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大卒フリーターはやばい?大丈夫な理由と現状から脱却する方法を解説
更新日
この記事のまとめ
- 大卒でフリーターになることが一概に「やばい」とはいえない
- 大卒フリーターは、雇用が不安定なため「やばい」といわれやすい
- 正社員よりも仕事上の責任が少なく、自由に働けるのがフリーターのメリット
- 年を重ねるとフリーターと正社員の収入差は広がる傾向のため、「やばい」と感じやすい
- 大卒フリーターから正社員を目指すなら未経験者歓迎や人手不足の仕事に絞るのも手
「大卒フリーターはやばいの?」と不安を感じている方もいるでしょう。結論からいうと、大卒でフリーターになることは、必ずしも「やばい」状況とは限りません。ただし、将来のライフステージの変化に対応できる基盤をつくりたい場合は、正社員になることも考えましょう。
このコラムでは大卒フリーターが「やばい」といわれる原因や現状から脱却する方法を紹介。大卒フリーターの現状に不安を感じている方は、参考にしてみてください。
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大卒フリーターになると「やばい」のか
大卒でフリーターになることは、一概に「やばい」とはいえません。本当にやりたい仕事を目指すためにフリーターの働き方を選択しているという方もいるでしょう。なかには、家庭の事情や体調面から正社員就職が難しい場合もあるようです。
しかし、「正社員として働くのは嫌だから」「特に就職したい会社もやりたい仕事もないから」といった理由で大卒フリーターになる場合は注意が必要といえます。そのまま年齢を重ねると、将来的に就職が難しくなることも。若いうちはアルバイトで生計を立てられても、年齢を重ねるごとに収入が減るリスクもあるため、よく検討してみることが大切です。
大卒でフリーターを続けるリスクについては、「一生フリーターでいるのはリスクが高い?正社員になるメリットを解説!」のコラムでもご確認ください。
年齢が若いうちは問題ないものの将来は考えておこう
年齢が若いうちは、何も問題はないものの将来は考えておくことが大切です。今は、年齢も若く何も問題なく過ごせているという方も、将来ライフステージに変化があったり、急な病気や怪我をしてしまったりしたときにフリーターのままでいるとお金が足りずに困ってしまうことが考えられます。そのような状況を事前に防ぐために、年齢が若くても将来を考えてライフプランやキャリアプランを計画しておくことが望ましいでしょう。
大卒フリーターが「やばい」といわれるのはなぜ?
大卒でフリーターを続けることで、十分な収入が得られなかったり雇用が不安定になったりする可能性があります。また、前述したように若いうちは問題がなくても、年齢を重ねたときにリスクが生じやすいことから「大卒でフリーターを続けるのはやばい」という意見があるようです。
ここでは、一般的に「大卒でフリーターはやばい」といわれる主な理由について解説するので見てみましょう。
十分な収入を得にくいため
大卒でフリーターになった場合、20代のうちは感じなくても、30代を過ぎたときに同じ大卒の友人との賃金差に焦りや不安を覚える可能性があるでしょう。
厚生労働省が発表する「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、正社員・正職員として働く人の平均賃金が33万6,300円なのに対し、それ以外の有期雇用で働く人の平均賃金は22万6,600円。正社員の賃金を100とした場合、男女計の有期雇用者は67.4にしか届かないことが分かります。
なお、年齢階級別の平均賃金とその格差は以下のとおりでした(男女計)。
年齢階級 | 正社員・正職員 | 正社員・正職員以外 | 雇用形態間賃金格差 |
---|---|---|---|
~19歳 | 19万2,800円 | 17万700円 | 88.5 |
20~24歳 | 22万8,700円 | 19万4,800円 | 85.2 |
25~29歳 | 26万3,600円 | 21万6,400円 | 82.1 |
30~34歳 | 29万4,100円 | 22万1,400円 | 75.3 |
35~39歳 | 32万7,000円 | 22万500円 | 67.4 |
40~44歳 | 35万4,600円 | 22万600円 | 62.2 |
45~49歳 | 37万4,500円 | 21万7,700円 | 58.1 |
50~54歳 | 39万4,300円 | 22万2,200円 | 56.4 |
55~59歳 | 40万4,800円 | 22万1,700円 | 54.8 |
60~64歳 | 34万9,300円 | 25万6,900円 | 73.5 |
