仕事が遅い人は、完璧主義や業務の全体が見えていないなどの特徴があるが、全体像の把握や優先順位づけなどの対策で改善できる
「自分は仕事が遅いのではないか」「周囲と比べて残業が多い」と落ち込む人もいるでしょう。そのような場合は、仕事の全体像を把握して優先順位をつけるなど、原因に合った対策を取ることで改善が期待できます。
このコラムでは、仕事が遅いと言われる人の特徴や性格、改善策に加え、「遅い」と言われたときの対処法やパワハラとの違いも解説します。参考にしてみてください。
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仕事を頑張っても遅いと言われる人の特徴とは
仕事が遅いと言われる人は、「業務全体が見えていない」「自分なりの工夫ができていない」など、いくつか共通する特徴や理由があります。以下の12個の特徴から、自分自身に当てはまるものがないか確認してみましょう。
1.業務の全体が見えていない
仕事が遅いと言われる人は、業務の全体を把握できていない可能性があります。
業務の全体像を把握したうえでそれぞれの作業の意味や狙い、行う理由を押さえて、「いつまでにこれを終わらせる」というスケジュールが立てられないと、優先順位の高い仕事が後回しになる恐れも。闇雲に作業していると仕事の優先順位が分からなくなり、効率良く仕事を進められなくなるでしょう。
2.自分なりの工夫ができない
業務の進め方を工夫したり、仕事に関する知識を活かしたりできず、いつまでも無駄な時間が削れないことが理由で「仕事が遅い」と言われる場合も。 たとえば、パソコン作業でショートカットキーを使うのはわずかな工夫のようでも、毎日続ければ大幅な時間短縮につながります。仕事をする際、自分のもっている知識を活かし工夫できるか否かによって、業務の効率は大きく変わってくるでしょう。
3.整理整頓ができていない
机やデスクトップが散らかっていると、必要な資料がすぐに見つけ出せずに無駄な時間を使ってしまいます。仕事が遅いと言われる人で、「印刷した資料を整理していない」「いらない書類を溜め込んでいる」という場合は、デスク周りを見直す必要があるでしょう。
4.仕事の重要度が自分に合っていない
仕事に対する責任が不十分だと、本気で仕事に向き合えずモチベーションが下がり、仕事が遅くなる場合も。
「できなかったとしても、少し注意されるだけだろう」「間に合わないときはほかの誰かがやってくれるはず」といった考えでは、「仕事を早く仕上げよう」「効率化を図ろう」という思考にはならず、仕事が遅くなってしまう場合があります。
5.嫌な仕事は後回しにしてしまう
嫌な仕事を後回しにしてしまうと、その仕事を頼んだ人を待たせることにもつながり、職場で「仕事が遅い」と認識されてしまう場合があります。
また、嫌な仕事には少なからず苦手意識をもっていることから、想定以上の時間が掛かることがあります。
6.仕事の目的が明確でない
仕事が遅いと言われる人は、頼まれた仕事の目的を理解できていない状態で、「とりあえず手を動かそう」と作業を開始してしまう特徴があります。
しかし、どのようなアプローチで進めていけば良いのか分からず、思い悩む時間が長くなってしまう場合があるようです。
また、仕事の目的を理解していないと依頼された意図を反映できず、やり直す必要が出てくることもあるでしょう。
7.作業にかかる時間を見積もれていない
仕事が遅いと言われる人は、「この仕事ならこれくらいの時間で終わる」という意識をもっていない場合があります。
大まかな作業時間が把握できていないと、いつまでも同じところで手を止めたり確認作業を繰り返したりして、膨大な時間を使っている場合も。自分の作業に没頭しすぎて、いつの間にか時間が経ってしまった場合もあるでしょう。
8.覚えることが多くて焦る
仕事で覚えることが多くて焦っていると、自信をもって業務に当たれず行動が遅くなりがちです。「本当にこれで良いのかな」「間違っていたらどうしよう」と考え込んでしまい、些細なことでも繰り返し周りに確認してしまうと、なかなかスピードアップを図れないでしょう。
