失業保険は延長できる!必要書類や手続きのやり方を詳しく解説

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この記事のまとめ

  • 失業保険とは、就職する意思のある人が再就職するまでの一定期間受け取れる基本手当
  • 失業保険は、特定の条件を満たせば手続きによって最大3年間の期間延長ができる
  • 失業保険の受給期間延長の対象者は、やむを得ない理由ですぐに求職活動ができない人
  • 失業保険の受給期間の延長手続きは、必要書類をそろえてハローワークで行う

「失業保険の延長手続きはできないのだろうか…」退職後、すぐに働けない場合はこのような不安をもつ方も多いでしょう。しかし、妊娠や出産、介護などやむを得ない理由で仕事が始められないときは、受給期間を延長することが可能です。このコラムでは、失業保険の受給期間延長手続きの方法や、必要書類などについて解説。失業保険の受給を諦めている方や、損をせず次の求職活動に進みたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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失業保険の受給期間は延長できる?

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失業保険の受給期間内(原則離職日の翌日から1年間)であれば、延長は可能です。
また、この期間中にやむを得ない理由で働けない状態が30日以上続いた場合、ハローワークへの申請によって、最長退職日の翌日から4年以内まで受給期間の延長ができます。
通常の基本手当の受給期間と合わせて3年分の猶予が与えられるので、求職活動を始める際に生活を支援する支給が受けられるのは、非常にメリットが高いといえるでしょう。

受給期間の延長で注意すること

失業保険の受給期間延長を申請する際に注意しておきたいのは、「基本手当がもらえる期間が延びる」のではなく、「働ける状態になるまで基本手当の受給を保留しておくもの」であるということ。
やむを得ない理由で働けないあいだは、仕事に就く意思と能力(就業できる状態)がないと判断され、失業保険を受給できません。働けない期間中の収入や生活費については、対象外となるので注意しましょう。
失業保険の延長制度は「知っていますか?失業給付の延長制度が変わっています」の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

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そもそも失業保険とは?

失業保険は、働いていた会社を辞め、次の仕事を見つけるまでのあいだに受け取れる雇用保険の基本手当のこと。しかし、誰でももらえるわけではありません。下記の項目を満たして初めて受給資格者となります。

失業保険の受給要件

失業保険の受給要件には、以下のようなものがあります。

被保険者期間

離職の日以前の2年間で、被保険者期間が通算で12ヶ月以上あること」とされています。
ただし、以下の場合は、離職日以前1年間に被保険者期間が通算で6ヶ月以上あれば受給可能です。

特定受給資格者:会社の倒産など、会社都合で失業した場合
特定理由離職者:結婚に伴う転居や事業所の移転などによる通勤困難などの理由で失業した場合

就職する意思や能力

失業保険は、退職すると必ずもらえるものではなく、再就職のために必要な活動している失業者が受け取れる手当です。したがって、就職できる能力や状態にある人が、ハローワークで求職申し込みを行い、積極的な求職活動をしていなければ、受給資格は取得できません。

初回手続きの必要書類や持ち物は?

失業保険の初回手続きには、会社から渡される「雇用保険被保険者離職票-1・2」「雇用保険被保険者証」が必要になります。また、上記2つとは別に自分で用意するものは、以下のとおりです。

・写真2枚(縦3cm・横2.5cm)
・身分証明書(パスポート、運転免許証など)
・個人番号が確認できる証明書(マイナンバーカード、住基カードなど)
・本人名義の普通預金通帳
・印鑑

書類によっては申請が必要なものもあるため、事前によく確認しておきましょう。

失業保険の受給期間

失業保険をもらうためには、ハローワークで必要書類を提出するなどの手続きが必要です。
手続きをした日から7日間は待機期間といわれ、完全失業中でなければいけません。自己都合による退職の場合は、7日間の待期期間と3ヶ月間の給付制限期間が終わったら給付が始まります。先述したように、失業保険が受け取れる期間は、原則「離職日翌日から1年間」です。
失業保険について詳しく知りたい方は、「出産や病気などで退職された方必見!失業保険の延長措置」の記事もあわせてチェックしてみてください。