65~69歳 | 31万2,700円 | 23万1,700円 | 74.1 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(6)雇用形態別にみた賃金(p.12)」
表を見て分かるとおり、正社員は30代と50代を比べると大きく賃金が増えているのに対し、正社員以外はすべての年齢を通して大きな変化はありません。最大で倍に近い差が生じていることが分かります。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
雇用が不安定なため
フリーターは、採用の時点で雇用される期間が定められている「有期契約労働者」に当たります。定められた期間を終えたとき、会社の都合で契約が更新されない可能性もあるでしょう。一方、正社員は無期雇用のため希望する限りは基本的に働き続けられるので、「いつ仕事がなくなるか分からない」という不安を抱えることが少ないようです。
社会的信用を得にくくなるため
「雇用がいつまであるか分からない」「いつ仕事がなくなるか分からない」という点から、フリーターは社会的信用を得にくいといわれています。
社会的信用の度合いが影響しやすいのが、賃貸やローンの契約です。たとえば、フリーターとしてある程度の収入があっても、雇用が不安定と判断されれば審査にとおりにくい場合もあるでしょう。社会的信用を得にくくなると思うような生活を送れない可能性もあるため、「やばい」といわれることがあるようです。
年齢に即した社会人スキルが身につきにくいため
フリーターは企業にとって臨時雇用であり、一般的には数年にわたる長期雇用を前提としていません。正社員のように、業務スキルや社会人スキルを向上させる研修の対象に入らないことが考えられます。また、アルバイトには責任が重過ぎない仕事を任せる傾向もあるようです。
「転職に役立つスキル一覧!ポータブルスキルとそのアピール方法も紹介」のコラムでは、社会人として身につけておきたいスキルを紹介します。スキルアップや就職を検討している人は、参考にしてみてください。
大卒フリーターの定義とは?
フリーターとは、「フリーアルバイター」の略称であり、定職に就かずにアルバイトやパート、派遣社員、契約社員などで生計を立てている若者のことを指すようです。厚生労働省の「令和5年版労働経済の分析(77p)」によると、フリーターは、「15〜34歳でパート・アルバイトの者とその希望者」と定義されています。
参照元
厚生労働省
令和5年版労働経済の分析-持続的な賃上げに向けて-
大卒でフリーターを選ぶ理由
大卒でフリーターになる理由には、「自由に働きたいから」「やむを得ない事情があるから」などが考えられます。下記で詳しく紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
自由に働きたいから
大卒でフリーターを選ぶ理由の一つには、「自由に働きたい」という考えが挙げられます。フリーターとして働く場合、正社員よりも自分のペースで働けるのが一般的です。勤務時間・日数を調整しやすいため、プライベートな都合に合わせた柔軟なスケジュールを組めるでしょう。
また、複数の仕事を掛け持ちすることで一定の収入を得たり、趣味や自己啓発の時間を確保したりしやすいといえます。自分の夢や目標を実現するために、あえてフリーターとして働く人もいるようです。
やむを得ない事情があるから
大卒でフリーターを選ぶ理由のなかには、やむを得ない事情が含まれることも。たとえば、健康上の理由が挙げられます。大学在学中に体調を崩し、正社員就職が難しい場合、より柔軟な働き方を求めてフリーターになることもあるでしょう。
また、家庭の事情により正社員として働くのが難しい場合に、フリーターという選択をする人もいるようです。
大卒フリーターはどれくらいいる?その割合とは
大卒でフリーター(非正規や有期雇用で働いている人)になる割合は、毎年一定数見られます。文部科学省が発表する「令和5年度学校基本調査」によると、大学卒業後にフリーターを含む非正規形態で働く人は卒業者の1%です。
進路 | 割合 |
---|---|
進学者 | 0.125 |
就職者(卒業者に占める就職者の割合) | 75.9% |
有期雇用労働者[雇用契約期間が1ヵ月以上から1年未満] | 1% |
臨時労働者(率) | 0.6% |
参照:文部科学省「令和5年度学校基本統計(学校基本調査の結果)確定値を公表します。 表3 大学(学部)卒業後の状況(p.6)」
すべての人が望んでフリーターになっているとは限らず、先述したように、家庭の事情などやむを得ない場合もあるでしょう。また、在学中に就職先が決まらず、卒業後も既卒として就活を継続している人も生計を立てるために一度フリーターになる可能性があります。
参照元
文部科学省
学校基本調査-令和5年度 結果の概要-
フリーターを採用する企業の割合は?
厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によるとフリーターを採用する企業の割合は、18.5%であることが分かりました。この結果から約2割の企業では、フリーターの採用を行っていると考えられるでしょう。「フリーターから就職できるか不安」「フリーターが就職できる企業はなかなかないのでは?」と不安を感じている人は、フリーターを積極的に募集している企業に応募すると比較的採用される確率が上がるかもしれません。
参照元
厚生労働省
平成30年若年者雇用実態調査の概況
「やばい」とは限らない?大卒でフリーターになるメリット
フリーターに対してネガティブな印象をもつ人もいるようですが、時間に融通がきいたりさまざまな仕事を経験できたりするため、「フリーターが楽しい」と感じることもあるでしょう。
大卒フリーターのメリットは、以下のとおりです。
大卒でフリーターになるメリット
- 時間の融通がきくため自分のペースで働ける
- さまざまな職種を経験して自分に合う仕事を探せる
- 正社員と比べて仕事の責任が少ない
- 仕事を掛け持ちできる場合がある
1.時間の融通がきくため自分のペースで働ける
フリーターとして働くメリットとして、正社員と比べて時間に融通が効きやすいことが挙げられます。フリーターは短時間労働・シフト制が基本なので、正社員では叶えにくい「1日5時間で週3日」といった働き方も可能です。
シフト制なら希望した日時に休みやすいのもポイント。詳しくは、「シフト制とは?メリット・デメリットも解説!自分に合う働き方を見つけよう」のコラムをご覧ください。
プライベートの時間が確保できる
働く時間をある程度自分でコントロールできるため、プライベートの時間を確保できるのもフリーターのメリットです。本当に就きたい仕事に向けた勉強や夢を叶えるための練習時間など、正社員として働くと難しい場合もありますが、フリーターは比較的プライベートの時間を確保しやすいので両立しやすいでしょう。
2.幅広い職種を経験して自分に合う仕事を探せる
フリーターは自分に合った仕事を探しやすい傾向があります。幅広い職種を経験して自分に合う仕事を見つけやすいのは、フリーターならではのメリットです。
正社員は仕事の責任や担当業務の多さなどから、安易に短期間で転職を繰り返しにくいといえます。また、短期間での転職を繰り返すと「忍耐力がない」「すぐ辞めるなら採用したくない」とネガティブに捉えられる可能性も。フリーターだからといって安易な離職はおすすめできませんが、正社員よりは幅広い職業を経験しやすい働き方といえるでしょう。
3.正社員と比べて仕事の責任が少ない
フリーターは正社員に比べて業務責任が少ない傾向があります。企業はフリーター・アルバイトを臨時雇用として考えており、突然の離職もある程度想定しているので、正社員のように企業活動に大きな影響をもたらす業務は一般的に任せません。
基本的には、責任が重過ぎないマニュアル化された仕事を担当します。仕事で困ったことがあれば、正社員に頼ることも可能でしょう。
基本的に残業は発生しない
フリーターが担当する仕事の責任の少なさやシフト制などを考えると、基本的に残業は発生しないことが一般的です。ただし、接客業で想定以上の集客があったり、交代で来るはずのスタッフがこれなかったりした場合は、残業をしなければいけない可能性もあります。
雇用契約書の確認をしてみよう
残業の有無については、雇用契約書に明記されているので必ず確認しましょう。なお、フリーターも法定労働時間を超えた残業を行えば残業代が支給されます。詳しくは、「残業手当とは?正しい計算方法や基礎知識をご紹介!」のコラムもチェックしてみてくださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
4.仕事を掛け持ちできる場合がある
大卒でフリーターになるメリットには、複数の仕事を掛け持ちできる柔軟性が挙げられます。掛け持ちをすることで幅広い経験を積み、より多くの人とのつながりを築ける可能性があるでしょう。幅広いスキルを身につけるチャンスがあれば、収入アップにつながることも。ただし、社会保障やキャリアパスの不確実性といったデメリットも考慮する必要があります。
