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「転勤したくない」は甘え?拒否できる?
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この記事のまとめ
- 転勤したくない理由や就業規則によっては、転勤を拒否できる可能性もある
- 転勤したくないと断ることで、懲戒処分を受けたり出世に影響したりする恐れがある
- 転勤したくない場合は相手が納得する正当な理由を伝える
- どうしても転勤したくないなら、思い切って転職も考えよう
正社員として働いていると、部署の異動や転勤は避けられないもの。特に、国内外に支店や営業所がある企業では転勤が頻繁に行われることもあるようです。新しい土地や環境で働くのは不安だという思いから、転勤したくないと考えたとき、拒否はできるのでしょうか。ここでは、転勤したくない理由や拒否したときのリスク、転勤を避けるための方法について解説します。
転勤したくない理由
「転勤したくない」と考える人は多いようです。転勤は引っ越しを伴うため、住み慣れた土地から離れるのが否定的になる理由でしょう。
友人や知り合いのいない土地に行きたくない
転勤したくないと考える大きな理由として挙げられるのが、慣れない土地に行きたくないというもの。特に、長く住んだ地域や家族のいる地域から転勤となると、不安やさみしさを覚えることもあるでしょう。
全く知らない土地だと、どこに何があるのか、どんな地域なのかを知るのも大変。住み慣れた土地と風習や生活環境が大きく異なることにストレスを感じる可能性もあります。
転勤先で新しく始めることが億劫
転勤をすれば勤務地が変わるため、仕事内容や人間関係も一新となります。新しい土地で生活を始めるだけでも大変なのに、一から仕事を覚えなおしたり人間関係を構築したりすることを「大変」「つらい」と感じることもあるでしょう。
転勤に対してネガティブなイメージを持つ人が多いものの、実施する企業が多いのが実情です。企業が転勤を行う理由は「企業が従業員を転勤させる理由」で後述しているほか、「転勤ありの仕事に就くのは不安…?実はキャリア形成に有利な点を解説!」のコラムでもご確認いただけます。
転勤したくないときは拒否できるのか
結論から述べると、就業規則に「転勤を命ずることがある」といった文章が記載されている場合は、特別な事情がない限り、拒否することは難しいです。ただし、就業規則に転勤に関しての記述がなければ、断れる可能性もあります。
「転職したくない」と断るのは甘えやわがままなのでは、と不安に感じ、はっきり断れないと不安に思う方もいるでしょう。また転職をしたくないという理由で退職を考える人もいます。しかし、転勤を断りたい場合は、まずは会社の就業規則を確認してみてください。
転勤したくない…辞令を断ったらどうなる?
就業規則に記載されているにもかかわらず転勤を断るのは、会社の命令に背くことになります。正当な理由がなく転勤を拒否すると懲戒処分の対象になり、最も重い処分では懲戒解雇になる可能性も。
解雇までいかずとも、男女ともに転勤を断ることで出世に影響するでしょう。拒否すればすぐに解雇されるというわけではありませんが、転勤は基本的に断れないものだと捉えてください。
懲戒処分については、「譴責処分とは何のこと?懲戒処分の7つの種類や出世・転職への影響を解説!」のコラムで解説してます。やむを得ない事情を除いて転勤を拒否すると、降格以上の処分が下されるケースが多いようです。
転勤が拒否できる正当な理由
転勤命令を受けても、正当な理由があれば処分なく拒否が可能です。具体的には、「雇用契約に転勤無しと記載されている」「第三者が納得するほどの家庭事情がある」など。詳しく見ていきましょう。
雇用契約書に「転勤なし」と記載されている
雇用契約を結ぶときに「転勤なし」や勤務地域が限定される契約を締結している場合は、転勤を命じられても拒否できます。そもそも転勤がないことを踏まえた雇用契約を結んでいるためです。
介護や育児など
介護や育児といった家庭事情による転勤の拒否は可能ですが、「自分以外に介護できる家族がいない」「家族に持病があり高頻度での通院に付き添う必要がある」など、許容される条件は高め。
単に「要介護者が家族にいる」「子どもがいる」というだけでは、拒否できる正当な理由には該当しないことが多いようです。
不当な理由による転勤命令
雇用契約や就業規則に「転勤あり」と記載されていても、辞令の理由が不当な場合は拒否が可能です。ここでいう「不当」とは、「気に入らないから」「嫌がらせ」など。ただし、こういった理由が背景にあったとしても、「成長のため」「事業方針のため」といわれる可能性は高く、不当を立証するのは難しいとされています。
