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限定正社員とは?正社員との働き方の違いやメリット・デメリットを解説
更新日
この記事のまとめ
- 限定正社員とは勤務地や労働時間、業務内容を限定して働く正社員のこと
- 限定正社員には「勤務地限定正社員」「職務限定正社員」「勤務時間限定正社員」がある
- 企業が限定正社員制度を導入する目的は、優秀な人材の確保や多様な働き方を広めること
- 限定正社員の主なメリットには、家庭と両立しやすいことや専門性の向上が挙げられる
- 限定正社員の主なデメリットは、給料が低めなことや仕事がマンネリ化しやすいこと
「限定正社員とはどのような雇用形態なの?」「どのような利点がある?」などの疑問を持つ方もいるでしょう。限定正社員制度は、勤務地や労働時間を限定した働き方のことを指し、個々の事情を重視して働きたい方に適した働き方です。このコラムでは、限定正社員の種類やメリット・デメリット、企業が導入する目的などを解説します。ぜひご一読いただき、詳しく知りましょう。
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限定正社員制度とは
限定正社員とは、勤務時間や勤務する場所、業務内容を限定して働く正社員のことです。雇用期間に定めはなく、「ジョブ型正社員」「多様な正社員」とも呼ばれています。
正社員との違い
正社員の場合、勤務地や職種の変更、残業時間に関して就業先の要請を受け入れる義務が生じますが、限定正社員の場合はその必要がありません。「労働環境の変化がなく安定して働ける」という点が、正社員との大きな違いといえます。ただし、一般的な正社員より限定的な働き方のため、給料が低めに設定されているなど待遇面での差があるようです。
一般的な正社員の制度や働き方に関しては、「正社員の働き方とは?メリット・デメリットやほかの雇用形態との違いを紹介」でも説明しています。
契約社員との違い
限定正社員と契約社員の違いは、働く期間です。契約社員は契約満了時に労働契約を終了するか、もしくは更新を行います。一方で限定正社員は、基本的に雇用期間に制限はありません。
契約社員についての注意点としては、5年以上同一の企業において勤務した場合、本人の希望により無期雇用契約へ転換するよう義務づけられている点です。無期雇用契約へ転換した場合の契約や雇用形態については企業によって異なります。
主な限定正社員の例
限定正社員制度を導入している企業の具体的な例についてみていきましょう。厚生労働省が作成している「勤務地などを限定した『多様な正社員』の円滑な導入・運用に向けて」には、次のような例が紹介されています。
・全国転勤がない営業職
・限定された店舗で働く販売スタッフ
・ディーラーなど特定の職務のスペシャリスト
・短時間勤務(1日6時間程度)の職員
このように、仕事内容や勤務時間、勤務地などの領域を限定し、異動や転勤がない状態で勤務します。ワークライフバランスを安定させた働き方や自分のスキルを活かした働き方が可能です。
参照元
厚生労働省
多様な正社員
限定正社員制度を導入している企業は約2割強
厚生労働省の「令和4年度雇用均等基本調査(p37)」によれば、限定正社員の制度が就業規則等で明文化されている導入企業は、24.1%でした。導入している企業は、全国にチェーン展開をしている飲食業やアパレル企業、商業施設などが多い傾向です。限定正社員として求人募集を出す際は、限定の内容についてはっきりと明示する必要があります。参照元
厚生労働省
令和4年度雇用均等基本調査
限定正社員の種類
限定正社員には、限定されるものによって3つの種類があります。この項では、3種類の限定正社員について解説するため、確認していきましょう。
勤務地限定正社員
勤務地限定正社員は、転勤の可能性がなく、勤務する場所を限定するものです。地域の限定は就業先によって規定があり、「1事業所に勤務地を限定して、事業所変更を伴う異動がない」という事業所固定型、「採用時に住んでいる場所から通勤可能な範囲での異動あり」のような勤務範囲限定型、「都道府県を超える事業所間異動はあるが、転居は伴わない」というエリア指定型などが挙げられます。地元で働きたいと考える従業員には最適で、保険業や医療、福祉、小売業の業界で多く採用されているようです。
職務限定正社員
職務限定正社員は、就業先の特性に合わせて行う業務内容を限定するものです。専門的な知識や資格が必要な場合、他職務と明確に区別できる職務に採用されています。医療・福祉業界や教育・学習支援業界など、もともと職務や資格で業務を分けやすい業界に多い傾向があるようです。
勤務時間限定正社員
勤務時間限定正社員は、勤務する時間や時間帯が限定されている社員です。勤務時間限定正社員には、時短勤務のように1日の所定労働時間を6時間に定める「勤務時間を限定型」、シフト制で遅番だけに勤務する「勤務時間帯限定型」、時間外労働に規制のある「残業免除等正社員」などがあります。
限定された正社員としての働き方は、「短時間正社員の制度とは?メリット・デメリットや社会保険の扱いを解説!」「週3日勤務の正社員は存在する?多様な働き方の可能性」でも解説しています。ご一読ください。
限定正社員のメリット
限定正社員制度は多様な形で勤務できるため、働く側にもメリットがあります。限定正社員として働くことに興味がある方は、参考にしてみてください。
1.安定した働き方が出来る
限定正社員は基本的に無期雇用が原則です。家庭などの事情で、一般的な正社員として働くことが難しい人も、限定正社員なら安定した働き方が叶う可能性があります。契約社員や派遣社員は雇用期間が契約で定められており、契約更新にならないことも。また、非正規雇用と比較すると給与や福利厚生が充実している点もメリットです。
2.職務限定なら専門性を高めやすい
職務限定正社員であれば、業務の専門性を高めることが可能です。雇用が安定しているため、長期的なスキルアップが期待できます。また、介護や育児などで仕事を中断することなく働き続けられることで、専門性を高めやすいでしょう。