失業保険の受給期間延長に該当する働けない理由

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離職してから1年の失業保険受給期間内に、妊娠・出産、介護、怪我などの理由で働けない状態が30日以上続いたら、受給期間の延長が可能です。東京ハローワークの「求職者給付に関するQ&A」によると、働けない主な理由には、下記のようなものがあります。

・妊娠、出産、3歳未満の子どもの育児
・病気やけが
・親族の介護
・事業主の命により海外勤務する配偶者に同行
・青年海外協力隊など公的機関が行う海外技術指導による海外派遣
・60歳以上の定年などにより離職し、暫くの間休養する場合

失業保険が受給できる条件の詳細は、「雇用保険受給資格者証とは? いつどこでもらえる?見方や再発行方法も解説!」の記事もあわせてチェックしてみてください。

参照元
東京ハローワーク
求職者給付に関するQ&A

失業保険の受給期間延長申請書のもらい方

失業保険の受給期間延長申請書は、2つのパターンで入手できます。

ハローワーク窓口で受け取る

ハローワークへ訪問し、直接窓口から受け取ります。申請書の受け取りは、代理人でも問題ありません。

郵送を依頼する

ハローワークへ行く時間がない場合は、電話で申請書の郵送を依頼できます。その際は、受給期間延長を取り扱っている「雇用保険給付・教育訓練給付窓口」へ問い合わせましょう。担当者には、住所や氏名などを伝えます。

失業保険の受給条件を満たしても給付が受けられない人はいる?

失業保険の受給条件を満たしている人でも、基本手当の給付を受けられないことがあります。失業保険は、「就職を目指す前向きな意思や、いつでも働ける健康状態・家庭環境があるにも関わらず、職業に就けない人」が給付を受けられる制度です。したがって、「失業保険の受給期間延長に該当する働けない理由」で挙げた内容に該当する場合は、基本手当の給付が受け取れません。万が一受給条件に該当しなかった場合は、いずれ求職活動ができるようになったときのために、受給期間の延長申請を行うのがおすすめです。

失業保険の受給期間延長の手続き方法

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失業保険の受給期間延長手続きは、住所または住居を管轄するハローワークで行います。延長する理由によって、必要書類や申請時期、期間、方法などが違うので注意が必要です。

妊娠・出産・病気やけがなどが理由の場合

妊娠や出産、病気、けがなどが理由で失業保険の受給期間を延長する場合の申請期間や必要書類は以下のとおりです。

申請期間

離職日(働けなくなった日)の翌日から30日過ぎた日~1ヶ月以内

延長可能期間

本来の受給期間1年+働くことができない期間(最長3年間)

必要書類

【失業保険の受給手続きが済んでいない場合】
1.受給期間延長申請書
2.離職票-2
3.延長理由を証明する書類(例:医師の証明書など)

【失業保険の受給手続きが済んでいる場合】
上記の書類1.と3.に加え、4.雇用保険受給資格者証

申請方法

本人がハローワークへ出向くか、郵送で申請します。また、委任状があれば代理人が書類を提出し申請することも認められています。

60歳以上の定年などが理由の場合

60歳以上の定年などが理由で失業保険の受給期間を延長する場合は、以下の申請期間や必要書類を参考にしてみてください。

申請期間

離職日の翌日から2ヶ月以内

延長可能期間

元々の受給期間1年+休養したい期間(最長1年間)

必要書類

1.受給期間延長申請書
2.離職票-2

申請方法

原則として本人がハローワークへ直接出向き、書類を提出し申請します。

ハローワークで行う失業保険の受給手続きについては、「ハローワークってどんなところ?失業保険の貰い方は?」の記事でもご紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

前職の会社から離職票が届かなった場合は?

