
現在フリーターとして働く女性のなかには、将来や結婚への不安を感じている方も多いのではないでしょうか。働き方が多様化している現在でも、フリーターを続けていると収入面や結婚において不利に働く可能性も否めません。このコラムでは、フリーター女性の結婚が難しい理由や、フリーターを続けることのデメリットを解説します。現在、フリーターである現状に不安を抱いている方は、ぜひご一読ください。

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フリーター女性、ずっとこのままだとどうなる?
フリーター生活を続けると、将来にどのような影響を及ぼすのでしょうか。以下、詳しく解説していきます。
貯金がたまらない
「生活はできても貯金がたまらない…」というフリーター女性は多く、年齢を重ねるにつれ将来への不安も大きくなります。実家暮らしで家族の収入に頼っている方も、両親が高齢になれば、現在の生活を続けられる保証はありません。さらに、年齢に比例して正社員就職の難易度も上がります。20代ではなんとかなると思えても、30代を迎え「貯金もないし、どう生活していけば…」「今仕事がなくなったらどうしよう…」と焦り出す可能性は大きいです。
応募できる求人が減る
年齢が上がるにつれ正社員就職のハードルが高くなるとお伝えしましたが、アルバイトの求人探しも難しくなる可能性があります。年齢を重ねると、接客業やレジ打ちなど、立ち仕事を続けるのは体力的に難しくなってくるでしょう。また、体力が必要な仕事は20代が優先して採用される傾向にあるので、応募できる求人数自体減ってしまう恐れがあります。
正社員との給与の差が顕著に…
フリーターの方のなかには、年金保険に加入していたり、積み立て貯金をしていたりと、将来の生活を考えて金銭面の対策している人もいます。しかし、フリーターは正社員に比べて生涯年収が低く、年齢を重ねるごとに給与の差は開いていくのが現状です。
若いうちは、フリーターと正社員の給与の差をそこまで感じないでしょう。しかし、年を重ねるごとに、差は確実に広がっていきます。以下は、厚生労働省「
平成30年賃金構造基本統計調査」に基づいた、正社員女性と非正規社員女性の平均月給の推移です。
20~24歳
正社員女性:210,900円
非正規社員女性:176,900円
25~29歳
正社員女性:236,300円
非正規社員女性:191,300円
30~34歳
正社員女性:254,800円
非正規社員女性:192,300円
35~39歳
正社員女性:268,600円
非正規社員女性:192,600円
40~44歳
正社員女性: 283,400円
非正規社員女性 :191,500円
45~49歳
正社員女性:293,400円
非正規社員女性:192,400円
50~54歳
正社員女性:300,300円
非正規社員女性:187,300円
55~59歳
正社員女性:300,000円
非正規社員女性:184,100円
60~64歳
正社員女性:261,100円
非正規社員女性:186,900円
この結果を見ると、若いうちは4~5万円程度だった月給の差が、30代では約7万円、40代では約10万、50代になると約12万円ほどまで差が広がっていくことが分かります。
参照元
厚生労働省
平成30年賃金構造基本統計調査
フリーター女性の結婚が難しい理由って?
