アルバイト先で保険証はいつもらえる?社会保険の加入条件も解説

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【このページのまとめ】

  • ・アルバイトやパートでも、健康保険に加入して保険証を持つことは可能
  • ・条件を満たせば、アルバイトやパート勤務であっても社会保険に加入する必要がある
  • ・アルバイトは「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労災保険」などに加入できる
  • ・アルバイトが保険証を持たないと、医療費負担や身分証明で不利益がある
  • ・アルバイト先で社会保険に加入した場合、保険証は2週間程度で発行されるのが一般的

「アルバイトでも保険証はもらえるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。アルバイトやパートの方でも、条件を満たせば健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険・介護保険の5種類の社会保険に加入できます。このコラムでは、フリーターの方向けに社会保険の仕組みをご紹介するとともに、加入条件やメリット、手続きの仕方などについて解説します。自分が加入すべき保険を知り、最適な働き方を考えましょう。

アルバイトの社会保険の適用範囲が拡大

近年、働き方の多様化や女性・高齢者の社会参加により、アルバイトやパートなどの非正規労働者として働く人が増加傾向にあります。このような背景から、社会保険が適用となる事業所の範囲や対象者、条件が拡大されました。変更内容や現在の社会保険の適用条件を以下にまとめましたので、アルバイトでも保険証をもらえるか気になっている方は、自分がどの条件に該当しているか参考にしてください。

変更された点

2016年9月30日までは、週に30時間以上働く人が社会保険(厚生年金保険・健康保険)の加入対象者とされていました。しかし、非正規労働者の雇用拡大にともない、対象となる条件が以下のように拡大。これにより、アルバイトやパートでも社会保険に加入できる人が増えました。

2016年10月1日から

所定労働時間が週30時間以上であるという条件に加えて、「所定労働時間が20時間以上」「月額賃金が8.8万円以上」「雇用期間の見込みが1年以上」「学生以外」「従業員規模が501人以上の企業に勤務している」というすべての条件を満たす人が対象となりました。

2017年4月1日から

2017年4月1日からは、先述の条件をすべて満たしたうえで、従業員規模が500人以下の企業においても、労使合意がされれば社会保険が適用されるようになりました。その結果、中小企業で短時間勤務をしているアルバイト・パート勤務の人でも、社会保険に加入し保険証をもらえるようになったのが大きな変更点です。

対象者

アルバイトやパートで働く短時間労働者は、以下に述べるいずれかに該当し、かつ必須要件すべてを満たした人が社会保険適用の対象となります。

・従業員数が常時501人以上の会社に勤務
・従業員数が常時500人以下の会社のうち、労使で合意がなされている会社に勤務

自分のアルバイト先が保険証をもらえる対象となっているか分からないという方は、勤務先の窓口に問い合わせてみましょう。もしくは、日本年金機構ホームページが提供している「適用事業所検索システム」でも確認できます。

必須要件

アルバイトやパートで働く人の社会保険加入における必須要件は、以下の4項目になります。

1.週当たりの所定労働時間が20時間以上であること(残業時間は含めない)
2.所定内賃金が月額8.8万円以上であること(通勤手当、残業代、賞与などは含めない)
3.雇用期間の見込みが1年以上であること(雇用期間が1年未満であっても、契約更新の可能性がある場合を含む)
4.学生でないこと(通信、夜間、定時制の学生は除く)

上記の内容は、アルバイトやパートを始める際に企業と交わした「雇用契約書」などで確認できます。自分の契約状況が不明でアルバイトでも保険証をもらえるかどうか分からないという方は、職場の責任者に相談してみましょう。

参照元
政府広報オンライン
パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象が広がっています

アルバイトでも関係ある!社会保険とは

「社会保険制度」は、日本における社会保障制度の一つ。国民が生活で直面し得る病気や怪我、失業、老後の生活といったさまざまなリスクに対して公的機関が費用の一部を保障する制度です。正社員だけでなくアルバイトやパート勤務であっても、加入条件を満たすことで社会保険が適用されます