転勤を拒否できる具体的なケースが知りたい方は「転勤を拒否できるのはどんなとき?正当な理由があれば断れる?」もあわせてチェックすると理解が深まるでしょう。
企業が従業員を転勤させる理由
企業が従業員に転勤を命じるのは、「業務経験を積んでほしいから」「不正や癒着を防ぐため」など理由があります。転勤は居住地や仕事内容が変わり大変な面もありますが、企業の意図を理解するとメリットも見えてくるでしょう。
多くの業務経験や知識を身に着けさせるため
転勤によって仕事内容を変えることで、社員に多くの経験や知識が身に付きます。ずっと同じ環境で仕事をしていると、経験や知識は限定的になってしまうでしょう。
転勤先での業務内容が変わらなかったとしても、一緒に仕事をする人や環境が変わるだけで起こることや対処法は変わるはずです。社員が多くの経験や知識を身に着けることで、企業成長につながるでしょう。
不正や癒着を防ぐため
ずっと同じ仕事をしていると、取引先や周囲の人間関係も変わらないため不正や癒着につながりやすくなるといわれています。特定の業務をずっと同じ人が担当していると、周囲から詳細が見えづらくなるので不正を行ったとしても発見しづらくなるでしょう。
転勤によって定期的に業務を担当する人員を変えたり、取引先との関係性を改めたりすることで、不正を行っても発見しやすくなったり、そもそも不正を行う発想がなくなったりするようです。
社内の活性化を図るため
転勤によって新しい人材が入ることで、部署や支店の活性化につながります。転勤で入ってきた人材の考えや人間性が、業務や人間関係に何らかの影響を与えると考えられるからです。
また、定期的な転勤があることで、相性の合わない人がいても「あと△年で転勤だから」と、離職を防ぐ効果もあるでしょう。
転勤を避けるための方法
前項で説明したように、転勤を断るとさまざまなデメリットがあると分かりました。とはいえ、「できれば転勤はしたくない…」と考える人も多いでしょう。ここでは、転勤を避けるために出来ることを紹介します。ただし、紹介する方法を実践したからといって転勤を命じられないわけではないので、あくまでも参考としてご覧ください。
正当な理由はしっかり伝える
「要介護の親がいて、面倒を見られる人が自分しかいない」「子どもが病気で専門的な治療を行っている」など、やむを得ない事情がある場合は、しっかり伝えておきましょう。転勤することで本人やその家族に大きな負担がかかってしまう場合は、転勤を避けられる可能性があります。
上司と良好な関係を築く
転勤は会社の指示ですが、実際に決定を下しているのは人間です。上司と良好な関係を築いていれば、転勤や昇進について配慮してもらえる可能性もあります。上司と良好な関係を築くためには、上司に認められるような実績を作ることが大切です。ただご機嫌をとるのではなく、仕事の面にも力を入れて取り組むことで、良い印象を与えられるでしょう。
今の部署で成果を出し、会社に貢献できることをアピールする
部署内で成果を出し、そこで昇進することで、転勤を避けることに繋がるでしょう。会社に貢献している社員を、わざわざ違う部署に異動させる必要はないからです。しかし、成果はすぐに出ないため、日頃からコツコツ真面目に働くことが大切です。
部署移動が発生する理由やメリット・デメリットについて確認したい方は「部署異動が行われる理由とは?希望したい場合や拒否できるかどうかも解説」も参考にしてください。
さりげなく「転勤できない」アピールをする
転勤の可能性がある会社では、採用面接の際に転勤できるかどうかを確認していることがほとんどです。そのとき、採用されるために「転勤できます」と答えてしまっていると、転勤に同意して入社したことになります。
しかし、結婚や出産、親の介護など、入社前と状況が変わり、転勤できなくなっている場合もあるでしょう。そのときは、自分の現在の状況を周囲の人に知ってもらうことも大切です。同僚や上司にさりげなく話しておくなど、転勤できない状況であることをアピールしておきましょう。
相手が納得できる理由を考える
どうして転勤できないのか、どうして転勤が嫌なのか、相手に納得してもらえるような理由を考えてみましょう。会社によっては、小さい子どもがいる場合は転勤の対象者から外してもらえることもあるようです。
転職を考える
どうしても転勤したくない場合、思い切って転職を考えるのもひとつの方法です。特に、もともと会社に対して不満があった場合や、どうしても引越したくないという場合は、転職について前向きに考えてみるのも良いでしょう。
転勤したくない人におすすめの就職・転職先
転勤したくない、転勤は避けたいと考えている人におすすめなのは、支店などがなくそもそも転勤が発生しない企業や勤務地が限定されている働き方です。また、転勤が発生しにくい職種を選ぶのもいいでしょう。