「やばい」と感じやすい?大卒フリーターになるデメリット
フリーターとして働くメリットはあるものの、収入や雇用の安定性など生活に直結するデメリットのほうが大きいと考える人もいるでしょう。以下で詳しく解説するので、参考にしてください。
1.収入が少なめで安定しない傾向にある
前述したように、フリーターは正社員に比べると収入は低めの傾向があります。もともとの賃金基準が低いことに加え、働いた時間に対して賃金が支払われる時給制が一般的であることが要因です。
一方、正社員は月給制や年俸制が一般的で、毎月の給与は基本的に固定されています。変動があっても大きな額ではないので、生活を安定させやすいでしょう。
体調やスケジュールによって働ける日数が変わることがある
フリーターは、「先月は20日働けたけど今月は16日だけ」など月によって働ける日が変動することも珍しくありません。時給1,200円で1日6時間働いている場合、単純計算で4日間の賃金は2万8,800円です。安定してシフトに入れる就業先もありますが、月によって賃金が変動すると生活にも影響が出る可能性があります。2.社会保険に入れない可能性がある
働き方にもよりますが、フリーターとして短時間勤務を行っている場合は社会保険に入れないことがあるでしょう。
社会保険とは、一般的に「厚生年金」「健康保険」「雇用保険」「労災保険」を指します。社会保険に加入することで、将来もらえる年金額が増えたり、健康保険の負担額が減ったりするのがポイントです。
社会保険に加入できない場合は国民年金・国民健康保険に加入することになります。たとえば、病気やケガで長期にわたって働けなくなった場合、社会保険に加入していれば傷病手当の受給が可能です。しかし、国民健康保険では受け取れないこともあるので注意しましょう。
そのほかの相違点については、「社会保険とはどんな制度?アルバイトやパートでも加入対象になる?」のコラムでご確認いただけます。
3.福利厚生の適用範囲が狭い
フリーターは正社員と同じ福利厚生を受けられないのが一般的です。正社員であれば住宅手当や家族手当、スキルアップの機会といった充実した福利厚生を受けられる傾向にあります。住宅手当がある企業であれば、正社員は住居費の一部を会社が負担してくれることもあるようです。生活費の負担が軽減されれば、より安定した生活を送れるでしょう。
また、正社員は会社が提供するスキルアップ研修や資格取得支援を利用できることも。業務に必要な知識や技術を習得し、キャリアを向上させる機会を得やすいといえます。
フリーターは、上記のような福利厚生を受けられないことが多いため、正社員に比べると生活費の負担が大きい場合もあるでしょう。経済的な不安定さだけでなく、キャリアアップの機会も正社員のほうが恵まれているといえます。
福利厚生は充実した生活の一助になるだけでなく、手当などで収入アップにつながることもあるでしょう。
4.年齢を重ねると応募できる求人が減る可能性がある
年齢を重ねると応募できる求人数が減る可能性があります。就職市場では、「柔軟性が高く仕事を覚えやすい」「体力がある」「将来性がある」といった理由から若い人材が求められる傾向があるからです。
年齢を重ねてもフリーターを続けることは可能ですが、希望する仕事内容や勤務条件によっては働けなかったり、体力面から働く時間が減ったりといった状況も考えられるでしょう。
大卒でフリーターを続けた場合に考えられる末路とは
ここでは、大卒から正社員にならずフリーターを続けた場合の末路を紹介します。大卒フリーターでいることに迷いがある方は、ぜひご一読ください。
同世代と収入の差を実感して辛くなる可能性がある
大卒で正社員として働く同世代の友人が昇給・昇格するなか、フリーターの場合は昇給はあっても額が小さいため、その差を感じたときに不安な気持ちになる可能性があります。
また、フリーターは役職に就けないことが一般的です。役職者として働く友人に焦りや羨ましさを感じることもあるでしょう。友人との差にネガティブな気持ちを抱き、人付き合いが疎遠になる可能性も考えられます。
