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部署異動が行われる理由とは?希望したい場合や拒否できるかどうかも解説
更新日
この記事のまとめ
- 部署異動の理由は、「欠員補充」「組織の活性化」「適材適所で社員の成長を促す」など
- 部署異動によって多くの知識やスキルを習得できるが、評価が下がる可能性もある
- 部署異動を打診された場合、雇用契約に反する場合などを除いて拒否困難が原則
- 部署異動したい場合は、現在の仕事に全力を尽くすと希望が通りやすくなる
「部署異動を断りたい」「△△部署に異動したい」など、部署異動への思いは人それぞれでしょう。異動先が希望の部署ではなかったとしても、自分を成長させるチャンスととらえ、スキルや経験を蓄えることが大切です。このコラムでは、異動したいときにとるべき行動や、異動が決まったときに行うべきことなどについても紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
部署異動とは
部署異動とは、同一企業内で社員の所属部署を変えることを表します。営業部から商品開発部のように関連した部署の異動もあれば、総務部から製造部など関連性が低く、業務内容が大きく変わるような部署異動もあります。
なお、「異動」には職場での地位が変わるという意味もあるため、昇進や降格も異動の1つです。「異動の意味や目的は?種類やメリット・デメリットもご紹介」でも詳しく解説しているので、ご参照ください。
希望を出していないにも関わらず異動となった場合、「左遷では」と考える人もいるかもしれません。しかし、後述しますが異動の理由は企業によって異なるものの、ほとんどが人材育成や組織体制の強化。 部署異動の際は上司との面談がありますので、自分の異動内容について疑問や不安があれば面談時に確認してみましょう。部署異動の理由などは「左遷と異動の違いを解説!希望していないのに命じられた際の対処法も紹介」で実例とともに紹介しています。
部署異動を行う5つの理由
企業が部署異動を行う主な理由は、欠員補充や組織を活性化、社員の成長を促すためといわれています。また、適材適所の人員配置や新規事業の立ち上げに伴って人員を集めているケースもあるでしょう。
1.欠員補充のため
退職者や休職者が出た際、体制を整えるという理由で部署異動を行う企業は多いようです。求人を出すことでも人材を確保できますが、自社についてよく知っている人を後任者にする、迅速に欠員を補充するといった目的から異動を行います。
2.組織を活性化させるため
部署異動には、他部署からの社員を加えて客観的な視点を加える、異なる部署のノウハウを取り入れるといった理由もあります。メンバーが入れ替わると部署の雰囲気が変わり、新たな気持ちで仕事に取り組めるようになるでしょう。
3.社員の成長を促すため
部署異動は、営業や広報、経理、人事などさまざまな仕事を経験できる貴重な機会です。異動により、新しい知識やプレゼンテーション能力、コスト管理のスキル、企画力などが身につきます。
多岐にわたるスキルが身につくことで、社員が活躍できる場が広がります。また、複数の部署に在籍することで、幅広い人間関係を築けるでしょう。
4.適材適所の人員配置のため
企業はより多くの部署を経験させるという理由で異動を行うほか、社員のスキルを踏まえ、「適材適所」の考え方で部署異動を命じる場合もあるようです。英語のスキルがある社員を海外関連部署に異動させるなどのケースが該当します。
5.新規事業立ち上げのため
企業が新規事業を立ち上げる場合、その事業に関連した業務業務の経験がある社員や、スキルが高い優秀な社員に異動を命じて新規事業に取り組む人材を集めます。
部署異動のメリットとデメリット
部署異動には、「知識やスキルを多く習得できる」というメリットと、「慣れない業務のため評価が下がることがある」というデメリットをともないます。以下にその理由を詳しく解説しているので見てみましょう。
部署異動のメリットとは
多くの部署を経験することで知識やスキルを幅広く身に着けられるのが、部署異動の大きなメリットです。1つの部署にいるだけでは分からない、多角的な視野を得られるでしょう。また、環境が変わることで、それまで何らかのストレスのため発揮できなかった力を発揮できるようになる人もいます。
新人の部署異動=力不足と判断されたわけではない