支店などが少ない地元密着企業
そもそも支店など転勤先となる場所がなければ、転勤は発生しません。転勤したくなければ、全国規模の企業や全国に展開している企業を避け、特定の地域で経営を続ける企業を選びましょう。
地元密着企業は中小企業であることが多く、不安を覚える方もいるかもしれません。しかし、「優良中小企業とは?就職・転職するメリットとホワイト企業の探し方を解説」のコラムで説明しているとおり、中小企業の中にも働きやすかったり経営が安定していたりするホワイト企業は存在します。エージェントや転職サイトも活用して探してみてください。
勤務先が限定されている雇用契約の企業
前述したように、雇用契約書に「転勤なし」と記載されていたり、勤務地が限定されていたりすれば転勤は発生しません。全国規模で展開している企業でも、地域限定社員などを選べば転勤せず働き続けることが可能です。
ただし、地域限定社員は転勤が発生する社員に比べて給与が低かったり、業務内容が限定されていたりすることも。また、転居を伴う転勤はなくても、地域内での転勤や配置換えは発生する可能性があります。
勤務先が限定されやすい職種
雇用契約書に「転勤なし」「特定の地域での勤務」と記載されていなくても、勤務地が限定されやすい仕事を選ぶのも、転勤を避ける一つの方法です。具体的な職種を以下にまとめました。
管理系
人事や経理といった本社の管理業務を担当する仕事は、会社の中核を担う性質から本社勤務が基本。そのため、転勤が発生しにくいといわれています。
事務系
事務職を「一般職」として採用する企業も多く、一般職は総合職のサポート業務を担っていることから、業務内容や勤務地が限定されやすい傾向です。ただし、総合職と給与や昇進などで差があるため注意しましょう。詳しくは「一般職とは?総合職との仕事内容の違いや向いている人の特徴を解説」のコラムをご覧ください。
研究系
研究職は、企業の持つ研究所や研究室での業務が基本。こういった施設を複数持つ企業は少ないため、おのずと転勤も減るでしょう。ただし、研究職だからといって配置換えが無いとは限りません。また、研究所や研究室そのものが移動する可能性もあります。
「転職したくない」「転職のない会社で働きたい」と考えているなら、就職・転職エージェントを活用するのがおすすめ。転職サイトでも転勤の有無は確認できますが、エージェントならより詳しい企業情報が手に入るので、転勤事情の実態を把握しやすい特徴があります。
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こんなときどうする?転勤したくない方のお悩みQ&A
今いる職場や土地を離れることを憂い、「転勤をしたくない」と考えている方もいるでしょう。ここでは、想定される転勤に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。
転勤したくないのですが、拒否することはできますか?
転勤できない事情があるか、就業規則に転勤の表記がない場合は、拒否できる可能性があります。
ただし、基本的に転勤は受け入れるものと考えておいたほうが良いでしょう。詳しくは、このコラムの「転勤したくないときは拒否できるのか」に掲載されています。
転勤を断れるのは、どのようなケースですか?
たとえば、「介護が必要な家族がいて、自分以外に世話をできる人がいない」「家族が病気で専門的な治療を受けている」といった特別な事情がある場合は、会社にきちんと伝えれば転勤を断れる可能性があります。また、就業規則に転勤のことが書かれていないなら、転勤を断れる場合もあるようです。
ただ「転勤したくない」ことを理由に転勤を断ったらどうなりますか?
前述したような特別な理由もなく、ただ「転勤したくないから」と断るのは難しいでしょう。
企業は組織の活性化や人材育成などの意図で転勤を命じるため、無下に断るのはその意志に反することになります。そのような場合、社内外での信用を失ったり、懲戒処分の対象となったりする恐れがあるでしょう。
転勤したくない場合の対処法を教えてください。
転勤したくない場合は、「今いる部署や支店で十分な成果を出す」「転勤に配慮してもらえるほど上司と良好な関係を築く」「普段から転勤は難しいことを匂わせる」などの対処法があります。ただし、いずれも確実ではありません。
転勤を避けることがどうしても難しいようであれば、転勤のない職場に転職するのも一つの手です。ハタラクティブでは、プロのアドバイザーがあなたの希望に合った求人をご紹介します。快適に働ける環境を求めている方は、ぜひ一度、ハタラクティブにご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。