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既卒がハローワークを活用する方法は?就職成功のためのコツをご紹介!
更新日
この記事のまとめ
- ハローワークは既卒の方も利用できる
- 既卒には、若年層向けの「新卒応援ハローワーク」がおすすめ
- ハローワークの求人検索では、求人票の内容をしっかりと確かめることが大切
- ハローワークにいつも求人を出している企業は離職率が高い可能性がある
- 既卒の就活成功には、ハローワーク以外の就職支援サービスも併用するのが良い
「既卒もハローワークを利用すべき?」「興味はあるけど何から始めれば良いのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。このコラムでは、既卒がハローワークで受けられる支援や利用のメリット・デメリットを紹介します。また、ハローワークの利用方法やうまく活用するコツと注意点も解説。ハローワークのほかに既卒が利用できる就職支援サービスもまとめたので、これから就活を始める方は参考にしてみてください。
既卒もハローワークを使える?
ハローワークは既卒者が利用してもまったく問題ありません。
一般的に、ハローワークには仕事を辞めた方が行くイメージがあるでしょう。しかし、近年では就職を希望する人に向けて、強く利用を推奨している自治体もあるほどです。
ハローワークへ足を踏み入れるのに抵抗がある既卒者は、全都道府県にある「新卒応援ハローワーク」を利用するのがおすすめ。仕事探しに関する相談ができるうえ、就活フェアやセミナーも開催されています。詳しくは「新卒応援ハローワークについて」の項で詳しく解説するのでご覧ください。
ハローワークの利用が向いている既卒の特徴
ハローワークはすべての既卒者が利用できる就職支援サービスですが、志望の希望によって向き・不向きが分かれる側面もあります。ハローワークは、以下のような特徴を持つ既卒者におすすめです。
1.地元企業で働きたい
地元で就職したい既卒者は、ハローワークを利用するのが良いでしょう。ハローワークは全国に拠点があり、地域密着型の企業の求人が多い傾向にあります。どこのハローワークからでも全国各地の求人を検索できるので、Uターン・Iターン就職も可能です。首都圏から地方への就職を考えている既卒者にも、ハローワークは向いています。
2.中小企業で働きたい
「中小企業のほうがやりたい仕事ができそう」「隠れた優良企業を見つけたい」という既卒者にも、ハローワークは向いています。ハローワークは求人掲載が無料のため、採用コストを削減したい中小企業の募集が多いためです。一般の求人サイトには出ていない企業を見つけられる可能性もあるので、中小の優良企業を探したい人はハローワークを活用してみましょう。
3.求人を自分で選びたい
「人から紹介されるのではなく、自分で応募先を探したい」という既卒者はハローワークが向いているでしょう。ハローワークでは書類添削や面接練習などさまざまな相談が可能ですが、求人検索は基本的に自分で行います。そのため、自分のペースで求人を探したい人や、希望条件が明確な人には良いでしょう。
ハローワークの利用がおすすめできない既卒の特徴
ハローワークの利用がおすすめできないのは、手厚いサポートを希望する既卒者でしょう。また、特定の業界に的を絞って就活したい人も、ハローワーク以外の就職支援サービスを受けたほうが良い可能性があります。
1.個別の手厚いサポートを希望する人
ハローワークでは希望者に個別相談を行っていますが、時間はおおむね30~40分程度と短めです。また、必ずしも専任制ではないため、求人に応募するときも同じ人に相談できるとは限りません。そのため、個別のニーズに深く対応することが難しい側面もあります。
就職エージェントであれば、カウンセリングから内定後のフォローまでを同じアドバイザーが担当してくれるため、一人ひとりに合ったサポートが可能です。就職に難しさを感じており、丁寧なサポートを希望する既卒者は民間の就職支援サービスを利用するほうが良いでしょう。
2.特定の業界に絞って就活したい人
IT業界や金融業界など、特定の業界に的を絞って就活したい既卒者にとっては、ハローワークの支援が不十分な場合もあります。専門知識やスキルが求められる業界では、挑戦しやすい職種や選考のポイントなどが分かっていないと最適な就活対策が行えません。ハローワークの相談員は特定の業界に精通しているわけではないため、就活がうまくいかない恐れもあるでしょう。
