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年間休日105日はしんどい?やめとけって本当?平均日数についてもご紹介
更新日
この記事のまとめ
- 年間休日105日を「しんどい」と感じるかどうかは人によって異なる可能性がある
- 年間休日105日の場合、完全週休2日制で長期休暇がない可能性がある
- 年間休日105日の場合、希望条件は人それぞれのため一概にホワイト企業とはいえない
- 年間休日105日以上の会社に転職するなら、年間休日数と休日表記を確認しよう
仕事を探している方のなかには、「年間休日105日ってしんどいの?」と疑問に思う方もいるでしょう。年間休日105日は平均と比べると少ないため、場合によっては「しんどい」と感じる人もいるようです。
このコラムでは、年間休日105日の定義や日数ごとの違い、転職する際のポイントもまとめました。年間休日105日が自分に合う働き方かどうか分からない場合は、ぜひ参考にしてみてください。
年間休日105日はしんどいのか
年間休日105日は、人によっては「しんどい」と感じる可能性があります。
「令和5年就労条件総合調査の概況(3) 年間休日総数(p.5)」によると、平均年間休日総数は、1企業あたり110.7日、労働者1人あたり115.6日です。平均と比較すると、年間休日105日は少ないといえます。
休日数が少ないと、プライベートの時間が確保しにくい可能性も。年間休日105日では、土日祝日・夏季休暇・年末年始休暇をすべて取るのが難しい傾向にあるようです。そのため、十分な休養ができず「しんどい」と感じることもあるでしょう。
年間休日が120日あると、土日祝日と長期休暇を確保できます。なお、年間休日が130日ほどあると、長期休暇の日数がさらに長くなるでしょう。年間休日105日では足りないと感じる方は、年間120日以上の休みがある企業への就職・転職がおすすめです。
年間休日の最低限のラインを知りたい方は、「年間休日の最低日数は?労働基準法で定められているルールと平均休日数」をご覧ください。
参照元
厚生労働省
令和5年就労条件総合調査 結果の概況
年間休日105日の定義とは
年間休日の定義とは、会社が定める一年間の休日のことです。ここでは、年間休日105日の定義について詳しく解説するので、「年間休日105日のなかには夏季休暇も含まれるの?」「年間休日105日未満は違法になるの?」と気になる方は、ぜひご一読ください。
夏季・年末年始・有給休暇を含むのか
会社が夏季休暇や年末年始を就業規則で休日と定める場合は、年間休日に含まれます。ただし、有給休暇は社員全員に平等に付与される休日ではないため、基本的に年間休日には含まれません。
厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査の概況(p.19)」においても、「年間休日総数には年次有給休暇分や雇用調整、生産調整のための休業分は含まれない。」とされています。有給休暇の日数や取得するタイミングが人によって異なることが要因の一つです。
年間休日を増やしたいのであれば、有給休暇を取得するのも一つの手といえるでしょう。
ただし、繁忙期には有給休暇を取りにくいことも考えられます。仕事探しの際は、年間休日のほかに有給休暇の取りやすさもチェックしておくと安心です。
参照元
厚生労働省
令和5年就労条件総合調査 結果の概況
年間休日105日未満は労働基準法で違法となるのか
年間休日が105日未満の場合、必ずしも違法となるわけではありません。以下で詳しく解説します。
36協定を結んでいる場合
36協定を結んでいる場合、時間外労働時間の上限を超えなければ、年間休日が105日未満であっても違法とはなりません。
厚生労働省の「36協定で定める時間外労働及び休日労働 について留意すべき事項に関する指針 (労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)」によると、36協定を結んでいる場合は月45時間、年360時間以内の残業・休日出勤が可能となるからです。
短時間勤務の場合
年間休日が105日未満の場合も、法定労働時間を超えていなければ違法にはなりません。厚生労働省の「労働時間・休日」によると、法定労働時間は「1日8時間、週40時間以内」です。また、毎週1日または、4週間を通じて4日以上の休みを取得する必要があります。
