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就職留年とは?浪人との違いやメリットとデメリットを解説
更新日

この記事のまとめ
- 就職留年とは、新卒就活に再チャレンジするためにあえて留年して卒業しない方法
- 就職留年は新卒扱いなのに対し、就職浪人は既卒扱いになる
- 就職留年する方法として、休学や卒業延期制度の利用がある
- 面接では、就職留年を選んだ説得力のある理由が求められる可能性がある
就活の結果に満足できず、就職留年を考える方もいるでしょう。このコラムでは、就職留年のやり方やメリット・デメリットを紹介しています。就職留年をした場合、再度新卒枠で採用を受けられますが、留年に対してマイナスイメージをもたれる可能性もあるようです。就職浪人との違いにも触れているので、就職留年をするかどうかを判断する際の参考にしてみてください。
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就職留年とは?就職浪人との違い
就職留年とは、大学卒業時に希望の就職先が決まっておらず、再度就職活動をするために、あえて大学を留年することです。似た言葉に、就職浪人というものがあります。これは、大学を卒業し既卒として引き続き就活をすること。就職留年も就職浪人も、就業を目指す時期は同じになります。
両者の違いは、就職浪人は卒業しているため既卒扱いになるのに対し、就職留年は卒業していないので大学生として新卒での就職を目指せることです。
就職浪人からの就活については、「既卒は正社員採用されないって本当?その理由や求人の探し方を解説!」でも紹介しているので、参考にしてみてください。
就職留年や就職浪人を選ぶ理由
就職留年や就職浪人を選ぶ理由は、下記のようなものがあります。
- ・勉強やサークルの影響で就活に出遅れた
・第1志望の会社や業界から内定がもらえなかった
・内定はもらえたが就活結果に納得できなかった
・就活中に志望業界が変わった
状況は人それぞれですが、就職留年は就活で満足いく結果が得られず、再挑戦を望む場合の選択肢のようです。また、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します」によると、新卒就職者の3年以内離職率は下記のようになっています。
1年以内の離職率 | 2年以内の離職率 | 3年以内の離職率 | |
---|---|---|---|
2018年3月卒 | 11.6% | 22.9% | 31.2% |
2019年3月卒 | 11.8% | 21.5% | 31.5% |
2020年3月卒 | 10.6% | 21.9% | 32.3% |
2021年3月卒 | 12.3% | 24.6% | 34.9% |
2022年3月卒 | 12.1% | 23.9% | ー |
2023年3月卒 | 10.9% | ー | ー |
参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します(p.2)」
卒業年度を問わず、入社から3年以内に退職した方の割合は、およそ3割であることが分かります。「満足できない内定先に就職して後悔するより、満足できる内定をもらえるまで選考を受け続けたい」という理由で、就職留年を選ぶ方もいるようです。
参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します
就職留年のメリット
ここでは、就職留年をするメリットを紹介します。就職留年をする主なメリットは、以下の4つです。
就職留年のメリット
- 新卒採用枠で就職できる
- 余裕をもって臨める
- 再チャレンジが可能
- 情報や経験が豊富
1.新卒採用枠で就職できる
就職留年のメリットは、再度新卒採用枠で就活ができることです。留年を選択したことで、まだ大学生向けの新卒採用枠を受験できます。新卒採用のメリットは、枠の多さとポテンシャル採用であることです。新卒採用枠は、一定数確保されており、さまざまな会社が取り入れている制度のため、既卒者と比べて選択肢の多さが特徴といえます。
また、新卒採用で求められているのは即戦力ではなく、やる気や向上心のある人材です。中途採用では実績やスキルが必要になりますが、新卒採用は学生が対象でないため、意欲や人柄を重視されるのが特徴。新卒枠の就活に再チャレンジできることは、就職留年のメリットといえるでしょう。
2.余裕をもって臨める
就職留年は、現役生よりも余裕をもって就活に臨める可能性があるのが特徴です。単位の取得や卒業論文、サークルやアルバイトなどと並行して就活を行う現役生は、時間的な余裕が少ない傾向にあります。
一方、卒業に必要な単位が残り少ない状態で就職留年をした場合は、学業に割く時間も少ないでしょう。そのため、就職活動に掛けられる時間が増えるという意味では、現役生より余裕があるといえます。
また、初めて就活に挑む現役生に比べて、書類選考や面接の経験値があることも余裕が生まれる要因の一つです。現役のときよりも就活に集中できるという観点で、就職留年は余裕をもって就活に臨めるでしょう。
3.再チャレンジが可能
就職留年をすれば、新卒として応募が間に合わなかった企業や、不採用となった企業に再チャレンジできます。新たに挑戦したい業界やタイミングが悪く選考に進めなかった企業、選考が終わってから見つけた企業の選考を受ける機会があることは、就職留年のメリットです。
ただし、一度不採用になった企業に再応募する際は、しっかりと対策をしましょう。前回の就活や面接を思い出し、「自分には何が足りなかったのか」を振り返る必要があります。不採用となった理由を自分で分析して、改善してから挑戦するようにしましょう。