アルバイトでも加入できる社会保険の種類

一般的に、アルバイトやパートの方が加入できる社会保険には以下の5種類があります

健康保険

公的医療保険である健康保険は、会社に勤める人が一定条件を満たす場合に加入できる保険です。アルバイトやパートであっても加入すると健康保険証が発行され、医療費が3割負担になります。

厚生年金保険

公的年金保険である厚生年金保険は、老後や障害を負ったとき、被保険者が死亡したときの保障となる保険です。アルバイトやパートも含む会社勤めの人が一定条件を満たした場合に加入でき、支払った保険料に応じて老後の年金の受給金額が変わります。
一方、会社に雇用されていない場合に加入しなければならないのが国民年金です。20歳以上60歳未満のすべての国民が加入しなければならない保険となっており、保険料を納めることで老後に基礎年金が受け取れます。公的年金保険については、厚生年金保険か国民年金のいずれかに加入しなければならないことを理解しておきましょう。

雇用保険

雇用保険は、被保険者が失業して再就職を目指す場合に失業給付が受けられる保険です。アルバイトやパートでも「週20時間以上働いている」「31日以上の期間を雇用されている」などの一定条件を満たせば加入でき、保険料は給与から自動的に天引きされます。
雇用保険について詳しく知りたい方は「雇用保険に加入義務はあるの?加入条件や保険の意味を解説!」も参考にしてください。

労災保険(労働者災害補償保険)

労災保険は、労働者がアルバイトやパート勤務中に怪我をしたり病気になったりしたときに治療費を保障する保険です。保険料はすべて会社負担となり、「労災」が適用されると医療費が全額支払われるのがポイント。また、労働者が死亡した場合は被保険者の遺族が給付金を受け取れます。

介護保険

介護保険は、被保険者が要介護状態になったときに介護費用を保障する保険です。日本に住む40歳以上のすべての人に加入義務があります。会社員の場合、40歳を過ぎると自動的に給与から健康保険料に上乗せする形で介護保険料が差し引かれるため、難しい手続きは必要ないことが一般的です。

求人票に「各種保険完備」と記載されている場合、上記の5種類のうち「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労災保険」の4つが完備されていることを示しています。アルバイト先で保険証をもらいたいと考えている方は、応募の際にチェックしておくと良いでしょう。

社会保険への加入は条件を満たせばアルバイトでも必須

正社員やパート・アルバイトなどの雇用形態に関わらず、一定の条件を満たす場合は社会保険への加入が義務付けられており、加入者は保険料を負担する必要があります。中には「保険料が高いから払いたくない」「病院に行かないからアルバイト先で保険証を発行してもらう必要はない」と考える方もいますが、加入するかどうかを自分で選択することはできません。配偶者の扶養に入りたいからアルバイト先で社会保険に加入したくないという場合は、加入条件と照らし合わせて働き方を調整する必要があります。

自分がアルバイト先で社会保険に加入しているか確認する方法

自分がアルバイト先で社会保険に加入しているか確認したいときは、給与明細の「控除」の欄をチェックしましょう。社会保険に加入している場合、前述した社会保険の項目のうち該当する保険料が記載されています。加入条件を満たしているにも関わらず保険料が天引きされていない場合は勤務先に確認しましょう。なお、保険料の徴収は入社の翌月からとなります。

2カ所でアルバイトをしている場合は?
複数の会社に勤務している場合でも、社会保険に加入する会社は一つだけです。2カ所でアルバイトをしている場合、給与が多い方の会社で加入することになります。給与が少ない方の会社には「もう一つのアルバイト先で社会保険に加入して保険証をもらっています」と伝えましょう。
複数のアルバイトを掛け持ちしている方は、社会保険以外にも注意すべき点があります。「バイト掛け持ちフリーターは税金や確定申告に注意!正社員になるメリット」の内容も参考にしてください。

アルバイトをする人が保険に加入しない場合の問題点

保険料を払いたくないという理由から勤務先の社会保険に加入せず、国民健康保険や国民年金にも加入しない場合、いわゆる「無保険」状態になります。また、うっかり手続きを忘れていたという理由で、自分では気づかないうちに無保険状態になっているケースも。アルバイトやパートの方が無保険状態になり保険証を持たない場合、医療費や身分証明について以下のような問題が生じることを理解しておきましょう。