結婚や出産などライフステージの変化に対応しにくい
結婚や出産を考えた場合、フリーターの働き方では金銭面に不安を抱くこともあるでしょう。共働きであっても、固定費の支払いや結婚・出産に伴いまとまった出費が必要なため、正社員で働いたほうが生活を安定させやすいといえます。
フリーターの結婚については、「フリーターは結婚できる?できない?後悔しないためのポイントを紹介」のコラムでも取り上げているので、ぜひ参考にしてみてください。
年金の少なさや退職金がないことで老後に不安を抱えやすい
フリーターの方で会社の厚生年金に加入できなかった場合は、将来貰える年金の受給額が少なくなる可能性があります。また、正社員と同じような退職金をもらうことも期待できないのが一般的です。十分な貯蓄や収入がない場合、老後の生計を維持するのに不安を抱えたり苦労したりするリスクがあるでしょう。
大卒フリーターから自分に合う仕事を見つけるコツ
ここでは、大卒フリーターの方が自分に合った仕事を見つけるコツを紹介します。下記を参考にしてみてください。
正社員になる目的を明確にする
大卒フリーターから自分に合う仕事を見つけるためには、正社員になる目的を明確にすることが大切です。自分の目標や目的が明確であれば、それに向かって具体的なステップを踏んで就職活動を進められるでしょう。
たとえば、「今のアルバイト先の仕事が好きなので、関連職で正社員になってスキルを高めたい」というように具体的な志望動機をもつと求人を探しやすくなり、面接でも熱意が伝わりやすくなります。
自己分析をして自分の適性を把握する
自己分析をすることで、自分の強み・弱みや興味、適性などが明確になるでしょう。これまで気付かなかった自分の可能性やアルバイト先で得たスキルがどのような仕事で活かせるかが見えてきます。
「とにかく正社員になれればいい」といった気持ちで仕事を選んで就職すると、自分のイメージと実際の仕事内容とのギャップが生じ、早期退職して再びフリーターになる可能性もあるでしょう。しかし、自己分析を通じて自分が本当にやりたいことや向いている仕事を見つけられれば、長期的なキャリアの基盤を築ける可能性があります。
「仕事の探し方が分からない…」という方は、「仕事の探し方が分からない人へ!フリーター・20代・新卒など状況別に解説」のコラムもチェックしてみてください。
大卒フリーターが正社員を目指す際におすすめの仕事
ここでは、大卒フリーターから正社員を目指す際におすすめの仕事をご紹介。興味のある仕事がないかチェックしてみてください。
大卒フリーターが正社員を目指す際におすすめの仕事
- IT系の技術職
- 営業職
- 事務職
- 工場の作業員
- 建築系の作業員
IT系の技術職
大卒フリーターが正社員を目指す際、IT関連の仕事がおすすめです。IT業界は急速に成長しているため、仕事量に対してなり手が追いつかず、人手不足の傾向があります。人材を多く確保するため、未経験者歓迎の求人も増えてきているようです。
また、フリーター経験をポジティブに評価してくれる企業もあるでしょう。IT系のベンチャー企業に就職すれば、仕事の裁量権が大きく企業の成長に貢献している実感を得られ、やりがいを感じやすい可能性があります。
IT業界では技術的なスキルや知識だけでなく、創造性や問題解決能力も求められる傾向があるため、「新しいことに挑戦したい」という意欲をもっている人におすすめの選択肢です。
営業職
営業職は成果主義であることが一般的なため、経歴や学歴よりも売上を伸ばす能力を重視される傾向にあります。よって、未経験者もコミュニケーション能力があれば採用される可能性があるでしょう。
営業職は、人とのコミュニケーションが欠かせない職種でもあるので、コミュニケーション力や交渉力を高めたいという人にも適しているといえます。
事務職
事務職は、書類作成や電話応対、データ入力など一般事務業務を含むさまざまな仕事があります。「営業事務」「人事事務」「法務事務」「貿易事務」など、特定の業務に特化した職種もあるため、自分の興味や得意分野に合わせて選べるでしょう。
