面接で企業によく聞かれる質問一覧!回答のポイントや例、基本マナーを解説

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この記事のまとめ

  • 面接で企業に好印象を与えるためには、基本の流れやマナーを把握する
  • 企業の面接では、自己PRや志望動機についてよく質問される
  • 面接で企業に自己PRするためには、求める人物像にあった内容にする
  • 面接で企業への逆質問をすると、入社意欲をアピールできる

面接で企業に好印象を与えるために、回答例や伝え方のポイントを知りたい方もいるでしょう。好印象を残すためには、基本の面接マナーやよくある質問と回答例を把握しておくことが大切です。
このコラムでは、基本の面接マナーに加えて、好印象を残す伝え方のポイントやよくある質問の回答例を紹介します。企業の面接で魅力的な自己PRができるように、ぜひ参考にしてください。

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企業の面接で好印象を与える5つのポイント

面接で企業に好印象を与えるためには、基本のマナーや分かりやすい伝え方を把握しておきましょう。分かりやすく伝えるコツや基本の姿勢・表情など、5つのポイントを紹介するので参考にしてみてください。

1.面接の基本的な流れやマナーを把握しておく

企業の面接では、基本的な身だしなみや入室から退出までの礼儀作法も評価対象に入ります。面接でのマナーによって、「一緒に働きたいと思える人材か」「自社の社員としてビジネスの場に出せるか」などが判断されるでしょう。

対面で企業の面接を受けるときの大きな流れとマナーは、以下のとおりです。

  • ・ドアを3回ノックして入室
  • ・入室する際は「失礼いたします」とドアの外側で挨拶する
  • ・入口に近い下座の椅子の横に立つ
  • ・着席を促されたら座る
  • ・荷物は床に置く

面接が終了したら面接官へお礼を伝え、ドアの前で一礼してから退室します。
また、面接で聞かれる質問は大きく分けて以下の5つです。質問される順番も、以下の流れが一般的でしょう。

  • ・質問1:自己紹介
  • ・質問2:転職理由
  • ・質問3:志望動機
  • ・質問4:自己PR(強み・経験・スキルなど)
  • ・質問5:逆質問(面接官への質問)

面接のマナーについて詳しく知りたい方は、「面接マナーを解説!就職・転職活動に必須の礼儀作法と身だしなみとは」のコラムをご参照ください。

2.面接官がする質問の意図を理解する

的外れな回答をしないためには、面接官がする質問の意図を正しく理解する必要があります。よくある質問は面接対策として、出題の意図に対して適切な回答を考えておきましょう。

また、面接本番で質問の意図が分からない場合は、間違った解釈で回答しないように内容を確認して問題ありません。「今のご質問は〇〇という理解でよろしいでしょうか」のように、失礼がないように聞き返しましょう。

3.結論から伝える

質問の回答をするときは、結論から伝えます。結論から伝えると、面接官は話しの全体像を掴んで内容を理解しやすくなるからです。また、結論から伝えれば、自分が伝えたいことを整理できて、論理的な回答ができるでしょう。

4.裏付けになる具体的なエピソードを伝える

自己PRをするときには、裏付けになる具体的なエピソードや客観的事実を伝えると効果的です。客観的な事実があると、面接官は応募者の主張を納得しやすくなります。

「〜の資格を取得した」「売上前年比10%を達成した」など、具体的な資格や数値を用いるのもおすすめです。

5.姿勢・表情・声の大きさを意識する

面接で好印象を与えるためには、以下のように姿勢や表情、声の大きさに注意しましょう。

  • ・背筋を伸ばし、あごを少し引く
  • ・口角を上げて、自然な笑顔を作る
  • ・大きな声ではっきりと話す

面接練習の際に自分の姿を撮影すれば、姿勢や表情を客観的に見て改善できます。面接練習の方法について知りたい方は、「面接練習のやり方を解説!よく聞かれる質問や一人で行う方法は?」のコラムをご参照ください。

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企業の面接でよく聞かれる質問・回答の例

学生時代の経験や自己PR、志望動機など、企業の面接でよく聞かれる質問・回答例を紹介します。よく聞かれる質問には、スムーズに答えられるように回答を考えておきましょう。

