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フリーターが年収103万円を超えるとどうなる?6つの年収の壁を解説
更新日
この記事のまとめ
- フリーターの年収が103万を超えると、所得税が発生する可能性がある
- フリーターとして働きつつ扶養控除を受けたい場合は、年収103万以下を目指そう
- 年収が106万を超えると、フリーターも社会保険に加入する必要がある
- 年収103万を超えて稼ぎたい場合は、フリーターではなく正社員を検討しよう
- 正社員になると、国民年金だけでなく厚生年金も受け取れるメリットがある
「年収103万超えたらフリーターは扶養を外れてしまう?」「払う税金が増えるの?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。フリーターの年収が103万円を超えると親の扶養から外れて所得税も発生するので、かえって手取り額が減ってしまう恐れがあります。
このコラムでは、年収ごとの壁や社会保険加入のメリットなどを解説。損をしない働き方ができるよう、知識を身につけましょう。
フリーターが年収103万円を超えたらどうなる?
フリーターとして働いていて年収が103万円を超えると、税金の支払い義務が発生する可能性があります。所得税控除を受けたい場合は、年収が103万円を超えないようにしましょう。超えると扶養から外れることになり、支払う税金が増えてしまいます。
所得税がかかる
年収が103万円を超えると、所得税が発生する可能性があります。所得税とは、1年間で稼いだ所得に対してかかる税金のことです。1年間の所得額が103万円を超えると、控除されたあとの所得額に対し、税率が適用されて所得税が算出されます。
「103万円」という金額は、基礎控除額48万、給与所得者控除額55万円の合計のこと。103万を超えたら差し引きする額を超えてしまうため、超えた金額からが所得税の対象となります。
参照元
国税庁
家族と税
年収103万円以上は確定申告をする必要がある
アルバイトやパートで会社に源泉徴収をされていない場合、年収103万円を超えると確定申告が必要になります。また、確定申告と同じ時期に行われる年末調整は、勤務先に12月31日まで在籍している従業員が対象です。年末までにアルバイトを辞めていたとしても、年収が103万円を超えていれば確定申告が必要になるので注意しましょう。
年収103万円以下でも確定申告しなければいけない場合もある
103万円以下でも確定申告をしなければいけない可能性があります。「給与以外の収入を得ている場合」「源泉徴収をされているのに年末調整をしていない」「年末前に退職した」などの理由に当てはまる場合です。上記理由に該当する場合、103万円以上の収入を得ていたり、逆に源泉徴収で多く払い過ぎていたりする場合があります。当てはまるものがあれば確定申告が必要になる可能性があるので、しっかりと確認しておきましょう。
親の扶養に入っている場合は親の税金が高くなる
フリーターをしながら親の扶養に入っている方もいるでしょう。親の扶養に入った状態で年収103万円を超えると、親の支払う税金が高くなってしまいます。理由は、扶養に入っている家族が103万円を超えてしまうと扶養対象外となり、扶養控除が利用できなくなってしまうからです。
そのため、扶養控除を利用できずに税金が高くなり、親に負担をかける恐れがあると覚えておきましょう。
フリーターが年収103万円の壁を超えた場合については、「フリーターが払う税金とは?払い方やシミュレーションも紹介」のコラムも参考にしてください。
年収103万円以下のフリーターも一人暮らしできる?
