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大学職員への道は厳しい?中途採用で転職するコツや主な仕事内容を解説
更新日
この記事のまとめ
- 大学職員は求人が少ないうえに採用倍率が高いので、転職は厳しい傾向がある
- 大学職員の仕事内容は、学生の相談や入試運営、教職員の採用など多岐にわたる
- 大学職員の年収は大学によって差はあるものの、平均年収と比較して高めである
- 大学職員のメリットは、学生を支えるやりがいが感じられることと働きやすい環境
- 大学職員への転職を成功させるカギは、情報収集力と業務に活かせるスキルのアピール力
「大学職員への道は厳しい?」と転職を迷っている方も多いでしょう。中途採用で大学職員になるには、徹底した情報収集と求人のチャンスを逃さないことが重要です。このコラムでは、大学職員への転職を成功させるコツを紹介します。主な仕事内容や年収、勤務条件のほか、大学職員として働くメリット・デメリットもまとめました。国立大学と私立大学職員の選考方法や、公務員との収入の違いにも触れるので、ぜひ参考にしてください。
大学職員への転職は厳しい?
一般的に、大学職員への転職は厳しいといわれています。働きやすい職業として人気が高いものの、求人が少なく採用倍率が高くなりやすいことが理由です。一口に大学職員といっても国公立と私立では選考方法が異なるため、希望する大学に合わせてしっかり対策を立てましょう。
国立大学の中途採用は試験合格が必須
国立大学の中途採用では「国立大学法人等職員統一採用試験」に合格する必要があります。「国立大学法人等職員統一採用試験」では全国を7地区に分けており、受験を申し込む際に希望の地区を一つだけ選択可能です。すべての地区において同日に同じ問題で一次試験が行われたあと、合格者を対象に各大学にて二次試験が行われます。
公立大学の中途採用は公務員の選考に近い
公立大学の職員の場合は、各自治体の職員、いわゆる準公務員という立場になります。公立大学が個別に実施する採用試験にて選考が行われることがほとんどです。公務員試験と同程度の教養試験が行われることが多く、論文試験、面接試験などを経て選考されます。
准公務員の特徴や選考方法は「準公務員とは?職種一覧や採用試験の有無などをご紹介!」でも詳しく解説しているので、参考にしてください。
私立大学の中途採用は一般企業の選考に近い
私立大学は教育機関ではあるものの、一般企業に近い採用活動を行っています。私立大学の職員は、履歴書と職務経歴書で書類選考されたのち、面接が行われるのが一般的です。面接は一次・二次・最終と複数回行われることが多いでしょう。求人が出るタイミングも一般企業と近く、春や秋に多い傾向があります。
大学職員の労働条件や働き方
大学職員は大学運営に関わるさまざまな業務をこなし、学生や教員が快適な大学生活・研究生活を送れるようサポートする仕事です。転職が厳しいといわれる中で大学職員を目指すなら、自分が求める働き方や労働条件とマッチするか、しっかり確認しておきましょう。
大学職員の年収は平均より高め
大学職員の年収は、国公立と私立、また各教育機関によって差があります。文部科学省が発表した「国立大学法人の給与等の水準(令和5年度)」の資料によると、国立大学における大学職員の平均年収は事務・技術職員で595.2万円です。国家公務員の給与を100とした場合の比率は86.6で、公務員の年収よりは若干低いことが分かります。
私立の場合、日本私立学校振興・共済事業団が発表した「役職員の報酬・給与等について(p4)」の資料をみると、私立大学における事務・技術系の常勤職員の平均年収は、779.1万円です。私立大学の場合、各教育機関によって差はあるものの、平均値で比べると国公立と私立の大学職員では年収に大きな差が見られます。
なお参考までに、国税庁が調査している「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者における平均年収は457.6万円です。国公立・私立ともに、大学職員の年収は平均より高いことが分かります。
参照元
文部科学省
文部科学省所管独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(令和5年度)を公表します
日本私立学校振興・共済事業団
日本私立学校振興・共済事業団の役職員の報酬・給与等について
国税庁
令和4年分 民間給与実態統計調査|国税庁
働き方は完全週休2日制が一般的
大学職員の働き方は、多くが完全週休2日制です。基本的に大学は平日に授業を行い、土日祝日は休みなので、大学職員も完全週休2日制で勤務します。年次有給休暇に加え、夏季休暇や年末年始休暇も取得できる大学がほとんどのため、ワークライフバランスを取りやすい仕事といえるでしょう。大学によっては、フレックスタイム制やテレワークを導入している場合もあります。