また、フリーター女性は結婚が難しいといわれることがあります。その具体的な理由を、下記で詳しく見ていきましょう。
結婚相手が見つかりづらい
フリーター女性の場合、結婚相手を見つけづらい環境であることが多いです。アルバイト先は年下の学生がほとんどであったり、店長やマネージャーが既婚者であったりと、企業務めの正社員より出会いの場が少ない可能性が高いからです。
また、フリーターの場合は土日勤務であることが多いので、正社員の男性と休日が合わず、関係が発展しないケースも考えられます。さらに最近では、結婚相手の条件に経済力を含める男性も増えているようです。もちろん出会いにはさまざまなケースがあるので一概にはいえませんが、上記のことから、フリーター女性は正社員と比較して結婚相手が見つかりづらい傾向にあるといえるでしょう。
相手の両親が認めてくれない
フリーター女性の場合、恋人の両親に結婚を反対されるリスクを考慮しておきましょう。恋人はフリーターの働き方に理解を示していても、恋人の両親は今後の結婚や出産を考え、金銭的な心配をする可能性もあります。フリーター女性が妻となれば、結婚・子育てにかかる十分なお金を確保できない恐れがあり、両親にとってそれが不安要素となってもおかしくありません。
家計の心配をされる
結婚生活は、お互いの経済面の安定が重要。そのため、女性に経済力やしっかりした金銭感覚を求める男性も多いです。フリーターは正社員に比べて稼ぎが少ない傾向にあるので、今後考えられる出産やマイホーム購入など、さまざまなライフイベントに現在の収入でまかなえるのか、不安に思われる可能性もあります。
一生独身は経済的にも厳しい…
フリーター女性の結婚が難しい理由をお伝えしましたが、だからといってフリーターのまま一生独身でいるのは経済的に厳しく、将来生活が困難になるリスクも考えられます。安定した生活を手に入れたいなら、できるだけ早く正社員に就職しましょう。正社員として安定した収入を得られれば、将来の不安が解消されるだけでなく、交友関係の広がりや自分への自信にも繋がり、結婚のチャンスも増える可能性があります。
自分の将来のためにも、ぜひ正社員就職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
フリーター女性が就職しない理由とは?
「それでも就職したくない…」という方も一定数いるでしょう。ここでは、なぜフリーター女性が就職しないのか、考えられる主な理由をまとめました。
やりたい仕事が見つからない
自分の性格や能力に合う仕事がないと思っている方や、「ルーティンワークや接客業はしたくない」など、どうしてもやりたくない仕事が多い人は、就職に消極的である傾向にあります。
結婚後にフルタイムで働きたくない
仕事と家事、育児の両立は確かに大変です。それを見越して、最初から「結婚したら家庭に入る」または「パートとして働く」決めている方は、結婚前であっても正社員になるメリットをあまり感じないようです。
もう一度就活する意欲がない
就活経験はあるものの、内定が出ないまま卒業しそのままフリーターへ…。一度味わってしまった挫折感から、再び就活を始める意欲が湧かない人もいます。
プライベートの時間を大切にしたい
正社員になると仕事の拘束時間が増え、自由な時間が減ってしまいます。一度きりの人生を、仕事に縛られず好きなように過ごしたいと考える人もいるようです。
やりたい仕事が不定期である・夢がある
やりたいことは明確なものの、正社員での採用が少ないケースや、仕事が不定期であることも。特にクリエイターやアーティストなどは、正社員になるとスケジュールを合わせづらく、自活できるようになるまでアルバイトを掛け持ちしている人も多くいます。
ほかにも、実現したい夢があって就職しない人は多いですが、このようなケースは目指す職業に就くための経験を積んでいる最中と考えられ、広い意味で就職活動中と判断しても良いでしょう。
女性がフリーターを続ける9つのデメリットとは
