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学歴ロンダリングとは?意味ない・後悔するといわれる理由を解説
更新日
この記事のまとめ
- ロンダリングは、「洗濯する」という意味を持つ英語
- 学歴ロンダリングとは出身大学より上の大学院に進学し、最終学歴を高く見せること
- 学歴ロンダリングで最終学歴を上げ、自分の自信や高い評価につなげるのが目的
- 学歴ロンダリングは悪いことではないが就職目的の進学には注意が必要
- 就職には学歴だけではなく企業が納得する志望動機や自己PRが必要
「学歴ロンダリング」という言葉を知らない方も多いでしょう。日本の就職活動では学歴が重視されるといわれますが、全ての企業が学歴で人材を評価するわけではありません。しかし、学歴ロンダリングにより就活や転職時の面接で有利に働く可能性があります。このコラムでは、学歴ロンダリングで本当に就活が有利に運ぶのかを解説します。
学歴ロンダリングの意味
学歴ロンダリングとは、自分の出身大学よりもレベルの高い大学の院への進学を指す言葉。より高い学歴を得るために行われると思われやすいですが、大学よりレベルの高い大学院に進むことで、より高く専門的な知識を得ることを目的とする学生がほとんどのようです。
学歴ロンダリングはネット上では「学歴ロンダ」「院ロンダ」と言われることもあり、「学歴をごまかす」というネガティブな意味合いで使われているようです。しかし、ロンダリングという言葉がついていても、正規の入学試験に合格して大学院に進学すること自体に何か問題があるわけではありません。
より上の大学でなければ学べないことがある、違う大学に指導を受けたい教授がいるという理由での進学は、前向きで有意義といえるでしょう。「就職に有利だから」という、学問とは関係のない動機で進学を目指す一部の学生たちの存在が、学歴ロンダリングというスラングを生んだと考えられます。
学歴ロンダリングのやり方
学歴ロンダリングをするには大学院入試を受けて入学し、修士論文を書いて卒業する必要があります。外部から進学する人のほとんどは一般入試を受けるでしょう。一般入試は4年次の8~10月ごろに行われます。
入学後は研究に勤しみ、修士論文を書いて卒業することで最終学歴が大学院となり、学歴ロンダリングが完了です。学歴ロンダリングのやり方は一般的な大学院進学と同じ流れといえます。
そもそもロンダリングとはどういう意味?
ロンダリング(英:laundering)は、「洗濯する」という意味を持つ言葉です。時々ニュースで「マネーロンダリング(資金洗浄)」という言葉を耳にしますが、これは不正に得たお金を合法的に手に入れた資金に見せかける違法行為のこと。
具体的には、麻薬取引や粉飾決済によって得た資金を、複数の口座を使って移動させてお金の出所をわからなくする行為を指しています。最近では、ロンダリングは「出所を隠す」「ごまかす」というネガティブな意味合いで使われることが増えているため、「学歴ロンダリング」もネガティブな印象で使用されると考えられるでしょう。
学歴ロンダリングは本当に就職に有利?
ネット上ではネガティブな意味合いで使われる学歴ロンダリングですが、企業の採用担当者は高いレベルの大学院への進学を「努力家で向上心がある」と評価することがあります。学歴コンプレックスを解消するために有名大学への進学を目指す人に対しても、「相当頑張ったんだな」とプラスの印象を抱く人は少なくないようです。研究職をはじめ専門性を求める職種の場合は、大学院で学んだ高度な知識が評価されることもあるでしょう。
ただし、注意したいのは、学歴の書き換えや就職だけを目的とする進学はリスクが高いということです。大学院に進学するとそのぶん採用時の年齢が上がり、就職先の選択肢が狭まる可能性がありますし、学費の負担も軽くはありません。特に日系の企業では年齢の若さを重視するところも多く、学部新卒者のほうが有利になることがあります。
また、日本は学歴を重視する傾向があるといっても、全ての企業が学歴を重要項目としているわけではなく、学歴ロンダリングが就活にプラスに働くとは限らないのです。「学問に関心はないが学歴のために進学したい」という人は、大学院に進学してからの研究生活をつまらなく感じてしまう可能性があります。自分がやりたい学問に打ち込んでいれば問題はありませんが、そうでない人は社会人として活躍する同期を見て気持ちが焦り、辛くなったり大学院を中退してしまったりすることもあるでしょう。
就職を念頭に大学院への進学を目指している場合は、学歴ロンダリングが自分にとって本当にメリットがあるのかを考え直してみることをおすすめします。「院卒は就職で不利になる?院卒の就職事情や就活のポイントを解説」のコラムも参考にしてください。
学歴ロンダリングで大学院に進学するメリット
ロンダリングという言葉に対してあまり良いイメージを持っていない人もいるでしょう。しかし、学歴ロンダリングを行うことにはメリットも存在します。
最終学歴が高くなるため良い評価を受けやすい
就活や転職活動で学歴を聞かれたとき、大学卒と大学院卒とでは、相手が受ける印象も変わるでしょう。直接評価にかかわるかは企業や面接官によって異なりますが、記憶には残りやすいと考えられます。
偏差値の高い大学院で修士課程を終えていることは、そこまで努力を重ねた証にもなります。そのため、有名大学院の修士課程を修了していることは、努力ができる人、学びの姿勢がある人などポジティブなイメージを与えられるでしょう。
就職条件が良くなる可能性もある
「院卒と学部卒の違いは?就職におけるメリット・デメリットも紹介」のコラムによると、大学卒と大学院卒では初任給から賃金に差が出ていることが分かります。また、院卒になると専門性が学部卒より高まるため、研究職や専門職といった、希望する仕事に就きやすくなる可能性も考えられます。学歴コンプレックスがなくなり自信が持てる