ただし、入試や履修登録が行われる1〜4月までの期間は大学の繁忙期にあたるため、特に事務系の職員は残業が多くなりがちです。大学行事などの関係で休日出勤が必要になることもあります。
事務系大学職員の主な6つの仕事内容
大学職員は事務系と技術系の2種類があります。技術系の職員は大学の校舎や施設の管理・補修が主な仕事です。一方、事務系の大学職員の仕事はさまざまで、配属先によって業務内容が大きく異なることもあります。一般的に大学職員としてイメージされる事務系職員の主な仕事について確認しておきましょう。
事務系大学職員の主な仕事内容
- 教務管理業務
- 学生の相談窓口
- 就活支援やキャリア支援
- 国際交流関連業務
- 広報関連業務
- 法人管理業務
1.教務管理業務
事務系職員として重要な仕事の一つが、授業の運営管理や学生の成績管理といった教務管理業務です。授業がスムーズに行われるよう、教室の割り当てや時間割の調整、教員・学生への連絡などを行います。学生の成績証明書発行などの書類業務や学籍の管理、試験の準備・運営のサポートなども事務職員の仕事です。
2.学生の相談窓口
学生からの相談に乗ることも、大学職員の大切な役割の一つです。進路に悩む学生の相談に乗ったり、学費が未納になっている学生への対応を行ったりします。そのほか一人暮らしをする学生への賃貸紹介や学生寮の管理、履修に関する相談も大学職員の業務範囲です。
3.就活支援やキャリア支援
就職支援やキャリア支援を行うことも大学職員の仕事です。具体的には、就職活動のイベントを実施したり、インターンシップに関連する事務的な手続きや処理を行ったりします。就職支援を専門的に担当する職員であれば、企業の人事担当とのやり取りや、キャリアコンサルティングなどを行うこともあるでしょう。
4.国際交流関連業務
留学支援全般をサポートする業務もあります。具体的には留学生の受け入れや、日本から海外へ留学する学生のサポートなどがメインです。国際交流に関するイベントの企画から実施、グローバル教育を見据えたプログラムの運営なども含まれます。
5.広報関連業務
高校や予備校に対して、大学の周知やPR活動をするのも大学職員の仕事です。説明会だけでなく入試サイトや冊子、映像広告、グッズなどの準備を担当することもあるでしょう。少子化が進む現代において、大学職員には大学の広報活動や営業での活躍も期待されています。学生だけでなく、報道機関や企業からの取材対応なども必要です。
6.法人管理業務
大学法人の財務関連や、教職員の人事業務を行うのも大学職員の大切な業務の一つです。一般的な企業の総務にあたる業務を担当し、会議や式典などの準備、大学に関する文書の作成や管理など、幅広い業務を行います。大学施設を維持・改善する役割を担うこともあるでしょう。
大学職員として働くメリット
大学職員は、プライベートと仕事のメリハリをつけやすいことが大きなメリットです。大学や部署にもよりますが、大学職員の勤務時間は授業の開講時間に合わせている場合が多く、深夜におよぶ残業や休日出勤は少ない傾向があります。民間企業と比べると、夏・冬の長期休暇や有給休暇もとりやすいでしょう。
学生たちの生き生きとした若さを感じながら働けることも、大学職員ならではの魅力です。学生たちを助けることにやりがいを感じる人もいるでしょう。卒業後に近況を報告してくれる学生や、進路が決まった際に感謝を伝えにくる学生も多く、一般企業では味わえない体験ができます。卒業時には、入学当初と比べて成長した学生たちの姿を見て感動することもあるでしょう。
大学職員として働くデメリット
大学職員の仕事は、周囲の人と協力して行う業務が多いため、個人の実績などを評価されることが少なく、大きな達成感を感じにくい傾向があります。個人で評価されにくいので、民間企業に比べると給与が上がりにくい場合もあるでしょう。
なかには、年功序列の考え方が根強い大学もあります。単位管理や就職支援など、学生の将来に関わる問題にも対応しなければならないので、想像以上に神経を使う人もいるでしょう。
大学職員に向いている人
大学職員は、複数の業務を同時にできるマルチタスクが得意な人に向いているでしょう。大学職員は人事や総務、広報といった事務系から、施設管理や研究のサポートなど技術系まで多岐にわたります。臨機応変にさまざまな仕事をこなせる人だと重宝されるでしょう。
大学職員は影のサポート役という面が強いため、大学運営の裏方としての仕事にやりがいを感じられる人にもおすすめです。学生たちと身近にコミュニケーションをとって相談に乗る機会もあるので、相手に対して親身になれる面倒見の良い人も能力を発揮できるでしょう。大学職員に求められるマルチタスクスキルの詳細は「マルチタスクとは?意味や仕事での活かし方を紹介!」のコラムで確認してください。