医療費が全額自己負担になる

アルバイトで働く人が保険証がない状態で医療機関を受診した場合、医療費を全額自己負担で支払わなければなりません。一方、保険証を所持している「被保険者」が受診した場合は、医療費の1~3割を本人が負担するだけで済みます。医療費の金額は病気や怪我の程度によって違いますが、長期にわたる通院や手術、入院などをともなうとかなりの高額に。これはアルバイトで働く人にとって大きな負担です。保険証を持たないことにより、万が一のときに身体だけではなく、金銭面での不安が大きくなってしまうリスクがあります。健康保険に加入しない場合の問題点については「退職後に健康保険へ入らないとどうなる?保険の種類と手続きを解説!」も参考にしてください。

身分証明書として使用できない

一般的に、運転免許証・保険証・パスポート・マイナンバーカードなどが身分証明書として認められています。中でも保険証は、年齢や性別を問わずに多くの人が簡単に持てる保険証の一つです。アルバイトで働く人がパスポートや運転免許証などほかの身分証明書を持っていない場合、保険証がないと口座開設や携帯電話の契約、公的機関での書類発行申請などにおいて本人確認を行うことが難しくなります

保険料の支払いが難しい場合
「フリーター生活が厳しい」「保険料を支払う余裕がない」という状況であっても、保険料を支払わないという選択はおすすめできません。どうしても保険料の支払いが難しい場合は、保険料の軽減や免除ができるかどうか、市役所の国民健康保険窓口か社会保険事務所で相談するのが賢明です。未申請のまま滞納していると、社会保険の資格喪失日の次の日まで遡って保険料を請求されるケースもあるので注意しましょう。

アルバイト先で社会保険に加入するメリット

アルバイト先で社会保険に加入し保険証をもらいたいと考えているものの、具体的にどのような利点があるのかよく分からないという人も少なくありません。健康保険や厚生年金保険に加入するメリットを詳しくご紹介します。

健康保険に加入するメリット

アルバイト先で健康保険に加入すると、保険料や医療給付について以下ようなメリットがあります。

保険料が半額負担で済む

国民健康保険の保険料は本人が全額負担するのが基本です。一方、社会保険に加入している場合は、アルバイト先の会社が保険料の半額を負担してくれるため、国民健康保険に比べて個人の負担額が少なくなります

医療給付が充実している

アルバイト先で健康保険に加入すると、傷病手当金や出産手当金といった医療給付が受けられます。医療給付は賃金の3分の2程度。国民健康保険の場合は、傷病手当金や出産手当金の給付はありません。

厚生年金保険と一緒に加入できる

健康保険と厚生年金保険は、原則として同時に加入できます。一定条件を満たしていればアルバイト先の会社が一括して手続きを行うため、被保険者の負担が少ないのが利点です。また、健康保険には扶養制度があるため、被保険者が扶養している家族にも保険証が発行され保険給付が受けられます。国民健康保険には扶養という概念がないので、健康保険に加入することで世帯全体の保険料の負担を抑えられるのもメリットです。

厚生年金保険に加入するメリット

アルバイト先で厚生年金保険に加入すると、年金の支給について以下のようなメリットがあります。

将来受け取れる年金額が増える

厚生年金は、雇用形態に関わらず在職年数や在職中の給与に基づいて算出されます。国民年金の基礎年金に加えて厚生年金が上乗せされるため、同じ給与額であれば、アルバイト先で厚生年金保険に加入している方が将来受け取れる年金額が多くなります

障害年金・遺族年金の支給対象が広い

厚生年金は、国民年金と比較して障害年金や遺族年金の支給対象が広くなっています。国民年金の場合、障害基礎年金の支給対象は障害等級1~2級のみですが、厚生年金の場合は、障害等級が3級であっても一時金が支給されます。また、遺族基礎年金の支給対象は、国民年金の場合は配偶者と子まで。一方、厚生年金の場合はアルバイトであっても配偶者と子だけでなく父母や孫、祖父母までが対象となります。

