- フリーター就職支援「ハタラクティブ」TOP
- お役立ち記事TOP
- 新卒の平均年収とは?学歴別や地域別に初任給から計算して紹介
新卒の平均年収とは?学歴別や地域別に初任給から計算して紹介
更新日
この記事のまとめ
- 大卒新卒者の平均年収は、2023年度の厚生労働省のデータによると約284万円
- 平均年数は勤続年数が上がるにつれて高くなる傾向がある
- 新卒の平均年収は、業界や学歴によって異なる
- 新卒者の平均年収はボーナスや福利厚生の有無でも変わる
「新卒の平均年収はどのくらい?」と気になる方も多いのではないでしょうか。新卒の平均年収は、学歴や業界、ボーナスの有無によって異なります。このコラムでは、厚生労働省のデータをもとに、新卒の平均年収を計算して解説。また、平均収入が高い仕事や企業を選ぶ際の注意点についても紹介しているので、参考にしてみてください。
新卒の平均年収
大卒新卒1年目の平均年収は、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」に基づくと、約284万円ほどでした。以下の表は大卒新卒者の平均年収をまとめたものです。
平均年収(平均賃金) | |
---|---|
男女計 | 284万7,600円(23万7,300円) |
男 | 288万3,600円(24万300円) |
女 | 281万1,600円(23万4,300円) |
参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」
ここで示している平均年収にボーナスや各種手当が追加されたり、保険料が引かれたりするため金額が変わってきます。平均年収は企業や地域、個人によっても変動することがあるため、事前に企業の特徴を押さえておくことが大切です。
また、勤続年数が上がるにつれて年収の金額は増える傾向にあります。以下で、新卒2年目と3年目における平均年収についても見ていきましょう。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
新卒2年目の平均年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、一般的に新卒2年目にあたる20~24歳(4年制大学卒業後に新卒入社した場合の想定年齢)の平均年収は、約287万円と考えられます。新卒2年目では個人としての業績や、企業への貢献度が評価されていない場合もあるため、新卒1年目の平均年収と大差ないでしょう。また、前年度の所得に応じて支払う「住民税」も引かれるようになります。
新卒3年目の平均年収
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、一般的に大卒の新卒3年目にあたる25~29歳の平均年収は約327万円でした。新卒2年目よりも平均年収が高い傾向にあり、個人の評価や業績に応じて変わる場合もあります。新卒3年目では業務に慣れ、インセンティブや企業への貢献度が給与に反映されることもあるでしょう。
「年収」とは?
年収とは1年間を通して支払われる給与のことです。実際にはボーナスが加わったり、税金や保険料が差し引かれたりするため、それに応じて金額も変わってきます。新卒のボーナス込みの平均年収
企業によっては年に1~2回ほどボーナスが支給されます。前項で挙げた、大卒新卒者1年目の平均年収と平均賃金をもとに計算してみましょう。
ボーナスを産業全体の平均が1ヶ月程度と仮定すると、約284万円にボーナス分の月収約23万円をプラスした、約307万円が大卒の新卒者のボーナスを加えた平均年収と考えられます。
ボーナスの査定方法についても、前述したように企業によって異なります。企業の業績や個人の能力・実績を評価基準として決定されることが一般的なので、ボーナスを貰ったとしても、その金額を周囲の人と比較して考えないほうが良いでしょう。1社の中でキャリアを積んでいくことで、ボーナス額のアップも期待できるはずです。
「ボーナス」とは?
ボーナスとは、毎月の定期的な給与とは別に支払われる給与のことです。「賞与」や「一時金」などと呼ばれることもあります。ボーナスは夏と冬の2回支給されることもあれば、年1回、年3回など、企業によってさまざまです。金額も、「基本給の何ヶ月分」「給与の何%」などと定められているところもあれば、企業業績で変動するところもあり、企業によりけりといえます。また、ボーナスは法律で支給を定められているわけではありません。そのため、ボーナスが支給されない企業もあります。ボーナスについては、「ボーナスとは?支給時期はいつ?貰える条件や平均額もご紹介!」でも、支給時期や平均額などを詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
新卒の手取りの平均年収
手取りとは、総支給額から税金や健康保険料などを引き、実際に手元に振り込まれる金額のことを指す言葉です。手取り額は、額面金額のおよそ75%~85%とされています。前述したように、大卒の新卒者の平均賃金は約23万円のため、実際に入ってくる金額は18万円程度と考えておくと良いでしょう。
新卒の手取りの平均額については、「新卒の手取りの平均額はどれくらい?引かれる税金を解説」のコラムでも紹介。引かれる各種税金や、新卒の初任給を地域・産業別にまとめているので、参考にしてみてください。
「手取り」とは?
「手取り」とは、支給される金額から所得税や健康保険料などを差し引いた残りの金額で、実際に手元に入る金額のことです。想定していた給与よりも貰った金額が違うと思った際には、保険や手当によって変動があるため、確認してみましょう。新卒の平均年収の中央値
中央値を見ることで、より実態に近い数値を知ることができます。独立行政法人 労働政策研究・研修機構の「主要労働統計」をもとに計算すると、2020年から2023年の範囲で、大学卒新卒者の平均年収の中央値は男性が約274万円で女性が約271万円でした。この数値から男女の中央値の平均は約272万円ということがわかります。平均年収は地域や企業、企業規模によって変わるため、あくまで参考として捉えておいてください。
「中央値」とは?