新入社員が数ヶ月や1年ほどで部署異動を言い渡された場合、「力不足と判断されたのではないか」と悩む人もいますが、決してそうとは限りません。新入社員の適性を見て、より成果が出せると判断された部署に異動させるケースがほとんどです。自分に落ち度があるのでは、と落ち込む必要はありません。もし向いていないと判断されたうえでの異動命令であったとしても、成長できるチャンスでると前向きにとらえましょう。部署異動をストレスに感じてしまい退職を考える人もいますが、「新入社員が会社を辞めたいときの対処法は?退職するメリット・デメリット」では、すぐに辞めないほうが良い理由について詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
部署異動のデメリットとは
部署異動の大きなデメリットは、異動先の業務に慣れずパフォーマンスが落ちた場合に評価が下がる可能性がある点です。その結果、「自分は使えない」と自己評価も下がったり、ストレスを覚えて休職などにつながるったりすることも考えられます。
また、部署異動が多い人は、勤務時間帯の変更や異動先の新しいルールに慣れるのに時間がかかる、という問題もあります。
部署異動は基本的に断れない!拒否できるケースとは
部署異動は、拒否できない可能性が高いといえます。契約内容や正当な理由がない限り、部署異動を拒否すると「業務命令違反」になる可能性が非常に高く、懲戒処分の対象になると考えられます。
日本は従業員を簡単に解雇できない代わりに、企業は強力な人事権を持っているのが特徴。雇用期限のない無期雇用として働く以上、基本的には会社の命令にしたがう必要があると考えましょう。
ただし、「雇用契約書で勤務地や職種が限定されている場合」や、「介護や育児などの異動・転勤が難しい場合」などの正当な理由があるときのみ、断れる場合があります。
1.雇用契約書で勤務地や職種が限定されている場合
入社時に勤務地や職種を限定して契約を結び、該当しない地域や部署への異動を命じられた際は、契約違反になるという理由で部署異動を拒否できる場合があります。
「人事異動・転勤の目的とは?メリットや拒否できるケースもご紹介」でも、転勤を命じられた場合の対処法について解説しているためチェックしてみてください。
2.介護や育児の事情から異動・転勤が難しい場合
引越しをともなう部署異動・転勤を命じられた際、介護や育児に支障が出るのであれば拒否できる場合があります。
「労働契約法第3条第3項」には、「労働契約は、労働者および使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。」とあるため、雇用者は従業員のワークライフバランスに配慮しなくてはなりません。なぜ転勤・引越しが難しいのかという理由を具体的に伝え、企業側の理解を得られるようにしましょう。
参照元
e-Gov法令検索
労働契約法
部署異動を希望するときの伝え方
前項で部署異動は拒否できないと説明しましたが、みずから異動希望を出すことはできます。部署を異動したいときは、日々の業務に熱心に取り組んだり異動先の部署で活躍できるスキルを身につけたりと、異動を叶えられるよう業務にまい進しましょう。仕事に対して意欲的な姿勢を見せれば、上司も異動に対して前向きに考えてくれるはずです。
1.日々の業務に熱心に取り組む
部署異動を希望する場合は、まず現在与えられている仕事に全力を尽くしましょう。もしやりがいを感じられなかったとしても、手を抜いたり表情に出したりするのは禁物です。
やる気のない態度をとると「うちの部署には来てほしくない」と周りの社員に思われてしまい、希望する部署への異動が難しくなってしまいます。まずは現在の部署で意欲を持って取り組み、成果を出したうえで異動できるようにしましょう。
2.社内公募があれば積極的に応募する
部署異動を希望する場合、「社内公募に応募する」方法もあります。社内公募は、会社が提示する募集職種や応募条件を見て、社員が自発的に応募する制度です。部署異動は会社からの命令ですが、社内公募はみずから希望を出して部署を変えられるのが特徴です。
そのほかにも、「自己申告制度」や「社内FA制度」などを採り入れている企業もあるため、社内の人事制度を詳しく確認し、チャンスがあれば積極的に応募しましょう。
3.異動先の部署で活躍できるスキルを身につける
前もって異動先の部署で求められるスキルを身に付けておくのもポイントの1つです。異動先の部署で活躍できるスキルを身につけることで、人員補充の際に名前が挙がりやすくなります。しかし、異動先の部署で活躍できるスキルを身につけるために、現在の業務をおろそかにすることは避けましょう。
4.部署異動の希望を伝える前には上司に相談する
いきなり部署異動の希望を伝えるのは避けたほうが無難です。まずは、上司に口頭で相談をしましょう。面談やミーティングといった機会を活用して、部署異動を希望する旨や今後身につけるべきスキルについて話すことをおすすめします。
