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フリーターの一人暮らしは貯金できない?必要な生活費用や節約方法を紹介
更新日
この記事のまとめ
- フリーターで一人暮らしをしている場合は、節約に励まないと貯金は難しい
- フリーターで貯金が必要な場面には冠婚葬祭や急な病気、急に失職したときなどがある
- フリーターが貯金するためには固定費や光熱水道費の見直し、自炊などを心がけると良い
- フリーターのままで貯金するのが難しいなら、正社員への就職を検討しよう
「フリーターの収入で貯金ができない」「一人暮らしの生活でやっと」と悩む方は多いのではないでしょうか。フリーターは時給制が多く、働いた分しか給与がもらえないので、貯金に回すのは難しいと感じることもあるでしょう。このコラムでは、非正規雇用の平均給与や一人暮らしの生活費の平均額をまとめました。さらに、フリーターが貯金する必要性や節約方法、収入アップの手段について紹介しているので、参考にしてください。
フリーターの一人暮らしは貯金できない?
フリーターで一人暮らしをしながら貯金するためには、節約に励む必要があります。では、どのように貯金したら良いのでしょうか。以下でフリーターの平均収入を考察しながら解説します。
フリーターの平均収入額
フリーターの平均収入額は、10代後半~30代前半の非正規雇用の平均収入からある程度推測できるでしょう。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」のデータをもとに、正社員と正職員以外の労働者のうち、フリーターの主な年齢層である10代後半~34歳の男女の平均収入を以下の表にまとめました。
年齢 | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 |
---|---|---|
~19歳 | 19万2,800円 | 17万700円 |
20~24歳 | 22万8,700円 | 19万4,800円 |
25~29歳 | 26万3,600円 | 21万6,400円 |
30~34歳 | 29万4,100円 | 22万1,400円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差」
上記のように、同じ年齢層の正社員と正社員以外の平均給与を比べたとき、年齢が上がるにつれて差が出ることが分かります。また、これは派遣社員や契約社員も含む金額なので、フリーターに絞った平均収入額はもっと下がることが予想されるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
フリーターの一人暮らしにかかる費用
フリーターの一人暮らしにかかる主な費用は、政府の調査によってある程度の推測が可能です。総務省の「家計調査(2024年1月~3月)」のデータによると、34歳までの単身世帯の生活費平均額は以下のとおりです。
支出項目 | 平均支出額 |
---|---|
食費 | 3万7,672円 |
住居費 | 2万3,213円 |
光熱水道費 | 7,224円 |
交通通信費 | 2万5,529円 |
被服費 | 6,873円 |
家具・家事用品 | 4,662円 |
医療費 | 8,187円 |
交際費 | 1万2,440円 |
教養娯楽費 | 1万3,886円 |
その他雑費 | 2万8,526円 |
計 | 16万8,212円 |
参照:e-Stat 政府統計の総合窓口「2024年1月~3月 家計調査 / 家計収支編 第2表」
上記の数値はあくまで全国平均のため、住む場所によって住居費や交通通信費などは異なります。また、一見、十分貯金が可能に見えるかもしれませんが、税金を払うため手取りを16万8,212円以上にするには、22万円以上の給与が必要です。契約社員や派遣社員含めた正社員・正職員以外の平均収入を考えると、一人暮らしができたとしても生活費でほぼ消えてしまい、貯金するのは難しいといえるでしょう。
参照元
e-Stat 政府統計の総合窓口
2024年1月~3月 家計調査 / 家計収支編 第2表
フリーターに貯金が必要な6つの場面
普段の収入で生活できていたとしても、冠婚葬祭や急な病気で出費があったり、働けなくなったりしたときのために、まとまった額の貯金が必要です。では、どのようなときに出費が発生するのでしょうか。以下で、出費が想定される場面を考察していきます。
1.冠婚葬祭へ参加するとき