専門知識を必要とする業界に挑戦したい既卒者は、業界特化型の就職エージェントを利用するのがおすすめです。
既卒におけるハローワークのメリット・デメリット
ハローワークは求人数が多く、若者向けの支援も行っているので既卒にとってメリットが多いです。一方、相談員の対応に差があったり、詳細が分かりにくい求人も含まれていたりするなど、デメリットもあります。この項ではハローワークのメリット・デメリットを紹介するので、両面を理解したうえで利用しましょう。
既卒がハローワークを利用するメリット
正社員経験のない既卒がハローワークを利用するメリットは以下の通りです。
求人数が多い
前述の通り、ハローワークは求人掲載が無料のため、登録されている案件数が多いです。「多種多様な求人から自分に合った企業を探したい」と考える既卒者にとっては、数の多さがメリットといえるでしょう。
ハローワーク インターネットサービスによると、掲載されている求人数は118万5,498件です。就職エージェントの場合は数万〜数十万件が一般的なので、ハローワークの求人数は圧倒的に多いといえます。
参照元
ハローワーク インターネットサービス
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既卒の就活に効果的なサービスもある
ハローワークには「新卒応援ハローワーク」のほかにも、若者向けの「ジョブカフェ」「サポステ」などがあります。
ジョブカフェは「若年者のためのワンストップサービスセンター」といい、個別相談から就職後のアフターフォローまでをワンストップでサポートする機関です。おおむね30歳前後の人を対象としているので、既卒も利用可能となっています。
サポステは「地域若者サポートステーション」の通称で、15〜49歳までが対象です。働くことに不安がある人へのサポートに力を入れており、企業説明会や就業体験なども行っています。
そのほか、一般のハローワークにも各種セミナーや職業訓練といったサービスがあるので、就活に慣れていない既卒者は利用を検討してみてください。
参照元
厚生労働省
若者への就職支援
応募について事前に確認できる
ハローワークで検索した求人は直接応募ではなく、相談員を通します。そのため、応募者が既卒であることをあらかじめ伝えてもらえたり、中途採用枠での応募の可否を確認できたりするのがメリットです。1人で就活する場合は自分で問い合わせるか、あるいは書類選考に挑戦して合否を待つことになるので、事前に確認できるのは利点といえます。
企業の詳しい情報が得られる場合もある
求人票だけでは分からない企業の詳細について、ハローワークの相談員が問い合わせてくれる場合もあります。たとえば、具体的な業務内容や残業の実態、有給取得率といった情報を事前に得られる可能性も。「選考に影響するのが不安で突っ込んだ質問はしにくい」という既卒者にとっては大きなメリットといえるでしょう。
ただし、相談員の対応力によって聞き出せる回答に差が出ることもあるようです。
既卒がハローワークを利用するデメリット
ハローワークは求人数が多い分、自分に合った企業を見極めるのが難しい場合があります。そのほか、ハローワークのデメリットは以下の通りです。
大企業の求人が少ない
前述の通り、ハローワークは中小企業の求人が多く、大企業は少ない傾向にあります。大企業は新卒の一括採用で大量に人材を確保するため、中途採用の募集自体が少ないです。
稀に募集する場合はターゲットを絞るケースが多く、仲介サービスの手厚い民間の転職エージェントを利用することが多いでしょう。また、知名度が高い企業は自社のWebサイトだけでも十分に応募が集まるため、ハローワークに求人を出す可能性は低いといえます。
ブラック企業が紛れている恐れもある
ハローワークは無料で求人が掲載できるうえ、紹介状を持つ労働者を採用すると助成金が出ることからブラック企業が紛れている恐れもあります。しかし、求人票だけでブラック企業と判断するのは難しい場合もあるため注意が必要です。
一方、転職エージェントの場合、エージェント側が企業の詳細を調べたうえで求職者に紹介するため、ブラック企業は排除される仕組みとなっています。自分でブラック企業を見極めるのに不安がある既卒者は、ハローワーク以外の就職支援を受けるのも検討しましょう。
自分で行動しなければ進まない
ハローワークは求人探しを代行してくれるわけではないため、自分で行動しなければ就活が進みません。個別相談や面接対策といったさまざまなサービスは用意されていますが、基本的には自ら申し込んで受けるものです。