大学職員への道!転職を成功させる3つのコツ
大学職員として転職するには、一般企業と同じく情報収集や自分とのマッチ度が重要です。大学職員の求人そのものが少ないため、できるだけ多くの求人に応募することも成功のコツといえるでしょう。
大学職員として転職を成功させるコツ
- 徹底した情報収集を行う
- 大学職員の仕事に活かせるスキルをアピールする
- 多くの求人に応募する
1.徹底した情報収集を行う
応募先の大学をしっかり調査して、大学の特性や教育方針などを把握する必要があります。一般企業と同じように、各大学の研究を徹底して選考対策を行いましょう。大学ごとに異なるカラーをつかむのがコツです。多くの面接で「教育理念は知っていますか?」という質問をされる可能性があるので、準備を万全にしておきましょう。
2.大学職員の仕事に活かせるスキルをアピールする
選考試験では、大学職員の仕事に活かせるスキルをアピールすることが重要です。一口に大学職員といっても業務は多岐にわたり、規模の大きい大学ほど業務が細分化されています。これまでの社会人経験のなかで身につけたスキルや取得した資格などを振り返り、大学の業務で活用できるものを探りましょう。具体的なエピソードとともに、知識やスキルをどのように活用できるのか伝えると、プラスの評価につながるはずです。
対応力の高さも大きなアピールポイントになる
大学職員は学生をメインに多くの人の対応をするのが仕事です。立ち居振る舞いや話し方、話の聞き方といった対応力や、コミュニケーションスキルも大きなアピールポイントになるでしょう。コミュニケーション力をアピールするコツは「コミュニケーション能力とは?スキルを鍛える具体的な方法をご紹介!」のコラムでも解説しています。ぜひチェックしてみてください。
3.多くの求人に応募する
大学職員の仕事を希望するなら、多くの求人に応募してチャンスを広げましょう。先述したように、大学職員は求人そのものが少ないにも関わらず、応募者は多い傾向があります。正社員(専任職員)として働くのが難しい場合、パートや嘱託といった勤務形態を選択するのも一つの方法です。求人情報を見逃さないようこまめにWebサイトを確認しましょう。
自分の適性や向いている仕事が知りたいと考えている方は、ハタラクティブを利用してみましょう。ハタラクティブでは、若年層に特化した就職サポートを提供しています。履歴書の作成方法や面接対策など、就職活動を丁寧にお手伝いしているので、まずはお気軽にご相談ください。
大学職員に関するFAQ
大学職員への転職を目指す方がよく抱える疑問にQ&A方式で回答します。
大学職員になるには資格が必要ですか?
大学職員になるために必要な資格はありません。
ただし、部署によっては特定のスキルや経験が求められる場合があります。たとえば、法人管理の部署であれば、簿記などの経理関連の資格があると選考に有利になることもあるでしょう。国際交流に関する部署なら、一定の語学力が求められる場合もあります。「事務系の資格があれば採用に有利?仕事が未経験の人におすすめなのはどれ?」のコラムでは、大学の事務職員にも役立つ資格を紹介しているので参考にしてください。
大学職員の求人はどこで探すと良いですか?
大学職員の求人は、各大学の公式サイトや求人サイト、ハローワークなどで探せます。
転職エージェントを利用すれば、求人を紹介してもらえる可能性もあるでしょう。大学職員の求人は競争率が高いので、こまめにチェックしてチャンスを逃さないことが重要です。「大学職員の採用倍率は高い!?傾向や国立と私立の違いを解説」のコラムでは、大学職員に応募するときのポイントを詳しく解説しています。あわせてチェックしておきましょう。
新卒で大学職員になるのは厳しいですか?
新卒で大学職員になることは可能です。
ただし、一般企業に比べると求人が限られているので、厳しい傾向があります。新卒で大学職員を目指すなら、在学中に大学のインターンシップに参加したり、大学で事務などのアルバイトをしたりすると、選考で有利になるでしょう。インターンシップの詳細は「インターンシップとは?参加のメリットや目的を解説!社会人は参加できる?」で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
大学職員の志望動機が思いつきません…。
志望動機には「事務職として」「学生を支える立場として」など、大学職員の特徴と自分の強みを結びつけて伝えるのがおすすめです。自己分析を行ったうえで、自分の強みを大学職員のどのような業務に活かせるかイメージしましょう。1人ではどうしても思いつかない場合は、ハタラクティブにご相談ください。プロのアドバイザーが志望動機の作成も丁寧にサポートいたします。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。