数値を高い順に並べた際の真ん中になる値を中央値と言います。平均値とは違い、数字に偏りがあった場合などに全体の中心を知ることができるため、新卒の方や転職を検討している方は、中央値も参考にしてみると良いでしょう。参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
トップページ
新卒の初任給
新卒の初任給とは、入社後に始めてもらう給与のことで、交通費や住宅支援など、各種手当を含めた金額のことです。企業からの手当には、交通費や住宅手当以外にも資格手当や残業手当などがあり、条件や働く環境などに応じて変わります。また新卒の初任給は引かれる保険料や税金も少ない傾向にあるため、手取りとほとんど同額となります。以下の表は、厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」をもとに令和元年の初任給を学歴別にまとめたものです。
最終学歴 | 平均初任給 |
---|---|
高校 | 16万7,400円 |
高専・短大 | 18万3,900円 |
大学 | 21万200円 |
大学院 | 23万8,900円 |
引用:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」
平均初任給を見ると、金額には学歴でばらつきがあります。前述したとおり、企業や業種によって各種手当の有無が異なるため、上記はあくまでも参考として捉えておきましょう。
初任給と基本給の違い
基本給は給与のベースであることに対して、初任給は「基本給+各種手当」の金額になります。各種手当は企業によって内容が異なるため、求人情報や企業Webサイトなどを見て、よく確認しておくようにしましょう。参照元
厚生労働省
令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
学歴は関係する?新卒の平均年収
同じ新卒でも、学歴によって平均年収は異なります。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」をもとに、2023年度の新規学卒者の平均賃金を学歴別で以下の表にしてまとめました。
最終学歴 | 平均賃金 | 平均年収 |
---|---|---|
高校 | 18万6,800円 | 224万1,600円 |
専門学校 | 21万4,500円 | 257万4,000円 |
高専・短大 | 21万4,600円 | 257万5,200円 |
大学 | 23万7,300円 | 284万7,600円 |
大学院 | 27万6,000円 | 331万2,000円 |
参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
上記の表から、平均年収は学歴が高いほど上がる傾向にあることがわかります。ただし、平均年収は職種や勤め先などによって変わるため、学歴にかかわらず高めの収入を得る場合もあるでしょう。また、勤務年数を重ねたり、資格取得や役職手当などがついたりして年収が上がることもあります。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
大学院卒新卒の平均年収
大学院新卒者の平均年収は約331万円と高卒者や大学卒者よりも高い傾向にあるようです。大学院卒の場合は、経験を活かした専門性の高い業務や研究での活躍が期待されているため給与が高いことが考えられます。
大卒新卒の平均年収
大卒新卒者は二番目に平均年収が高い傾向にあります。大学での専攻を活かした専門的な業務を行えることや、大学卒業以上でないと就けない職業があることも要因の一つだと考えられるでしょう。
高卒新卒の平均年収
高卒新卒者の平均年収は大学卒や大学院卒よりも低い傾向にあります。しかし、大卒・大学院卒の新卒者よりも早く社会に出て働くため、実務経験を多く得られたりスキルを上げたりできるでしょう。実績を積めば昇給や昇進も見込めるため、将来的に収入を上げられる可能性もあります。
東京都は高い?地域別新卒の平均年収
都市部では平均年収が高い傾向にあります。以下は、「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」を参考に大卒者の平均初任給から平均年収を算出し、上位5都道府県をまとめたものです。
都道府県 | 平均年収(平均初任給) |
---|---|
東京都 | 264万6,000円(22万500円) |
千葉県 | 254万400円(21万1700円) |
神奈川県 | 252万9,600円(21万800円) |
埼玉県 | 252万4,800円(21万400円) |
大阪府 | 252万1,200円(21万100円) |
参考:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」
上記の表では、各都道府県の平均初任給の12ヶ月分を想定しています。実際には保険料などが引かれたり、ボーナスが出たりすることもあるため金額は変わってくるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
大手は高い?企業規模別の新卒の平均年収
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」をもとに、企業規模別の大学卒の初任給から平均年収を算出してみると、大企業の平均年収が高い傾向にあります。以下の表でそれぞれどのくらいの差があるのかを確認してみましょう。
企業規模 | 平均年収(平均初任給) |
---|---|
大企業 | 255万7,200円(21万3100円) |
中企業 | 250万3,200円(20万8,600円) |
小企業 | 244万6,800円(20万3,900円) |
参考:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」
大企業と中企業では大差ありませんが、小企業の平均年収は少ない傾向が見られます。年収を上げるために、キャリアアップやキャリアチェンジを目指す方もいるようです。
