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フリーターの年金受取額はいくら?国民年金と厚生年金について解説
更新日
この記事のまとめ
- 日本では公的年金制度の加入は義務なので、フリーターも年金保険料は必ず納付する
- 国民年金と厚生年金では、将来的な受給金額に差が出る
- 定年後にゆとりのある生活を送るためには、社会保険完備の正社員への就職がおすすめ
- 怪我や病気で無収入になり障害年金を受給する場合、厚生年金のほうがメリットは大きい
現在フリーターで将来、年金を月いくらもらえるのか気になる方も多いでしょう。フリーターは基本的に国民年金に加入しますが、より受給額の多い厚生年金について知ることも重要です。
このコラムでは国民年金の保険料や、厚生年金と国民年金の将来的な受給金額の差を解説。厚生年金に加入することで、将来の年金受給額を増やすことが可能です。正社員になるためのステップも紹介しているので、ぜひご一読ください。
フリーターと年金
フリーターを続けていると、将来どのくらい年金がもらえるのか不安な方もいるのではないでしょうか。基本的に、フリーターは国民年金へ加入します。令和5年度における国民年金の掛け金は月々1万6,520円であり、年々少しずつ上昇しています。
国民年金のほかにも、所得に応じた税金や国民健康保険の掛け金も支払う必要があり、フリーターのなかには、給料が少ない中で納税や保険料の負担がきついと感じる方もいるでしょう。
厚生労働省の「令和5年度の国民年金の加入・保険料納付状況(4p)」によると、国民年金の納付率は令和3年度分で83.1%(令和5年度の最終納付率)です。未納の方が16.9%いることから、納税や保険料の負担が重く、支払いが難しい人が存在することが読み取れます。
引用:厚生労働省「令和5年度の保険料納付状況 図3 納付率の推移」
現状を踏まえて制度面の改正も行われています。国民年金はこれまで、25年間保険料を納付しなければ受給対象にはなりませんでした。しかし、平成29年8月1日からは、年金の加入期間が10年以上あれば老齢年金を受け取れる仕組みになりました。給料や所得が限られている方にとっては納付が負担になる場合もありますが、老後の暮らしを考えると、負担は重くてもできる限り納付しておくことが大切です。
年金に関しては、「国民年金とは?厚生年金との違いや払えないときの対処法も解説!」のコラムでも解説しています。基本的なことを知りたい方は、こちらもぜひ参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和5年度の国民年金の加入・保険料納付状況について
日本年金機構
国民年金保険料
厚生年金と国民年金の受給額
厚生労働省の「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 都道府県別老齢年金受給者数及び平均年金月額(p26)」によると、令和4年度時点における受給額の平均は厚生年金が月額14万4,982円、国民年金が月額5万6,428円です。
月額で見る支給額の違いは、単純計算で8万8,554円。仮に年金を65歳から84歳までの20年間受給した場合、厚生年金と国民年金における給料や所得に基づく受給額の差は8万8,554円×12ヶ月×20年=2,125万2,960円にもなります。
現実的に考えると、国民年金の平均月額5万6,428円で毎月の生活費をすべてまかなうことは難しく、年収が少ないために貯金を切り崩したり高齢になっても働き続けたりする必要があるでしょう。
厚生年金は受給金額が多いぶん、毎月の掛け金も国民保険より高くなりますが、掛け金は職場と本人が折半するシステムです。また、厚生年金の掛け金は社会保険料控除の対象となるため、一定の控除を受けながら負担を軽減できます。給料に応じた社会保険がある会社では実質半額の負担で厚生年金に加入できます。
厚生年金と国民年金では将来の受給金額に大きな差が生じます。高齢化社会の現代では、65歳を超えても人生が長く続くため、国民年金だけでは生活できなくなる恐れもあります。定年後にゆとりのある生活を送るためには、フリーターから正社員に転職し、年収を増やしながら控除を活用し、納税や社会保険料を負担することも必要です。
参照元
厚生労働省
厚生年金保険・国民年金事業の概況
障害年金に対する考え方
障害年金は怪我や病気により所定の状態になったとき、申請すると受給できる年金です。若いうちに予期せぬ事故や病気に見舞われる可能性は、ゼロではありません。働けなくなり無収入になるリスクに備えて、年金に加入しておくことが重要です。
障害年金の受給においても、国民年金よりも厚生年金のほうがメリットは大きくなります。障害年金は所得控除の対象となるため、税制面での負担軽減も図れます。国民年金で障害年金を受給する場合、令和6年度時点の障害基礎年金1級の年受給金額は1,020,000円、2級で816,000円です。これは月額に換算すると1級の方で85,000円、2級の方で68,000円となります。