そのため、今何をすべきか、受けるべき支援は何か、といったことを自分で判断する必要があります。行動力や自己管理能力に自信がない既卒者にとっては、その点がデメリットといえるでしょう。
就活対策が限定的
前述の通り、ハローワークは主に一般的な求職者向けのサポートを提供しています。履歴書の書き方や面接対策など、就活の基礎についてのアドバイスが中心です。また、年齢を問わず多くの人の相談に対応するため、時間的・人員的な理由からきめ細かいサービスは難しいことも。個別の応募者に沿ったサポートや応募先企業に合わせた対策は、十分ではない場合があります。
相談員によって資格の有無や知識量に差がある
ハローワークの相談員は、人によってサポート内容に差があるといわれています。キャリアコンサルタントや産業カウンセラーなどの資格を持つ人もいれば、無資格の相談員もいるため、知識量に差があるでしょう。
また前述の通り、一般のハローワークは相性の良い相談員を見つけても専任ではないのがデメリット。次も同じ人に相談できるとは限らない点がストレスに感じる人もいるようです。
ただし、若者向けのハローワークでは専任の相談員が担当してくれるので、既卒の就活では新卒応援ハローワークやジョブカフェ、サポステなどを選ぶのが良いでしょう。ハローワークで相談できる内容については「ハローワークで相談できる内容は?利用方法や失業保険の受給方法も紹介」のコラムで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
企業の詳細が分からない場合もある
ハローワークに掲載する求人票は企業側が記載しており、内容の精度が統一されていません。そのため、業務内容や残業時間などが詳しく書かれていない求人も混ざっているようです。相談員を介して問い合わせはできるものの、職場の雰囲気や社風といった詳細までは分かりにくいのがデメリットといえます。
ハローワークを利用するときの4つのステップ
この項では、ハローワークを実際に利用するためのステップを紹介します。まずは求職申し込みを行い、登録カードを作ることから始めましょう。
ハローワークを利用するときのステップ
- 求職申し込みをする
- 求人を検索する
- 相談員に詳しい求人情報を聞く
- 求人に応募する
1.求職申し込みをする
まずは、ハローワークの窓口で求職者登録を行います。求職申込みの用紙を受け取り、住所・指名のほか、希望職種や希望勤務地などを記入しましょう。申し込みが終わるとハローワークカードを渡されます。カードに求職者の情報が登録されるので、2回目以降はハローワークカードを持参するようにしてください。
なお、ハローワークインターネットサービスで求職申し込みを行うのも可能ですが、「オンライン登録者」という扱いになり、一部受けられないサービスもあるため窓口で登録するのがおすすめです。
2.求人を検索する
ハローワーク内のパソコンで求人を検索し、気になる企業があれば求人票を印刷して窓口へ持っていきます。そのほか、ハローワークインターネットサービスを利用して、自宅で求人を検索するのも可能です。ただし、紹介状を必要とする求人の場合、ハローワークへ出向いて発行してもらう必要があります。
3.相談員に詳しい求人情報を聞く
応募したい求人の詳細について、相談員に聞いてみましょう。応募に必要な経験や資格、採用の状況など、気になることは聞いてみるのがおすすめです。
仮に募集が終了していたとしても、似た条件の求人を紹介してもらえる可能性もあるので、直接応募よりもハローワーク経由のほうが良いでしょう。
4.求人に応募する
応募先を決めたら紹介状を発行してもらい、履歴書・職務経歴書を作成します。ハローワークでは書類対策も行っているので、履歴書・職務経歴書の書き方が分からない既卒者は相談しましょう。また、面接に行くときは紹介状を持参します。選考結果はハローワークに伝えられ、応募者は相談員から合否を聞く流れです。
ハローワークをうまく活用するポイント
ハローワークのメリット・デメリットや特徴を把握したうえで、就活に活用したいと考える既卒者もいるでしょう。この項では、既卒の就活成功に向けて、ハローワークをうまく活用するポイントを解説します。
活用する目的を決める
既卒の就活では、ハローワークを活用する目的を明確にするのがポイントの一つ。たとえば、「求人検索」「セミナー受講」など、部分的に利用するのも良いでしょう。あるいは、「中小企業の求人検索はハローワーク、大企業は転職サイト」と使い分ける方法もあります。