離職票は退職後10日以内にハローワークへ提出が必要と、雇用保険法第7条で定められています。そのため、2週間以上離職票が送られてこなかった場合は、前職の会社へ送付の請求をしましょう。もし、連絡してもいつまでに離職票が届くか分からないときは、失業保険の仮登録ができます。ただし、離職票がなければ失業保険を受給することはできないため、あくまで猶予対応として捉え、早めに送付してもらうことが重要です。
 

参照元
e-Gov法令検索
雇用保険法

就活開始後に失業保険を受給する場合の必要書類

受給期間の延長後、働けない状況が解消され、求職活動を始める際は、再度ハローワークへ出向き、失業保険の受給手続きを行います。以下に必要書類をまとめているので、事前に準備しておきましょう。

失業保険の手続きを行わずに受給期間を延長した場合

・離職票-1、-2
・個人番号確認書類(マイナンバーカードなど)
・身元確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど、官公署が発行した写真付きの身分証)
・印鑑
・写真2枚
・本人名義のキャッシュカード、または預金通帳
・受給期間延長通知書(申請時にハローワークから交付されます)
・延長理由が止んだことを確認できる書類

失業保険受給中に延長手続きをした場合

・雇用保険受給資格者証
・受給期間延長通知書
・延長理由が止んだことを確認できる書類

ハローワークで手続きを行い、失業認定を受ければ、失業給付金が指定口座に振り込まれます。

職業訓練を受けると失業保険の給付期間が延長される

ハローワークにて公共職業訓練を受けると、失業保険の給付期間が延長されます。本来、失業保険の受給期間は年齢や退職理由、勤続年数などで決められますが、その期間内に公共職業訓練を受けると、その課程を修了するまで給付期間が延長される仕組みです。たとえば、給付日数が90日で、受講期間が半年のコースを選択した場合、本来よりも多く失業保険が受け取れることになります。また、職業訓練中は交通費も支給されるので、金銭的に負担なく受講できるでしょう。

失業保険を受給できる期間が「離職日から1年以内」という情報はよく耳にするもの。しかし、受給期間が延長できるという情報はあまり知られていないようです。生活に負担なく求職活動を進めるなら、失業保険の延長手続きをするようにしましょう。

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失業保険の延長手続きに関するお悩みQ&A

ここでは、失業保険の延長手続きに関するお悩みをQ&A方式で回答します。

失業保険は誰でも受け取れますか?

失業保険は、就職意思をもって求職活動をしている方が受給できる制度のため、状況によっては対象外になる方も存在します。失業保険が受け取れるか不安な方は、このコラムの「失業保険の受給条件を満たしても給付が受けられない人はいる?」をご覧ください。また、これに該当する方は失業保険の延長手続きが可能です。就活開始時に備えて、申請を行っておくと良いでしょう。

会社都合退職でも失業保険はもらえる?

会社都合の退職であっても、失業保険の給付が受け取れます。自分の意思に関わらず仕事を失ってしまう会社都合退職は、金銭的に苦しくなりやすいものです。そのため、自己都合退職とは異なり給付制限が設けられていません。失業保険の受け取り方の違いは「失業保険の受け取り方のステップとは?支給額のルールと注意点も紹介」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

特定理由離職者とは何ですか?

「特定理由離職者」は、解雇・倒産以外のやむを得ない理由によって退職した方を指します。特定理由離職者の範囲は、期間に定めのある雇用契約が更新されなかった場合や、心身状態の悪化、家庭事情などさまざま。また、失業保険手当の支給日数が、自己都合退職者と特定理由離職者で180日の差があるのも特徴です。詳しくは「特定受給資格者の範囲や判断基準は?特定理由離職者との違いも解説」をご覧ください。

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失業保険は、求職活動中の金銭的負担を軽減する重要な制度です。安心して再就職を目指すためにも、失業保険手当をきちんと受給してから就活に挑みましょう。就職支援を受けたいと考えている方は、ハタラクティブを活用してみませんか?ハタラクティブでは、アドバイザーによるマンツーマン対応が魅力。求人紹介のほか、就職・転職に関する疑問や悩みなど、どんな些細なことでも相談可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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