フリーターを続けている人が多いのは、前章でお伝えしたように「自分の夢や目標のため」「自由な時間に働ける」など、それなりのメリットがあるからでしょう。しかし、将来的に見ればデメリットが多くの割合を占めると考えられます。これからフリーターを続けていくデメリットを把握し、そのうえでフリーターを続けるか、正社員になるか、よく検討してみましょう。
1.昇給やボーナスがない
先述したとおり、フリーターは正社員に比べて稼ぎが少ない傾向にあります。また、昇給やボーナスがない場合が多いので、収入アップが期待しづらい点が大きなデメリットといえるでしょう。
2.スキルアップしづらい
フリーターとして働き続け、仕事を覚えられるようになっても、キャリア形成のためのスキルアップがしづらいです。正社員であれば、研修や資格取得サポートなど、企業の教育制度を利用できますが、フリーターの場合、そういった教育支援を受けられない可能性が高いでしょう。そのため、仕事に活かせるスキルを取得したいなら、正社員就職がおすすめです。
3.雇用が不安定
景気や会社の経営状態によって、職を失う可能性が高いのがフリーター。もちろん、正社員だからといってリストラの可能性がないわけではありません。ただし、仮に企業が人員削減を余儀なくされた場合、先に切られてしまうのはフリーターでしょう。
4.体力が落ちて仕事ができなくなる
今までできていた仕事も、年齢を重ねるごとに体力が落ち、ハードに感じることがあります。アルバイトは立ち仕事や体力仕事である場合が多いので、年齢が上がるほど続けるのが難しくなるでしょう。
5.アルバイト採用が厳しくなる
先述したように、年齢を重ねると体力が落ち、応募できる求人数が減ります。体力のある若い人が優先的に採用される場合が多いので、フリーターを続けていけば自ずとアルバイトの採用率が下がり、仕事に困る可能性も出てくるでしょう。
6.長期休み取りづらい
フリーターの場合、休んだ日数がそのまま収入に直結するため、長期休みが取りづらいです。条件を満たせば有給は支給されるが、取得できるかは職場環境によります。そのため、長期休みを利用して旅行をしたり趣味に打ち込んだりしたい方は、ほぼ確実に有給が取れる正社員がおすすめです。
7.社会的信用が薄い
フリーターの場合、正社員に比べて収入が少なく、社会的信用も得づらい傾向にあります。そのため、クレジットカードやローンの審査が通りづらいデメリットがあるでしょう。
8.周りが若手ばかりになる
基本的に、アルバイトは学生や20代のフリーターが多いです。そのため、フリーターを続けていくうちに、気づけば周りが若手のアルバイトばかりになり、年齢的に気まずくなるケースもあるでしょう。
9.正社員として採用されづらくなる
お伝えしたように、フリーターを続け年齢を重ねていくと、正社員として採用されづらくなります。将来の生活を安定させたいならば、伸びしろや体力を買われ、採用ニーズが大きい20代のうちに就職することをおすすめします。
フリーター女性は20代での就職を検討しよう!
これまで、フリーターを続けることのリスクやフリーター女性の結婚の難しさをお伝えしました。ここでは、フリーター女性が20代のうちに就職するべき理由を説明します。
フリーター期間が長引くと就職が難しくなる
先述のとおり、フリーターの期間が長引くほど、応募できる企業の枠は狭まります。しかし、伸びしろやポテンシャルを見込まれる20代なら、まだチャンスは多いです。
もちろん、「フリーター女性」を一括りにすることはできず、フリーターを続けている背景は人によって異なるでしょう。大きな夢のためだったり、スクールに通って資格取得を目指していたりと、何らかの理由でフリーターを選択している人もいます。
ただし、就職する気が起きず、なんとなく今日までフリーターを続けてしまった方は、早いうちに就活を始めたほうが良いでしょう。正社員経験はないとしても、フリーターとしてこれまで働いてきた業界・職種と同じジャンルの求人であれば、これまでの経験を自己PRとして活かすこともできます。「フリーターだから…」と引け目を感じず、前向きに就活を初めてみましょう!
正社員の職歴がその後を変える!