求人検索を目的とするのも良い
ハローワークを活用するのは求人検索のためと割り切るのも良いでしょう。幅広く求人を探すために、転職サイトとハローワークを併用するのもおすすめ。ハローワークにしか求人を出していない企業もあるため、可能性の幅を広げることになります。
相談前に自己分析を終えておく
ハローワークへ相談する前に、自己分析を終えておくのも大切です。自己分析をしておくと相談したい内容が絞られ、効率的に就活が進められます。また、就活の方向性もある程度定まった状態で相談できるので、具体的なアドバイスを受けられるでしょう。
自己分析のやり方については「自己分析の方法をご紹介!就活や転職に役立てよう」のコラムで詳しく解説していますので、ご覧ください。
志望職種をある程度絞っておこう
前述の通り、ハローワークでの個別相談は時間が短めに設定されているため、志望職種をある程度絞っておくのもおすすめです。たとえば、事務職志望と決めておいて、一般事務なのか営業事務なのかは相談しながら決めるといった方法もあります。
ブラック企業の特徴を理解しておく
ブラック企業には、「求人が出続けている」「求人情報の記載が少ない」といった特徴があります。
求人が出続けている企業は、離職率が高い可能性があるでしょう。離職率の高さには企業側に何らかの原因があると推測されます。
また、求人情報の記載内容が曖昧なのもブラック企業を疑う要因の一つ。そのほか、未経験OK、学歴不問などあまりにもハードルが低い求人は注意してください。以下では、ブラック企業を見極めるためのチェックポイントをまとめました。
残業時間について明確に示されているか
残業時間は求人票に詳しく明記するのがルールです。たとえば、固定残業代を支給するのであれば、「○時間分を固定残業代として支給し、○時間を超えた分は追加で支給」と具体的に書くことになっています。残業時間についての記載が曖昧な場合は、企業側に確認しましょう。それでも具体的な回答がもらえないなら、ブラック企業の可能性があります。
基本給が希望に合っているか
求人票の賃金には、基本給と各種手当を合わせた金額が記載されています。その内訳も明記されているので、基本給の金額が希望に合っているかを確認するのがおすすめです。
基本給は毎月決まって支払われる賃金で、昇給や賞与などもこれをベースに決められます。固定手当も毎月決まって支給されますが、状況が変わればなくなる可能性も。たとえば、役職手当は役を降りればなくなります。全体的な賃金が希望に合っていても、基本給があまりにも安いと生活に支障を来す恐れがあるので注意が必要です。
昇進・昇給の評価基準があるか
昇進・昇給の評価基準が明確に示されているかも大事なポイントです。評価基準がないと上司の一存で決められてしまい、人によって差が出る恐れもあります。評価基準は求人票に記載されないのが一般的なので、企業のWebサイトや会社説明会などで確認しましょう。面接で「評価制度はありますか?」と質問するのもOKです。
条件面で求人票と実態に違いがないか
求人票に提示されている条件と、内定時に出された条件に違いがないか確認しましょう。求人票に記載されていた内容に比べて給料が低かったり、手当が少なかったりする場合は、ブラック企業の可能性があります。その際は企業側に条件が異なる理由を確認し、納得できなければ内定を辞退するのが無難です。
過去に違反がないか
「ブラック企業かもしれない」と感じたら、過去に法令違反がないか確認してみましょう。過去の違反については、厚生労働省の「労働基準関係法令違反に係る公表事案」で確認が可能です。また、民間のWebサイトや口コミサイトでも調べることができます。
参照元
厚生労働省
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新卒応援ハローワークについて
「新卒応援ハローワーク」は、高専・専修学校・短大・大学・大学院などの学生や、既卒の方の就職活動を専門的に支援するハローワークです。ここでは、支援の内容を資料より抜粋しました。
就活支援を無料で受けられる
新卒応援ハローワークでは、以下のような就職支援を無料で受けられます。
- ・担当者を決めての個別支援(定期的な求人情報の提供、就職活動の進め方の相談、エントリーシートや履歴書などの作成相談、面接指導など)
- ・職業適性検査や求職活動に役立つ各種ガイダンス・セミナーなどの実施