その結果、仕事が遅いと言われてしまう場合があります。
9.残業が当たり前だと思っている
残業が当たり前だと思っている場合、「明日も残ってやれば良い」と考えてしまい、仕事を早く済ませようという考えにたどり着けません。
特に、周りの上司や同僚も同じように残業していると、「残業するのは当たり前」で自分の仕事が遅いことに気づいていない場合もあります。
10.未然にミスを防げない
仕事が遅いと言われる人は未然にミスを防げず、修正作業が多い傾向にあります。どのような作業であっても、できたあとに自身で見直す工程を入れればミスを防ぐことは可能です。
しかし、タスクが増えて時間的な余裕がないと、抜けてしまうこともあるでしょう。本来は防げたはずのミスによって、無駄な時間が掛かるため、ミスがなかった人と同じ成果を出すのに、多くの時間を費やしてしまいます。
11.引き受けている業務量が許容量を超えている
自分自身のキャパシティが狭いことが原因で、仕事が遅くなっている場合があるようです。人間の能力の限度は人それぞれ違うため、周りができていたからといって自分ができるとは限りません。限界を超える量の仕事を割り振られた場合は、上司に相談するのがおすすめです。
12.知識をアウトプットしていない
仕事に関する知識を学ぶだけで実際アウトプットしていない人も仕事が遅くなる傾向があります。情報ばかりもっていても、活用できていなければかえって非効率になってしまう場合も。学んだことは、実践して試してみましょう。
仕事が遅いと悩むなら自分の特徴に合った改善策を試そう
仕事が遅い原因は人によって異なります。仕事が早くなる方法をあれこれ試してみるのも良いですが、自分の原因に合わない改善策を試してみてもあまり効果はないでしょう。自分の特徴を知り、自分の特徴に合った改善策を一つひとつ試してみることが大切です。
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仕事が遅いと言われる人に多い6つの性格
仕事が遅いと言われる人は、「完璧主義」「仕事をすぐに引き受けてしまう」など、もともとの性格が原因である可能性もあります。仕事が遅いと言われる人に多い性格を紹介するので、自分に心当たりがないか以下でチェックしてみましょう。
1.完璧主義
仕事が遅いと言われる人のなかには、完璧主義で細かな部分も手抜きができず、1つの作業に時間が掛かってしまう人もいます。
たとえば、プレゼンの資料に必要以上の装飾を施したり、大事でない情報の調査に時間を掛けたりすると、効率的に仕事を終えられないでしょう。もちろん仕事にはミスの少なさや丁寧さが求められますが、度を越すと非効率になるので注意が必要です。
2.仕事をすぐに引き受けてしまう
仕事が遅いと言われる人は、割り振られた仕事をすぐに引き受けてしまう場合があります。仕事をどのように遂行していくか計画を立てていないため、抱えている作業量が多い状況でも「大丈夫だろう」と、安請け合いをしてしまうようです。
また、頼りにされたことで「自分でやらなければならない」と思い込んでしまい、自分自身のキャパシティ以上の仕事を引き受けてしまうこともあるでしょう。仕事を引き受ける前に、自分のキャパシティを理解する必要があります。
3.行動に移すのが遅い
仕事が遅いと言われる人は、決断するまでに時間を使ってしまい、行動に移すのが遅くなる傾向にあるようです。考える時間が長くなれば、実質作業は停止してしまいます。「失敗するかもしれない」「簡単には答えは出せないものだ」と物事を難しく考えすぎると、いざ行動する際に「作業時間が足りない」といった状況に陥ってしまうでしょう。
4.周りに頼れない
周囲に頼るのが苦手な人は、仕事が遅いと言われる可能性があります。分からないことを質問できず、疑問を解決できないまま作業がペースダウンすることもあるでしょう。