フリーターの主な年齢層である20代~30代前半は、結婚といったライフイベントを迎える方も多い年齢層といえます。場合によっては、結婚式が続く時期があるでしょう。結婚式に呼ばれた場合に必要な費用には、主に以下のようなものが挙げられます。
- ・ご祝儀
・二次会参加費
・交通費、宿泊費
・スーツやドレスの購入
・ヘアセット
このうち、友人関係のご祝儀の相場は2万円~3万円、二次会の参加費は5000円ほどとされています。また、遠方での結婚式の場合は交通費や宿泊費、式に初めて出席する場合は、服の購入費もかかるでしょう。人によっては、ヘアセット代などがかかる場合があります。
お葬式の場合
お葬式の場合は、香典の相場が5000円~1万円、喪服がない場合はその購入費、そのほかにも交通費などがかかります。結婚式は何人か続くこともありますし、お葬式は突然起こってしまうものなので、あらかじめまとまった金額を用意しておくと急な出費に対処できるでしょう。
2.病気やケガをしたとき
病気やケガをしてアルバイトができず、治療に専念しなくてはならない状況になることも考えられます。その場合は、出費があるだけでなく、収入もなくなってしまうことに注意が必要です。たとえば、「厚生労働省」によれば、2024年時点の東京都の最低賃金1,113円です。フルタイムで働いていたと想定すると、10日間働けなくなった場合、治療費のほかに89,040円の減収になります。このときにある程度貯金がなければ、治療費はおろか生活費に困る事態になってしまうでしょう。
参照元
厚生労働省
地域別最低賃金の全国一覧
3.就職活動を始めるとき
フリーターから正社員になるための就職活動を始める際にもお金がかかります。アルバイトを続けながら就職活動をするにしても、履歴書などの購入費や交通費、ない場合にはスーツや小物類の購入費が必要なうえ、説明会や面接などで思うようにシフトに入れない場合も想定できるでしょう。そのため、貯金がほとんどなかった場合は就職活動がうまく進まない可能性もあります。
4.急に職を失ったとき
企業の経営状況が悪化して従業員を減らさなければならなくなったときには、アルバイトなどの非正規社員は解雇されやすく、急に職を失ってしまうこともあります。その際に貯金がなければ、次の仕事が決まるまで生活に困ることも考えられます。また、若いうちなら新しいアルバイトに就ける可能性が高いですが、年齢を重ねると応募しても採用されにくくなり、新しい職がずっと決まらない状態になることもあるでしょう。
5.将来結婚したいと思ったとき
将来的に結婚したいと思っている場合は、式や新生活のためにまとまった額の貯金が必要となるでしょう。結婚式や引っ越しなどで大きな出費があるため、何年もかけて貯金しておくのが望ましいといえます。しかし、前述したようにこのままフリーターを続けると、生活費や臨時出費などで貯金が難しいということも。そのため、フリーターのままだと結婚したくてもできないケースもあるようです。フリーターの結婚については「フリーターは結婚できる?できない?後悔しないために必要なポイントを紹介」で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
6.老後のための資金を考えたとき
老後の生活を考えると、長年にわたって貯金しておく必要があるでしょう。老後の生活で必要なお金は、数千万円ともいわれています。それまでの生活費や臨時出費を払いながら多額のお金を貯めるには、ある程度の収入がないと難しいといえるでしょう。若いころから少しでも貯めておかないと、老後にお金がなく困ってしまう可能性があります。フリーターの将来については「フリーターの末路は厳しい?正社員就職のポイントも解説」のコラムが参考になるでしょう。
フリーターが貯金するための4つの方法
フリーターが貯金するためには、「節約して支出を減らす」「あらかじめお金を先に取っておく」といった方法があります。以下で具体的な節約方法を見ていきます。
1.固定費を下げる
まずは、毎月の固定費を見直してみましょう。固定費とは、家賃やスマートフォンの料金など月々必ず支払うお金のこと。固定費が下がればかなりの節約になります。特に、スマートフォンの料金は削減しやすいのでおすすめ。使っていないアプリの解約や加入プランの見直しなどで、節約をしてみましょう。
2.外食をしない
外食が続いている場合は、この機会に自炊に切り替えるのがおすすめです。価格が安めのチェーン店であっても、家で作るほうが安く済みます。食材が使いきれない場合は、一度に調理して作り置きをしたり、下ごしらえをして冷凍したりすると良いでしょう。
3.貯金のお金を先取りしておく