- ・在職者向け相談窓口、就職後の職場定着のための支援
新卒応援ハローワークの相談員は、キャリアカウンセラーや人事経験者などです。一般のハローワークとは違い専任の相談員がサポートしてくれるので、就職経験のない既卒者も相談しやすい環境といえます。
学校を卒業後3年以内なら利用できる
新卒応援ハローワークは「学生、および学校を卒業後おおむね3年以内の方が対象」なので、既卒も対象に含まれます。対象者を絞っている分、正社員の経験がない人のサポートに慣れているので、効果的なアドバイスが期待できるでしょう。
新卒応援ハローワークを利用するメリット
ここでは、既卒者が新卒応援ハローワークを利用するメリットを3つ紹介します。
イベントやセミナーが豊富
新卒応援ハローワークでは、会社説明会やセミナーといったイベントが豊富に用意されています。東京都を例に見ると、頻繁に会社説明会やミニ面接会が開催されているようです。
そのほか、自己研究セミナーや職種研究セミナーなども開催されており、情報収集にも役立つでしょう。
若手を求めている企業に出会える
新卒応援ハローワークに求人を出す企業は、新卒や既卒といった若手を求めています。その点で応募者と企業のニーズがマッチしているため、既卒の経歴が選考で不利になる可能性は極めて低いでしょう。経験・スキルよりも若さやポテンシャルを求める企業に的を絞って出会えるのは、既卒にとってメリットといえます。
就活仲間ができる
新卒応援ハローワークが主催するイベントを通して、就活仲間ができるのも魅力の一つ。新卒のときは同級生と励まし合いながら就活できますが、既卒の場合は基本的に1人で頑張らなければなりません。仲間がいると体験談が聞けたり、アドバイスをし合ったりできるため、モチベーションも維持しやすいでしょう。
参照元
厚生労働省
若年者雇用対策 新卒応援ハローワーク
東京新卒応援ハローワーク
ハローワークのトライアル雇用を活用するのも手
ハローワークには「トライアル雇用」という制度があります。条件を満たせば既卒者も利用できるので、検討してみても良いでしょう。
トライアル雇用とは
トライアル雇用とは、就職が困難な求職者が原則3カ月のお試し期間を経て、無期雇用契約を目指すという制度です。既卒の場合、ハローワーク等で担当者制の個別支援を受けている人が対象になります。希望する場合は、ハローワークの相談員からトライアル雇用求人を紹介してもらいましょう。また、ハローワークインターネットサービスで検索することもできます。
トライアル雇用のメリット
トライアル雇用は求職者と企業がお互いに理解したうえで無期雇用に転換できるため、ミスマッチになりにくいのがメリットです。企業選びに不安がある既卒者にとっては、実務内容や職場の雰囲気を知ったうえで無期雇用に踏み切れるので、安心して就職できるでしょう。
なお、トライアル雇用中も給料は支給されます。
参照元
厚生労働省
トライアル雇用
既卒の就活で気を付けたい注意点
この項では、ハローワークの利用に限らず、既卒の就活における注意点を解説します。新卒や転職者とは異なる、既卒ならではの注意点について理解しておきましょう。
既卒になった理由が分かりにくい
既卒の就活では、「なぜ新卒で就職しなかったのか」という点を確認される可能性があります。面接官がこの質問をする背景には、就労意欲を確認したい意図があるようです。そのため、既卒になった理由があいまいだと、「働きたくなかっただけなのでは」と疑われる恐れがあります。企業側は早期離職を避けたいので、既卒になった理由を明確に説明するのが重要です。
既卒になった理由の説明として、たとえば「志望業界を絞り切れず、まずはアルバイトで経験を積みたかった」などが考えられるでしょう。その際、既卒の間に経験した内容も具体的に説明するようにしてください。アルバイトでの成果や業務で工夫したことなどを伝え、就職に向けて努力している姿勢を示すのがポイントです。
新卒と同じ就活対策をしている
正社員の経験がないからといって、新卒と同じ就活対策をしていては内定獲得は難しいでしょう。既卒は、「新卒で就職しなかった」あるいは「新卒の就活に失敗した」という点で新卒とは異なります。既卒を新卒採用枠で応募可能とする企業もありますが、選考では新卒よりも厳しい目で見られる可能性があることを念頭に置きましょう。
「既卒就活の成功ポイント!プロによる面接対策のコツや実際の体験談をご紹介」のコラムで、企業側が既卒をチェックするポイントについて解説していますので、こちらも併せてご覧ください。
既卒が就職に成功するためにやるべきこと