3.家庭と両立しやすい
限定正社員は転勤や残業がなく、ワークライフバランスを重視して働けるでしょう。通常の正社員よりも、家庭と両立しやすいのがメリットです。子育てや介護、資格取得試験のための勉強などで労働に制限がある方には、適した働き方といえます。家庭の時間を大事にしながら仕事が出来るでしょう。
限定正社員のデメリット
限定正社員制度は安定した働き方が出来るメリットがある一方で注意点もあります。この項目では主なデメリットを紹介するので、確認していきましょう。
1.正社員より給与が低め
限定正社員は通常の正社員と比較すると、給与水準が低めな場合もあるようです。業務内容や勤務地が限定されているため、担う仕事の範囲が狭まることが原因でしょう。そのため、昇給が難しい傾向にあります。企業によって異なるものの、転勤が可能な正社員の方が待遇面で優遇されやすいのが現状です。
2.仕事がマンネリ化しやすい
勤務地限定正社員や職務限定正社員の場合は、同じ場所で同じ業務を行うため、仕事に対してマンネリ化しやすくなることもあるようです。「新しいことに挑戦したい」「仕事の幅を広げたい」と考えた場合、限定正社員では実現が難しい可能性があることを知っておきましょう。
3.契約した職務や勤務地がなくなることがある
勤務する事業所を固定で契約した場合や職務限定の場合は、該当する仕事や勤務地の消滅に伴って仕事自体を失う可能性も。通常の正社員であれば異動することで新しい勤務地や職務を得られますが、限定正社員は解雇対象になってしまうこともあるようです。
限定正社員のメリットとデメリットについては「限定正社員のメリット・デメリットを紹介!」のコラムでも詳しく解説しています。ぜひ参考にご一読ください。
企業が限定正社員を導入する目的
企業が限定正社員制度を導入する背景には、「多様な働き方を認め人材を確保する」という大きな目的があるようです。厚生労働省の「令和4年度雇用均等基本調査(p37)」によると、限定正社員の導入は約24%となっており、主に下記のような導入意図が考えられます。
能力の高い人材を確保する
「優秀だけど通常の正社員勤務が難しい人」を確保するため、限定正社員という形で雇用する目的があるようです。限定正社員であれば、通常の勤務条件では採用できなかった人材を採用でき、幅が広がります。能力の高い社員が働くことで、業務の効率アップや事業の発展など、企業にとってのメリットに繋がるでしょう。
多様な働き方を広める
企業が限定正社員制度を導入することで、多様な働き方を社会に発信する目的もあるでしょう。従業員一人ひとりのライフスタイルや意思を尊重するスタンスであることのアピールにもなります。従業員側も企業の柔軟な考え方を知り、職場に対して好意的に感じることで、仕事への意欲に繋がる可能性もあるでしょう。
非正規から正規雇用への転換
限定正社員制度の導入は、正規雇用への無期転換ルールに当てはまる人の雇用を目的としている企業もあるでしょう。無期転換ルールについては、厚生労働省が公開しているハンドブック(p1)に詳しい記載があります。転換ルールに則って非正規の職員を正規雇用に転換する際、これまでと同じ条件で勤務ができるように、限定正社員として雇用することがあるようです。
参照元
厚生労働省
令和4年度雇用均等基本調査
労働契約(契約の締結、労働条件の変更、解雇等)に関する法令・ルール
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限定正社員に関するFAQ
ここでは、限定正社員について想定される疑問をQ&A方式で解決します。
限定正社員にボーナスはありますか?
勤め先企業によっては、限定正社員にもボーナスがあります。
限定正社員の場合、非正規雇用で勤務する場合よりも福利厚生が充実している点がメリットです。しかし、通常の正社員と同等のボーナスが出るかどうかは企業の規定によります。基本給と同様、働き方に制限があるぶん低めに設定されている場合もあるようです。ボーナスについては、「ボーナスとは?出ないのは違法?種類や支給額の決め方などの仕組みを解説」でも解説しています。
限定正社員と派遣社員の違いはなんですか?
限定正社員は基本的に雇用期間に定めがありません。
一方で、派遣社員は有期雇用であり、賞与は支給されないのが大半です。また、派遣社員には、「登録型」「常用型」「紹介予定派遣」に分かれ、それぞれ特徴が異なります。派遣社員の制度については「派遣社員とは?正社員との違いや勤務時間・雇用形態などを解説」で詳しくお伝えしているので、チェックしましょう。
家庭やプライベートを重視できる「社員」はありますか?
子育てや家事、趣味などと両立しやすい社員の種類は、残業時間が少なめな派遣社員や、勤務時間限定社員でしょう。「正社員型派遣とは?派遣と正社員の働き方の違いについても解説」でも解説しているので、ご覧ください。
また、勤務地限定社員は転勤の可能性がないため、育児や介護がある方にも適しています。正社員でも転勤や残業時間がほぼない職場もあるため、自身に合った就職・転職先を探すことが大切です。
そもそも正社員として働くことのメリットとは?
正社員であることのメリットには、「安定した給与を得られること」「キャリアップがしやすい」などが挙げられます。
賞与や各種手当などをはじめ安定した収入が得られるのは、大きな利点でしょう。また、正社員の場合責任のある仕事を任されることが多く、スキルアップやキャリアップが実現しやすいのもメリットです。「正社員のメリットを解説します!非正社員との違いは?」でも詳しく触れているので、ご一読ください。
限定正社員にはどんな仕事が多い?
限定正社員には、全国転勤がない営業職や短時間勤務の従業員、特定の知識が必要な専門職などがあるようです。このコラムの「限定正社員の種類」でも詳しく解説しています。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。