自己紹介

自己紹介では、面接官から以下のように質問される可能性があります。

  • ・簡単に自己紹介お願いします
  • ・1分程度で自己紹介してください
  • ・△△さんの特徴を教えてください

自己紹介では、面接で触れてほしい内容を盛り込んだり、自分の特徴を伝えたりします。ただし、自己PRではないため、話しの内容が脱線しないように注意しましょう。すべてを知ってもらうのではなく、「さらに知りたい」と思ってもらう内容にするのがポイントです。

自己紹介の回答例は、以下のとおりです。

「△△(フルネーム)と申します。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。
新卒入社してから3年間、△△社にてマーケティング部で事務を担当しました。

今回は異業種への応募となりますが、前職の経験やマーケティングの知識も活かし、事務職として社員の方々のサポートをしていきたいと思います。本日はどうぞよろしくお願いいたします」

自己紹介の作成方法について詳しく知りたい方は、「自己紹介の例文11選!基本項目や好印象を与える話し方も解説」のコラムをご参照ください。

学生時代の経験

学生時代の経験では、面接官から以下のように質問される可能性があります。

  • ・学生時代に最も力を入れたことを教えてください
  • ・最も苦労した経験を教えてください
  • ・大学で学んだことを教えてください
  • ・学生時代にやり遂げた経験を教えてください

学生時代頑張ったことは、挫折経験やゼミの活動などピンポイントで質問される場合もあるでしょう。面接官は学生時代の経験から、応募者の人柄や物事への取り組み方を知って、入社後の姿を想像します。そのため、学生時代の学びや経験が入社後どう活かせるかも含めて回答しましょう。

以下は、学生時代に力を入れたことの回答例です。

「私が学生時代に力を入れたことは、サッカー部の活動です。大学のサッカー部では部員60名をまとめる部長として、練習メニューの作成や部員のマネジメントを担当をしました。

部長になって初めての大会では初戦敗退となり、次の大会に向けて部員と練習メニューを見直し、実戦形式の練習試合を増やしました。

結果的に次の大会では、ベスト4に入れました。入社後も、部活動の経験を通して身につけた責任感や主体的に行動できる強みを活かして、営業職として積極的に取り組み成果を出していきたいです」

学生時代の経験については、「履歴書の「学生時代に力を注いだこと」の例文をご紹介!書き方のコツも解説」のコラムも参考にしてみてください。

自己PR(強み・スキル)

自己PRについては、以下のように面接官から質問される可能性があります。

  • ・△△さんの強みを教えてください
  • ・△△さんを採用するメリットを教えてください
  • ・誰にも負けない強みはありますか?
  • ・強みはどのようにして手に入れましたか?

自己PRでは、経験から培ったスキルや強みを具体的に説明できるようにしましょう。面接官は、自己PRの内容から、応募者の働く姿をイメージします。そのため、応募企業で自分の強みをどう活かせるかも明確にして伝えましょう。

以下は、「△△さんの強みを教えてください」の質問に対する回答例です。

「私の強みは、「主体的に行動できる」ことです。目標や課題に対して、主体的に考え責任感をもって行動できます。

学生時代は、3年間レストランのアルバイトを経験しました。ディナータイムをメインで担当していたのですが、平日のランチタイムに入ったときに客数の少なさを課題に感じました。

そこで集客のために、店長にSNSでランチタイム限定のクーポン配信を提案しました。その結果、クーポンをきっかけに来店したお客さまが増え、来店客数は前年比で2割増を達成できました。

御社に入社後も、課題に対して主体的に提案、行動できる強みを発揮し営業職として売上に貢献したいです」

自己PRの書き方については、「自己PRとは?定義や効果的な書き方を例文とあわせて紹介」のコラムも参考にしてみてください。

性格や価値観(長所・短所)

性格や価値観については、面接官から以下のように質問される可能性があります。

  • ・△△さんの長所と短所を教えてください
  • ・△△さんは、友人からどのような人物と言われますか?
  • ・△△さんの生きがいは何ですか?
  • ・自分を動物に例えると何ですか?