週に6日、一日5時間働いた場合の週の労働時間は30時間です。この場合、法定労働時間を超えないため違法とはなりません。
年間休日に有給休暇を含む場合
違法にならないパターンとして、5日間の有給休暇と年間休日を足して105日以上になる場合が挙げられるでしょう。
厚生労働省の「労働時間・休日」によると、「企業側は付与日から1年以内に5日間の有給休暇を労働者に取得させる義務がある」とされています。そのため、年間休日が100日だとしても、5日間の有給休暇を含めると105日となる場合は違法とはなりません。
参照元
埼玉労働局
36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
厚生労働省
労働時間・休日
法定休日と法定外休日について
法定休日とは、労働基準法第35条で定められた休みのことです。企業側は労働者に対して毎週1日または、4週で4日の休日を設けることが義務付けられています。一般的には、日曜日が法定休日とされているようです。一方、法定外休日とは企業が独自に設けた休日のことを指します。主に、週休二日や完全週休二日制の企業で土曜日に設けられているようです。
法定休日についてさらに詳しく知りたい方は、「労働基準法における休日の定義とは?年間の最低日数や休暇との違いも解説」のコラムも参考にしてみてくださいね。
参照元
e-Gov法令検索
労働基準法
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
年間休日105日の内訳・日数ごとの違い
ここでは、年間休日の内訳と日数ごとの違いについてまとめました。以下で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
年間休日105日の場合
年間休日105日の内訳は、下記のとおりです。
- ・1年間の法定労働時間:40(時間)×52.14(週)=2085(時間)
- ・1年間の労働日数:2085(日)÷8(時間)=約260(日)
- ・最低限の年間休日:365(日)-260(日)=105(日)
上記の結果から、法定労働時間で勤務した場合における最低限の年間休日数が105日であることが分かります。
1年間の週数は52週のため、カレンダーどおり週に2日休むと、年間休日は104日(52週×週休2日)となります。そのため、年間休日が105日の場合、夏季休暇や年末年始などの長期休暇がない計算となるでしょう。長期休暇がある場合、そのぶん土日の休みが減って休日が1日の週が発生する可能性もあります。
参照元
e-Gov法令検索
労働基準法
年間休日110日の場合
年間休日110日の場合の内訳は下記のとおりです。
- ・完全週休2日制の場合:52.14(週)×2(日)=約104(日)
- ・年間休日110(日)-104(日)=6(日)
週に2日休みを取ると104日の休日となり、残りの6日間は長期休暇を取得することが一般的。また、土曜は隔週休みで祝日を休みとする場合もあるようです。
年間休日120日・125日の場合
年間休日120日・125日の場合の内訳を下記にまとめました。
- ・52.14(週)×2(日)=約104(日)
- ・104(日)+14(日)=118(日)
土日と被らない祝日・振替休日は14日間のため、土日祝日に休む場合は118日となります。年間休日が120日で夏季休暇や年末年始休暇がある場合は、すべての祝日が休みになるわけではないことに注意が必要です。年間休日125日の場合は、土日祝日に加えて夏季休暇や年末年始休暇を取得できるでしょう。
年間休日150日以上の場合
年間休日150日以上の場合の内訳を以下にまとめました。
- ・52.14(週)×3(日)=約156(日)
企業のなかには、完全週休3日制を導入している場合もあるようです。週に3日の休みに加えて長期休暇を取得することもできるでしょう。
年間休日の内訳については、「年間休日118日は多い?少ない?休日数の内訳や求人の表記について解説」のコラムでも解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
年間休日105日の会社はホワイト企業?
