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再就職手当は派遣社員ももらえる?受給条件や必要書類、手続きの流れを解説
更新日
この記事のまとめ
- 派遣社員も条件を満たせば再就職手当を受給できる
- 再就職手当は早く就職するほどもらえる額が増える
- 再就職手当は就職してから約1~2ヶ月後に支給される
- 再就職手当は、以前と同じ派遣会社や勤務先に入社した場合は支給対象外となる
- 派遣社員が再就職手当を申請する際は、雇用期間が1年を超えるか確認する
「再就職手当は派遣社員ももらえるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。派遣社員で雇用保険に加入していれば、一定の条件を満たすと再就職手当を受給できます。
このコラムでは、派遣社員が再就職手当をもらえるケース・もらえないケースをそれぞれ紹介。支給額の計算方法や、再就職手当の申請に必要な書類と手続きの流れも解説します。派遣社員として再就職し、手当の支給を受けたい方は、ぜひチェックしておきましょう。
再就職手当とは
再就職手当とは、失業保険の受給資格を満たした失業者が、再就職が決まったり事業を始めたりした際に受け取れる給付金のことです。早期に安定した職に就くことを促すのが目的のため、失業保険の受給期間がどれくらい残っているかによって、再就職手当の受給額が変化します。
失業保険よりも再就職手当をもらったほうが良い?
失業保険を受けながら求職活動を行っていると、「最後まで受給してから再就職したい」と考えることもあるでしょう。
しかし、失業保険を満額受給する前に早めに就職先を見つけて再就職手当を受けたほうが、離職期間が短く済むうえ、まとまった金額を受け取れるというメリットがあります。求職活動が難航する場合もあるため、失業保険の満額受給を待たず早めに再就職先を探すほうが良いでしょう。
再就職手当の受給条件や必要な書類は、「再就職手当とは?必要書類はいつ・どこでもらえる?」のコラムでも紹介しています。申請する予定の方はあわせてチェックしておきましょう。
失業保険と再就職手当の違い
失業保険と再就職手当は、それぞれ支給する目的とタイミングが異なります。失業保険の正式名称は「基本手当」といい、雇用保険の被保険者が失業状態となった際に支給される手当のこと。離職理由や雇用保険の加入期間などによって給付日数が決められ、失業期間の生活の安定や求職活動のサポートが主な目的です。
一方、再就職手当は、受給条件を満たした失業者が再就職をした際に支給される手当を指します。早めの再就職を促すのが目的のため、失業してから再就職までの期間が短いほど、もらえる金額が多くなるのが特徴です。
再就職手当は派遣社員も受給できる
再就職手当の受給条件に雇用形態の指定はないため、派遣社員も受給できます。ただし、受給にはいくつかの条件があるため、以下で再就職手当の受給条件を事前に把握しておきましょう。
再就職手当の受給条件
ハローワークインターネットサービスの「再就職手当のご案内」によると、再就職手当を受けるには以下の条件をすべて満たす必要があります。派遣社員として再就職する際の注意点もあるため、以下の条件を満たしているか確認してみてください。
1.雇用保険の被保険者である
再就職手当を申請できるのは、原則として雇用保険の被保険者です。厚生労働省の「Q&A~事業主の皆様へ~」によると、1週間の所定労働時間が20時間以上かつ、31日以上雇用される見込みのある労働者は、雇用形態にかかわらず雇用保険への加入が義務付けられています。
自分が雇用保険に加入しているか不明な場合は、再就職先の担当者に確認してみてください。派遣社員として再就職する場合は、派遣元の担当者に確認すると良いでしょう。
2.待期期間満了後に就職している
再就職手当を受けるには、失業保険の受給資格が必須です。
ただし、失業保険は申請後、受給資格を付与するための審査を行う7日間の待期期間が存在します。再就職をする際は、待機期間満了後に内定をもらう必要があるため注意しましょう。
3.基本手当の支給日数が3分の1以上残っている
再就職手当は、失業保険(基本手当)の支給日数が3分の1以上残っていなければ受給できません。なお、失業保険の支給日数が3分の2以上残っている場合は、再就職手当の給付率が高くなります。
詳しい計算式や給付率はこのコラムの後半で解説するので、ぜひ読み進めてみてください。
