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転職理由は「人間関係」と答えて良い?面接での伝え方を例文付きで解説
更新日
この記事のまとめ
- 転職理由が人間関係である事実を正直に伝えるのは避ける
- 転職理由が人間関係の場合は、前向きな内容に言い換えて伝える
- 人間関係で退職する前に、第三者に相談したり部署異動を希望したりする方法もある
- 人間関係の改善が見られない場合は、転職を視野に入れる
人間関係が原因で退職を考えている方は、採用面接での「転職理由の伝え方」に悩むこともあるでしょう。転職理由が人間関係である事実をそのまま伝えてしまうと、企業が採用をためらう原因になり得ます。
このコラムでは「転職理由が人間関係であること」を伝えるときのポイントや、ポジティブに言い換える例文をご紹介。面接で退職理由を聞かれた場合の受け答えにお悩みの方は、ぜひご一読ください。
退職理由を「人間関係で辞めた」と正直に伝えてもいい?
転職理由が人間関係だったとしても、事実をそのまま伝えるのは避けましょう。仕事をするうえで人間関係は欠かせない要素の一つです。そのため、転職理由に人間関係を挙げると、応募先企業に「入社しても人間関係を理由にすぐ辞めるのでは」「本人にトラブルを起こしやすい原因があるのでは」などの懸念を抱かれてしまう恐れがあります。
退職理由を聞かれた際は、面接官の質問意図を理解して前向きに伝えることが大切です。
人間関係を理由に退職する人は少なくない
ハタラクティブの「若者しごと白書2024」によると、調査対象の正社員551人のうち、人間関係で転職活動を始めた人の割合は23.0%でした。このことから、人間関係が原因で退職する人は少なくないといえます。退職理由が人間関係の場合も、ネガティブに捉え過ぎる必要はないでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
面接官が転職理由を聞く2つの意図
面接官が転職理由を聞くときには、以下2つの意図があります。転職理由が人間関係であるとき、どのような受け答え方をすべきかの参考にしてみてください。
会社に長く勤めてくれるか知りたい
会社側はできるだけ長く勤務して企業に貢献してくれる人材を求めています。採用活動や入職対応には一定の人件費やコストが掛かるため、人間関係を理由に早期退職されると会社にとってマイナスになる可能性があるからです。
「入社後は長く働いてもらえそう」と印象付けるため、転職理由を伝えるときは、面接官が納得できる前向きな伝え方を心掛けましょう。
課題に根気よく取り組む力があるか知りたい
企業は応募者が課題解決へ向けて粘り強く取り組める意欲や責任感をもっているかを確認したいと考えています。社会に出て働けば、困難や人間関係のトラブルに遭遇する事態は十分にあり得ること。課題をすぐに投げ出すようでは、企業側も仕事を任せづらいと感じるでしょう。
転職理由が人間関係であるとそのまま伝えると「不都合なことを避けようとする」「課題解決の姿勢が足りない」と解釈される可能性もあります。採用面接で好印象を残すためには、問題解消へ向けた自分なりのアクションを転職理由に盛り込むのがおすすめです。
職場の人間関係に悩み、転職理由の伝え方を考えている人は「人間関係で仕事を辞めるのはあり?ストレスになる理由や対処法などを解説」もご覧ください。
人間関係による転職理由の伝え方のポイント4選
人間関係による転職理由を伝えるときは、以下4つのポイントを参考に、言い換えてみましょう。
人間関係による転職理由の伝え方のポイント
- 嘘はつかず前向きに言い換える
- キャリアビジョンや志望理由と関連付ける
- 問題に直面したときに取った解決策を具体的に伝える
- 反省から学べる自己成長力と仕事への意欲を示す
1.嘘は付かず前向きに言い換える
転職理由がネガティブに感じられる内容である場合、前向きな理由に変換して伝えることが大切です。マイナスイメージを避けようと別の転職理由を考える方もいますが、嘘は不自然さや入社後のミスマッチにつながるのであくまで言い換えを心掛けましょう。
たとえば退職理由が「上司と合わない」なら「自主性を発揮できる会社でスキルを高めたい」と前向きに言い換えられます。「スタッフ間の仲が悪かった」なら「周囲の人と連携を取りながら働きたい」と言い換えると、前向きな印象を与えられるでしょう。
前向きな言い換えを考える際には、「どのような環境なら退職に至らなかったか」を深掘りするのがポイントです。
採用面接で嘘をつくリスクについては「面接は嘘つき大会ではない!虚偽回答のリスクと自分をアピールするコツ」でも解説しています。
2.キャリアビジョンや志望理由と関連付ける
人間関係が原因で退職した場合、採用面接で聞かれる転職理由にキャリアビジョンや志望動機を関連付けるのもおすすめです。具体的な将来像や目標を達成するために決意した転職は、面接官に好印象を与えられます。