さらに、質問できないことで、間違った解釈で業務を終わらせてしまい、上司に提出したら最初からやり直しになる可能性も。一人で抱え込んでしまうと作業に時間が掛かったりミスに気づきにくかったりするでしょう。
5.小さなことが気になってしまう
小さなことが気になってしまう性格の人は、一部分にばかり注目し、先に進めない可能性があります。
必要以上に時間を掛けてしまうと、作業が進まず仕事が遅くなってしまう場合も。大事度が高く、丁寧に仕上げるような作業であれば時間を使うこともありますが、個人的なこだわりに時間を掛けすぎず、優先順位をつけて作業しましょう。
6.優柔不断なところがある
仕事では二者択一を迫られる場面もあるため、優柔不断では仕事がスムーズに進まないこともあるでしょう。
意思決定の遅さは、仕事が遅いと言われる人の大きな原因といえます。優柔不断さは性格に起因する部分もありますが、担当した作業の意味やゴールが見えていないことによる部分も大きいでしょう。なぜこの工程が必要か、どういう終わりが正解かを理解していないため、判断に困ってしまうのです。
仕事が遅いと言われる人の特徴や原因については、以下のコラムでも詳しく解説しています。こちらもあわせてチェックしてみてください。
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仕事が遅いと言われないためには?改善策12選
仕事が遅いと言われないためには、特徴や傾向を把握したうえで、できることから改善していくのが近道です。すぐに取り入れやすい12の改善策を、順に見ていきましょう。
仕事が遅いと言われないための改善策
- 後回しにせず取り掛かる
- 仕事の内容を把握する
- 仕事の優先順位を決める
- 作業時間を設定しスピードを意識する
- 無駄な作業は省く
- 報連相をスムーズにする
- 断る力を身につける
- パソコンスキルを上げる
- 仕事環境を整える
- メモをとる癖をつける
- 知識を取り入れる
- 効率化できるツールを導入する
なお、仕事が早い人は、全体像を把握し、優先順位をつけて、必要に応じて周囲に頼るという進め方を共通して行っています。仕事の進め方を具体的に知りたい方は、次の記事もあわせて確認してみてください。
1.後回しにせず取り掛かる
「時間が掛かりそうだから」「苦手な作業だから」などの理由で仕事を後回しにするのはやめましょう。優先順位をつけたうえで後で取り掛かるのは良いですが、後回しにした作業が全体の進捗に影響を与えてしまう可能性があります。「とりあえず後でやろう」と考えず、まずはその作業の重要度をよく考えましょう。
2.仕事の内容を把握する
仕事に取り掛かるとき、どれだけの時間を使って良いか判断するために、内容を把握してから始めましょう。すべての業務に対して、時間と手間を掛けて取り組む姿勢は非効率的といえます。
あらかじめ仕事内容を把握しておけば、「重要度が高いので時間が掛かる」「緊急度が高いので優先的に着手する」といったように、業務に掛けられる時間や優先順位をもとに計画を立てられるでしょう。
3.仕事の優先順位を決める
仕事が遅いと言われる人は、仕事の優先順位を決めて計画的に手をつけることを念頭に置きましょう。計画を立てないと、今着手している業務のみに集中してしまい、ほかに何の仕事を抱えているか、重要度はどうだったかなどを忘れてしまう可能性も。計画を立てておけば、担当タスクの全体像を把握し、優先順位をつけられます。
時間が掛からない仕事と時間を掛ける必要がある仕事、納期が短い仕事とそうではない仕事などを区別し優先順位をはっきりさせていれば、余計な時間を使う場面が減るでしょう。
4.作業時間を設定しスピードを意識する
仕事が遅いと言われる人は、「この作業は大体このくらい時間が掛かるだろう」と時間を設定し、タイムリミットに気をつけて仕事を進めることをおすすめします。一つの作業に掛ける時間を意識していないと、ゆったりした気持ちのまま業務を進めてしまい、後々追いつかなくなる場合も。
どのくらい時間を掛けるか設定することで、「昨日より今日のほうがデータを打ち込むスピードがアップした」というような変化に気づき、仕事へのモチベーションアップにもつながるでしょう。