一方、厚生年金で障害年金を受給する場合は、受給者の給与や加入期間により異なりますが、例えば1級で月額12万円から15万円、2級で月額10万円から12万円が支給されます。厚生年金では報酬比例のため、加入者の過去の収入に応じて受給金額が増える点で大きなメリットがあります。さらに、控除を活用することで、実際の所得にかかる税金を減らすことが可能です。
若いときに障害が起こると受給年数も長くなるため、国民年金と厚生年金の金額の差はさらに大きくなるでしょう。リスクに備えるという観点からも、フリーターから正社員への就職が望ましいと考えられます。
参照元
厚生労働省
厚生年金保険・国民年金事業の概況
フリーターから正社員になるメリット
フリーターから早めに正社員へ就職することは、将来の安定した生活設計の観点でも有効な方法です。正社員になれば年収が安定し社会的な信用も得られるうえ、ボーナスや退職金といった大きな金額を得られる機会も増えます。結婚や出産・介護などのライフイベント時に利用できる仕組みも整っており、金銭的な負担を軽減する支援が受けられることもあります。
フリーターから正社員になるための方法については「フリーターから正社員になるには?就職活動の基本や受かりやすい職業を紹介」や「フリーターから正社員になった人の特徴!就職できた人の成功ポイントとは?」のコラムでご紹介していますので、あわせてご覧ください。
フリーターから正社員を目指すなら、就職・転職エージェントを利用するのも一つの方法です。就職エージェントのハタラクティブは、就職に必要な情報やノウハウを豊富に提供できます。
面接対策や応募書類の作成サポートも行っているため、一人での就活に不安がある方にもおすすめです。無料で利用できますので、ぜひハタラクティブで正社員への就職活動をスタートしてみましょう。
フリーターの年金に関するFAQ
フリーターの年金に関するよくある質問にお答えしますので、該当する方は参考にしてみてください。
フリーターの場合、年金の保険料はいくら払うのですか?
国民年金のみに加入した場合の保険料は、令和5年度においては月額1万6,520円です。フリーターでも一定の条件を満たすと社会保険に加入でき、雇用保険や健康保険の対象となります。
雇用保険は、失業時に給付が受けられる保険制度で、保険料は給料に基づいて計算されます。一般的な雇用保険料は給与総額の0.6%が目安。収入が高くなると、その分控除される保険料も増加します。厚生年金に加入した場合、標準報酬月額に対して18.3%の保険料がかかります。このうち、労働者の給料から控除されるのは半分の9.15%で、残りは事業主が負担します。厚生年金や健康保険など社会保険料の計算については「社会保険料の計算はどのようにして行うの?正社員とパートとの違いも解説」も参考にしてください。
フリーターで収入が少なく、税金や国民年金、国民健康保険の支払いが難しいです…
まずは、役所の相談窓口に行き、相談してみましょう。
所得が低いなど、納税や国民年金保険料の支払いができない理由によっては、期限が猶予されたり免除されたりすることもあります。また、社会保険のある会社に正社員として就職するのも一つの方法です。社会保険であれば、納税や健康保険などに関する複雑な手続きは会社が行ってくれます。収入が安定するため、支払いの負担も軽減できるでしょう。
年金や健康保険、税金が払えないときは国民年金保険料の免除制度や納付猶予制度を利用しましょう。詳しくは「ニートは年金の支払いをどうしてる?払えない場合や免除申請について解説」のコラムで解説しています。
現在国民年金に加入しているのですが、厚生年金に加入したほうが良いですか?
加入したほうが良いでしょう。
社会保険に加入すると、税金や年金の保険料は給料から半分が控除されます。保険料を会社と折半できる厚生年金は、負担額を押さえながら受給額を増やせるメリットがあります。また、障害厚生年金も受給できるようになります。社会保険に加入すれば健康保険も手厚く、傷病手当金制度や出産手当金制度も利用でき、安心材料が増えるでしょう。厚生年金のメリットは「フリーターが厚生年金に加入する条件とは?メリット・デメリットも解説」のコラムでも解説していますよ。
フリーターが支払うのは国民年金保険料以外にありますか?
具体的には、年収に応じて所得税や住民税の納税義務が発生するほか、健康保険料や雇用保険料の支払いも必要です。詳しくは、「フリーターが払う税金とは?払い方や計算シミュレーションも紹介」のコラムを参考にしてください。フリーターの納税額や基礎控除などについても解説しています。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。