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ボーナスの支給はいつ?時期や転職するときの注意点を解説
更新日
この記事のまとめ
- いつボーナスが支給されるかは会社によって違う
- 企業の業績や景気の悪さによっては、ボーナスが支給されないこともある
- ボーナスの支給日がいつの時期かは、一般企業と公務員で異なる
- いつボーナスが支給されるか知りたいときは雇用契約書や就業規則で確認する
- 転職はボーナスで損をしないようタイミングに合わせるのがおすすめである
ボーナス支給がいつか気になる方も多いでしょう。ボーナスはどの企業においても毎回必ず支給が保証されるものではありません。また、公務員・一般企業で支給日が異なることも知っておきましょう。このコラムでは、ボーナスが支給される時期や、転職での注意点などを解説します。転職を考えている方は、ボーナスの受け取りで損をしないよう参考にしてください。
ボーナスの基本的な支給時期は夏・冬の年2回
会社がボーナスを支給する時期は、一般的には夏と冬の年2回です。ただし、会社によって「夏のみ」「冬のみ」「春・夏・冬の年3回」など、さまざまなパターンがあります。
3回以上に分けてボーナスを支払う企業には、「分散して運転資金を回しやすくする」「業績を反映して無理のない支給をする」といった狙いがあるでしょう。なお、ボーナスの支給回数は、支給額と比例するとは限りません。年間にトータルで支給される金額がどのくらいになるのかは、入社前に調べておきましょう。
ボーナスとは?
ボーナスとは、毎月支払われる給料とは別に、年に数回支払われる賃金のことです。会社によって、「賞与」「手当」とも呼ばれます。夏季手当・年末手当・決算手当・期末手当・年度末手当なども、呼び名は違いますがすべてボーナスと同じ意味です。
民間企業で支給される主なボーナス(賞与)の種類には次の3つがあります。
名称 | 支給時期 | 概要 |
---|---|---|
基本給連動型賞与 | 一般的に夏と冬の年2回 | 毎月支給される給与の基本給部分に連動して、賞与支給額を決定する。「基本給×月数」で支給する金額を算出する。 |
業績連動型賞与 | 一般的に夏と冬の年2回 | 企業の業績を基準に賞与の支給金額を決定する。組織や部門、個人の成績や評価によって支給金額が変動する。 |
決算賞与 | 事業年度終了日の翌日から1ヶ月以内 | 決算手当とも呼ばれる。決算時期に分かる企業の業績に応じて賞与支給金額を決定する。従業員へ利益を還元する目的でもある。会社によっては支給されない。また業績によって支給がない年もある。 |
ボーナスが支給されるかは業績による
民間企業に就職する場合、ボーナスが支給されない可能性に注意する必要があります。ボーナス支給のある・なしは、法律の定めるところではありません。正社員として働く人々のなかには、「ボーナスは支給されて当たり前」だと思っている方も多いでしょう。しかし、基本給連動型賞与・業績連動型賞与とも、景気や企業の業績が悪ければ支給されない場合があります。決算賞与(決算手当)の支給も、会社の任意であるため、業績によっては支給されません。ボーナスが支給される場合も、個人の実績や職場での勤務態度などで査定が行われるでしょう。
ショッピングやローンなどでボーナス払いを多用していると、支払いが必要なタイミングで困るかもしれません。ボーナスは誰でも必ずもらえるものではなく、景気や業績の影響を受けるものだと理解しておく必要があります。
「ボーナスは何ヶ月分?支給額が変動する理由も解説」のコラムでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
夏・冬のボーナスはいつ入る?
ボーナスの支給日は、公務員と一般企業で異なります。公務員と一般企業でボーナスがいつ振り込まれるのかをまとめましたので、参考にしてください。
公務員のボーナス支給日はいつ?
公務員のボーナス支給日は、人事院規則第14条の所定により、夏季が6月30日、冬季が12月10日です。国家公務員はこの日程が「一般職の職員の給与に関する法律」によって定められています。地方公務員のボーナスがいつ支給されるかは自治体によって違うものの、国家公務員に準ずることが多いようです。
参照元
e-Gov法令検索
人事院規則九―四〇 第十四条(支給日)
一般企業のボーナス支給日はいつ?
一般企業のボーナス支給日は、夏季は7月10日頃、冬季は12月5日から15日の間が多い傾向にあります。公務員と比較すると、支給時期はやや遅めです。ただし、一般企業のボーナス支給日に決まりはありません。日程は会社によって異なり、冬季のボーナスが12月下旬になる場合もあるでしょう。
新卒入社のボーナスはいつから?