いつまで新卒として採用されるかについては、「新卒とはいつまで?卒業後3年以内ならOK?第二新卒や既卒との違いを解説」で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
4.情報や経験が豊富
現役生よりも、情報や経験が豊富という面でも、就職留年は余裕をもって選考を進められるでしょう。就職留年の同級生の多くは、就活を終えて就職しています。社会人1年目の友人から、実際の仕事の話を聞けるため、今後の業界選びの参考になるでしょう。
また、1年間の就活を通して、自己分析や自分の将来像が明確になりやすいこともメリットです。自己PRや志望動機がより具体的で、説得力のあるものにできるでしょう。就活全般に関する情報や経験があることも、現役生より余裕があるといえるポイントです。
就職留年のデメリット
就職留年には、デメリットも存在します。就職留年をするか迷っている方は、デメリットも理解したうえで判断しましょう。
就職留年のデメリット
- 留年する期間の学費が掛かる
- 理解を得られない可能性もある
- 孤独を感じる
留年する期間の学費が掛かる
就職留年をすることにより、追加で1年間分の学費が必要になります。休学であれば通常より学費が安く済む可能性もありますが、ストレートで卒業する場合よりも金銭的な負担が掛かることは確実です。
また、留年中の交通費や飲食代、生活費の工面も必要になるので、しっかり考えて決断しましょう。
理解を得られない可能性もある
就活のためとはいえ、留年に好印象をもつ方は少ない傾向があります。もう1年就活をしても、「計画性がない」や「責任感が薄い」と捉えられる恐れも。就職留年を選ぶ場合は、そういった批判があることは覚悟しておきましょう。
また、家族や友人のなかにも、「なぜ卒業してすぐに就職しなかったのか」と疑問をもつ方がいるかもしれません。そのため、留年の理由をしっかりと説明できるよう準備しておく必要があります。誤解を避けるためには、「留年期間中に何をしていたのか」「どのように成長したのか」を具体的に伝えることが大切です。
孤独を感じる
就職留年を選んだ場合、同期の友人が卒業して社会人として活躍し始める一方で、自分だけが学生生活を続けることで孤独感を抱くことがあります。周囲の友人と話題が合わなくなったり、相談相手がいなくなったりすることで不安を抱えることもあるようです。
また、友人たちの成功や社会人生活を目にして、焦りや劣等感を抱くことも少なくありません。このような孤独感は、モチベーションの低下やストレスの原因になる可能性があるため、意識的に新しい人間関係を築いたり、カウンセリングを利用したりするなどの工夫が必要です。
失敗したくない!就職留年のやり方
実際に就職留年をするには、主に2つの方法が考えられます。それぞれのやり方を具体的に説明するので、自分にあったやり方を見つけましょう。
休学する
すでに単位が足りている方は、卒業要件を満たしているため、休学制度を利用して大学への在籍期間を延長できます。大学の制度によりますが、留年するよりも休学するほうが学費を安く済ませられる場合もあるようです。休学による就職留年を検討している方は、大学の学生課に問い合わせ、制度を詳しく理解しておきましょう。
「休学は履歴書に書く必要がある?学歴欄の書き方見本を紹介」のコラムでは、休学をした場合の履歴書への書き方について紹介しているので、参考にしてみてください。
卒業延期制度
学校によっては、卒業延期制度を設けている場合もあるようです。自分が通う大学に同様の制度があれば、利用条件や手続きなどを確認して利用するのも選択肢の一つ。ただし、大学によって規則は異なり、就職留年のための卒業延期を認めない学校もあるため、利用する際は規則や注意を確認するようにしましょう。
就職留年した場合の面接での答え方
就職留年をした場合、就職面接で「なぜ留年しているのか?」という質問をされる可能性があります。「どこからも内定がもらえなかったから」「希望の就職先で不採用になったから」といった理由では、採用担当者の方に好印象を残すのは難しいでしょう。希望の会社から内定をもらえないことが理由であっても、どのように改善してきたかを伝えることで好印象につながる可能性があります。ここでは、面接官を納得させられる好印象な回答例を紹介します。
時間がなかった
「学業や部活動に専念していて就活に回す時間がなかった」は、就職留年の理由として好印象になりやすいものです。面接で説得力を高めるには、経験によって得た成果や就活への取り組み方、体験談などを具体的に伝えることが大切。入社後の活躍を採用担当者の方がイメージしやすいように説明しましょう。アルバイトやゼミ、部活動などで頑張ってきたことは、十分なアピール材料になり得ます。
「履歴書の『学生時代に力を注いだこと』の例文をご紹介!書き方のコツも解説」では、例文も紹介しているので参考にしてみてください。
志望企業や業種を変更した
新たな目標を実現するために就職留年をしたのなら、変更した業界へ志望する熱意を伝えることで説得力をもたせられる可能性があります。就職活動を進めるなかで、志望する業界や職種、第一志望の企業が変わることもあるでしょう。
志望業界が変わったきっかけや、自分が実現したいことを語ることで、採用担当者の方からの好印象につながる可能性があります。志望業界の方向転換をし、留年してまでその業界を選んだ理由について伝えられれば、熱意は評価されるでしょう。ただし、「第一志望だった会社や業界を諦めた」といったネガティブな理由は避けましょう。
同じ企業へのリベンジは失敗する?