5.無駄な作業は省く
同じような仕事をしているのに仕事が遅い人と早い人がいるのは、無駄な作業を省いて効率的に仕事をしているかどうかが分岐点の一つといえるでしょう。
「自動化できるのに手作業で行っていないか」「手が空いている人に仕事を頼まず一人で対応しようとしていないか」「不要な作業をしていないか」など、改善点がないか自分の仕事の進め方を振り返ってみましょう。
6.報連相をスムーズにする
仕事が遅いと言われる人は、情報共有や相談が不足している可能性があるため、報告・連絡・相談をスムーズに行うことが大切です。自分の作業が進んでいないと、「仕事ができないと思われたくない」と不安になることもあるでしょう。
しかし、報告が遅くなると対処が遅れ、事態をより深刻にしてしまう場合も。仕事の進捗が良くない場合は適切なタイミングでフォローを入れる必要があるため、こまめに報告・連絡・相談をしましょう。
7.断る力を身につける
仕事が遅い人は、断る力を身につけることも大切です。対応できない量の作業を引き受けてしまうと期日までに完了できない可能性があります。
また、終わらせることだけを考えて質の低い作業をすることも、依頼してきた相手に迷惑を掛けてしまうでしょう。自分自身のキャパシティを超えていると感じた仕事は断り、今抱えている仕事に集中する必要があります。
なお、業務量が継続的に処理可能な範囲を超えている場合は、個人の工夫で解決すべき問題ではないといえます。使用者には安全配慮義務(労働契約法第5条)があるため、業務量の調整を上司や人事に申し出ることを検討してみてください。
8.パソコンスキルを上げる
パソコンスキルを向上させることも、仕事を早くこなすことにつながります。たとえば、Excelで自動計算できるものを手作業で行っていたら、どんなに集中して取り組んでも時間が掛かるでしょう。パソコンのスキルを上げることで、手作業で時間が掛かっていた作業を効率的に行える可能性があります。
9.仕事環境を整える
仕事の環境を整理整頓しておくことも、仕事を早くこなすポイントです。散らかった机では作業に集中できず、仕事のスピードも落ちてしまいます。
ただし、整理整頓はきれいに片付いていれば良いというものではありません。よく使うものと使わないものを分け、探しものに時間を使わない状態にしておくことが大切です。
いざ取り出すときに苦労しないよう、分類の仕方を考えたりファイルやインデックスを活用したりして、普段から分かりやすくする必要があるでしょう。
10.メモをとる癖をつける
同じようなミスを繰り返して仕事が遅くなる人は、メモをとる癖をつけましょう。誰にでも間違いを起こす可能性はありますが、その頻度が高いほど修正に時間を取られます。また、ミスの解決方法を書いておくと、万が一同じようなミスをしたとき、スムーズに対応できるので便利です。
11.知識を取り入れる
人からアドバイスをもらったり、本を読んだりして疑問や課題を解決する方法があります。仕事には多くの職種がありますが、仕事に関係する悩みは似ている傾向があるようです。優先順位のつけ方やパソコンの操作方法など、自分自身の課題だと感じるものについて足りない知識を取り入れましょう。
12.効率化できるツールを導入する
業務を効率化できるツールを導入し、短時間で終わる工夫をしましょう。ある程度仕事に慣れると、いつもと同じやり方で進めたくなるものです。しかし、ツールに頼るのも効率的に仕事をこなすための一つの方法です。
真面目だけど仕事が遅いと感じるときに心掛けたいこと
仕事のスピードが遅いかもしれないと悩む人のなかには、今までも解決法をいくつか試し、何をやっても変わらないと感じている人もいるでしょう。そのような場合は、自分を責めず、焦らないことが大切です。スピードが遅くなってしまう原因にもいくつかあるため、改善策にも合うものと合わないものがあります。諦めず、改善策を試し続けてみましょう。
仕事が遅いと言われたときの対処法