正社員には社会保険のほかにもメリットがある
加入条件を満たせばアルバイトやパートでも正社員と同様に社会保険に加入できますが、正社員には社会保険以外にも安定した雇用や給与水準の向上、各種手当など多くのメリットがあります。安定した生活を目指したい方は、「アルバイトと正社員の違いとは?メリット・デメリットや面接対策などを解説」「正社員の平均給料はどれくらい?派遣やフリーターとの差は?」を参考に、正社員としての就職も検討してみましょう。

アルバイト先で社会保険に加入するデメリット

アルバイト先で保険証をもらえる以外にも、充実した医療給付や将来受け取れる年金が増えるなどさまざまなメリットがある社会保険。しかし、社会保険に初めて加入する場合、生活にどのような影響があるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは、社会保険に加入したときに考えられるデメリットについて解説します。

手取り給与が減る

アルバイト先で社会保険に加入すると、自動的に毎月の給与から社会保険料が天引きされるのが一般的です。これまで配偶者や親の扶養内で働いていた場合、以前と比較して手取り額が少ないと感じる可能性があります

配偶者の家族手当が支給停止になる場合がある

企業によっては、家族手当の支給範囲を「社会保険の被扶養者」としているケースがあります。配偶者が勤務先から家族手当を支給されている場合、アルバイト先で社会保険に加入することにより支給対象外となる可能性があるので注意が必要です。配偶者の家族手当について確認し、世帯全体の収入を考慮したうえで加入を検討するようにしましょう。

社会保険料のほかに税金の支払い義務が発生する場合も
アルバイトであっても一定額以上の収入があれば、保険料のほかに税金を支払う必要があります。手取り額が減ることに目が行ってしまいがちですが、支払わないことで将来不利益を被ることも。「フリーターが払う税金はいくら?年金や保険料の払い方についても解説」を参考に、自分が払うべき金額を把握しておきましょう。

アルバイト先での社会保険加入に必要な手続き

健康保険や厚生年金保険の加入手続きは、基本的にアルバイト先の会社が行います。しかし、自分が加入していた保険によっては、資格喪失手続きが必要になる場合も。自分がどのパターンに当てはまるかを以下で確認しておきましょう。

国民年金に加入している場合

国民年金から厚生年金保険への切り替え手続きは、アルバイト先の会社が年金事務所へ届け出ることにより自動的に行われます。入社時に「マイナンバー」や「年金手帳(原本もしくはコピー)」など必要書類を提出するよう指示があるので、早めに準備しておきましょう。

国民健康保険に加入している場合

国民健康保険から健康保険への切り替え手続きも、基本的にはアルバイト先の会社が行います。ただし、国民健康保険の資格喪失の届け出は自分で行わなくてはなりません。脱退手続きは資格喪失から14日以内に行う必要があります。脱退日が決まり次第、お住まいの自治体の役所で手続きを行いましょう。
国民健康保険の脱退手続きについて詳しく知りたい方は「会社に入ったら保険証の手続きを!社会保険への切り替え方法」も参考にしてください。

配偶者の健康保険に加入している場合

配偶者が加入している健康保険の被扶養者となっている場合は、配偶者の勤務先を通じて資格喪失の届け出を行い保険証を返却する必要があります。配偶者の勤め先の担当者にその旨を伝え、提出物や手続きの期限について確認しましょう。

配偶者の扶養を外れるときの注意点
配偶者の扶養から外れる場合、給与から差し引かれる金額が増えるため年収によっては手取り額が減ってしまうことも。「フリーターが扶養を外れるのはいくらから?4つの条件やボーダーを解説」を参考にしながら、家計全体を考えた働き方を検討してみてください。

アルバイト先の健康保険の保険証はいつもらえる?

アルバイト先で健康保険に加入した場合の保険証の発行は、1~2周間程度かかるのが一般的です。早めに欲しい場合は、アルバイト先の担当者に相談してみることをおすすめします。万が一、病院を受診した際に新しい保険証が手元になかった場合は、保険証が届き次第病院・薬局の領収書を持って病院で手続きをすれば、医療費の払い戻しを受けることが可能です。

国民健康保険は即日交付が可能
国民健康保険の手続きは各自治体が窓口となっているため、基本的に即日交付が可能です。ただし、即日交付には本人もしくは住民票上において同一世帯である方の身分証明書が必要となります。自治体によっては、身分証明書がない場合の保険証発行は簡易書留郵便で住民票の登録住所へ郵送となり、保険証の受け取りまでに時間がかかることも。まずは住居地を管轄する自治体のWebサイトを確認してみましょう。

アルバイト先で保険証をもらえない場合は?

