期間満了後1ヶ月以内は、ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介で就職したものである
5.1年以上の雇用が見込める
6.雇用保険の被保険者になっている
7.過去3年以内で、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けていない
8.求職申込み前から採用が決定していた事業主による雇用でない
再就職手当をもらうには、上記8つの条件をすべてクリアしている必要があります。再就職手当の受給申請をする前に、自分が支給対象かどうかを確認しておきましょう。再就職手当を受け取るための条件については、「ハローワークで再就職手当をもらう条件は?必要書類と手続きの方法を解説」のコラムも参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
再就職手当のご案内
再就職手当はいつ支給される?
再就職手当は、ハローワークで調査を行ったうえで支給されるため、支給日はおおよそ再就職日から1ヶ月半~2ヶ月後になることが多いようです。厚生労働省の「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~(Q41)」によれば、再就職手当が支給されるまでには、一定期間を要するとされています。再就職手当の受給手続きをしたからといって、すぐに手当を受け取れるわけではないことを念頭に置き、計画的に転職活動を進めましょう。再就職手当がいつもらえるか気になる方は、「早期就職手当は失業保険よりメリット大?受給条件と受給額の計算式を解説」もあわせてご参照ください。
再就職手当を満額もらうには?
再就職手当を満額もらうには、基本手当(失業手当)の受給資格者となったうえで、基本手当の支給を一度も受けずに再就職する必要があります。たとえば、自己都合退職で給付制限がある場合、受給資格決定日から給付制限期間が終わるまでに再就職すれば、再就職手当を満額でもらえるでしょう。参照元
厚生労働省
Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
再就職手当を受給するために必要な手続き
再就職手当を受給するには、ハローワークへ再就職の届け出を行い、所定の申請書を提出する必要があります。以下で申請の流れをまとめているので、スムーズに申請できるようにしておきましょう。
ハローワークから「再就職手当支給申請書」の用紙をもらう
まずは、ハローワークに再就職先決定を申告し、「再就職手当支給申請書」をもらいましょう。その際に必要な書類は、以下のとおりです。
・採用証明書
・雇用保険受給資格者証
・失業認定申告書
「採用証明書」は、再就職先に必要事項への記入を依頼します。厚生労働省の「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~(Q37)」によると、後日郵送で送っても問題ないようです。「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」もあわせてハローワークへ提出しましょう。
参照元
厚生労働省
Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
記入した「再就職手当支給申請書」をハローワークへ提出する
再就職先に「再就職手当支給申請書」への記入を依頼しましょう。そのあと、必要事項への記入を済ませた「再就職手当支給申請書」と「雇用保険受給資格者証」をハローワークへ提出すれば、申請完了となります。そのほか、「再就職先と前職に関わりがないことを証明する書類」や「再就職先での勤務実績を示す書類」などの提出を求められる場合もあるようです。必要書類については、ハローワークに事前に確認しておくと良いでしょう。再就職手当の受給申請のやり方については、「再就職手当はパートでももらえる?受給の条件や計算方法を徹底解説!」でも詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
再就職手当の申請期限に注意しよう
再就職手当の申請期限は、原則として就業日の翌日から1ヶ月以内です。再就職手当を受け取りたい方は、受給の申請期限に注意しましょう。ただし、厚生労働省の「雇用保険の給付金は、2年の時効期間内であれば、支給申請が可能です」によると、もし、申請期限を過ぎてしまった場合も、時効成立前なら申請可能とされています。再就職手当の受け取り忘れを防ぐためにも、できるだけ早く手続きを済ませましょう。参照元
厚生労働省
雇用保険の給付金は、2年の時効期間内であれば、支給申請が可能です
どのような場合に再就職手当の支給対象外になる?
再就職手当の計算方法や受給条件とあわせて、支給対象外になる例も以下で確認しておきましょう。
・雇用保険の受給手続きをせずに再就職した
・再就職先との雇用契約期間が1年未満である
・自己都合退職者が待期期間を待たずに友人の紹介で再就職した
・要件を満たせず再就職先で雇用保険に加入できなかった
・受給するための支給残日数が残っていなかった
上記に当てはまる場合は、再就職手当を受け取れません。また、前述した再就職手当の受給条件に一つでも当てはまらなければ受給対象外となるので、覚えておきましょう。再就職手当が支給されないケースについては、別コラム「再就職手当支給申請書はどこでもらえる?受給条件やもらえない理由も解説」のコラムでも紹介しているので、参考にしてみてください。
再就職手当の制度や計算方法は理解しておくと安心!
失業中の生活を守る制度や、再就職のための支援制度を理解しておくと、退職や転職を考えたときにも心強く、安心して求職活動に臨めます。国の支援制度をうまく活用し、転職活動を成功させましょう。
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再就職手当に関するFAQ
ここでは、再就職手当に関するお悩みをQ&A形式で解決していきます。
再就職手当とは何ですか?
再就職手当とは、基本手当の受給資格者が、早いうちに再就職したり、事業を新しく始めたりした場合にハローワークから受け取れる手当のことを指します。失業した人の再就職を促進する目的で国が行っている支援制度の一つです。再就職手当を受け取るには、厚生労働省が定めた受給要件をすべて満たさなければいけません。「再就職手当支給申請書の書き方を記入例つきで紹介!支給を受ける条件とは」では、再就職手当支給申請書の書き方や支給条件などを紹介しているので、参考にしてみてください。
再就職手当の計算方法が知りたいです
再就職手当の金額は、「基本手当の支給残日数×基本手当日額×給付率」で計算します。計算に必要な支給残日数や基本手当日額は人によって異なるため、詳細な金額が知りたい場合は自身で確認する必要があります。計算する際に必要な基本手当日額については、「基本手当日額とは?雇用保険について詳しく解説」のコラムで詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
再就職手当を計算する際の「給付率」はどれくらい?
再就職手当の計算式に当てはめる「給付率」は、支給残日数がどれくらいあるかで変わります。支給残日数が所定給付日数の1/3以上あれば給付率60%、2/3以上だと給付率70%です。支給残日数が所定給付日数の1/3未満の場合は、支給対象外となります。給付率や受給条件については、「再就職手当の受給条件とは?残日数が足りない場合の対処法も解説」のコラムもチェックしてみてください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。