年収103万円以下で親の扶養に入っている場合も、一人暮らしをすること自体は可能です。ただし、一人暮らしには初期費用や引っ越し費用、日々の生活費などでまとまったお金が必要なため、年収103万円以下では生活に余裕がなくなってしまう恐れがあります。そのため、一人暮らしを考えているなら扶養を外れて稼いだり、正社員就職したりする必要があるでしょう。フリーターの一人暮らしについては、「フリーターの一人暮らしはきつい?審査や家賃の気になる疑問を解決!」のコラムを参考にしてみてください。家賃の目安や月々の生活費について解説しています。
フリーターの方が気をつける6つの年収の壁
フリーターとして働く場合、年収によって課税の種類や控除の金額・種類が異なります。ここでは、6つの年収の壁について解説します。
フリーターが気をつける年収の壁
- 100万円の壁
- 103万円の壁
- 106万円の壁
- 130万円の壁
- 150万円の壁
- 201万円の壁
1.100万円の壁
親に扶養されているフリーターの方が年収100万円を超えると、住民税が発生します。ただし、住んでいる都道府県や自治体によって対象となる年収は異なり、93万円~1000万円と幅があるのが特徴。
毎月8〜9万円以上稼いでいると住民税を支払うことになるため、多くの人が該当しているのが実情です。自治体のWebサイトで割合などを確認できるようになっているため、確認してみてください。
2.103万円の壁
親の扶養に入っているフリーターの方が年収103万円を超えると、住民税に加えて所得税が発生する可能性があります。
しかし、学生であれば勤労学生控除を利用して所得税や住民税を支払わずに済む場合もあるので、自分が勤労学生個控除に当てはまるかを確認してみましょう。
3.106万円の壁
フリーターが年収106万円を超えると、条件によっては社会保険の加入義務が発生します。厚生労働省による社会保険適用拡大特設サイトの「社会保険適用拡大対象となる事業所・従業員について」によると、社会保険の対象となる要件は以下のとおりです。
- ・従業員数が51人を超える会社で働いている
- ・週の所定労働時間が20時間以上30時間未満(残業時間は含まない)
- ・1ヶ月の賃金が8.8万円を超える(手当、賞与は含まない)
- ・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
- ・学生ではない
上記条件を満たして社会保険に加入した場合、社会保険料の半分を自分の給料から払うことになります。その結果、手取りが減ってしまう可能性があることを念頭に置きましょう。
参照元
社会保険適用拡大 特設サイト
トップページ
4.130万円の壁
フリーターの年収が130万円以上になると、親の扶養から外れてしまい、社会保険に加入しなければいけない可能性があります。年収が130万円を超えた場合は、先述した社会保険の要件すべてを満たしていなくても加入対象になる場合があるのです。
社会保険料を自分で負担して支払わなければならないため、扶養内で働きたいと考えているフリーターの方は注意しましょう。
「年金の壁」対策に当てはまる金額とは?
年金の壁対策は、アルバイトやパートで働いている人が社会保険で手取りが減ってしまうことを気にすることなく働けるよう、2023年10月より新たな「年収の壁対策支援」として発表されました。主に「年金の壁」対策に当てはまるのは、年収106万円と130万円の壁が対象となっています。
ただし、すべての企業が対象になっているわけではないので、自分の勤務先が対策を行っているかを確認してみましょう。
参照元
首相官邸
年収の壁、突破へ
5.150万円の壁
フリーターの年収が150万円を超えると、配偶者控除が受けられなくなります。「配偶者控除」とは、労働者に配偶者がいる場合、生活費用の負担を考慮して、所得から一定金額を控除する制度のことです。
配偶者控除の適用外になると、家計全体の税金の負担額が以前よりも増加してしまいます。
6.201万円の壁
年収201万円を超えると、配偶者特別控除が受けられなくなります。配偶者特別控除は、先述した年収150万円を超えたあとは、所得に応じて徐々に減額されていくのが特徴。年収201万円は配偶者特別控除を受けられる最も高い年収額といえます。
「フリーターが親の扶養を外れるとどうなる?抜けるタイミングや手続きを解説」でも、フリーターが扶養から外れる条件について解説しています。現在親の扶養に入っているフリーターの方は、こちらもあわせてご一読ください。
フリーターが社会保険に加入する3つのメリット