就職留年して同じ企業へのリベンジが成功するかは準備次第といえます。まずは、前回の選考で不採用となった理由を分析し、その課題を改善しましょう。就職留年期間中にアルバイトや資格取得、ボランティアなどを通じてスキルを磨き、自分がどれだけ成長したかを具体的に伝えることで、企業に好印象を与えられる可能性があります。
また、再挑戦する理由や企業への強い志望動機を明確にし、企業研究や自己分析を深めたことをしっかりアピールしましょう。ただし、リベンジを受け入れるかどうかは企業の方針にもよるため、応募可能かを事前に確認することが大切です。
就職留年の就活を成功させるポイント
ここでは、就職留年をした場合の就活のポイントを5つ紹介します。これから就活を始める予定の就職留年中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
就職留年の就活を成功させるポイント
- 説得力のある理由を準備する
- 就活は早く始める
- 選択肢を広げる
- スキルアップをする
- 周囲と比較しない
1.説得力のある理由を準備する
このコラムの「就職留年した場合の面接での答え方」で説明したように、面接では就職留年という道を選んだことに対して採用担当者の方に納得してもらえるような説得力のある理由が必要です。曖昧な表現をしてごまかすことや、「怠けている」と捉えられるような回答をすることは避けましょう。
2.就活は早く始める
就職活動を早めに始めることで、心に余裕をもちつつ、しっかりと準備を進められる可能性があります。早期に活動を始めると企業研究や自己分析に時間を掛け、納得のいく企業選びができるため、最終的に自分に合った職場を見つけやすくなるでしょう。
また、早期に就活を始めることで、企業の選考スケジュールに合わせて動けるため、競争が激しくなる時期を避けて応募できる点もメリットです。
さらに、インターンシップに参加することで、実際の業務内容を知り、企業の文化や職場環境を直接体験できるでしょう。「インターンシップとは?参加のメリットや目的を解説!社会人は参加できる?」では、インターンシップについて説明しているので、あわせて参考にしてみてください。
3.選択肢を広げる
就職活動では特定の企業や業界にこだわり過ぎるのは避け、選択肢を広げることが大切です。志望業界が決まっている場合も、その業界内で自分に合う企業をいくつかピックアップし、幅広い視点で選考を進めましょう。
また、自分が最初に考えていた職種や業界に縛られず、ほかの選択肢を視野に入れることで、新たなチャンスを発見できる可能性もあります。柔軟な考え方をもつことで、より多くの選択肢のなかから自分に合った仕事に就けるでしょう。
4.スキルアップをする
就職留年期間を有効に活用して、スキルや資格を積極的に向上させることが大切。具体的には、下記のような経験をするのがおすすめです。
- ・業界研究や自己分析をより深く行う
- ・志望企業の業務に役立つ資格を取得する
- ・志望企業の業務に関わるアルバイトをする
- ・留学をする
上記は一例であり、人によってスキルアップ方法は異なります。大切なのは、自分をレベルアップさせることです。何も変化しないまま1年間就活生をやっても、結果は変わらないでしょう。履歴書の記入内容も、スキルアップに取り組んだ経験を踏まえた内容に書き換えると、よりアピールにつながるはずです。
5.周囲と比較しない
ライバルや周りの友人と自分を比較せず、自分のペースで就活を進めましょう。先述のとおり、就職留年は孤独を感じやすい場合もあります。すでに就職して働いている友人や、現役生を気にし過ぎないようにしましょう。
そのほか、就活に再チャレンジする就職留年生が気をつけるポイントは、「就活に失敗したら人生終わり?その後の進路や就職を成功させる方法も紹介」にも掲載しているので、参考にしてみてください。
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就職留年に関するQ&A
ここでは、就職留年に関する疑問をまとめました。Q&A方式で解決するので、ぜひチェックしてみてください。
就職留年と就職浪人はどちらが就職に有利?
就職留年と就職浪人のどちらが就職に有利かは、一概に言えません。どちらにもメリットやデメリットがあるので、自分の状況に合わせて検討しましょう。
就職留年をした場合の企業への伝え方が分かりません
面接では正直に答えつつ、企業に好印象を与えられるように前向きな内容にすることがポイントです。たとえば、内定を一つももらえなかった場合正直に伝え、改善するためにどのようなことに注力してきたかを伝えるようにします。
このコラムの「就職留年した場合の面接での答え方」でも紹介しているので、ぜひご一読ください。
内定先に満足できず、就職留年をするか迷っています
内定先に満足できない場合、内定を辞退して就職留年をするだけが選択肢ではありません。一旦今の内定先に就職し、第二新卒として転職を目指す方法もあります。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。