結婚して子育てを終えたあと、正社員として家計を支えたいという女性も多いです。その場合、過去にフリーターではなく正社員としての職務経験があったほうが、再度就職できる可能性が高いといえます。アルバイト経験のみだと、「職歴なし」の扱いになり、雇ってもらえないケースも考えられるでしょう。つまり、今正社員として就職しておくことで、職歴がその後の生活に活きることになるのです。そのため、将来を見据えて正社員を目指すことをおすすめします。
フリーター女性が就職しやすい業種
ここでは、フリーター女性が正社員として就職しやすい業種をご紹介します。ぜひ就活のご参考にしてください。
事務
事務職は、「書類の作成」や「資料整理」「電話応対」「来客応対」「データ入力」など、さまざまな仕事があります。事務職は、基本的に資格不要の場合が多く、未経験で経歴に自信がなくても挑戦しやすい職種です。
ただし、他社員の方のサポートが主な仕事なので、周囲への気配りや、ある程度の事務処理能力が必要でしょう。また、複数の業務を同時に進める場面も多いので、物事を並行して行える人に向いている職種だといえます。
接客、販売
接客・販売業は、お客様と接し、サービスを提供したり商品を売ったりする仕事です。こちらも特別な資格がいらない場合がほとんどで、未経験・無資格歓迎の求人が多く、採用されやすい職種といえるでしょう。接客・販売職は、基本的にお客様と関わりながら仕事をするので、ある程度のコミュニケーション能力や対人マナーが求められます。アルバイトで接客業務をしていた方は、その経験を十分に活かせるでしょう。
営業
営業職は、自社のサービスや商品を売り込み、契約へ繋げる仕事です。営業は、説明に専門資格が必要な場合を除き、基本的に資格がなくても挑戦できる職種です。扱うサービスや商品によって売り込みの仕方は異なりますが、プレゼン能力や、良好な対人関係を築いていくコミュニケーションスキルが求められるでしょう。また、営業はノルマを設けられることが多く、プレッシャーを感じやすい仕事でもあります。そのため、ある程度のストレス耐性が必要といえるでしょう。
介護
介護業界は、少子高齢化の現在、多大な人手不足に陥っています。そのため、求人の数も豊富で、未経験・無資格でも採用される可能性が高い職種です。介護の仕事は、老人ホームやデイサービス、またはご自宅などで高齢者の生活サポートを行います。起床後の着替えや食事のお世話、入浴介助など、仕事内容は多岐に渡ります。フリーターからでも就職できる仕事です。無資格・未経験でもスキルアップができる職種なので、キャリアを形成しながら成長していきたい女性には特におすすめです。
フリーター女性が正社員になるためには?
最後に、フリーター女性が正社員になるための方法をまとめました。正社員就職は、今からでも遅くありません。ぜひ就職するための方法・手段を理解し、前向きに就活をスタートさせましょう。
資格取得を目指す
先述したように、未経験・無資格でも働ける職種は多く存在します。しかし、志望職種が資格必須の場合や、より有利に就活を進めたいと考えている方は、まず資格取得を目指しましょう。特に志望職種が決まっていない方は、簿記や秘書検定など、どんな職種でも活かせる資格がおすすめです。もし医療・不動産関係など、必須資格の存在する職種で働きたいのであれば、試験日を調べ、計画的に取得を目指しましょう。
未経験OKの求人を探す
先述のように、接客業や介護職など、未経験・無資格OKの求人を探しましょう。求人サイトを利用する際は、条件を絞って検索すると未経験歓迎求人がヒットします。また、「結婚したらフルタイムで働くのは厳しそう…」と考えている方は、あらかじめ独自の支援制度を設けている企業を探すと良いでしょう。自分だけで求人を探すことに不安を感じる方は、ぜひ下記の就職サポートを利用してみてください。
ハローワーク
公共職業安定所とも呼ばれるハローワークは、各都道府県に設置されている国営の職業紹介所です。求人探しのほかにも、資格取得のための研修を受けられたり、失業保険の手続きをしたりできます。利用の際は、ハローワークカードの登録が必要になります。まずはお近くのハローワークへ出向き、受付で登録作業を完了させましょう。
就職エージェント
就職エージェントでは専任の担当者が付き、希望条件に合った求人を紹介してくれます。
求人サイトで希望条件に合う求人が見つからなかったり、初めての就活で不安を感じたりする方は、エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
ハタラクティブはフリーターや第二新卒など社会人経験が浅い人の就職・転職活動に特化した転職エージェントです。正社員経験のない方へのサポートも行っており、未経験歓迎の求人を常時1500件以上保有しています。「正社員経験がないから就職は無理かも…」と諦めてしまう前に、まずはプロの専任アドバイザーに相談してみませんか?未公開求人も多数取り扱っており、自力では見つけられない新たな企業と出会うことも可能です。サービスはすべて無料なので、ぜひ一度お気軽にご相談ください!