性格や価値観についての質問では、応募者と企業の相性や社風がマッチするか見ています。そのため、応募先企業の社風は事前に確認して、求める人物像と合った回答を考えましょう。

以下は、長所と短所を質問されたときの回答例です。

「私の長所は、責任感があることです。主体的に物事に取り組み、最後まで責任をもってやり遂げる力があります。

大学では、学園祭の実行委員を務めました。来場者数を前年より10%増やすことを目標に、SNSやラジオ番組での宣伝活動を担当し、その結果目標を達成しました。御社でも目標に対して責任をもってやり遂げる力を発揮し貢献していきたいです。

短所は、頑固な部分があるところです。責任感をもってやり遂げることに力を入れ過ぎると、視野が狭くなりがちです。そのため、周囲と協力したり、相談したりしながら柔軟に物事を進められるように意識しています」

長所と短所の回答方法については、「長所・短所はどう答える?分からないときの対処法や言い換えの例文を紹介!」のコラムも参考にしてみてください。

志望動機

志望動機については、面接官から以下のように質問される可能性があります。

  • ・弊社を志望した動機を教えてください
  • ・なぜこの業界を選んだか教えてください
  • ・弊社は第一志望ですか?

志望動機の回答は、なぜほかではなくこの会社なのか、どのような軸で会社を選んでいるかを明確に伝えます。また、志望動機に説得力をもたせるためには、競合他社との比較で応募先企業の特徴も把握しておきましょう。

以下は、「志望動機を教えてください」の質問に対する回答例です。

「私は、「地球、動物、人に優しいものづくり」という理念に共感し御社を志望しました。

私は学生時代に、海洋ごみのボランティア団体に所属して、散乱ごみの調査やビーチクリーンのイベントを開催しました。イベントでは地域に住むシニアの方々や小学生など、幅広い年齢層の人が環境保護について興味をもっていると実感しました。

その経験から、地球環境に優しいものを多くの人に届けられる御社で貢献していきたいと思い志望しました」

志望動機の書き方について詳しくは、「志望動機の書き方はどうする?注意点やパターン別のポイントも紹介」のコラムをご参照ください。

就活や転職の軸

就活や転職の軸については、以下のように面接官から質問される可能性があります。

  • ・就活、転職の軸とその理由を教えてください
  • ・企業を選ぶうえで大切にしている価値観は何ですか?
  • ・就職で決して譲れない条件を3つ教えてください

面接官は就活や転職の軸から、応募者の価値観や自社とのマッチ度、志望度の高さを確認しています。軸については、過去の経験とその企業で実現できることをあわせて考えるのがポイントです。

以下は、「転職活動の軸とその理由」の質問に対する回答例です。

「転職活動の軸は、「マネジメント経験が積める環境」であることです。

前職では、営業職として新入社員の教育に携わる経験がありました。新入社員の教育をとおして、社員の教育や育成にやりがいを感じました。

そのため、若いうちからマネジメントを任される環境や教育体制が整っている御社でさらにスキルアップしていきたいと思いました」

転職軸の作り方について詳しく知りたい方は、「転職軸の作り方を解説!面接時の答え方や例文も紹介」のコラムをご参照ください。

応募先企業について

応募先の企業については、以下のように面接官から質問される可能性があります。

  • ・弊社の業界は、今後どうなると思いますか?
  • ・弊社の商品で知っている、使ったことがあるものはありますか?
  • ・弊社の社長を知っていますか?
  • ・弊社の企業説明会には参加しましたか?

応募先企業についての質問では、掘り下げた質問を通して志望度の高さを確認している場合があります。上辺の知識だけでなく、より深い企業研究や理解が求められるでしょう。

以下は、「弊社の業界はどうなると思いますか?」について、化粧品業界の場合を想定した回答例です。

「化粧品業界の国内市場は、プチプラコスメを筆頭に低価格商品の競争が激しいと感じています。化粧品業界だけでなく日本メーカーの製品は、低価格でも品質の良さが好評であるため、海外に向けて通信販売をとおして販売拡大できるかがカギだと思います」

業界研究の方法については、「業界研究のやり方から情報収集の仕方・ノートのまとめ方まで徹底解説!」のコラムを参考にしてください。

企業の理念が言えなかった場合

応募先企業についての質問では、「企業理念を知っていますか」と聞かれる可能性もあります。企業理念についてすぐに思い出せない場合、黙ってしまうのはNGです。素直に「申し訳ございません、少し時間をください」と伝え、落ち着いて思い出せるように回答の時間をもらいましょう。応募企業の理念が言えない場合、志望度が低いと判断される可能性が高まるため、事前に回答の準備をしたり、模擬面接でスムーズに回答できるようにしたりすることが大切です。

目標やキャリアプラン

目標やキャリアプランについては、面接官から以下のように質問される可能性があります。

  • ・キャリアプランについて教えてください
  • ・入社後、やり遂げたいことはありますか?
  • ・3年後、どのようになりたいですか?