参照元
厚生労働省
令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
新卒で平均年収300万・400万を目指せる仕事
以下の表は、厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」をもとに大学卒の初任給から平均年収が高い産業をまとめたものです。表を見ると平均年収が高い産業には、「学術研究、専門・技術サービス業」「情報通信業」「建設業」などが挙げられます。仕事を選ぶ際の参考にしてみてください。
産業 | 平均年収(初任給) |
---|---|
学術研究、専門・技術サービス業 | 272万6,400円(22万7,200円) |
情報通信業 | 261万7,200円(21万8,100円) |
建設業 | 260万400円(21万6,700円) |
卸売業 、小売業 | 253万2,000円(21万1000円) |
教育、学習支援業 | 251万2,800円(20万9,400円) |
参考:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」
たとえば、専門性が求められるような仕事は、一定の知識・スキルや資格が必要とされることが多く、平均年収も高くなる傾向があります。
そのほか、外資系の企業や商社で携わる仕事やコンサル業に関わる仕事なども、高年収を目指しやすい仕事として挙げられます。以下で詳しく見ていきましょう。
参照元
厚生労働省
令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
外資系企業
外資系企業とは、日本に進出し運営している海外の企業のことです。そのため、給与制度も海外の制度に近い傾向にあるでしょう。日本では勤続年数や年齢に応じて給与も上がることが一般的ですが、海外では個人の業績などに応じて給与も上がる傾向があります。
商社
商社とは、商品の売り手と買い手の取引を仲介する業界です。具体的には企業や個人に対して、仕入れた商品の売り込みやマーケットの分析などを行います。国内だけではなく海外の企業とも取引を行うことがあるため、平均年収が高くなることがあるでしょう。
コンサル
コンサルとは、企業の経営課題を専門的な知識をもとに解決する仕事です。専門的な知識が必要になることや、企業を相手にした仕事という面から平均年収は高めであると考えられます。また、商品を売るのではなく知識を提供する仕事のため、人件費以外のコストがかかりにくいことも年収が高い傾向にある理由として挙げられるでしょう。
平均年収が高い仕事を選ぶときの注意点
平均年収が高い仕事を選ぶ際にはいくつかの注意点があります。就職・転職活動では、平均年収だけを見て企業を選ぶのではなく、自分の将来や企業についてよく分析するのがおすすめです。事前に情報収集をして入社後にギャップが生まれないようにしましょう。
将来的な年収まで確認する
職種や企業の特徴を踏まえて、将来的な年収まで確認しておくことがおすすめです。自分が想定していた平均年収が将来的に続くかどうかわかりません。たとえば、インセンティブがある企業の場合、将来的には活躍次第で想定していた平均年収から変動する可能性があります。事前に情報取集をしておきましょう。
ボーナスや福利厚生・手当も確認する
福利厚生の種類や、ボーナスが支給される金額・回数も企業によって違います。ボーナスや福利厚生は平均年収に大きく影響することがあるため、採用情報や企業Webサイトなどで事前に確認しておきましょう。特に外資系の企業はボーナスではなく、業績や貢献度に応じて金額が決まる「年俸制」で支給していることが多いようです。
収入が高いぶん激務の可能性がある
平均年収だけを見て企業を選んでしまうと、激務である可能性があります。業務が忙しく体力的・精神的な負担が大きいという理由から収入を高く設定している企業もあるでしょう。業務内容や社員の口コミなどを参考に、自分に合うかどうか判断するのがおすすめです。
平均年収が高いとされる企業の選び方のポイントは「新入社員の年収はどれくらい?給与がいい会社を選ぶポイント」も参考にしてみてください。
仕事を選ぶときは年収だけでなく仕事内容や働き方にも注目する
働き始めてから「思っていた仕事内容と違った」や「働き方が合わない」と感じてしまうと、仕事を続けることが難しいと感じてしまうかもしれません。仕事選びにおいて収入が希望に合うことは大切ですが、仕事内容や働き方が自分に合うかどうかもよく確認するようにしましょう。
自分にとって仕事で何が大切かを考える
就活や転職活動で企業選びをする際には、自分が「仕事で大切にしたい部分」を考えてみることもおすすめです。「業績を上げてキャリアアップしたい」と思う方もいれば、「プライベートを充実させたい」と思う方もいるでしょう。自分にとってのやりがいや、理想の働き方について考えてみてください。
平均より年収が少ない場合は転職を検討してもいい
実際に働いてみると年収が平均よりも低く、将来的な不安を感じている方は、転職を検討するのも一つの手です。特に新卒の方は、入社してから自分の希望する年収が定まることもあるでしょう。現職で培った経験や知識をもとに即戦力として活躍できるような仕事を選べば、収入アップも見込めます。転職活動を行う際は、広い視野をもって自分に合った仕事・会社を探してみるのがおすすめです。
「新卒の平均年収より低かったから転職するべき?」「今よりさらに収入を増やしたい」「自分に合った職場で働きたい」などとお悩みの方は、ハタラクティブの利用を検討してみませんか。
ハタラクティブは、若年層の就職・転職支援に特化したエージェントです。専任のアドバイザーがつき、マンツーマンでカウンセリングを実施。求職者一人ひとりの希望や適性に合わせて求人を紹介しています。また、応募書類の添削や面接対策、企業との日程調整なども全面的にサポート。サービスはすべて無料で利用できるので、ぜひお気軽にご相談ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。