基本的に事務職は特別な資格がなくても就職可能です。とはいえ、実務経験やパソコンスキル、事務関連の資格をもっていると就職の際に有利になる可能性があります。資格を取得する際は、日商簿記検定や秘書技能検定、MOS(Microsoft Office Specialist)などがおすすめです。
工場の作業員
工場での仕事には、機械・部品の組み立てを行うライン作業やピッキングなどの現場業務があります。これらの業務は基本的に特別な技術や知識を必要としない傾向にあるため、未経験者からも始めやすい職種です。
適性があれば、事務職や品質管理の仕事に携わる機会も。工場勤務を通じて現場の知識や経験を積み、キャリアアップを目指せるでしょう。工場での仕事は規則正しい勤務時間が期待できるため、生活の安定を図りたい人にもおすすめです。
建築系の作業員
建築の仕事は、体力や手先の器用さに自信がある人に特に適している可能性があります。建築業界は人材不足の傾向にあり、未経験者の採用も積極的に行っているようです。建築に詳しくなくても、入社後に経験を積むことで一人前の職人を目指せるでしょう。
また、建築の仕事は、具体的な成果を目に見える形で確認できるため、達成感を得やすい点が魅力です。モノづくりの現場で働きたい人や自分の手で何かを作り上げたい人におすすめの選択肢といえます。
大卒フリーターを脱却して正社員就職を目指すコツ
以下に正社員就職を目指す方法をまとめました。「大卒フリーターから脱却して正社員就職を叶えたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
大卒フリーターを脱却して正社員就職を目指すコツ
- 未経験歓迎や人手不足の業界・職種に注目する
- 履歴書や職務経歴書の完成度を高める
- 志望動機は具体的に作成する
- 自己PRではフリーター時代に身につけたスキルをアピールする
- 面接対策としてよくある質問の回答を準備しておく
- フリーターを続けながら就活を進める
- アルバイト先の正社員登用制度を活用する
- 就職・転職エージェントに相談する
1.未経験歓迎や人手不足の業界・職種に注目する
大卒フリーターを脱却し、正社員への就職を目指すためには、未経験歓迎や人手不足の業界・職種に絞って就職活動を行うのが効果的といえます。未経験歓迎の求人の場合、スキルや経験よりも人柄やコミュニケーション能力、仕事への意欲を見られる傾向にあるようです。スキルや経験の少ない大卒フリーターの方も正社員就職を目指しやすいでしょう。
2.履歴書や職務経歴書の完成度を高める
大卒フリーターから正社員を目指すには、履歴書や職務経歴書の完成度を高めることも重要です。書類選考では、多くの求職者のなかから面接へ進む人を絞るため、履歴書や職務経歴書の内容が薄いと採用担当者の目に留まらないことも。選考を進めていくためには、志望動機や自己PRを明確に書いたり、職務経歴書で今までの仕事の成果や持っているスキルなどを詳しく書いたりしましょう。
履歴書と職務経歴書の自己PR欄は同じアピール内容でもかまいませんが、表現や言葉を変えて変化を持たせることをおすすめします。異なるアピールを行うときは、矛盾が生じないよう一貫性がある内容にしましょう。
学歴や職歴を抜け漏れなく正確に記入することも大事
履歴書に学歴やアルバイト歴を書く際に、経歴詐称をすることは避けましょう。嘘の学歴やアルバイト歴を記載して経歴詐称と見なされた場合、内定取り消しや入社後の処分の対象になるリスクがあります。学歴や職歴だけが選考で重視されるわけではないため、履歴書には正確な経歴を記載しましょう。
3.志望動機は具体的に作成する
志望動機は、その企業でしか通じない具体的な内容にするのがおすすめです。使いまわせるような志望動機ではなく、応募先企業の特色を挙げながら自身の入社意欲を伝える必要があります。
インターネット上には志望動機のテンプレートが幅広く存在しますが、それらをそのまま使用することは避けましょう。テンプレートはあくまで参考程度にし、自分なりの志望動機を考えることが大切です。
具体的な志望動機にするためには、応募先企業についてしっかりと調べます。企業の歴史や理念、業績、商品やサービスなどを理解し、それが自分のキャリア目標や価値観にどのように結びつくのかを明確にしましょう。