新卒で入社した会社で、ボーナスがいつから支給されるのか、気になる方も多いでしょう。一般的に、新卒入社の社員も、ボーナスは企業全体の支給日に受け取れます。しかし、ボーナスの支給には査定が必要です。夏のボーナスは、一般的に前年度の10月から3月が査定の対象期間となっています。そのため、4月に入社した新入社員は、初年度の夏ボーナスが寸志となる会社も多いでしょう。
とはいえ、先述したようにボーナスの支給は法律による定めがありません。就職した会社の業績や考え方次第によって金額は変わってきます。
ボーナスの支給金額は?
日付よりも気になるのが、ボーナスの支給金額でしょう。公務員と一般企業それぞれのボーナス支給額について解説します。
公務員のボーナス支給額
公務員のボーナスは、期末手当(2. 55月分)と勤勉手当(1. 9月分)の年間4. 45月分が、年2回に分けて支給されます。人事院「令和5年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、公務員の平均給与額は33万4,218円のため、年間の平均ボーナス支給額は約149万円です。
公務員のボーナスは給与を基準にするため、年齢が若いうちはボーナス支給額も低いでしょう。しかし、公務員は民間企業とは違い、業績の影響を受けず、ボーナスが支給されます。
参照元
人事院
令和5年国家公務員給与等実態調査の結果
一般企業のボーナス支給額
厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等 概況」によると、ボーナスが支給される事業所において、一人あたりの平均額は39万7,129円でした。また、従業員数が500人以上の事業所は、66万4,508円という結果になっています。そのため、ボーナス支給額は企業規模の大きさに比例しているといえるでしょう。
「ボーナスの平均額は?何ヶ月分支給されるの?」でも、それぞれのボーナスについて詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
産業別のボーナス支給額
厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等」と「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等」によると夏季・年末の産業別ボーナスは以下のとおりでした。
産業名 | 令和4年年度末賞与 | 令和5年夏季賞与 |
---|---|---|
鉱業・採石業 | 544,459円 | 551,276円 |
建設業 | 498,569円 | 540,695円 |
製造業 | 514,074円 | 535,180円 |
電気・ガス業 | 805,880円 | 745,209円 |
情報通信業 | 662,768円 | 708,645円 |
運輸業・郵便業 | 390,812円 | 387,908円 |
卸売業・小売業 | 365,502円 | 358,409円 |
金融業・保険業 | 621,410円 | 667,956円 |
不動産・物品賃貸業 | 554,675円 | 656,400円 |
学術研究 | 634,606円 | 690,847円 |
飲食サービス業 | 67,605円 | 59,978円 |
生活関連サービス | 164,324円 | 186,583円 |
教育・学習支援業 | 537,569円 | 522,001円 |
医療・福祉 | 309,224円 | 270,804円 |
複合サービス事業 | 455,815円 | 425,769円 |
その他のサービス業 | 217,774円 | 238,013円 |
引用:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等」
「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等」
業界によってかなり差が出ており、電気・ガス業が夏と冬どちらのボーナスも最も高いことが分かります。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査)
ボーナスから引かれるものは?
ボーナスからは以下が差し引かれます。
ボーナスから引かれるもの
- 厚生年金保険料
- 健康保険料
- 雇用保険料
- 所得税
給料に手取り額があるように、ボーナスにも差し引かれるものがあります。企業の求人票などで記載されているボーナスの額面は、手取りの金額ではないと覚えておきましょう。
ボーナスから引かれる金額の計算方法を解説しますので、必要に応じて参考にしてみてください。
厚生年金保険料
厚生年金保険料の計算式は以下のとおりです。
ボーナス支給額(1,000円未満切り捨て)×厚生年金保険料率(0.183)×1/2
厚生年金保険料は、ボーナスの支給額から1,000円未満を切り捨てた額(標準賞与額)に対して、保険料率の18.3%をかけて算出します。2分の1となっているのは、厚生年金保険料は、勤めている会社と折半して納めるためです。
健康保険料
健康保険料の計算式は以下のとおりです。
ボーナス支給額(1,000円未満切り捨て)×健康保険料率×1/2
健康保険料も前述と同様、ボーナスの支給額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に、保険料率をかけて算出します。ただし、健康保険料率は勤務地や加入組合によって異なるため、加入している組合のホームページで事前に確認しておきましょう。
雇用保険料
雇用保険料の計算式は以下のとおりです。
ボーナス支給額×雇用保険料率(0.003)