収入があったら、貯金のためのお金を先に取っておきましょう。余ったら貯金しようと思っていたら、お金が残らない場合が多い傾向にあるからです。なお、先に貯金のお金を取っておく際は、最初から大きい金額にせず、無理のない範囲から始めるのが長く続けるコツといえます。
4.光熱水道費を節約する
光熱水道費をもう少し減らせないか、一度見直してみるのも良いでしょう。無意識のうちについ電気をつけっぱなしにしたり、水道の水を出しっぱなしにしたりしてしまうこともあるかもしれませんが、積もり積もると、無駄になってしまうもの。普段から気をつけるだけで費用を抑えられます。
フリーターで貯金できない人は収入アップを目指そう
今のフリーター生活でなかなか貯金ができないという場合は、収入アップを目指してみましょう。以下で、収入を上げる方法を3つご紹介します。
1.ダブルワークをする
今の生活で時間や体力に少し余裕があるなら、アルバイトの合間にダブルワークをするのがおすすめ。今は家でパソコンを使ってできるデータ入力作業やテイクアウトの配達作業など、隙間時間を使ってできる仕事もあります。アルバイトの休みの日に隔週で行ったり、寝る前に家で作業を行ったりするなど、工夫すれば貯金分のお金を稼ぐことも可能でしょう。
2.より高時給のアルバイトに変える
今のアルバイトでは貯金まで回らないという場合は、より時給の高い仕事に変えるのを検討するのも良いでしょう。あまり人のシフトが入らない深夜や早朝、体力を使う仕事は時給が高い傾向があります。
3.正社員を目指す
ダブルワークや高時給のアルバイトでは体力が続かなかったり、将来に不安を抱いていたりする場合は、この機会に正社員を目指すことを検討してみましょう。正社員では健康保険料や厚生年金保険料を半分企業が負担してくれます。企業によってはボーナスが支給されることもあるため、金銭面で余裕が生まれます。
また、正社員になると、ある程度の収入が保障されるだけでなく、雇用が安定する点もポイントです。時給制のフリーターでは、年齢を重ねて体力がなくなってくると若いころのように働けなくなったり、年齢を理由に採用されにくくなったりする懸念がでてきますが、正社員は無期雇用が基本です。腰を据えてスキルを磨き、昇給・昇格も望めます。
貯金は長期に渡って少しずつ貯めていくものです。そのため、無理して働いたり、生活を切り詰めたりして貯めようとしても長く続けられず、失敗してしまう恐れも。まずは生活基盤を固めてから貯金を始めれば、無理なく貯めていけるでしょう。少しでも年齢が若いうちに就職するのがおすすめです。
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フリーターの貯金に関するFAQ
ここでは、フリーターの貯金についてよくある質問に、Q&A方式で回答していきます。
フリーターの一人暮らしは貯金できる?
フリーターの一人暮らしで貯金するのは、かなり難しいといえるでしょう。フリーターであれば、収入がほぼ生活費で消えてしまう可能性が高いからです。貯金する場合は、光熱水道費を節約したり、自炊を徹底したりするなど、出費をコツコツ減らしていくことから始めましょう。「フリーターの一人暮らしには月いくら必要?家賃相場や節約術をご紹介!」のコラムでは、家賃相場のほかに生活費や節約方法についても解説しているので、併せてご覧ください。
フリーターにとって貯金はどんなときに必要?
フリーターの生活で貯金が必要となるときは、冠婚葬祭への出席や急な病気、突然の失職などが挙げられます。また、そういった一時的な出費に加えて、結婚や老後など、将来のための貯金も必要です。「300万円貯金があれば安心?年代別の平均貯蓄額とお金を貯める方法を解説」のコラムでは、まとまった額のお金を貯めるにはどうすれば良いかについて紹介しているので、チェックしてみてください。
フリーターのまま貯金する方法は?
フリーター生活をしながら貯金するには、節約以外に「時給の良い仕事に変える」「ダブルワークをする」といった方法もあります。体力や時間があるなら、隙間時間や休日を使ってコツコツ稼ぐのも良いでしょう。しかし、若いころは何とか働けても年齢を重ねると無理が利かなくなるうえ、求人に採用されなくなっていく恐れもあり、長期的には難しいといえます。「フリーターは何歳まで名乗れる?就職を考えるべき年齢を知ろう」では、30代以降の就職の難しさや正社員を目指す際のポイントについて解説しているので、参考にしてください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。