面接や履歴書の志望動機で印象アップにつながるポイント
志望動機では「入社後にどのように会社に貢献するか」を伝えるのがポイントです。自分の過去の経験やスキルが「どのようにその企業で役立つのか」を具体的なエピソードを交えて説明すると説得力が増します。たとえば、「貴社の△△プロジェクトに興味をもち、自分の□□の経験を活かして□□の分野で貢献したい」と伝えることで、よりアピール力の高い志望動機になるでしょう。4.自己PRではフリーター時代に身につけたスキルをアピールする
選考では、フリーター経験で身についたスキルや経験をアピールすると効果的です。たとえば、売上目標を達成した経験や、チームリーダーとしてプロジェクトを成功させたエピソードなどを挙げるのが望ましいでしょう。成功談だけでなく失敗談も交えて話すことで、業務スキルがあるだけでなく、失敗を乗り越える力があることもアピールできます。
5.面接対策としてよくある質問の回答を準備しておく
大卒フリーターを脱却して正社員就職を成功させるために、面接でよくある質問の回答を準備し、対策をしておくのがおすすめです。
面接で聞かれやすい質問には、「フリーターをしていた理由」「フリーター期間の仕事内容」「正社員を目指す理由」「志望動機」などが挙げられます。よくある質問の答えを事前に用意しておくことで、選考の際に焦らずに自分の考えや経験を的確に伝えられるでしょう。
フリーターが正社員を目指す際によく聞かれる質問について知りたい方は、「フリーターの正社員面接でよくある質問は?ふさわしい服装についても解説」のコラムもぜひご一読ください。
6.フリーターを続けながら就活を進める
大卒フリーターの方が正社員就職を目指す際には、今の仕事を続けながら就活を進める方法が有効です。フリーターを続けながら就活を進めることで、経済的安定を保ちつつ正社員就職を目指せる利点があります。また、フリーターとしての経験を活かし、新たなスキルや経験を積めるため、面接でのアピールにもつながるでしょう。
7.アルバイト先の正社員登用制度を活用する
大卒フリーターから正社員就職を成功させるために、アルバイト先の正社員登用制度を活用する方法があります。アルバイトとして働いている場所で正社員になれると、仕事内容や環境などに慣れているので、新しく覚える業務も少なくスムーズに働けるメリットがあるでしょう。
正社員登用制度を活用する前に、必要なスキルや資格を取得しておくと、自分の専門性を高められ、登用される可能性が上がることも。ただし、企業によっては、正社員登用制度を行っていなかったり、登用するために条件があったりする場合があるので、事前に勤務先の就業規則を確認することが重要です。
正社員登用制度のある派遣社員や契約社員から始めるのもあり
現在のアルバイト先で正社員登用を行っていない場合や職種を変えたい場合は、正社員登用制度のある派遣社員や契約社員から始めるのもおすすめです。派遣社員や契約社員として働くことで、実際の業務を経験できるので職場に馴染みやすくなるでしょう。業界や企業の雰囲気を理解し、自分に合ったキャリアパスを見つける手助けになる可能性もあります。
8.就職・転職エージェントに相談する
就職・転職エージェントに相談したり登録したりする方法もおすすめです。
大卒フリーターは新卒ではないので、基本的には中途採用枠で就職活動を行うことになります。求職活動では、求人の見極め方が分からなかったり、書類作成で悩んだりすることもあるでしょう。就職・転職エージェントでは、自分に合った求人を探してもらいつつ、選考のサポートも受けられます。
初めての就職の場合、何から手をつけていいか分からない可能性もあるため、専門家のアドバイスを受けながら進めるのがおすすめです。就職エージェントの基本情報については、「就職エージェントとは?利用できるサービスやおすすめの活用方法を解説!」のコラムでまとめています。初めて就職エージェントを利用する場合は、ぜひ参考にしてみてください。
大卒フリーターから就職を目指すなら早めに行動しよう