仕事が遅いと言われると、動揺して、すぐにでも自分を変えなければと焦りがちです。しかし、言われた直後に取るべき行動は、闇雲に急ぐことではありません。言った相手が何を指して「遅い」と言っているのかを確かめ、期限や優先順位をそろえるところから始めましょう。そのうえで、落ち込みすぎずに、改善できる点に目を向けることが大切です。
どの作業のどこが遅いのかを具体的に確認する
「遅い」という言葉の中身は、人によって異なります。作業の着手が遅いのか、完成までに時間が掛かるのか、報告や連絡が遅いのかで、取るべき対策は変わるでしょう。言われた直後は動揺しやすいため、少し落ち着いてから、上司に具体的に聞いてみてください。
たとえば、「先日の資料作成が遅いとのことでしたが、どの部分を早めればよいか教えていただけますか」と伝えることで、具体的な指摘をもらえる可能性があります。具体的な指摘をもらえれば、改善すべき点が絞り込めて、対策も立てやすくなるはずです。
期限と優先順位を上司とすり合わせる
遅いと言われた原因が、期限や優先順位の認識のずれにある場合もあります。言われた直後に、現在の仕事の期限と優先順位を上司とそろえておきましょう。
たとえば、「現在、A案件とB案件を担当しており、期限はそれぞれ○日と△日と認識しています。どちらを優先すればよいか教えてください」というように、期限と優先順位を確認すれば、ズレを防ぎやすいといえます。
ここでの目的は、反論ではなく、認識を合わせることです。期待されているスピード感と自分の認識が合っているかを知れば、無駄な焦りを減らせるでしょう。
落ち込みすぎず改善できる点に目を向ける
真面目な人ほど、「仕事が遅い」と言われると、自分を強く責めてしまう傾向があります。しかし、仕事のことで悩むのは、あなた一人ではありません。厚生労働省の「令和7(2025)年『労働安全衛生調査(実態調査)』の概況(p.15)」 では、仕事や職業生活に強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%でした。その内容では「仕事の失敗、責任の発生等」が39.5%、「仕事の量」が39.5%となっています。反省は必要ですが、自分の価値まで否定する必要はありません。落ち込みすぎず、直せる点を一つずつ見つけて取り組みましょう。
参照元:厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概要」
「仕事が遅い」と言われるのはパワハラ?
「仕事が遅い」と言われたことが、すぐにパワハラにあたるわけではありません。一方で、言い方や頻度によっては、パワハラにあたる可能性もあります。判断の手がかりになるのは、厚生労働省が示す定義です。
ここでは、業務上の指導との違いと、パワハラかもしれないと感じたときの相談先を整理します。ひとりで悩まず、必要に応じて外部の窓口を利用しましょう。
業務上の指導とパワハラの違い
厚生労働省の「職場のハラスメントに関する実態調査について」によると、パワハラの定義は以下の3つの要素をすべて満たすものとされています。
①優越的な関係を背景とした言動
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
③労働者の就業環境が害されるもの
客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な指導は、パワハラにあたりません。たとえば、「この作業が期限に間に合っていないので、原因を一緒に確認しよう」という声かけは、指導の範囲にとどまる例といえます。判断に迷ったときは、指摘が作業の事実に基づいているか、改善の方向が示されているかに注目してみましょう。
人格を否定する言い方や執拗な叱責はパワハラにあたる可能性がある
同じ「仕事が遅い」という指摘でも、人格や能力を否定する言い方は、業務上必要かつ相当な範囲を超える可能性があります。同Webサイトでは、パワハラの類型の一つ「精神的な攻撃」の例として、脅迫、名誉毀損、侮辱、ひどい暴言を挙げています。たとえば、「人前で大声で罵倒する」「能力を否定する発言を繰り返す」「長時間にわたって厳しく叱責し続ける」といった言動は、パワハラにあたり得るものです。