具体的なビジョンも無く「人間関係が理由で退職しただけ」と捉えられてしまうと、共感や納得を得にくく採用が遠のく恐れがあるでしょう。転職活動を始める前に自分の目標を明確にし、関連付けて答えてみてください。
3.問題に直面したときに取った解決策を具体的に伝える
転職理由を伝えるときは、自分が前職・現職での問題解決のために起こした行動を具体的に触れましょう。転職理由となった人間関係への不満を並べるだけでは、面接官を納得させられません。それどころか、質問の意図を汲めていないと見なされ、評価が下がる恐れもあります。
面接官は転職理由に対する回答をとおして、応募者の課題解決力があるか否かを判断しようとしています。「現状を打破すべく行動したが、問題解決には至らなかった」と説明し、問題と向き合う姿勢があると示してください。
4.反省から学べる自己成長力と仕事への意欲を示す
転職理由を伝えるときは、自身の成長性や仕事への意欲をアピールすることも重要なポイントです。採用面接で転職理由に関して受け答えする場面では、自身の未熟さや欠点にまつわる内容への言及が避けられない場合もあります。
面接官に転職理由を深く掘り下げられ、仕事能力や人間関係構築力の至らなさを指摘されても、焦ったり落ち込んだりせず冷静に受け止める姿勢を見せましょう。自分の足りない部分を素直に認めたうえで「この反省をバネに成長したい、仕事に邁進したい」と前向きな気持ちを伝えることが大切です。
「転職理由=人間関係」をポジティブに言い換える例文
転職理由が人間関係が原因だった場合、どのようにすれば前向きな表現に言い換えられるか、いくつかの例文をご紹介します。以下で紹介する例文はいずれも人間関係でよくある悩みなので、自分の転職理由を答える際の参考にしてください。
例1:上司との関係がうまくいかなかった場合
前職では、現場でお客さまからご意見・ご要望をお伺いしているにも関わらず、顧客ニーズを反映したサービス提供の実現が困難な環境にありました。
上司にサービス内容の改善案を提出して働きかけましたが、変化を快く思わない社風だったこともあり、上司の指示だけを忠実に実行するしかありませんでした。顧客の声を汲み取り、より満足度の高いサービス提供ができる仕事に携わりたく、転職を決意した次第です。
上司との関係がうまくいかなかった場合は、自分の仕事への取り組みをアピールしてみてください。業務への考え方の違いから転職を決意したことを伝えるなら、誠実さや熱意を評価してもらいやすいでしょう。
例2:人間関係が希薄だった場合
前職は社員が個々で作業を進める社風だったため、社員間のつながりが希薄でした。自身のスキルや自主性は高められましたが、より大きな仕事の達成にはチームの連携が重要と感じ、ステップアップするためにチームワーク力が高い現場へと転職を決意いたしました。
御社のチームワークを要とする環境で経験を積み、仕事における人との関わり方や協調性を身につけたい所存です。将来的には、リーダーとしてメンバーをまとめる立場に就き、会社に貢献したく思っております。
人間関係が希薄で転職を決意した場合、チームワークが必要な仕事への興味をアピールするのがおすすめです。前の職場環境を必要以上に悪く言うのではなく、今後の目標やキャリアプランを強調して伝えるのが望ましいでしょう。
例3:会社の方針でミスマッチがあった場合
私は幅広い客層に対応可能な環境に身を置くことで、自身のマーケティングスキルを高めたいと考え、転職を決意しました。前職の広告代理店では飲食業界を専門とした営業を行っていたため、顧客の多くがレストランや居酒屋でした。
サービスを拡販し宣伝効果を上げられるよう、関連性が高い観光業への営業範囲拡大を提案しましたが、人員配置が困難なことから今後も営業方針は変えないと結論付けられました。
より効果的なマーケティング戦略を練れるよう、自身のキャリアビジョンを振り返り、多様なクライアントと関わりのある会社で働きたいと熱望しております。広いフィールドで事業展開をしている御社で、市場ニーズにマッチしたサービス提供に尽力したい所存です。
会社の方針が自分と合わず人間関係に問題が起きてしまった場合、自分が志望先企業のどのような点に魅力を感じているかをアピールしてみてください。この場合も、前職のネガティブな面を伝え過ぎないように心掛けましょう。
転職理由が人間関係である場合のポジティブな言い換え方法について、詳しく知りたい方は「面接で転職理由を聞かれた際の答え方とは?ポイントや例文も解説!」もご参照ください。
人間関係で転職を考える前にするべき3つの対処法
人間関係を転職理由に仕事を辞めたいと思ったときは、決断前に以下の方法を試しましょう。自分にできる限りの対処法を講じないまま仕事を辞めると、次の会社でも同じような理由で悩む可能性があります。現在の自分にできることを考え、後悔のない転職につなげてください。