雇用保険は、ボーナスの支給額に0.003%をかけて算出します。雇用保険料は1,000円未満を切り捨てず、ボーナス支給額にそのまま保険料率をかけて計算するのが特徴です。なお、雇用保険料率は、会社の事業内容によって異なるため注意しましょう。また、料率は変わる場合があります。詳しくは厚生労働省の「雇用保険料率について」をご確認ください。
参照元
厚生労働省
雇用保険料率について
所得税
所得税の計算式は以下のとおりです。
(ボーナス支給額-社会保険料)×ボーナスに掛かる源泉徴収税率
所得税率は、ボーナスが支給される前月の給与から、社会保険料を控除した額を基準に算出します。所得税率は扶養家族の人数によって決まるため、よく確認しておきましょう。毎年の源泉徴収税額表や算出方法の詳細については、国税庁「源泉徴収税額表関係」をご覧ください。
参照元
国税庁
パンフレット・手引(源泉徴収税額表関係)
ボーナス前後に転職・退職する場合の注意点
ボーナスの支給時期は、転職・退職を考えている方にとって「退職届を提出する良いタイミング」として選ばれがちです。しかし、退職を申し出るタイミングや退職日によっては、ボーナスが支給されない場合があるため、注意する必要があります。
ボーナスの支給前・支給後にわけて「転職・退職のメリットとデメリット」を紹介しますので、参考にしてください。
ボーナス支給前に転職・退職するメリット
ボーナスの支給日前に転職・退職した場合、タイミングによっては次の職場でボーナスを受け取れる可能性があるでしょう。賞与の査定ルールは会社によって違います。査定の対象となる期間が長いうちに転職すると、転職先での評価や実績が査定され、ボーナスに反映される可能性があります。
ボーナス支給前に転職・退職するデメリット
ボーナスの支給日前に転職・退職すると、当然ながらもとの職場ではボーナスが受け取れません。気をつけたいのが、「退職を申し出る」タイミングです。ボーナス支給前に退職の意向を示すと、会社によってはボーナスが支給されなかったり、減額されたりするため、注意が必要です。ボーナスを確実に受け取って退職したいなら、ボーナスの入金を確認したうえで退職希望の旨を申し出ましょう。
ボーナス支給後に転職・退職するメリット
ボーナスの支給日後に転職した場合、新入社員以外なら満額を受け取れるのがメリットです。「退職する予定なのにボーナスをもらうのは申し訳ない」と感じる方がいるかもしれません。しかし、ボーナスは過去の努力や実績に対する手当であるため、たとえ転職前でも気にしすぎる必要はないでしょう。退職日までしっかりと責任もって自分の仕事に取り組み、しっかり引き継ぎを行いましょう。
なお、タイミングや転職先によっては、もとの職場・新しい職場の両方でボーナスを受け取れる可能性もあります。
ボーナス支給後に転職・退職するデメリット
ボーナス支給後に退職すると、上司や同僚にマイナスの印象を与える場合があるでしょう。ただし、職場で周囲の人からどのように受け止められるかは、ボーナスの支給時期と退職時期にもよります。ボーナスで損をしないためには、スケジュールを考える必要があります。「ボーナスをもらって転職する方法とは?スケジュールの例も紹介!」のコラムもあわせて参考にしてください。
ボーナスが受け取れるよう計画的に転職を進めたい方は、プロのエージェントに相談してみましょう。ハタラクティブは、若年層を対象にした就職・転職エージェントです。一人ひとりの適性に合った求人の提案をはじめ、退職届の書き方や面接対策など、就職・転職に関する細やかなサポートを行っています。
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ボーナスに関するQ&A
ボーナスに関するいろいろな疑問について、Q&A方式で解決していきます。
ボーナスの金額はどのように決まる?
ボーナスの金額は、一般的には基本給を基準にして、査定をもとに決定されます。業績連動型賞与の場合は、企業・個人・組織などの成績・評価によって金額が変動する仕組みです。
「ボーナスと基本給の関係性とは?賞与を計算する方法も解説」では、ボーナスと基本給に関する詳細について解説しています。あわせて参考にしてください。
賞与の査定とは?
賞与の支給にあたって必要となるのが「査定」です。査定での評価基準は会社によって大きく違います。査定では、業績や能力だけでなく、職場での態度や意欲などもチェックするのが一般的です。入社のタイミングや年齢が一緒だとしても、査定の結果によって賞与の金額は違ってくるでしょう。査定の対象となる期間も、会社によって違います。
ボーナス支給日の調べ方は?
ボーナスの支給日は、就業規則や雇用契約書などで調べる方法があります。民間企業では「いつがボーナス月か」や「ボーナスの支給金額」を明確に定める必要がありません。なぜなら、法律で義務付けられていないためです。ただし、就業規則や雇用契約書で定めている場合は従う必要があります。ボーナスに関するトラブルを避けるためにも、就業規則や雇用契約書はチェックしておきましょう。
「寸志」とは何ですか?
寸志とは、感謝やお礼などの気持ちを表す品物・金銭を指します。職場で「寸志」としてボーナスが支給される場合、金額は少ない場合が多いでしょう。新卒で入社間もない方やパート、派遣社員などに対して、感謝を込めて寸志を渡す企業もあります。詳しくは「寸志とは?言葉の使い方やボーナスとの違いを解説」もチェックしてみてください。
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その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。