ただし、実際にあたるかどうかは、言動の内容や頻度などから総合的に判断されます。言われた内容は、日付とあわせて記録しておくと、あとで状況を整理しやすいでしょう。
パワハラかもしれないと感じたときの相談先
厚生労働省の「令和5年度職場のハラスメントに関する実態調査(p.12)」によると、過去3年間にパワハラを受けたと回答した人は19.3%でした。その後の対応は、「何もしなかった」が36.9%、「社内の相談窓口に相談した」が4.5%です。
つらいと感じたときは、まず社内の相談窓口や信頼できる上司に相談しましょう。社内で解決しにくい場合は、総合労働相談コーナーで無料の相談が可能です。相談の前に、日時や場所、発言の内容、その場にいた人をメモに残し、メールなどの記録も保存しておくと、状況を伝えやすくなります。
参照元:厚生労働省 あかるい職場応援団「パワーハラスメントとは」
参照元:厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査について」
【まとめ】仕事が遅い原因を探って効率良く仕事をしよう
仕事が遅いと言われる人には、「業務の全体が見えていない」「優先順位がつけられない」「完璧主義で時間を掛けすぎてしまう」といった特徴があります。改善策としては、仕事の内容を把握する、優先順位を決める、報連相をこまめに行うなどが有効です。
「遅い」と言われたときは、落ち込む前に、どこが遅いのかを具体的に確認し、期限や優先順位を上司とそろえましょう。叱責が人格の否定や長時間の繰り返しになっている場合は、パワハラにあたる可能性があるため、相談窓口の利用も検討してください。改善を重ねても状況が変わらないときは、一人で抱え込まず、産業医や外部の窓口に頼ることも大切です。原因を探って対策を重ね、効率的に仕事を進めましょう。
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仕事が遅いと言われる人に関するQ&A
ここでは、「新人の仕事が遅いのは当たり前?」などの、仕事が遅いと言われる人が悩みがちな疑問について、Q&A形式で回答していきます。
新人の仕事が遅いのは当たり前?
新人は経験や知識が少ないため、ベテランと比べて時間が掛かるのは自然なことです。ただし、遅さの原因はさまざまで、手順を知らない、優先順位の判断が難しい、質問しにくいといった事情が重なっているケースもあります。「当たり前」と片付けず、原因を一つずつ確認し、早めに改善していくことが大切です。分からない点は、「○○の手順が分からないので教えていただけますか」と、早めに聞いてみることをおすすめします。
仕事を辞めたほうがいいサインは?
改善しようと工夫を重ねても状況が変わらない場合は、環境が合っていない可能性があります。「眠れない」「食欲がない」など心身の不調が続いている、パワハラと感じる言動が続いている、残業が長く続いて休めないといった状況は、見直しのサインです。ただし、辞める前に、産業医や労働局の相談窓口に相談する選択肢もあります。退職は選択肢の一つとして、ほかの手段と並べて検討しましょう。
仕事が遅いと言ってくる人はなぜそう言うの?
相手が「仕事が遅い」と言う理由には、主に3つの背景が考えられます。1つ目は「もっと成長してほしい」という期待や指導の意図、2つ目は期限が迫るなど相手自身に余裕がなく、焦っていること、3つ目は言い方の問題です。
ただし、度を越えた厳しい叱責や人格を否定するような発言は、パワハラに該当する可能性があります。職場が理解を示してくれなかったり、「仕事が遅い!」と言われ、パワハラのように感じて辛いのであれば、転職して心機一転を図るのも一つの方法です。
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