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固定給とは?基本給との違いやメリット・デメリットを解説
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この記事のまとめ
- 固定給とは、会社から毎月一定額支給される給与のこと
- 固定給とは、基本給と手当で構成される
- 手取りとは、固定給から各種保険料や所得税を引いた額のこと
- 固定給のメリットとは給料が安定する点で、デメリットはモチベーション低下を招く点
- 固定給制の場合、割増賃金として残業代が支給される
「固定給とは?」「手取りと何が違うの?」と疑問に感じていませんか?固定給とは、毎月決まって支払われる給与のことです。固定給の給与形態において、正社員は一般的に月給制、パートアルバイトは時給制が多くなっています。このコラムでは、固定給とはどのような給与で、基本給と何が違うのかを解説。また、固定給にどのようなメリットやデメリットがあるのか、残業代・賞与などへの影響も解説するので、参考にしてください。
固定給とは毎月支払われる一定の給与のこと
固定給とは、毎月決まって支払われる給与のことです。従業員が一定の時間働いた対価として、会社から一定の賃金が支給されます。固定給は「年齢」「学歴」「経験」「能力」などを考慮して決められている「基本給」と、「諸手当」で構成されています。
この、「成果やノルマの達成率などに関わらず一定額支給される賃金」が固定給です。
固定給と基本給との違いは手当が加わっているかどうか
固定給と基本給の違いとは、前述したとおり「手当」の有無です。平成29年度の厚生労働省によると、基本給は「年齢、学歴、勤続年数、経験、能力、資格、地位、職務、業績など労働者本人の属性又は労働者の従事する職務に伴う要素によって算定され支給される賃金」で「原則として同じ賃金体系が適用される労働者に全員支給されるもの」と定義しています。つまり、基本給は「手当を除いた基本賃金」で、労働者の職務遂行能力や属性が給与に影響するものです。
一方で、固定給とは「基本給+諸手当」で経歴や能力に関係なく、一定の労働時間に応じて支払われるもの、という概念だと捉えることができます。諸手当のうち、企業が全社員に毎月固定の手当を支給する「一律手当」については「一律手当の意味は?含まれる手当や支給される場合の記載例を挙げて解説」で解説していますので、参考にしてください。
参照元
厚生労働省
平成29年就労条件総合調査
固定給と「月給」「手取り」の違い
後述しますが、月給とは、住宅手当や役職手当など諸手当を基本給に加えたもので、固定給の給与形態の一種です。一方で、「手取り」とは固定給から各種保険料や所得税を引いた額のこと。計算式で表すと「手取り=(基本給+諸手当)ー(各種保険料+所得税)」となります。
手取り=銀行の口座に振り込まれる金額、と考えると分かりやすいでしょう。手取りについて詳しく知りたい方は、「手取りとは?再確認したい給料のいろは」をご一読ください。
固定給の主な給与形態
固定給の主な給与形態は、時給制・日給制・週給制・月給制・年俸制の5つです。そもそも固定給とは、労働時間によって受け取る給料が決まる仕組み。それぞれの形態では、以下の単位で給料が支払われます。
- ・時給制:1時間単位
・日給制:1日単位
・週給制:1週間単位
・月給制:1カ月単位
・年俸制:1年単位
正社員における給与形態は、月給制が一般的です。時給制はアルバイトやパート、年俸制は外資系やスポーツ選手などに多い給与形態とされています。
固定給の給与形態をより詳しく知りたい方は「給与形態とは?種類を知って自分に合った企業に就職しよう」をご覧ください。
固定給と歩合給の違い
固定給と歩合給の違いは、給与の仕組みです。固定給は従業員が働いた時間をもとに賃金が支払われるのに対し、歩合給は仕事の出来高や業績に応じて賃金が支払われます。歩合給制の主なパターンは、仕事の出来高や業績に応じた賃金が固定給に加算される「固定給+歩合給」と、仕事の出来高や業績に応じた給与のみが支給される「完全歩合制」の2つ。「労働基準法」の第三章第二十七条において、使用者は「出来高払制その他の請負制で使用する労働者に対して、労働時間に応じた一定額の賃金の保障をしなければならない」とされています。そのため、固定給+歩合給は営業職などで利用されていますが、完全歩合制は基本的に個人事業主以外では使用されません。歩合給に関しては「歩合制とは?メリットとデメリットや固定給との違いなどを紹介!」でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
e-Gov法令検索
労働基準法
固定給のメリットは安定性・デメリットは目的意識低下
たとえば、思うような成果が出なかった月や、長い休暇がある月でも、基本的に給与は変動しません。応募の際に「固定給の場合は休んだら給料が減るのかな」などと不安になる必要はないのです。どのような状態でも決まった額が支給されるのは、固定給制の大きなメリットといえるでしょう。
一方で、固定給はモチベーションの低下を招く可能性があり、「何のために仕事をするのか」という目的意識の低下にもつながります。固定給は成果がすぐに賃金に反映されにくいのが特徴。昇給や昇格の機会はあるものの、能力や実績が給与額に反映されず、仕事に対する意義を感じなくなる恐れがあることも頭に入れておきましょう。
また、固定給の中でも年棒制で働きたいと考えている方は「年俸制とは?制度の詳細とあわせてメリットやデメリットを解説」にて、年棒制の仕組みやメリット・デメリットを解説しています。ぜひ参考にしてください。
固定給制でも残業代は支払われる?
固定給制であっても、残業代は支給されます。時間外労働手当は、1週間に40時間もしくは1日に8時間を超えた時間に対しては1.25倍の割増率で支払われます。休日労働手当の割増率は、週1回の休日勤務時間に対して1.35倍です。なお、これらの割増は固定給ではなく「基本給」に対して計算されるので注意しましょう。
固定給とは違う?固定残業代とは
固定給と似た言葉に「固定残業代」があります。これは、あらかじめ金額と時間が決められた残業代のこと。通常の残業代は、残業した時間に対して前述した割増賃金で算出されますが、固定残業代の場合は「20時間の残業に対して3万円」など、企業が定めた時間内であれば、一律の残業代が支払われます。なお、固定残業代が導入されている場合は、定められた時間より残業時間が少なくても固定残業代は支払われます。定められた時間を超えて残業をした場合は、超えた時間に対して固定残業代とは別に残業代が支払われます。詳しくは「固定残業代とは?よくあるトラブルと求人を見極めるポイントをご紹介」のコラムでご確認ください。
給与体系や賃金額、残業の状況に疑問や不満があるときは、転職も検討してみましょう。転職先の選び方や条件が気になるときは、転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。