人間関係で転職を考える前にするべき対処法
- 働くうえで大切なものを考える
- 周囲の人に相談する
- 部署異動を希望する
1.働くうえで大切なものを考える
人間関係に重きを置かず、会社はあくまでも仕事をする場所と考えてみるのも一つの方法です。入社当時を振り返り、自分がなぜ現在の会社を選んだのかを思い出してみると、仕事を続けるメリットを見つけられる場合があります。
「△△の業務に携わりたい」「△△を通じて人の役に立ちたい」など、当初の希望を現在の環境で叶えられているならば、転職理由を考える必要性はないと感じる可能性もあるでしょう。会社での人間関係は仕事をするうえで必要最低限のコミュニケーションにとどめ、仕事中は業務に集中しようと割り切る方法もあります。
2.周囲の人に相談する
転職理由になるほど人間関係に悩んでいるときは、家族や友人・信頼できる職場の人など、自分の身近な人に相談してみる方法もおすすめです。口に出すことで気持ちが楽になり、思い詰める必要はないと感じられる場合もあります。また、第三者から思わぬ解決策をアドバイスしてもらえることもあるでしょう。自分一人で問題を抱えず誰かに発信すれば、現状の突破口を見出せる可能性があります。
3.部署異動を希望する
部署異動で現状改善ができる場合は会社を辞めずに済むため、転職を考える必要もなくなります。「ミスをなんでも自分のせいにされる」「無視されて業務をスムーズに進められない」など、人間関係が原因で仕事に悪影響を及ぼしている場合は、上司や人事部に部署変更を願い出てみましょう。
仕事で関わる周囲の人間関係が変わることで問題が解消される場合もあります。人間関係が原因で転職しようか迷っているときの対処法については「人間関係で仕事を辞めるのはあり?ストレスになる理由や対処法なども解説」でも解説しています。
転職先を選ぶ際は人間関係以外で失敗しないよう注意!
転職を考えるときは人間関係の問題に囚われすぎて、ほかの条件を蔑ろにしないよう注意してください。人間関係が原因で転職した場合、職場の人との関係が改善されたとしても給与面や待遇面で悪くなる状況も考えられます。内定が出てもすぐに決めず、納得のいく仕事ができる企業かをきちんと見極めましょう。
人間関係が改善しなければ転職も考えよう
思いつく限り対策しても人間関係による問題が改善できないときは、転職を視野に入れましょう。無理に仕事を続けてしまうと、心身の不調を招く可能性もあります。
とはいえ「採用面接で転職理由を聞かれてもうまく答えられそうにない」「次の会社も人間関係に悩まされないか不安」と転職に踏み切れない人もいます。転職活動の進め方に迷う人は一度、転職エージェントを活用してみてください。
ハタラクティブは、既卒や第二新卒・フリーターなどの若年層を対象とした就職・転職エージェントです。豊富な相談実績から得たノウハウを活かし、専任のキャリアアドバイザーが親身に転職活動をサポートします。実際に取材した企業のみを紹介しているため、職場の人間関係や雰囲気といった、求人サイトでは知り得ない情報も知ることが可能です。ほかにも、採用面接の受け答えや応募書類の書き方もアドバイスいたします。
「会社の人間関係がつらくて仕事を辞めたい」「転職理由が思いつかない」などでお悩みの方は、ぜひ一度ハタラクティブの無料相談をご利用ください。
人間関係が転職理由だった場合のお悩みQ&A
人間関係が原因で転職を検討している方へ、転職理由に関するお悩みをQ&A形式で解決します。
会社が転職理由を問うのはなぜですか?
面接官は早期退職やトラブルを避けるため、転職理由を問うことで応募者の仕事に対する姿勢を確かめます。見られているポイントは、ストレス耐性や責任能力、人間関係の構築力、働く意欲などです。詳しくは「転職理由別の例文紹介!好印象を与えるためのポイントをおさえよう」をご覧ください。
面接官の納得を得られる転職理由の伝え方は?
転職理由を伝えるときは志望動機と一貫性を持たせ、前向きな内容にしてください。志望動機と絡ませることで話の説得力が増し、面接官も納得しやすくなります。また、転職理由が人間関係や待遇への不満などネガティブな場合には、前向きに言い換えて仕事へのやる気を示しましょう。
転職理由の伝え方に関する詳細は「転職理由の書き方は?人間関係やスキルアップなど理由別の例文を紹介!」で紹介しています。
後悔のない転職をするコツはありますか?
後悔のない転職をするには、自分の転職理由をよく分析したうえで、仕事における自身の強みや弱み・ビジョンを明確にすることが大切です。自身の適性や望む働き方を客観的に把握できれば、応募先企業とのミスマッチ防止や採用面接での効果的なアピールにつながるでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。