「フリーターが社会保険に入る必要はある?」とお悩みの方もいるでしょう。しかし、社会保険に加入すると支払う保険料は増える一方で、受けられる恩恵も増えます。ここでは、社会保険に加入する3つのメリットをまとめました。
フリーターが社会保険に加入する3つのメリット
- 年金受給額が増額する
- 健康保険のサポートが増える
- 厚生年金が支給される可能性がある
1.年金受給額が増額する
社会保険料を支払った分、その金額に応じた厚生年金を受け取れます。「フリーターで将来が不安」とお悩みの方も、将来的な安心感を得られるでしょう。
2.健康保険のサポートが増える
社会保険で受けられる健康面のサポートは、国民健康保険よりも手厚いといえます。業務外の病気・けがによって長期間働けなくなった場合に受給できる傷病手当金や、出産で会社を休む際に受け取れる出産手当金は、社会保険に加入したからこそ受けられるサポートです。
また、会社で加入する健康保険組合によっては、人間ドックの補助や保養所・レジャーの割引なども利用できます。
3.厚生年金が支給される可能性がある
条件によっては、病気やけがによって後遺症などが残ったときに障害厚生年金を受け取れる場合があります。障害厚生年金は、切り替え前の障害基礎年金よりも補助を受けられる金額・範囲が充実している傾向にあるのが特徴。また、遺族厚生年金制度もあるので、万が一のときも安心できるでしょう。
厚生年金のメリットについて詳しく知りたい方は「フリーターが厚生年金に加入する条件とは?メリット・デメリットも解説」のコラムを参考にしてください。
フリーターが年収103万円を超えたら正社員で働くことを考えよう
フリーターとして働くなかで年収が103万円以上であれば、正社員になることを検討してみましょう。正社員になれば収入も上がり、そのほかの待遇も改善される可能性があります。
ボーダーを気にして働くと、それ以上の収入アップはなかなか望めないでしょう。また、うっかり上限を超えてしまうと差し引かれる金額が増えて損をする恐れがあります。
正社員になる5つのメリット
正社員になる主なメリットは、収入が増えることも含めて主に5つです。あなたの生活を向上させるメリットが多いので、正社員を目指すことをおすすめします。
フリーターが正社員になるメリット
- 給与や年収が増える
- ボーナスや退職金が支給される
- 雇用が安定する
- 保障が充実する
- 福利厚生・待遇が良い
1.給与や年収が増える
正社員はフリーターの働き方と比べると、給与や年収が高い傾向にあります。また、昇給や昇格の制度も整っていることが多く、正社員になってからも収入アップが見込めるでしょう。
もらえる賃金が増えれば経済的な余裕が生まれ、生活の質を上げられたり趣味やプライベートな時間を充実させられたりすることも期待できます。
2.ボーナスや退職金が支給される
正社員になれば、ボーナスが支給される可能性があります。フリーターで働いている場合、ボーナスを支給してくれる会社は少数です。ボーナスをもらえることは、正社員になる大きなメリットといえます。
また、勤続年数に応じて退職金を受け取れるのも正社員の強みです。老後の生活も安心といえるでしょう。
3.雇用が安定する
無期雇用社員になれば雇用が守られ、安定した環境で働けます。
一方、フリーターは期間に定めがある有期雇用であることが多く、会社が経営不振になったときなどに解雇されたり契約更新を打ち切られたりするリスクがあるでしょう。
4.保障が充実する
社会保険や厚生年金に入ることになり、加入前よりも手厚い保障を受けられます。もしものときのサポートも充実しているので安心です。
5.福利厚生・待遇が良い
正社員に対し、アルバイトよりも充実した福利厚生・待遇を用意している企業もあります。正社員だからこそ受けられるサポートもあるでしょう。
会社によっては、少ない負担で住める社員寮が用意されていたり、食事補助や家賃補助が出たりすることもあるようです。
フリーターから正社員になるための3つのポイント
フリーターのままでは確定申告が必要だったり、社会保険の対象外で将来が不安定だったりします。正社員になったほうが安定して働けるため、ここではフリーターから正社員になるための3つのポイントをご紹介します。
フリーターが正社員になるためのポイント
- 就職活動を早めに始める
- アルバイト経験から強みを見つける
- 就職エージェントのサポートを受ける
1.就職活動を早めに始める