4.離職した事業所への再就職でない
「以前勤務していた企業や同企業のグループ会社、かつての取引先以外に就職する」というのも条件の一つです。派遣社員として再就職する場合は、離職前の派遣元以外に就職する必要があります。
離職した企業とそれにかかわる会社に再就職すると手当の支給対象外となるため、事前に調べてから求職活動を行いましょう。
5.1年以上の長期雇用が見込まれる
再就職手当が支給されるのは、1年以上の雇用が見込まれる場合のみです。1年未満の雇用期間の定めがあり、雇用契約の更新が見込まれない場合は、再就職手当の支給対象外となります。
6.ハローワークの求職申し込み前に内定を得ていない
再就職手当を受けたい方は、ハローワークで失業保険の申請と求職申し込みを行ったあとに再就職するようにしましょう。求職申し込み前に内定が決まると手当を受給できないため、失業保険の受給資格決定後に求職活動を始めるなど、タイミングが肝心です。
7.過去3年以内に再就職手当を受給していない
「過去3年以内に再就職手当を受給していない」ことも条件に含まれます。また、常用就職支度金を受給していた場合も再就職手当の支給対象から外れるので、心当たりのある方は支給時期を確認しましょう。
すべての条件を満たしている方は、再就職手当支給申請書をハローワークに提出することで手続きが完了します。「再就職手当支給申請書の書き方を記入例つきで紹介!」のコラムで申請書の書き方を記入例を添えて紹介しているので、参考にしてみてください。
給付制限がある場合は再就職のルートが限定される
国が認める理由以外で前職を自己都合退職した場合は、失業保険に給付制限がかかります。給付制限があると、待期期間満了後1ヶ月以内は、厚生労働省が許可した職業紹介事業者やハローワークを経由した就職先でなければ、再就職手当を受けられません。会社都合退職や正当な理由がある自己都合退職以外の失業者は、待期期間満了後1ヶ月以内の求職活動は応募方法に注意しましょう。
派遣社員がもらえる再就職手当の支給額
「再就職手当はどのくらいもらえる?」と、支給額に疑問をもっている方もいるでしょう。再就職手当の支給額は、支給残日数を用いた計算式で算出できます。
ここでは、再就職手当の支給額について解説するので、どのくらい手当がもらえるか気になる方はチェックしてみてください。
支給額の計算方法
ハローワークインターネットサービスの「就職促進給付」によると、再就職手当の支給額は以下の計算式で求めることが可能です。
【基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の2以上の場合】
所定給付日数の支給残日数×70%×基本手当日額
【基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上の場合】
所定給付日数の支給残日数×60%×基本手当日額
計算式から分かるように、支給日数を残して早く就職するほどもらえる額が大きくなります。再就職手当が求職活動のモチベーション維持につながる場合もあるため、受ける予定の方は計算してみると良いでしょう。
基本手当日額や給付日数については、「失業保険はいくらもらえる?計算式を用いてシミュレーションしてみよう」のコラムで詳しく紹介しています。前職の収入や勤続年数によって計算に必要な数値が異なるので、確認してみましょう。
また、「再就職手当の受給条件とは?残日数が足りない場合の対処法も解説」のコラムでは支給残日数が足りない場合の対処法を解説しています。あわせて参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
ハローワークインターネットサービス トップページ
派遣社員が再就職手当を受けられないケース
再就職手当は雇用形態にかかわらず受け取れるものの、「再就職手当は派遣社員も受給できる」で紹介した条件をすべて満たしていないと受給できません。
以下で、派遣社員が再就職手当を受け取れないケースを解説します。「確認不足でもらえなかった…」という事態を防ぐためにも、慎重に条件のチェックを行いましょう。
以前と同じ派遣会社や勤務先に入社した場合
離職前と同じ派遣会社に再就職したり、派遣先でお世話になった企業に入社したりした場合、再就職手当の支給対象外となります。同じ派遣元や密接に関わりのあった派遣先に再就職しないよう、求人情報をよく確認しましょう。
1年以上の継続した雇用が見込まれない場合