アルバイト先の社会保険の加入条件を満たしていない場合は、国民健康保険に加入できます。日本では国民皆保険制度が導入されているため、「いずれかの健康保険に加入している」「生活保護を受けている」「後期高齢者医療制度の対象者である」などの理由がない限りは、必ず国民健康保険への加入が義務付けられているので注意が必要です。社会保険の適用がない会社でアルバイトをするときや家族の扶養を外れるときは、すみやかに国民健康保険加入の手続きをしましょう。

国民健康保険とは

国民健康保険は、各市区町村が運営する医療保険です。扶養に入っていない無職の人や個人事業主、社会保険の対象とならない人などが加入できます。健康保険と同様、保険証があると自己負担額が3割程度(年齢によって割合が変わる)になります。

国民健康保険の加入手続き

国民健康健康保険へ加入する場合は、各市区町村の役場の国民健康保険窓口で申請するのが基本となります。申請理由によっては窓口が異なることもあるため、事前に管轄の市区町村役所まで問い合わせておくと良いでしょう。申請に必要なものは以下のとおりです。

・健康保険の資格喪失証明書(加入していた健康保険を外れる場合)
・個人番号確認書類(マイナンバーカードや通知カード)
・本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
・印鑑

国民健康保険証は、必要書類に不備がなければ窓口で即日発行されます。

加入条件を満たすのに保険証をもらえないときは
アルバイト先の社会保険の加入条件を満たしているにも関わらず加入していなかったことが発覚した場合、遡って加入する必要があります。ただし、社会保険料支払いの時効は2年となっているため、それ以上遡って加入することはできません。
社会保険の未加入を放置する企業は罰則の対象となる可能性があります。加入について不明な点がある場合はアルバイト先に問い合わせてみましょう。

アルバイト先の保険証の切り替え手続きが必要なとき

アルバイト先で保険証をもらった後、自分自身の状況変化やライフイベントによって保険の移行手続きが必要になる場合があります。どのようなタイミングで何の手続きをすれば良いのかを把握しておきましょう。

次の就職先が決まった場合

アルバイトを退職した時点で、それまで加入していた健康保険の適用資格は喪失します。退職した翌日から前職の保険証は使用できなくなるので、退職日が決まり次第すみやかに返却しましょう。失効した保険証を使用した場合、後日健康保険組合から返還請求が届きます。その後、改めて新しく加入する健康保険組合への申請が必要になるので注意しましょう。
アルバイトを退職した翌日に新しい会社へ入社することが決まっている場合は、前のアルバイト先に保険証を返却するだけで構いません。新しく加入する健康保険の手続きは、新しい会社の指示に従って行います。その際、同じ保険に加入する扶養家族がいれば、その旨を申請しましょう。

退職した後次の就職先が未定の場合

アルバイトを退職した後次の仕事がまだ決まっていない場合は、以下の3つから自分に合った保険を検討しましょう。

1.国民健康保険に切り替える
アルバイトを退職すると同時に国民健康保険に加入する方法です。社会保険の受給資格を喪失すると、自動的に国民健康保険へ加入することになり、国民健康保険の保険料が発生します。移行手続きは、資格喪失後14日以内に各市区町村役場の国民健康保険窓口で行いましょう。このとき、前のアルバイト先から発行される健康保険の資格喪失連絡票や退職証明書など、退職した事実を確認できる書類の提出が必要です。

2.健康保険の任意継続
健康保険の任意継続という方法もあります。これは、退職した後も前のアルバイト先の健康保険を最長2年間継続できる制度です。保険料は会社負担分がなくなるので在職時の約2倍になりますが、任意継続にすると在職中と同じ内容(給付金・人間ドック・本人負担など)の保障が受けられます。また、被保険者1人分の保険料で家族も加入継続できるため経済的です。特に、扶養家族が多い場合は国民健康保険に加入するより保険料が安くなる可能性も。任意継続手続きは、アルバイト先を退職した次の日から20日以内に社会保険事務所で行いましょう。細かい条件は加入していた保険協会によって異なるので、不明点があれば事前に確認しておくと安心です。
健康保険の任意継続については「退職後はどうする?健康保険の任意継続」でも詳しく解説しています。