フリーターから正社員にを目指すなら、できるだけ早く就職活動をスタートさせましょう。特に、資格や経験がない場合は、年齢が若いほうが就職に有利な傾向にあるといえます。年齢が若いことは、企業にとって「伸びしろがある」という評価ポイントの一つになるからです。
一方、年齢を重ねている人材に対して企業は即戦力であることを求めるため、経験・スキルが求められやすくなります。今までの経験で活かせるものがないかを考えたり、業務に役立つ資格の取得を目指したりするのがおすすめです。
2.アルバイト経験から強みを見つける
アルバイトとして経験してきたことも、就活においてアピールポイントになります。自分がやりたいと思っている仕事に、今までの経験が活かせるかどうか考えてみましょう。
また、具体的な業務経験以外にも、自分の強みとしてアピールできる能力が見つけられることも。たとえば、従業員同士の仲を取り持つことが得意であれば、「調整力」や「コミュニケーション能力」が強みだといえます。事務仕事をほぼ間違いなくこなしていれば、「正確性」「処理能力の早さ」を強みとして主張できます。
3.就職・転職エージェントのサポートを受ける
効率良く就活を進めるために、就職・転職エージェントを利用するのも一つの手です。フリーターからの就職に強いエージェントも存在します。
就職・転職エージェントは、就活全般をサポートしてくれる民間のサービスです。キャリアの相談や仕事探し、面接対策など、幅広い支援が受けられます。また、プロの視点からアドバイスを受けられるのもメリットの一つといえるでしょう。
「収入103万円では生活が厳しい」「103万超えたら…と上限を気にせずに働きたい」と考えているフリーターの方は、正社員として就職することを検討してみてください。
正社員への就職を目指す方は、ぜひハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、若年層に特化した就職・転職エージェントです。未経験OKの求人も多数取り扱っています。
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フリーターの「103万円の壁」に関するQ&A
「103万円の壁」について、よく分からず不安に思う方もいるでしょう。ここでは、フリーターの人が知っておくべき「103万円の壁」について、Q&A方式で紹介します。
年収103万円の場合、月の手取りはいくらですか?
約8万5,000円になります。月の手取りが8万円の場合、税金がかからない可能性が高いので、額面給与と手取りの給与がほぼ同じです。
年収が100万円を超えた際は、住民税が発生します。たとえば、手取り給与が8万5千円なら、住民税を引く前の額面はもう少し多いです。8万5千円×12ヶ月=102万円ですが、住民税を含めると103万円を超える可能性があるので注意しましょう。
住民税については「収入が103万を超えたら税金はいくら払う?働き損にならない方法を解説!」で解説しています。
103万円を超えた場合はどうしますか?
103万円を超えると所得税が発生しますが、特に手続きをする必要はないでしょう。所得税は会社が行う年末調整で計算され、年末調整後の給与から引かれます。
ただし、配偶者が年末調整で配偶者控除の申請をしている場合は、配偶者の年末調整をやり直す必要があります。配偶者控除については「配偶者控除とは?計算方法や対象条件などについて紹介!」のコラムがおすすめです。
アルバイト先が変わったらどうなりますか?
103万円の対象は1月〜12月なので、アルバイト先が変わっても引き続きカウントされます。アルバイト先の変更で給与が上がり、年初の想定が変わることもあるでしょう。
アルバイトを辞めるときは、源泉徴収票の発行を依頼し、収入を確認するのがおすすめです。源泉徴収票については「源泉徴収票はいつもらえる?必要になるタイミングと届かないときの対処法」で解説しています。
アルバイトを掛け持ちしている場合、年末調整はどうしたら良い?
年末調整はメインのアルバイト先で行います。すべての収入を合計して年収を計算してみてください。年収が103万円未満の場合、所得税は源泉徴収されていないので、基本的に「扶養控除等(異動)申告書」を年末調整で提出すれば問題ありません。「フリーターは年末調整の対象?掛け持ちの場合は?確定申告との違いを解説」で詳しく解説していますので、参考にしてください。
アルバイトの掛け持ちで生計を立てるなら、正社員への就職を考えるのがおすすめです。未経験可の求人を多数紹介しているハタラクティブへご相談ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。