既卒が就職に成功するためには、まずは書類選考に通過するための対策が必要です。新卒ではないものの、社会人経験がないため書き方を工夫する必要があります。
書類対策に力を入れる
既卒の場合、書類選考では志望動機や自己PRが重要なポイントになります。職務経歴がないため、意欲やポテンシャルをアピールする必要があるためです。
また、アルバイト経験をアピール材料とするのも良いでしょう。特に、長期で働いたアルバイトやリーダー経験、成果を上げた実績などがあれば職務経歴書に記載しても良いです。
たとえアルバイトでも、身につけたスキルがあれば応募先企業で活かせることをアピールしてみてください。
アルバイト経験がない既卒者は、趣味や勉強に打ち込んでいたエピソードでも問題ありません。たとえば、「ゲームが好きでプログラミングの勉強をしていた」「趣味のアクセサリー制作を活かし、ECサイトを立ち上げた」といった経験も企業によっては評価される見込みがあります。
プロのアドバイスを受ける
既卒の就活は1人で行うのではなく、プロのアドバイスを取り入れるのが重要です。既卒が正社員になれる可能性は十分にありますが、新卒や転職者に比べて不利な側面があるのも事実。履歴書や面接でのアピール内容が的外れなものにならないためにも、客観的な意見を聞きましょう。
プロのアドバイスを受けるには、ハローワークの個別相談や就職エージェントのカウンセリングなどがあります。相性の良いアドバイザーを見つけて、効率的に就活を進めるのが就職成功のコツです。
ハローワークのほかにもある!既卒向けの就活方法
既卒向けの就活方法には、ハローワークのほかにも正社員登用制度や就職エージェントの活用といった方法があります。自分に合った方法をいくつか選び、ハローワークと併用するのもおすすめです。
ハローワークのほかにもある!既卒向けの就活方法
- 求人サイトを利用する
- アルバイトから正社員登用を目指す
- 知人に紹介してもらう
- 就職エージェントに相談する
求人サイトを利用する
求人サイトを利用して、自分で就活を行うのも一つの方法です。求人サイトに募集を出す場合は掲載料がかかるため、採用意欲の高い企業が多い傾向にあります。また、特定の業界・職種に的を絞った求人サイトもあるので、就活の方向性がある程度決まっている既卒者におすすめです。
求人サイトはWeb上で簡単に登録ができるため、ほかの就活方法と併用もしやすいでしょう。ただし、すべてを1人で行わなければならない点がデメリット。就職が初めての既卒者は、求人サイトのみで就活を進めるのは避けたほうが無難といえます。
アルバイトから正社員登用を目指す
アルバイト先に正社員登用制度がある場合は、制度を利用して就職するのも手です。アルバイトは正社員に比べて採用ハードルが低いため、希望の業界や会社で働くための足がかりになり得ます。アルバイトでもしっかりと成果を出し、スキルアップすることでチャンスを掴める可能性があるでしょう。
ただし、正社員登用試験の難易度が高かったり、制度があっても実績がなかったりする場合もあるので、事前に確認しておくのが大切です。
知人に紹介してもらう
希望の会社に知人がいるなら、リファラル採用を行っていないか聞いてみると良いでしょう。リファラル採用とは、社員の紹介・推薦によりマッチ度の高い人材を採用する制度です。企業の実態を知人から聞いたうえで入社できるので、ミスマッチを避けるうえでメリットが大きいといえるでしょう。
企業側も自社のことをよく知っている社員の紹介であるため、公募に比べてリスクが低いというメリットがあります。ただし、紹介だからといって採用が約束されるわけではない点に注意が必要です。
就職エージェントに相談する
既卒が早めの就職成功を目指すなら、就職エージェントに相談するのがおすすめです。就職エージェントは民間の就職支援サービスで、求人紹介や選考対策、入社準備のフォローなどさまざまな支援を提供しています。また、若年層に特化した就職エージェントでは、既卒の支援に実績豊富なアドバイザーもいるので効果的なアドバイスが受けられるでしょう。就職エージェントを利用するメリットについては、次の項で詳しく解説します。
既卒に就職エージェントがおすすめな理由
既卒に就職エージェントがおすすめな理由は、一人ひとりに合わせたサポートが充実している点です。アドバイザーは専任で担当するのが一般的なので、応募者側も質問がしやすく、安心して就活を進められるのが魅力といえます。
サポートが手厚い