正社員就職を成功させるポイントは、早めに行動することです。フリーターの期間が長引くほど、正社員として就職するのが厳しくなる可能性があります。職種によって違いはありますが、年齢が若いうちは、就職先の選択肢も幅広く、求職活動をスムーズに進められる傾向にあるでしょう。
また、正社員として働いた年数は昇給やボーナス、退職金といった収入、将来貰える年金にも影響しやすくなります。長い目で見ても、できるだけ早く正社員を目指すのが望ましいでしょう。フリーターから正社員に就職した人の体験談
ここでは、実際に就職・転職エージェントを利用して大卒フリーターから正社員就職を実現した人の体験談をご紹介します。大学を卒業後フリーターとして勤務しているものの、正社員の働き方を検討している方は、参考にしてみてください。
警備アルバイトから正社員のエンジニアになったIさんの場合
Iさんは学生時代に就活を行い、内定をもらいました。しかし、求人情報と実際の仕事内容が異なっていたことから企業に不信感を抱き、内定を辞退して警備のアルバイトを始めたそうです。
大学卒業後は、就職エージェントを利用し、自己分析シートや面接対策などのサポートを受けながら就職活動を行ったIさん。面接対策では「どうしたらより伝わりやすくなるか」を客観的にアドバイスしてもらえたので、面接の受け答えがしやすくなったと答えていました。
また、エージェントの利用により、行動力を上げていくことが大事だと感じたようです。
体験談の全文は「警備アルバイトからエンジニアに就職。留年、内定辞退から就職を成功させた方法とは?」に記載しておりますので、あわせてご確認ください。
ハタラクティブは、若年層のフリーターや既卒、第二新卒の方を対象に就職・転職活動をサポートしています。アドバイザーが、求人の紹介や1対1でのカウンセリング、選考書類の添削、企業別の面接対策を実施。入社後のフォローも行っているため、初めて就職・転職する人も安心して仕事を始められるでしょう。「やりたい仕事が分からない」「就職活動の進め方が分からない」という大卒フリーターの方も、まずはハタラクティブにご相談ください。
大卒フリーターに関するQ&A
ここでは、大卒フリーターのままでは「やばい?」と不安を感じている方に向けて、よくあるお悩みをQ&A方式で解決します。
大卒フリーターになるのはやばいって本当ですか?
大卒フリーターになることは、一概に「やばい」とはいえないでしょう。大卒フリーターが「やばい」といわれやすい原因としては、「雇用が安定していない傾向にある」「社会的信用を得にくい」などが挙げられます。詳しい理由については、コラム内の「大卒フリーターになると「やばい」のか」で紹介しているので参考にしてください。
企業は大卒フリーターを採用する際に何を重視しているの?
企業は正社員を採用するうえで、「就業意欲」「ビジネスマナー」「コミュニケーション能力」「成長意欲」などを重視しているようです。面接や自己PRの際には、上記を積極的にアピールしましょう。
「面接でどのようにアピールしたら良いか分からない…」という方は、「面接でどう自己PRする?好印象を与えるコツや例文もご紹介」のコラムも参考にしてみてください。
大卒フリーターになった場合、既卒として求人に応募できる?
大卒フリーターは、既卒として求人に応募できる場合があります。就職活動における「既卒」とは、大学卒業後3年程度で正社員として働いた経験がない人を指し、フリーターも含まれるのが一般的です。
既卒の場合、新卒に比べると就活が難しくなる可能性はあるものの、内定後すぐに入社できる点は強みといえるでしょう。既卒の就活については、「既卒の就活は厳しい?就職は無理?内定獲得のためにすべきことをご紹介」のコラムで解説しています。
大卒フリーターから正社員を目指すには?
未経験歓迎や人手不足の業界・職種に絞って求人を探してみましょう。また、就職・転職エージェントでは求人を探してもらいながら選考のサポートも受けられるので、利用するのがおすすめです。
「フリーターから正社員になるのは難しそう…」と不安な方は、「フリーターから正社員になるには?就職活動の基本や受かりやすい職業を紹介」のコラムもチェックしてみてください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。