キャリアプランは、入社後や3年後、5年後と細かく具体的に考えておけば、仕事への意欲をアピールできます。入社後の具体的なキャリアプランや目標があれば、長期的な活躍も期待してもらえるでしょう。

以下は、IT業界の面接を想定した「キャリアプランについて教えてください」の質問に対する回答例です。

「私は専門学校でプログラミングを学び、前職のIT企業に営業職として就職しました。しかし、営業職で学んだスキルと、プログラミングスキルを強みにシステムエンジニアとして転職したいと考えるようになりました。

今後は、新商品開発を積極的にしている御社で前職の営業経験も活かしながら、システムエンジニアとして貢献していきたいと思っています。また、上流工程も担当できるように、スキルを身につけキャリアアップしていくことが目標です」

キャリアプランの考え方について詳しくは、「面接に役立つキャリアプラン例を業界別に紹介」のコラムをご参照ください。

他企業の選考状況

面接では、以下のように他企業の選考状況について質問される可能性があります。

  • ・他に選考中の企業はありますか?
  • ・他に受けている業界はありますか?
  • ・内定をもらった企業はありますか?
  • ・弊社の内定が出た場合、いつまでに回答をもらえますか?

面接官は他企業の選考状況についての質問で、自社の志望度を確認しています。複数の企業を受けている場合、すべて伝える必要はないでしょう。回答に一貫性が出るように、応募先企業と似た業界だけを伝えるのも一つの方法です。

内定をもらっている企業がある場合の回答例は、以下のとおりです。

「2社から内定をいただいていますが、御社の他社にはない△△サービスに魅力を感じており、ぜひ開発業務にかかわりたいと考えているため、第一希望は御社です」

他社の選考状況の回答方法については、「面接で内定を得やすい人の特徴は?他社の選考状況を聞かれた際の対応も解説」のコラムも参考にしてみてください。

勤務の希望条件

面接では、以下のように勤務条件を質問される可能性があります。

  • ・一般職を志望している理由を教えてください
  • ・希望する部署へ配属されなかった場合、どうしますか?
  • ・転勤の可能性がありますが可能ですか?
  • ・月平均で30時間ほど残業がありますが、対応可能ですか?

勤務希望条件の質問では、認識に不一致がないか確かめることが目的です。勤務条件は、募集要項や求人情報で事前に提示されているため、認識不足がないように確認しておきましょう。

「希望する部署へ配属されなかった場合、どうしますか?」の質問に対する回答例は、以下のとおりです。

「御社の「創意工夫と技術力を強みに挑戦し続ける」企業理念に魅力を感じているため、御社で働かせていただけるのであれば、どの部署に配属されても前向きに取り組んでいきたいです」

前向きに捉える姿勢を大切にして、熱意が伝わる回答ができるようにしましょう。

新聞やニュースなどの時事ネタ

面接では、以下のような時事ネタについて質問される可能性があります。

  • ・業界に関するニュースで興味があるものはありますか?
  • ・最近、新聞やテレビで気になったニュースを教えてください
  • ・少子高齢化について、考えを教えてください

面接官は時事ネタの質問から、社会に対する興味や問題意識、物事の考え方を把握しています。対策としては、新聞や業界に関する本を読み、日頃から最新情報をキャッチアップできるようにしましょう。

「業界に関するニュースで興味があるものはありますか?」の回答例は、以下のとおりです。

「△△社の海外出店のニュースに注目しています。私個人の見解ですが、国内市場の縮小にともない、今後は競合他社も海外出店が進むのではないかと考えています。

そのため、私自身もグローバルな人材として成長し、御社のビジネスに貢献していきたいです」

最近のニュースの答え方について詳しくは、「面接で最近のニュースについて聞かれたときのおすすめの答え方や注意点」のコラムをご参照ください。

アイスブレイク

面接では、アイスブレイクとして以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・今日はどのようにして、ここまで来ましたか?
  • ・最近は暑いですね、体調は崩していませんか?
  • ・オンライン面接の経験はありますか?
  • ・履歴書に旅行が趣味と書いてありましたが、印象に残った旅行先はどこですか?