受験に失敗してしまい志望する大学に入れなかった人の中には、就活や転職活動で学歴にコンプレックスを感じてしまう人も。希望の大学に入れなかったことで、自分はできない人間なんだと自信が持てなくなってしまうこともあるでしょう。
そんな人が学歴ロンダリングで現在の大学よりレベルの高い大学院に進学することで、学歴コンプレックスの解消につながります。大学院への進学を成功させ、研究を行い修士課程を終えたことが自分にとって大きな自信につながるでしょう。自信がつくことで就活や転職活動でも堂々と面接に挑めるようになり、良い結果につなげられる可能性があります。
学歴ロンダリングで大学院に進学するデメリット
学歴ロンダリングで最終学歴を良く見せると就活で役立つこともありますが、安易に決めると苦労することもあります。こちらでは、学歴ロンダリングを行うデメリットを紹介します。
研究期間が短く論文の負担が大きい
内部進学ではなく外部から大学院に進学する場合、修士論文の負担が大きくなる可能性があります。内部進学であれば大学から一貫して研究を続けられますが、外部からの場合新しい環境で一から研究に取り組み始める必要があるでしょう。
そのため、内部と外部で研究の進捗状況に大きな差が出てしまうことも。外部進学の場合、修士論文に費やす時間が多くなると考えられます。
人間関係を一から構築し直す必要がある
これまでの大学とは別の大学院に進学するため、周りの友人や教授などとの関係もリセットされます。大学院には内部進学の方も多くいるため、コミュニケーションに苦手意識がある人は人間関係の構築で苦労する可能性があります。社会で必要になるコミュニケーション能力について知りたい方は「社会人に必要なコミュニケーション能力は?苦手な方の向上ポイントを解説!」のコラムも読んでみてください。
経済的な負担が増える
大学院に進学するため、もちろん学費が追加で必要になります。そのぶん院卒のほうが賃金が高い、とも考えられますが、進学の時点で必要になる費用のため、資金をどうするか考えないといけないでしょう。
大学院に進むと研究や学会などで忙しくなり、アルバイトに費やす時間が少なくなるケースもあるようです。進学費用に加え、生活費なども考慮する必要があるでしょう。
さらに詳しく学歴ロンダリングのメリット・デメリットを知りたい方は「学歴ロンダリングは就職に影響する?メリット・デメリットなどを紹介」もあわせてご覧ください。
学歴ロンダリングを成功させるポイント
これまで説明したように、学歴ロンダリングにはメリットもデメリットもあります。単純に「高い学歴がほしいから」という理由だけで進学を決めると、大学院を中退することにもなりかねません。
入学の目的をはっきりさせる
学歴ロンダリングを行うのであれば、進学の目的を明確にしておきましょう。興味のある分野や企業が求めているものを調査しておくことで、どの大学院でどのような研究を行えばよいかが見えてきます。
せっかく学歴ロンダリングで有名大学院に進学しても、志望企業に関係のない研究や、就職を前提とした興味のない研究をしていては、課程を修了したり就職を成功させたりするのが難しくなります。まずは入学の目的をはっきりさせること、またそのために業界や企業の調査を行うことをおすすめします。
興味のある分野に進学する
大学院に進学したら修士論文を書く必要があります。いくら学歴のために有名大学院に進学したいといっても、興味のない分野の研究は気持ち的に厳しい場合もあるでしょう。将来の就活や転職活動のために大学院へ進学しても、卒業できなければ意味がありません。
学部時代よりレベルの高い大学を選ぶことはもちろん大切ですが、卒業を見据えて興味のある分野の研究が行えるかをチェックしましょう。
就職に必要なのは学歴だけではない!
学歴が就職を有利に進める一要素であることは否定できませんが、就職活動にはほかにもさまざまなポイントがあります。いくらレベルの高い学歴を持っていても、志望動機や自己PRの内容が企業のニーズとずれていたら採用には至りません。たとえ学歴が高くても、自分のやりたいことが定まらないままでは面接官を納得させるアピールはできないでしょう。
やりたいことがわからなくて悩んでいる方は「やりたいことが見つからない原因は?見つけるための思考や行動を解説」のコラムも読んでみてください。
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学歴ロンダリングに関するFAQ
ここでは、学歴ロンダリングに関するお悩みや疑問をQ&A方式で解消していきます。就活で有利になるために学歴ロンダリングを行うべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
学歴ロンダリングを行って後悔することはありますか?
安易な気持ちで進学先の大学院を決めると後悔する可能性があります。
学歴ロンダリングで大学院に進学すると決めたのであれば、志望業界や志望企業の研究を行い、どの分野の研究が必要か、またそれは自分の興味があることかなど分析をしましょう。目的とずれた進学をしてしまえば就活の役に立つどころか、修士論文で苦労して卒業できないということにもなりかねません。企業研究のやり方は「企業研究ってどうやるの?基本的なやり方と目的を解説」でも解説しているため、あわせて参考にしてください。
学歴ロンダリングは意味ないって本当ですか?
就活・転職の面接では企業や面接官によって評価基準が異なるため、「絶対に意味がある」もしくは「どこの面接でも意味ない」のどちらとも言い切れません。ただし、有名な大学院に進学していれば履歴書でチェックされて、興味を持ってもらえる可能性があります。志望先への就活や転職時の履歴書に書く学歴について知りたい方は「履歴書の学歴欄にはいつからの情報を書けば良い?ポイントや注意点を解説」もあわせてご覧ください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。