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高卒で公務員試験を受けるには?年齢制限がある?注意したい事柄も紹介
更新日
この記事のまとめ
- 公務員試験を受験するなら自治体が求めている職種や年齢制限に注意
- 年齢制限以外にも身体や資格、学歴などの受験条件を把握しておくことが大切
- 高卒の場合は「高卒程度試験」を受験する可能性が高い
最終学歴が高卒の人で公務員を目指すとき、受験できる年齢に制限があるのか気になることもあるでしょう。年齢制限は、受験先や求められている職種などによって異なるため、事前に受験可能年齢を確認しておくことが大切です。このコラムでは、公務員試験における年齢制限や、高卒で目指せる公務員の種類、受験資格などについて解説。高卒で公務員を目指す際の参考にお役立てください。
公務員の採用試験には年齢制限がある?
公務員の採用試験には「年齢制限」が設けられています。高卒程度の学力が問われる試験の場合、18歳から20代中頃までとされていることが一般的ですが、職種や自治体によって上限年齢が大幅に変わります。
自治体や国家職員の年齢上限は30歳や40歳が多く、一部では上限が59歳と実質的に年齢制限がないことも。受験を検討する場合は、事前に調べておくことが大切です。
公務員の採用試験における年齢制限については「30歳以上で公務員試験への合格は可能!試験対策のポイントも解説」のコラムでも詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
年齢制限以外にも注意しておきたいこと
公務員の採用試験を受験する際、年齢制限のほかにも、注意しておきたい要件が4つあります。詳しくみていきましょう。
共通要件
共通要件は、採用試験の受験案内に記載してあることが多く、受験するときに絶対的に必要となる要件を指します。
国家公務員については、国家公務員法第38条で、地方公務員については、第16条でそれぞれ欠陥条項が次のように規定されています。いずれか1つでも当てはまってしまうと、受験はもとより、公務員にはなれません。
- ・禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで、または、その執行を受けることがなくなるまでの者
- ・懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
- ・(国家公務員)人事院の人事官又は事務総長の職にあって、国家公務員法第109条から第112条までに規定する罪を犯し、刑に処せられた者
- ・(地方公務員)人事委員会または、公平委員会の委員の職にあって、地方公務員法第60条から第63条までに規定する罪を犯し、刑に処せられた者
- ・日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
学歴要件
公務員の採用試験は、学歴別に実施されています。例えば、人事院が行う国家公務員採用試験では以下のような試験が実施されます。
- ・総合職試験(院卒者試験、大卒程度試験)
- ・一般職試験(大卒程度、高卒者)
- ・専門職試験及び経験者採用試験
一方、地方公務員は、地方公共団体によって異なり、一般的な事務などに従事する職員を採用する試験を「大学卒程度」、「短大卒程度」、「高卒程度」に区分して実施しているケースが多いようです。
公務員試験は基本的に学歴不要
試験区分で学歴が表示されているものの、実際に受験する場合は学歴は問われません。そのため、高卒者が「大卒程度」を受験することが可能です。ただし、特に国家公務員試験においては大卒を条件とする区分も。詳しくは「公務員になるのに学歴は必要?給料は異なる?試験対策のポイントもご紹介」のコラムをご覧ください。
資格要件
例えば、薬剤師や栄養士、保健師、教員など、募集されている職種によっては、資格の保有が条件となることもあります。しかし、一般事務などの職員募集であれば、資格は問われず、必要要件(国籍や年齢など)を満たしていれば、受験できる場合が多いです。
身体要件
警察官や消防士などの公安職系に関しては、「体力」も必要とします。そのため、採用試験においては、筆記試験や面接以外にも体力試験と身体測定が行われます。身長や視力などボーダーラインが提示されていることもあり、それらをクリアしていることが求められます。
公務員になることの注意点は「公務員に転職するときの相談先は?仕事内容や必要なスキルもあわせて紹介」のコラムでもご紹介しているので、参考にしてみてください。
学歴が高卒で目指せる公務員とは
最終学歴が高卒で目指せる公務員職として、「中央省庁の職員」「県庁や市役所などの職員」「公立の小・中・高等学校などの事務職員」などが挙げられます。また、自衛官や警察官、消防士といった公安系の仕事も選択肢に含まれるでしょう。
中央省庁の職員
内閣府や総務省、厚生労働省、経済産業省など、1府12省庁とも呼ばれる国の行政機関に該当する中央省庁の職員(国家公務員)。最終学歴が高卒で受験が可能な「一般職試験(高卒者)」があります。
一般職試験(高卒者)の受験可能年齢は、高等学校又は中等教育学校を卒業後2年が経過していない人及び翌年3月までに同校を卒業する見込みの人とされています。
参照元
人事院
国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)
県庁や市役所などの職員
地方自治体の職員(地方公務員)も、高卒から受験可能です。高卒で都道府県職員を目指す場合は、「高卒程度の採用試験」を選択するのが一般的でしょう。
市役所や町役場など市区町村の採用試験も含め、受験できる年齢は18〜21歳と設定されていることが多く、試験内容も教養試験と作文、面接が中心となる様子。採用試験の内容や年齢制限は、都道府県や市区町村によって異なるため、応募前に確認しておきましょう。
公立の小・中・高等学校などの事務職員
公立の小・中・高等学校の事務員も地方公務員にあたります。これらも高卒で受験可能です。県庁や市役所職員など同様に、受験できる年齢は地方自治体により異なります。試験内容とともに年齢制限についても確認しておきましょう。