アイスブレイクは、場の雰囲気を和らげ、応募者の緊張をほぐす目的があります。基礎的なコミュニケーション能力が求められるため、肯定的な言葉で話したり、積極的に会話をしたりする姿勢が大切です。

以下は、「今日はどのようにして、ここまで来ましたか?」の質問に対する回答例です。

「自宅最寄りの△△駅で△△線に乗り、△△駅で乗り換えをして△△線を利用して参りました。時間としては自宅から△△分ほどです」

質問に対しては端的に要点をまとめ、面接官にわかりやすい説明を心掛けましょう。

面接で聞かれる可能性がある面白い質問

企業の面接では、瞬発力や柔軟性を把握するために一風変わった面白い質問がされる可能性があります。たとえば、「最近あった面白いエピソード」「自分のキャッチコピー」「総理大臣になったらしたいこと」などです。予想外の質問でも焦らずに、具体的なエピソードや自己PRを交えて、回答しましょう。

変わった質問の回答方法については、「面接官が変わった質問をする意図とは?回答例や注意点を解説」のコラムをご参照ください。

企業への逆質問は面接のポイントになる

逆質問とは、面接の最後に応募者が面接官に疑問点を聞くことです。適切な質問を投げかけられれば、効果的な自己PRにもつながるため、目的や避けるべき逆質問について参考にしてみてください。

逆質問の目的

企業は、応募者の志望度や相性を確認するために、逆質問の時間を取ります。また、応募者が気がかりに感じる点を解消して、前向きに入社を検討してもらいたいといった意図もあるでしょう。

応募者側にも、追加の自己PRや熱意、意欲を伝えられるチャンスです。以下のような質問をすれば、好印象につながるでしょう。

  • ・△△の資格を持っているのですが、ほかに取得を推奨する資格はありますか?
  • ・将来的にマネジメント業務に携わりたいのですが、入社後何年くらいで経験できますか?
  • ・前職では△△の経験がありますが、御社の業務でも活かせる機会はありますか?

逆質問に関して詳しく知りたい方は、「逆質問とは?聞き方のポイントと有効的なアプローチ方法」のコラムをご参照ください。

避けるべき逆質問

調べればすぐにわかることや、すでに説明されたことについて逆質問するのは避けましょう。面接官に、「調べずに面接に挑んでいる」「話しを聞いていない」などと思われる可能性があります。

たとえば、以下のように準備不足や意欲が感じられない質問は避けましょう。

  • ・勉強できる環境はありますか?
  • ・ノルマが達成できなかった場合、どうなりますか?
  • ・年間休日を教えてください
  • ・御社の強みは何ですか?

的外れな逆質問をしないためには、求人情報や募集要項を読むだけではなく、応募先企業や業界について企業研究をしておきましょう。

転職の面接で聞かれることは?質問・回答のポイント

転職の面接では、前職の仕事内容や退職理由を質問される可能性があります。また、転職回数やブランクについて質問される可能性があるため、回答によって悪い印象を与えないように注意しましょう。

退職や転職の理由

前職の退職理由や転職理由は、嘘をつくとバレたときに印象が悪くなるため、本音を工夫して伝えましょう。たとえば、残業が多くて退職した場合は、「効率的に業務を重視する環境で働きたい」など、企業側のメリットも含めて伝えます。

また、収入に不満があり転職を決めた場合は、「若手でも実力を評価される環境で働きたい」といったポジティブな表現に言い換えましょう。

転職理由の回答方法について詳しく知りたい方は、「転職理由は本音で答えた方が良い!ポジティブな表現に言い換える例文」のコラムをご参照ください。

現職・前職の仕事内容

前職の仕事内容を質問されたときは、具体的なエピソードを交えながら回答します。応募先企業で役立つスキルや経験があれば、その点も強調して伝えましょう。

前職が営業事務の場合の回答例は、以下のとおりです。

「前職は△△社で、4年間営業事務の仕事をしていました。主に担当していた業務は、見積作成や在庫管理です。

効率良く業務を進めることを心掛け、チェックリストを作成したり、新人のサポートをしたりしました。また、想定外の業務やトラブルが発生したときでも、冷静かつ丁寧に対処することを心掛け、営業の方とスムーズに連携して取り組みました」