雇用期間が1年未満かつ契約更新が見込まれない場合も、再就職手当は受け取れません。特に、雇用期間が1~3ヶ月の短期派遣のなかには、更新を前提としないものもあるようです。契約更新を期待できない場合は1年以上の継続した雇用とは見なされず、再就職手当の支給条件に当てはまらないため注意しましょう。
派遣から直接雇用に切り替わる紹介予定派遣も対象外
派遣先企業で一定期間(最長6ヶ月)就業後、直接雇用に切り替わることが前提の「紹介予定派遣」も支給対象外です。紹介予定派遣は、再就職先である派遣元の在籍期間が最長で6ヶ月となるため、1年以上の継続した雇用に当てはまらないと見なされます。
3ヶ月更新の派遣社員が再就職手当をもらえることもある
契約期間が3ヶ月の場合も、契約更新が見込まれるのであれば再就職手当を受けることが可能です。再就職先と締結した雇用契約書に、「契約満了時に更新あり」などの文言が記載されているか確認しましょう。原則更新ならば、1年以上の雇用が見込まれると認定される可能性があります。不安なときは、ハローワークの窓口で確認してみるのがおすすめです。
再就職手当の申請に必要な書類と手続きの流れ
再就職手当の受給条件を満たしたら、雇用保険受給資格証や再就職手当支給申請書などの必要書類を用意して、ハローワークで申請手続きを行いましょう。
ここでは、失業保険の申し込みの段階から詳しく説明するので、以下の内容を参考に再就職手当の申請を行ってください。
申請に必要な書類一覧
厚生労働省の「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり(27p)」によると、再就職手当の申請には「再就職手当支給申請書」「雇用保険受給資格証」のほか、ハローワークなどの求める書類が必要です。
基本的には、以下に示す4点を用意することが多く、再就職先に記入してもらう書類もあります。申請までにあらかじめ確認しておきましょう。
1.採用証明書
採用証明書は、正確な雇用年月日や採用経路、雇用形態などを再就職先に記入してもらう書類です。派遣社員として再就職した場合は、派遣元に記入を申し出ます。原則として、入社日の前日までにハローワークへ提出しましょう。
採用証明書の詳しい説明は、「採用証明書とは?必要になる状況と書いてもらうタイミング」のコラムをご覧ください。再就職先に依頼するときのポイントも紹介しています。
2.失業認定申告書
失業認定申告書は、失業保険の受給を申請する際に必要な書類の一つ。失業期間中の求職活動の実績や得た収入などを記入するものです。
失業保険の受給資格が決定したあと、ハローワークで行われる「雇用保険受給者初回説明会」に参加することで、失業認定申告書を受け取れます。
3.雇用保険受給資格証
雇用保険受給資格証は、失業保険の受給資格があることを証明するための書類です。離職理由や支給番号、基本手当日額などが記載されていて、失業認定申告書と同様、受給資格が決定したあとに行われる「雇用保険受給者初回説明会」で交付されます。
4週間に1度ある失業認定日でも必要になる書類なので、交付されたら大切に保管しておきましょう。
4.再就職手当支給申請書
再就職手当支給申請書は、前述した「採用証明書」「失業認定申告書」「雇用保険受給資格者証」の3点をハローワークへ提出することで受け取れます。受給者本人と再就職先である事業主が記入する箇所があるため、忘れず記入をお願いしましょう。
申請手続きの流れ
再就職手当の申請手続きについて、失業保険を申し込む段階から解説します。実際の申請を行う際の参考にしてみてください。
ハローワークに離職票を提出する
退職したら、まずはハローワークに離職票を提出し、失業保険の受給手続きを行います。ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の具体的な手続き」によると、必要な書類は以下のとおりです。
- ・離職票(-1、2)
・身分証および個人番号確認書類
・写真2枚
・本人名義の通帳もしくはキャッシュカード
手続きの際にハローワークの職員から今後の流れを説明されるので、あとで慌てないようメモを取りながら話を聞くと良いでしょう。不明点がある場合はそのままにせずに、すぐに質問するのがおすすめです。
また、あわせてハローワークの求職申し込みも行うので、時間に余裕をもって来庁しましょう。
求職申し込みの流れやハローワークの使い方については、「ハローワークの使い方は?利用の流れとポイントを徹底解説」のコラムをあわせてご覧ください。