なお、部署異動を話題にする際、「仕事にやりがいを感じられないため」「部署の人間関係が悪いため」とネガティブな理由を伝えるのは避けてください。「異動しても同じ悩みが生じるのではないか」と悪印象を与えるほか、上司との関係にも支障をきたす恐れがあるためです。「キャリアアップしたい」など前向きな理由を伝えるようにしてください。
異動を希望する際は、熱意だけではなく他部署に移った際どのように貢献できるのかも伝えましょう。活躍する姿をポジティブにイメージしてもらえて、希望が通りやすくなる可能性が高くなります。「異動願いを出すときのポイント!マナーと注意点」でも詳しく解説しているので、合わせてお読みください。
部署異動が決まったら行うべきこと
希望の有無に関わらず、部署異動が決まったときには担当していた業務を引き継ぐ必要があります。また、お世話になった部署とこれから働く部署それぞれで挨拶も行いましょう。
1.業務の引き継ぎ
後任者への引き継ぎは、辞令が出て、異動が正式に決まった時点で行います。内示の時点で引き継ぎの準備をすると良いでしょう。業務マニュアルや引継書などを作成して、書面にまとめるのが望ましい形。社内に所定の引継書用紙があれば、そちらを用いてください。
また、可能であれば、上司を交えて後任者との打ち合わせを行うと良いでしょう。引き継ぎがよりスムーズになります。
2.部署異動前の挨拶
異動前には、現部署の上司や同僚、異動先の上司、取引先の企業担当者などに挨拶します。挨拶のときにお菓子などを配る場合は、日持ちが長く個包装されているものがおすすめです。
取引先への挨拶は直接会ってお礼を述べるべきですが、時間の都合がつかない相手にはメールを送りましょう。今までの感謝のほかに、異動する日や異動先の部署名、後任者について伝えると、異動までの流れがスムーズになります。
3.部署異動後の挨拶
異動後は、新しい部署の上司にあらためて挨拶をします。同僚への挨拶も忘れずに行ってください。その後、上司と打ち合わせたうえ、取引先の企業担当者に着任挨拶をします。
取引先への挨拶の場合、電話やメールで一度やり取りしてから、直接出向くことが望ましいでしょう。また、必要に応じて、社内の他部署の社員にも異動の挨拶を行います。この場合も、上司の指示にしたがうとスムーズです。
会社から部署異動を命じられた場合、「希望とは異なる部署になり、仕事にやりがいを感じられなくなった」「現在の仕事は自分に合わず、会社に行くのがつらい…」となることもあるでしょう。仕事のストレスやモチベーション維持に悩んでいるなら、転職を検討するのも1つの方法です。
転職活動は初めてで何からはじめると良いのか分からない、自分に合う企業を見つけられるか不安という方は、ハタラクティブにご相談ください。
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部署異動希望に関するお悩みQ&A
仕事をしていると、部署異動をする機会もあるでしょう。ここでは部署異動に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。
部署異動したいときは、まず何をすると良い?
まずはじめに、人事制度の確認をしてください。
他部署の空いているポストに応募できる「社内公募制度」があれば、希望の部署へ応募します。社内公募のような制度がない場合は、直属の上司に相談してみましょう。 詳しい方法はこちらのコラム「部署を異動したい場合の相談相手とは?希望を叶えるポイントなどを解説」で紹介しています。
望まない部署異動は拒否できる?
交渉ができる場合もあります。
部署異動の際、基本的に「辞令」より先に「内示」が行われます。辞令になると「業務命令」としての効力があり拒否は難しくなるようですが、「内示」であれば交渉することも可能です。ただし、正当な理由なしには内示取り消しにはならないことが多いようです。 「人事異動の内示を断るのは難しい?断る理由やリスクを紹介」では、拒否ができるケースを詳しく紹介しているので、こちらを参照ください。
どうしても異動したくないときはどうすると良い?
会社がなぜ人事異動を行うのかに着目してみましょう。
部署異動は「異動先でこそ活躍できる」という評価の表れです。 他者からの評価を信じて挑戦してみましょう。しかし、どうしても部署異動をしたくない、と感じるときは、転職をするのも1つの手です。 就職・転職支援サービスのハタラクティブは専任のアドバイザーが応募書類の作成をサポート。内定までの道のりを手厚くフォローします。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。