面接官が入社後の働き方をイメージできるように、自己PRも含めて具体的なエピソードで伝えるようにしましょう。

転職回数が多い理由

転職回数が多い理由を質問された場合は、事実は認めつつ前向きな表現で伝えましょう。職場環境や他人を理由にする発言は控えたうえで、面接官を説得できる転職理由を述べます。回答例は、以下のとおりです。

「おっしゃるとおり転職回数は多いと思いますが、私は「責任感をもって会社に貢献する」という考えで仕事をしてきました。

これまで経験した業務のなかでは、自分の成長だけでなく、メンバーの育成にやりがいを感じました。前職では、新人教育を担当しており、毎年入社する新入社員の育成に責任をもって取り組みました。

今後は、マネジメント業務をメインに働ける環境で、企業に貢献していきたいと思い転職を決めました」

転職回数が多い方は、「転職回数が多いと不利になる?面接や履歴書で強みをアピールするコツ」のコラムも参考にしてみてください。

ブランクがある理由

企業はブランク期間がある人に対して、働く意欲や学ぶ姿勢、即戦力となるスキルの有無を確認します。職務経歴にブランクがある場合は、どのような理由であれ、働く意欲や前向きな姿勢を含めた回答をしましょう。

以下は、病気療養を理由に、職務経歴にブランクがある場合の回答例です。

「半年間、病気による療養をしていましたが、現在は通院も終了し特に問題ありません。

また、療養中はビジネスで役立つ知識を身につけるべく△△資格を取得しました。入社後は、資格の知識も活かして御社に貢献できるように取り組みたいです」

職務経歴にブランクがある方は、「ブランクがあると就職に不利?内定につながる空白理由の伝え方」のコラムも参考にしてみてください。

転職で面接対策しないと起きること

転職経験があり面接に慣れている場合でも、応募先企業にあわせた対策が必要です。企業研究や面接対策が不十分だと、志望度が低いと思われる可能性があります。企業や業界研究をしっかりと行い、応募先企業が求める人物像にあった回答ができるようにしましょう。

転職面接対策について詳しくは、「転職面接でよく聞かれる質問リスト一覧!回答のポイントも解説」のコラムをご参照ください。

【業界別】面接でよく聞かれる質問

企業の面接で質問される内容は、業界によっても特徴があります。たとえば、ビジネスモデルや企業の製品・サービスについての質問などです。適切な回答をするためには、企業や業界研究の深掘りが必要な場合もあるでしょう。

メーカー

メーカーの面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・弊社の製品で知っている、使ったことがあるものはありますか?
  • ・BtoC・BtoBメーカーを志望した理由を教えてください
  • ・何か、ものづくりの経験をしたことはありますか?

メーカーでは、企業理念や社風に加えて製品の特徴も理解して、「応募先企業ならでは」の回答を伝えられるようにしましょう。

メーカーを志望している方は、「メーカー(製造業)に就職したい!志望動機はどう書く?」のコラムも参考にしてみてください。

商社

商社の面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・総合商社を志望した理由を教えてください
  • ・メーカーとの違いは何だと思いますか?
  • ・事業領域が広いのですが、働きたい部署はありますか?
  • ・海外勤務は可能ですか?

商社は競争率が高くなりがちなため、他の応募者と差別化できるかが重要です。企業が携わっている事業や国、地域を把握して具体的に取り組みたいことやどのように貢献できるか整理してみましょう。

商社を志望している方は、「専門商社とは?就職のメリット・デメリットや総合商社との違いを解説!」のコラムも参考にしてみてください。

小売

小売の面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・接客や販売など、お客さまとかかわった経験はありますか?
  • ・理不尽な状況では、どのように対応してきましたか?
  • ・EC市場が発展するなか、実店舗が存在する意義について考えを教えてください

小売の面接では、消費者の立場ではなくビジネスを展開する視点に立って回答します。そのため、企業のビジネスモデルや販売戦略を理解し、競合他社との比較もしてみましょう。

小売業界を志望している方は、「小売業界の仕事」のコラムも参考にしてみてください。

金融

金融の面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・△△さんが考える、銀行・証券会社の存在理由や役割を教えてください
  • ・なぜお客さまは当行を選んでいると思いますか?
  • ・何か人と交渉した経験はありますか?
  • ・目標達成が難しい場合は、どのように対応しますか?