就職エージェントはアドバイザーが個別にカウンセリングを行い、応募者に合ったサポートを提供します。自己分析や書類作成もアドバイザーと一緒に行うことができ、1人で悩みを抱える必要がありません。また、面接でうまくアピールできなかった際はアドバイザーからフォローを入れてくれるなど、サポートが手厚いです。就活に慣れていない既卒者にとっては心強い味方といえます。
応募者に合いそうな求人を探してくれる
就職エージェントは求人探しを代行し、応募者に合いそうな企業を紹介してくれます。そのため、求人探しの手間が省けるうえ、ブラック企業に当たるリスクも回避できるのがメリットです。
また、プロの目線で相性の良さそうな企業を選んでくれるので、想定外の優良企業を提案してもらえる可能性も。1人で求人を探すのに比べて、よりマッチ度の高い企業との出会いが期待できるでしょう。
紹介する企業の詳細を伝えてくれる
就職エージェントは紹介する企業について独自に調査を行い、応募前に詳しい情報を伝えてくれます。求人票では分からない会社の雰囲気や具体的な業務内容を知ることができるため、入社後に「イメージと違った」と感じるリスクを避けやすいでしょう。
また、採用の背景や求める人材などについても詳しくヒアリングしており、応募先企業に合わせた選考対策が可能です。「転職エージェントとハローワークの違いを比較!併用は可能?利用方法も紹介」のコラムでは、ハローワークと併用するコツも紹介していますので、参考にしてみてください。
ハローワークと就職エージェントの併用を検討している既卒の方は、ハタラクティブに登録してみませんか。ハタラクティブは既卒や第二新卒、フリーターなどを対象とした就職・転職エージェントです。専任の就活アドバイザーがあなたの希望や適性を考慮して助言し、就職活動の具体的な方法もアドバイスいたします。ご紹介する求人は、若手の育成に力を入れている職場や、人柄重視で採用したいと考えている企業が中心です。サービスはすべて無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。
既卒の就活やハローワークの利用に関するFAQ
ここでは、既卒の就活についての疑問やお悩みをQ&A方式で解消します。
既卒は新卒の求人に応募できる?
企業によっては可能です。学校を卒業後3年以内の既卒は新卒枠で応募可能とする企業もあります。一方、既卒は中途採用枠での応募とする企業もあるので、志望先の対応を確認しましょう。ハローワークに掲載されている求人であれば、相談員に確認してもらうのがおすすめです。既卒を新卒と見なすかどうかについては「既卒は新卒枠に応募できる?内定獲得につながる強みや注意点をご紹介」のコラムで詳しく解説していますので、ご一読ください。
既卒が大企業に就職するのは難しい?
既卒を新卒と見なす大企業であれば、就職できる可能性があります。
一方、中途採用枠での応募は、経験豊富な転職者に比べて既卒は不利になりやすいのも事実です。ただし、小売業や運輸業など人手不足の業界では、既卒は若手の人材として需要が高く大企業での採用も狙いやすいでしょう。「既卒から大手企業に就職できる?おすすめの業界や内定を得るコツを紹介」のコラムを参考にして、大企業への就活対策を検討してみてください。
求人サイトで既卒向けの求人を探すには?
「未経験歓迎」「経験不問」の求人に注目しましょう。
求人サイトの条件設定では、希望職種や勤務地のほか、スキルや経験に関する条件も入力できます。また、20代を対象とした求人サイトであれば、ポテンシャル重視の求人が多いのでおすすめです。「仕事探しで迷わない!自分に合った求人の選び方や失敗しないポイントを解説」のコラムでは、求人探しでチェックするポイントを紹介していますので、参考にしてみてください。
就職エージェントは優良企業を紹介してくれる?
就職エージェントはブラック企業を排除し、優良企業を中心に紹介してくれます。
離職率や福利厚生の内容、有給取得率なども応募前に確認可能です。「優良企業とはどんな会社のこと?」のコラムで、優良企業の定義について解説していますのでご覧ください。ハタラクティブでは、企業の実態を調査したうえで求人を紹介します。また、アドバイザーがプロ目線であなたに合いそうな求人を選びますので、ぜひご利用ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2014年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。