3.親や配偶者の扶養に入る
アルバイトを退職後すぐに就職する予定がなければ、親や配偶者といった家族の扶養に入るという選択肢もあります。ただし、被扶養者になるには以下の条件を満たしている必要があります。

<前提条件>
被保険者により生計を維持されていること

<生計維持の基準>
・対象者の年収が130円未満であること
・同一世帯の場合、対象者の年収が被保険者の年収の2分の1未満であること
・別居している場合、対象者の年収が対象者の被保険者からの仕送り額未満であること

家族が加入している健康保険によっては、失業給付中だと条件を満たさず扶養に入れない場合があります。詳しくは家族の勤務先の担当者に問い合わせてみるのがおすすめです。

住所や名字が変わった場合

住所や名字が変わったり、結婚や出産などで扶養家族の人数が変わったりした場合にも届け出が必要です。国民健康保険に加入している人は各自治体の国民健康保険窓口、社会保険に加入している人はアルバイト先の担当者、任意継続の人は社会保険事務所へすみやかに申し出てください。

こんなときどうする?保険証・保険に関するお悩みQ&A

ここではアルバイトやパートの方向けに、保険証や保険に関するお悩みをQ&A方式で解決します。

保険証を所持する理由は?

保険証を持っていると、医療費が高額になってしまった場合に安心。
保険証を持っていない状態で医療サービスを受けた場合、発生した治療費はすべて自己負担になりますが、保険証を持っていれば一部負担で済むからです。また、保険証は身分証明にもなるので、保険証は必ず所持しておきましょう。詳しくは「フリーターも正社員も変わらない!?保険証を所持しておくメリットとは」をご参照ください。

怪我をして休業することになりました。

社会保険に加入していると、病気や怪我により仕事を休まなければならなくなったとき、健康保険から「傷病手当金」が支給されます。給与の3分の2の手当を最大1年半、継続して受け取ることができます。給付には「療養のための休業である」「仕事につけない状態である」「連続する3日を含めて4日以上休んでいる」「休業期間に給与が支払われていない」の4つの条件が必要。国民健康保険にはこの制度がないため、いざというときのためにも健康保険に加入していると安心です。このコラム内の「健康保険に加入するメリット」の項目もあわせてご覧ください。

アルバイトで健康保険に加入する方法を教えてください。

主に下記の3つの方法があります。

・アルバイト先で社会保険に加入する
所定労働時間が正社員の4分の3以上であれば、アルバイトでも社会保険への加入が可能です。

・親の健康保険の被扶養者になる
年収が130万円以下の場合は、親の扶養に入るという選択肢もあります。

・国民健康保険に加入する
社会保険の対象とならない人や扶養の条件を満たさない人は国民健康保険に加入しましょう。

詳細は「フリーターが健康保険に加入する方法とは?」で説明しています。

任意継続と国民健康保険、どちらの保険料が安いですか?

任意継続の保険料は退職時の月収によって決まり、原則2年間同じ金額です。
扶養している家族がいる場合、何人いても保険料はかかりません。一方、国民健康保険の保険料は基本的に前年の所得に応じて決定。自治体によって保険料の算定方法が異なり、該当すれば保険料の減免を受けられる場合があります。国民健康保険については「知っておきたい国民保険の仕組み」でも解説していますのでご覧ください。

アルバイトやパートで働いていると、税金や保険料をはじめ、金銭面や将来について不安になることも多いのではないでしょうか。経済的な安定を望むなら、早い段階で正社員を目指すのがおすすめです。社会人未経験から正社員就職を目指す場合、ポテンシャル評価につながりやすい若い年齢のうちに行動した方が有利だといわれています。フリーターを続けるか、就職するかで迷っているなら、一度就活のプロに相談してみませんか?

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