金融ではお客さまの大切な資産を取り扱うため、人と誠実に向き合える人柄や高い倫理観、信用が重視されます。金融業界を志望している方は、「金融業界の仕事」のコラムも参考にしてみてください。

サービス・インフラ

サービス・インフラ業の面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・アルバイトの経験を教えてください
  • ・チームで協力した、何か成し遂げた経験はありますか?
  • ・人から感謝された経験を教えてください

サービス・インフラ業には、飲食やホテル、教育、医療、鉄道、コンサルティングなどが含まれ、ビジネスモデルもさまざまです。しかし、いずれの企業でもサービスを提供した経験やサービスを受けて感じたことは質問されやすい傾向があります。

サービス業を志望している方は、「高卒フリーターからサービス業へ!接客業との違いと就職しやすい職種」のコラムも参考にしてみてください。
また、インフラ業を志望している方は、「インフラ業界の職種や将来性とは?向いている人や志望動機の書き方も解説」のコラムをご参照ください。

広告・出版・マスコミ

広告や出版、マスコミの面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・どのような番組、広告の制作に携わりたいですか?
  • ・テレビやラジオ離れにどう対応しますか?
  • ・好きな番組や広告、書籍について教えてください
  • ・ものづくりの経験はありますか?

広告・出版・マスコミ業では、発想力やトレンドに関する質問をされやすい傾向があります。業界の動向や企業の特徴を理解したうえで、自分の考えを述べられるようにしましょう。

また、「流行に敏感ですか?」「理不尽に怒られたらどのように対応しますか?」など、変化球の質問も多い業界です。想定外の質問でも、自分の軸をもって一貫性のある回答を心掛けましょう。

マスコミの仕事について詳しく知りたい方は、「マスコミとは?マスメディアとの違いも解説!仕事の役割や種類を知ろう」のコラムをご参照ください。

ソフトウェア・通信

ソフトウェアや通信業の面接では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・弊社の商品を使用したことはありますか?
  • ・繁忙期は残業が多くなりますが対応可能ですか?
  • ・プログラミング技術に興味はありますか?

ソフトウェアや通信業の面接では、AIやIoTなど最新技術の話題が出る可能性があるため、情報は日々キャッチアップしましょう。また、成長している業界であるため、ハードワークに関する質問がされる可能性があります。

IT企業を志望している方は、「IT企業とは?仕事内容や代表的な職業を分かりやすく解説!」のコラムもご参照ください。

官公庁・公社・団体

官公庁や公社の団体業界では、以下のような質問をされる可能性があります。

  • ・民間企業を志望していない理由はありますか?
  • ・苦手な人とのかかわり方を教えてください
  • ・公務員はどうあるべきだと考えますか?

官公庁や公社の団体業界の面接で、「民間ではなく、なぜ公務員なのか」といった質問は定番です。また、職種によっては地域住民とのかかわりも重視されるため、人間関係について質問される可能性もあるでしょう。

面接では、人の役に立った経験や堅実に取り組める姿勢をアピールすると、誠実さや真面目さが伝わります。公務員への転職を目指している方は、「公務員に転職したい!民間との違いや成功のポイントを解説」のコラムも参考にしてみてください。

企業の面接官が応募者の回答で把握したいこと

面接対策をするときには、質問の意図を理解したうえで適切な回答を考えましょう。質問の意図をはき違えていると、面接官から理解力がないと思われます。自分の回答から面接官は何を知りたいのか考え、求められている回答ができるようにしましょう。

これまで経験したことやスキルを知りたい

面接では求めているスキルやポテンシャルの基準を、応募者が満たしているか否かを判断しています。そのため、応募者は過去の経験から学んだことや身につけたスキルを積極的にアピールしましょう。

また、不足しているスキルや経験があっても成長意欲が評価される可能性はあるため、前向きに取り組む姿勢をアピールすると効果的です。

自社とマッチする人材であるか判断したい

企業で働く際には人とのつながりが重視されるため、面接では人柄が社風と合っているかも確認しています。そのため、質問の回答では「一緒に働きたい」「仲間と協力して取り組めそう」と思ってもらえるように、社風に合わせたアピールを意識しましょう。

社風を調べる方法を知りたい方は、「社風のリサーチ方法を複数紹介!自分に合う会社の見つけ方とは」のコラムをご参照ください。

長く働いてくれるか判断したい

採用には労力もコストもかかっているため、面接では「長く働いてくれるか」といった点も重視しています。そのため、キャリアプランについて話す際には、企業の方向性と相違がないようにしましょう。