参照元
厚生労働省
トップページ
ハローワークインターネットサービス トップページ
7日間の待期期間後に再就職する
失業保険受給手続きのあとは、7日間の待期期間満了を待ち求職活動を行います。
ただし、国が認める理由以外で自己都合退職した場合は給付制限があるため、待機期間満了後1ヶ月間は、ハローワークか職業紹介事業者経由の就職でしか再就職手当の申請ができません。求職活動を行う際は注意しましょう。
再就職先に採用証明書の記入を依頼する
就職先が決まったら、採用証明をハローワークに提出します。採用証明は、失業保険の受給申請をした際にもらう「受給資格者のしおり」に添付されているほか、各都道府県労働局やハローワークのWebサイトからもダウンロードが可能です。再就職先や派遣元の担当者に依頼し、記入してもらいましょう。
再就職手当の支給申請書をハローワークに提出する
「採用証明書」「失業認定申告書」「雇用保険受給資格者証」の3点をそろえたら、再就職手当支給申請書がもらえます。ハローワークへの提出期限は、再就職日の翌日から1ヶ月です。自分で記入する欄と再就職先に記入してもらう欄があるため、スムーズに申請するためにも、早めに再就職先に記入をお願いしましょう。
なお、再就職手当支給申請書は郵送での提出や電子申請ができます。ハローワークに出向くのが難しい場合は、郵送または電子申請を利用するのがおすすめです。
再就職手当はいつもらえる?
受給資格の審査や書類内容の確認などに時間を要するため、再就職手当が振り込まれるまでには、およそ1~2ヶ月ほどかかるのが一般的といわれています。再就職後すぐにもらえるわけではないため、焦らず気長に待ちましょう。「再就職先がなかなか見つからない」「派遣社員以外の求人も探したい」という方は、ぜひハタラクティブにご相談ください。
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派遣の再就職手当に関するFAQ
ここでは、派遣社員が再就職手当を申請する際によくあるお悩みを、一問一答形式で解決します。再就職手当の支給額や申請手続きについて不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
再就職手当は同じ派遣会社に再就職した場合ももらえる?
支給されません。離職した派遣会社の関連会社や派遣先、懇意にしている取引先など、以前の派遣会社と密接な関係にある企業に就職した場合も同様です。
再就職手当がもらえない場合については、このコラムの「派遣社員が再就職手当を受けられないケース」をご覧ください。
ハローワーク経由の就職でしか再就職手当はもらえない?
そのようなことはありません。ハローワーク以外の方法で再就職した場合も、再就職手当を受給できます。ただし、失業保険の給付制限がある方は、待機期間満了後1ヶ月間は就職ルートが限られるため注意が必要です。
詳しくは「再就職手当はハローワーク以外で内定が出ても支給される?受給条件を解説」のコラムをご確認ください。再就職手当の受給条件や申請が遅れた場合の対応についてまとめています。
失業保険の満額受給より再就職手当のほうがお得?
求職者の状況や考え方にもよるため、どちらがお得かは一概にはいえないでしょう。
ただし、失業保険を満額受給したあとの求職活動が必ずしもスムーズに進むとは限りません。気持ちや金銭面に余裕があるうちに求職活動を行い、再就職手当の申請を視野に入れるのも良いでしょう。
「早期就職手当は失業保険よりメリット大?受給条件と受給額の計算式を解説」では、再就職手当を受給するメリットや申請の条件をまとめています。失業保険を満額受給するか再就職手当を検討するか悩む方は、ぜひご一読ください。
いつまでに就職すれば再就職手当を得られる?
再就職手当は、失業保険の支給日数が3分の1以上残っていなければ申請できません。確実に再就職手当を受給したい場合は、早めに求職活動を行いましょう。
再就職先を探す際は、就職・転職エージェントのハタラクティブの利用をご検討ください。専任のキャリアアドバイザーが、求人応募から内定獲得までマンツーマンで手厚くサポート。丁寧なカウンセリングをもとに、相談者の適性や希望条件にぴったりの求人をご紹介します。ぜひお気軽にご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。