人によって企業に求める条件が異なるため、一概に「年間休日105日の会社はホワイト企業である」とはいえません。
ただし、一般的には「年間休日が120日以上ある」「離職率が低い」「有給休暇取得率が高い」といった企業がホワイト企業の傾向があるようです。
ホワイト企業かどうかの判断基準は人それぞれ。年間休日が105日だからといって候補から外すのではなく、そのほかの勤務条件も見ながら、自分に合った働き方ができるかどうかを考えて応募しましょう。
「年間休日105日」が良いと思えるかどうかは自分次第
先述したとおり、年間休日105日の会社が良いと思えるかは、自分に合うかどうかです。年間休日105日の場合、「プライベートを充実させるためになるべく多くの休日数が欲しい」と思う人がいれば、「休日数よりも一日の労働時間が短いほうが良い」と考える人もいる可能性があるでしょう。
そのため、「年間休日105日はやめとけ」といわれても、気にし過ぎないのがおすすめといえます。
どうしてもしたかったことや好きな仕事の場合は、年間休日にこだわらず挑戦してみるのも良いでしょう。反対に、仕事内容にそこまでの熱意がないのであれば見送るのがベターです。
年間休日の平均日数について知りたい方は、「年間休日の平均ってどのくらい?業種ごとの日数と最低ラインをあわせて解説」をご覧ください。
年間休日105日の職場が向いていない可能性がある場合
ここでは、年間休日105日の職場が向いていない可能性がある場合についてまとめました。「年間休日105日の職場が自分に向いているか分からない」という方はぜひチェックしてみてください。
土日祝や年末年始は休みたい
「土日祝日や年末年始は仕事を休みたい」という場合、年間休日105日の職場は向いていない可能性があります。このコラムの「年間休日105日の場合」で解説したように、年間休日105日の場合は週に2日休むと祝日や長期休暇は休めない計算となるからです。
長期休暇があったとしても、土曜日は隔週出勤の可能性もあるので、「土日祝日や年末年始はゆっくり休みたい」という方は年間休日105日の仕事を避けるのが無難といえます。
仕事だけではなくプライベートも大事にしたい
「仕事だけでなくプライベートも大事にしたい」という場合も、年間休日105日の仕事は避けるのが望ましいでしょう。少ない休みのなかで仕事の疲れを癒やして、さらに家族や友人と時間を合わせるのは難しい可能性があるからです。
「プライベートを充実させながら仕事も頑張りたい」という方は、年間休日数が平均よりも多い企業を目指すのが良いでしょう。
年間休日105日のメリットとデメリット
ここでは、年間休日105日のメリットとデメリットをご紹介します。「年間休日105日の良い面と悪い面を知ったうえで判断したい」という方はぜひご一読ください。
年間休日105日のメリット
年間休日105日のメリットは、給与が高い傾向にあることです。日給制を採用している企業の場合は、勤務日数で毎月の給与が変動するため、働いたぶんだけ収入が増えます。また、働いている時間が長くてお金を使う暇がなく、貯金が溜まりやすくなる場合もあるようです。
私生活よりも仕事や給料を重視する場合は、年間休日105日の会社で働くのも良いでしょう。
年間休日105日のデメリット
年間休日105日のデメリットは、休日が少ないことです。休日が少ないと、家族や友人と過ごす時間や趣味に使う時間を取るのが難しい場合があるでしょう。また、休みが少ないことで仕事の疲れがとれず、休日は寝て過ごすといった人もいるようです。
年間休日105日のメリット・デメリットをさらに知りたい方は、「休みが少ない仕事の目安は?きつい場合の対処法や転職先の探し方を解説!」のコラムも参考にしてみてください。休日が少なくてきついときの対処法をご紹介しています。
年間休日105日以上の業界
厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査の概況」によると、1企業あたりの平均年間休日が105日以上の業界は、以下のとおりです。
業界 | 年間休日日数 |
---|---|
製造業 | 111.4日 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 116.8日 |
情報通信業 | 118.8日 |
卸売業、小売業 | 105.7日 |
金融業、保険業 | 118.4日 |
不動産業、物品賃貸業 | 109.6日 |
学術研究,専門・技術サービス業 | 118.8日 |
教育、学習支援業 | 112.7日 |
医療、福祉 | 109.4日 |
複合サービス事業 | 110.4日 |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 109.0日 |
引用:厚生労働省「第4表 年間休日総数階級別企業割合、1企業平均年間休日総数及び
労働者1人平均年間休日総数(p.5)」
上記から、「情報通信業」「学術研究、専門・技術サービス業」がともに118. 8日で、最も年間休日数が多いことが分かるでしょう。
参照元
厚生労働省
平成30年就労条件総合調査 結果の概況
有給休暇が取りやすい業界は?
厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査 結果の概況 (4) 年次有給休暇 第5表 労働者1人平均年次有給休暇の取得状況(p.6) 」によると、業界別の有給休暇取得率は複合サービス事業が74.8%で最も高いことが分かるでしょう。次いで、電気・ガス・熱供給・水道業が73.7%で2位、製造業が65.8%で3位となっています。「なるべく休みが多い仕事を目指したい」という方は、「休みが多い仕事とは?業界別ランキングや正社員と公務員の有給休暇の違いも紹介」のコラムもぜひご一読ください。年間休日数や有給の取得率が高い業界のランキングを紹介しています。
参照元
厚生労働省
令和5年就労条件総合調査 結果の概況
年間休日105日の会社から転職する場合のポイント
ここでは、年間休日105日の会社から転職する際のポイントを解説します。転職活動では年間休日数だけにとらわれず、ほかの条件にも目を向けることが大切です。
年間休日105日の会社から転職する際のポイント
- 年間休日が120日以上ある企業を探す
- 求人票をチェックする際は休日表記に注意する
- 年間休日以外の希望条件も明確にする
年間休日が120日以上ある企業を探す
転職で休日を増やしたい場合は、年間休日120日以上の企業を探しましょう。年間休日が120日以上の会社は一般的にホワイト企業と呼ばれる傾向があり、働きやすい環境が整っている会社が多いようです。年間休日120日の会社で働くと、年間休日が105日の会社で働く場合と比べて約2週間休みが増え、ゴールデンウィークやお盆、年末年始は基本的に休日となる可能性があります。
また、有給休暇を取得すればさらに休めるため、プライベート重視の方は年間休日120日以上の会社を選ぶと良いでしょう。
求人票をチェックする際は休日表記に注意する
求人をチェックする際は、休日表記に注意して見ておくと安心です。休日表記の種類は、「完全週休2日制」「週休2日制」「4週8休」などがあります。以下で詳しく解説するので、チェックしてみてください。
週休2日と完全週休2日の違い
求人票をチェックする際に見ておくと良いのは、「完全週休2日制」と「週休2日制」の違いです。完全週休2日制とは、毎週必ず2日間の休日を取れることをいいます。一方、週休2日制とは、1ヶ月のなかで2日間休める週が1週以上あることです。
「完全」がついているかいないかで年間休日数が異なるため、求人を確認する際は見落とさないようにしましょう。
年間休日以外の希望条件も明確にする
転職する際は、年間休日以外の希望条件も明確にしておくと安心です。賞与の有無や交通費の支給金額など、人によって外せない条件は異なります。職場選びの前に、自分が働くうえで重視したい条件を洗い出すことが大切です。年間休日以外の希望条件に優先順位をつけておけば、職場選びをスムーズに進められるでしょう。
「一人での転職活動が不安」という方は、転職エージェントを活用するのも一つの手です。一般的に、転職エージェントでは経験豊富なキャリアアドバイザーがカウンセリングを行ったうえで、あなたの強みを見出すサポートをしてくれます。応募先企業の傾向や採用ニーズに沿った選考対策のアドバイスを貰えることもあるため、転職活動の進め方や未経験職種への転職に悩む方におすすめのサービスです。
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年間休日に関するよくある質問
ここでは、年間休日に関するお悩みをQ&A方式で解決します。
年間休日数の最低ラインが知りたいです
年間休日は労働基準法で定められているものではないので、明確な最低ラインが存在するわけではありません。ただし、「年間休日の最低日数は?労働基準法で定められているルールと平均休日数」を参考にすると、最低限の年間休日は、105日です。
年間休日120日は多いほうですか?
多いほうだといえます。
「令和5年就労条件総合調査の概況(3) 年間休日総数」によると、2023年時点で、労働者1人あたりの平均年間休日数は115. 6日となっています。ワークライフバランスの感覚は人によって異なるので一概にはいえませんが、平均からすると年間休日120日は多いほうだと考えられるでしょう。
詳しくは、「年間休日120日の魅力って?」のコラムをご確認ください。
参照元
厚生労働省
令和5年就労条件総合調査 結果の概況
年間休日105日の企業の選考は続けたほうが良い?
年間休日105日の企業の選考を受けたほうが良いかどうかは人によって異なります。「どうしてもやりたい仕事が年間休日105日だった」「休日数よりも一日の労働時間が短いほうが良い」といった場合は選考を受けるのも良いでしょう。ただし、「プライベートを充実させるためになるべく多くの休日が欲しい」という場合は、年間休日105日の企業の選考を受けるのは避けるのが無難です。
年間休日120日の義務化はいつから?
今のところ、年間休日120日の義務化の予定はないようです。「今よりも休日を増やしたい」と考えている場合は、年間休日数が120日以上ある企業への転職を目指すのも良いでしょう。
「年間休日120日の企業に転職したいけど、一人では不安」という場合は、若年層向け転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。