なお、成長のスピードを重視したり、独立を支援したりするベンチャー企業では、「長く働く」ことを重視しない場合もあります。そのため、企業研究の際に働き方を確認しておきましょう。

入社意欲や熱意を確認したい

企業にとって内定辞退は避けたいため、面接では入社意欲や熱意も確認しています。入社意欲は、志望動機や逆質問などで、積極的にアピールしましょう。また、他に内定が出ている企業がある場合は、応募先企業の特徴をふまえて第一志望の理由を具体的に伝えます。

企業の面接で回答に困ったときの対処法

企業の面接で想定外の質問をされたときは、勉強不足と素直に伝えたり、わかる範囲で答えたりします。面接で困った場合でも無言の時間は作らないように、対処法を把握しておきましょう。

緊張している・勉強不足などと素直に伝える

想定外の質問や質問の答えがわからなくて困った場合は、「緊張していて、上手く答えられないかもしれませんが」「勉強不足でわからないため、のちほど調べます」などと素直に伝えます。
素直な気持ちを伝えれば、面接官は状況を把握しやすく気まずい雰囲気も避けられるでしょう。

正解がない質問にはわかる範囲で回答する

正解がない質問の場合は、わかる範囲で必ず回答するようにしましょう。すぐに「わかりません」と伝えると、考える意欲がないとマイナスな印象を与えてしまいます。
正解がない質問に対しては、応募者の考え方を求められているため慌てず冷静に回答しましょう。

質問の内容を確認する

質問自体が理解できなかったり、わからない言葉があったりした場合は、失礼のないように聞き返します。たとえば、「恐れ入りますが、△△でよろしいでしょうか」や「申し訳ございません、もう一度おっしゃっていただけますでしょうか」などと丁寧に伝えましょう。
質問の内容を理解できていないと的外れな回答になる可能性があるため、素直に聞き返したほうが無難です。

企業の面接に向けて準備すること

企業の面接に向けては、自己分析や企業研究をしたうえで、よくある質問の回答を考えます。また、持ち物や日程は前日までに確認して、当日焦らないように準備しましょう。

自己分析をする

自己分析をすれば、志望動機や自己PRに一貫性が生まれたり、将来のキャリアプランが見つけられたりします。自己分析は時間をかけて行うため、就職や転職を決めた段階で実施しましょう。また、自己分析ができたら、応募先企業にあわせてアピールする内容を選び、効果的な志望動機や自己PRにつなげます。

自己分析について詳しく知りたい方は、「自己分析とは?就活や転職でどう使う?基本と簡単に行う方法をご紹介」のコラムをご参照ください。

企業研究をする

企業研究では、応募先企業の事業内容や業界などを多角的に見て理解を深めます。企業研究を行うと、面接時や入社後にギャップが生じにくくなります。また、企業が求める人物像に合った自己PRや志望動機の作成にもつながるでしょう。

企業研究の方法について詳しく知りたい方は、「企業研究とは?その必要性とスムーズに行うコツを知っておこう!」のコラムをご参照ください。

提出書類を再度確認する

企業の面接前には、話す内容と提出した履歴書や職務経歴書に相違が出ないように再確認しましょう。提出書類をもとに深掘りした質問がされる場合もあるため、より具体的な回答ができるように準備しておきます。

持ち物や日程メールを確認する

面接前日までに、持ち物や服装、会場までのアクセスなど面接案内を確認しましょう。企業によっては、交通費精算のために印鑑が必要な場合があります。指定された持ち物を忘れると印象を下げてしまう可能性があるため、前日までに準備しておきましょう。

企業側から面接日程の変更をお願いされた場合

面接官のスケジュールや体調不良など、企業側の都合で面接日程の変更をお願いされる場合があります。当日の場合は電話、2、3日前ならメールで連絡されるのが一般的です。日程変更のメールが来たときは、できる限りはやく返信したほうが、好印象につながります。

ハタラクティブは、20代を中心とする若年層に向けた就職・転職エージェントです。キャリアアドバイザーからの丁寧なカウンセリングによって、一人ひとりにぴったりの求人をご紹介。また、面接練習や書類作成のサポート、無料の適職診断も受けられます。企業の面接対策に不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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