事務の仕事は「学校事務とは?仕事内容や働くメリット、向いている人の特徴などを解説」のコラムでも紹介しています。学校の事務員を目指すなら、一読しておきましょう。
自衛官
国家公務員である自衛官も、高卒で採用試験を受けられる職種です。自衛官には、陸上自衛隊と海上自衛隊、航空自衛隊の3つがあり、いずれも受験資格は高卒でOK。筆記試験や面接、身体・適性検査等が試験内容。
体力も必要とされる職種であるため、受験可能な年齢は、18歳〜33歳未満と定められています。
参照元
防衛省 自衛官募集
一般曹候補生
警察官
警察官も高卒で採用試験を受けることができる公務員の一つ。都道府県警察の警察署や交番勤務であれば地方公務員、警視庁の場合は国家公務員に該当します。
高卒者の場合は、都道府県警察であれば「警察官B」、警視庁であれば「Ⅲ類(高校卒業程度)」の採用試験を受けることになります。筆記試験、面接の他に身体検査があり、年齢制限は自衛官同様に18歳以上〜30歳前後と低めの設定です。
警察官を目指すなら「警察官になるには?何年かかる?採用試験の内容や受験資格を解説!」のコラムも参考にしてみましょう。
参照元
警察庁
都道府県警察官採用案内
RECRUIT INFO 採用情報
消防官(士)
消防官(士)も、高卒で採用試験を受けることができる公務員。公安職として筆記試験や面接、身体・適正・体力検査に合格する必要があります。試験は市町村や消防組合で実施され、採用の年齢制限なども地域によって異なります。
「公務員とはどんな職業?転職を目指す前に知っておくべきこと」のコラムでは、公務員の仕事内容について紹介しています。一読し、公務員の仕事について理解を深めておきましょう。
高卒で公務員を目指すときのポイント
高卒から「高卒程度試験」を受験し合格・採用されることで公務員になれますが、受験前に注意しておきたい点があります。
受験資格を把握しておく
高卒で公務員採用を目指すときは、受験資格を有しているかどうかを確認しておく必要があります。
- ・高校を卒業して3年以上経過している場合
- ・仕事である程度キャリアを積んでいる場合
このような場合は「高卒程度試験」を受けられない可能性があります。なぜなら、高卒程度試験の年齢制限では17歳から21歳までなど、低めの年齢制限を設けていることが多くみられるためです。募集要項などできちんと確認すしましょう。
しかし、以上のような条件で「高卒程度試験」が受験できなくても、「大卒程度試験」にチャレンジできる可能性は残っています。こちらも年齢制限が設けられているものの、大卒者を想定しているので高卒程度に比べて年齢上限は高め。
ただし、大卒程度試験では経済や法律といった専門試験が出題されます。難易度は高卒程度試験よりも高いので、より広い範囲の知識が必要となるでしょう。
試験への対策は早めに行う
高卒者の公務員採用枠は多いとは言えません。しかし、志望者は多いため1日でも早く試験対策を始めることが大切です。一般的には、高校新卒で公務員試験を受験する場合は1年程度の勉強時間が必要といわれています。
出来る限り早めに対策をスタートし、過去問題の解き直しや模擬面接で面接への対策を講じるなど、試験に向けた準備を進めていきましょう。
併願受験を検討する
職種ではなく、公務員にこだわって就活に取り組んでいるのであれば、試験日程にもよりますが、併願で受験することも可能です。例えば、「県庁と市役所」、「公立学校の事務職員と市役所」など。併願で受験することで、公務員として採用される可能性が高くなるでしょう。
年齢制限が気になる場合は高卒で民間企業への就職も検討する
「なんとなく公務員が良いと思っている」「公務員試験に挑戦するけど年齢が気になる」といった場合は、公務員試験の準備も行いつつ民間企業への就職も検討するのがおすすめです。
民間企業のなかにも、公務員と同等の待遇や福利厚生を設けている企業は存在します。また、民間企業だからこそ取り組める仕事や事業も存在するでしょう。公務員と民間企業の違いについては、「民間企業と公務員の違いとは?転職前に知っておくべきことを解説」のコラムをご覧ください。
民間企業に少しでも興味がある方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご活用ください。ハタラクティブでは履歴書の書き方や企業別の面接対応、ビジネスマナーなど詳しくアドバイスしています。
「高卒で働ける仕事を探している」「職歴や経歴に自信がない」「公務員しか考えていなかったので就職先の探し方が分からない」など、就職・転職に関するご相談ならお任せください。
高卒で公務員を目指すときの年齢制限に関してよくある質問Q&A
ここからは、高卒で公務員を目指す場合の年齢制限に関する質問をQ&A形式でご紹介していきます。
公務員の採用試験に年齢制限があるのはなぜ?
公務員は2〜3年ごとに部署を異動することが多く、その度に新たな知識の習得が必要と言われています。採用後の育成や組織としてのあり方も踏まえ、将来性に期待できる若年層の採用を視野に入れているといえるでしょう。
高卒の事務未経験21歳でも公務員を目指せる?
最終学歴が高卒で事務職が未経験という21歳の人も、公務員を目指すことは可能です。すでに誕生日が来ている場合や21歳の年齢にいる場合は、概ね「18歳以上21歳以下(翌年4月1日時点)」を対象とする高卒程度区分の受験を検討すると良いでしょう。
現在はフリーターという人は、「フリーターから公務員になれる?注意点や公務員試験について解説」のコラムも参考にしてみましょう。
公務員の採用試験が年齢制限なしで受験できる職種は?
経験者や専門的な資格の保有が必要な職種では、年齢制限がないことがあります。
採用試験を受験しようと思うときは、年齢制限があるかどうか、事務職など経験が必要なのか、未経験でも良いのか、資格要件が提示されているかなども確認しておきましょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。