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ボーナスの平均額は?何ヶ月分支給されるの?
更新日
この記事のまとめ
- ボーナスの平均額は、令和4年度は夏と冬どちらも40万円弱
- ボーナスの支給は義務ではないため、企業ごとに支給の有無や金額が違う
- ボーナスの支給は、基本給を基準に算出する方法が広く採用されている
- ボーナスの平均額は、業界や学歴によって異なる
- ボーナスの平均額は、新卒の20代から30代にかけて大きくアップする
ボーナスの平均額がいくらか気になる方もいるでしょう。ボーナスの額は、決定するための基準や計算方法など会社ごとに異なります。会社によっては、支給されない場合もあるでしょう。このコラムでは、業界や年齢別のボーナス平均額をまとめています。支給される時期やボーナスの決定方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ボーナスの平均額
厚生労働省が実施している「毎月勤労統計調査」によると、令和4年度の夏季ボーナスは、全産業の平均で38万9,331円でした。令和4年度末の冬季ボーナスの全産業平均は39万2,975円のため、令和4年度の合計平均額はおよそ78万円です。また、前年度と比較すると、夏季は2.4%、冬季は3.2%それぞれ増額しています。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査):結果の概要
ボーナスの額はどのように決まる?
ボーナス額の決定方法
- 給与連動型
- 業績連動型(利益配分方式)
- 定額型
国内の多くの企業では、ボーナスの支給額は基本給をもとに決めているようです。ボーナスの決定方法は、以下の3種類に分けられます。
給与連動型
基本給を基準としてボーナスの支給額を決定する方法です。給与連動型では、「基本給2ヶ月分」のように、1ヶ月あたりの基本給に支給月数をかけて賞与を算出することが多いようです。
基本給とは?
基本給とは、手当や交通費を含まない賃金のことです。年齢や学歴、勤続年数、職種、個人のスキルなどによって決定されます。詳しくは「基本給とは?手取りとの違いや影響を及ぼす範囲について解説」のコラムをご覧ください。業績連動型(利益配分方式)
企業や部署の収益状況でボーナスが決まる、成果主義型の方法です。勤続年数ではなく、個人や部署などの成果によって支給額が定まるため、年間を通じて従業員の参画意識を高める効果が期待できます。
定額型
雇用形態や勤続年数、能力などに応じて一律の額を年間で支給する方法です。新入社員の場合、ボーナスは定額型の場合が多いといわれています。
たとえボーナス額の決定方法が給与連動型であっても、会社の業績が良かったり個人の成績が高かったりすると、業績連動性の要素も加わってボーナス額が変動することもあります。ボーナスについては「ボーナスとは?支給時期はいつ?もらえる条件や平均額もご紹介!」のコラムでも解説しています。
ボーナスの手取りはどのくらい?
ボーナスの場合、住民税を除いた社会保険料や所得税がかかります。ボーナスの支給額や扶養者の有無によって差し引かれる金額は異なりますが、手取り額は額面の80%ほどになると考えて良いでしょう。ボーナスと税金について詳しく知りたい方は、「ボーナスから税金が引かれたら…手取りはいくら?」のコラムも参考にしてみてください。業界別のボーナス平均額
ボーナスの平均額は、会社の業種やそれぞれの職種によって大きく変動が見られます。「毎月勤労統計調査」によると、令和4年度冬季のボーナスの産業別平均額と、支給した事業所の割合は以下のとおりでした。
産業 | 平均賞与額 | 支給事業所割合 |
---|---|---|
鉱業,採石業等 | 54万4,459円 | 100.0% |
建設業 | 49万8,569円 | 76.4% |
製造業 | 51万4,074円 | 76.6% |
電気・ガス業 | 80万5,880円 | 90.3% |
情報通信業 | 66万2,768円 | 75.1% |
運輸業、郵便業 | 39万0,812円 | 75.4% |
卸売業、小売業 | 36万5,502円 | 67.9% |
金融業、保険業 | 62万1,410円 | 89.6% |
不動産・物品賃貸業 | 55万4,675円 | 80.2% |
学術研究等 | 63万4,606円 | 81.6% |
飲食サービス業等 | 6万7,605円 | 54.9% |
生活関連サービス等 | 16万4,324円 | 50.8% |
教育、学習支援業 | 53万7,569円 | 75.5% |
医療、福祉 | 30万9,224円 | 73.9% |
複合サービス事業 | 45万5,815円 | 93.5% |
その他のサービス業 | 21万7,774円 | 73.6% |
インフラ系の産業は、ボーナス額、支給割合ともに平均値が比較的高い結果です。一方、サービス業や販売業は、ボーナス額・支給割合が低い傾向にあるといえます。
企業規模別のボーナス平均額
同調査のデータから、企業規模とボーナスの平均額は比例の関係にあると考えられます。下表で具体的な数値を見てみましょう。
企業規模 | 平均賞与額 | 支給事業所割合 |
---|---|---|
500人以上 | 64万2,349円 | 97.4% |
100~499人 | 45万2,892円 | 93.6% |
30~99人 | 35万4,645円 | 90.1% |
5~29人 | 27万4,651円 | 67.3% |
30人以上 | 45万8,374円 | 90.9% |
この結果から、中小企業より大企業の方が、平均支給額・支給する事業所の割合どちらも高くなる傾向にあることが分かります。一方、規模が30人未満の企業では、支給事業所割合が大幅に下落し60%台です。平均支給額・事業所割合ともに企業規模と比例しており、企業規模にもボーナスの額は左右されるといえます。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等
年齢別のボーナス平均額
ボーナスの平均額は、経験を積み30代、40代と年を重ねるにつれ、上がっていきます。下表は、「令和4年賃金構造基本統計調査」の、年齢別ボーナス平均額のデータです。
年齢区分 | 年間賞与その他特別給与額 |
---|---|
~19歳 | 15万700円 |
20~24歳 | 38万2,200円 |
25~29歳 | 65万5,500円 |
30~34歳 | 79万9,300円 |
35~39歳 | 92万6.100円 |
40~44歳 | 101万2,800円 |
45~49歳 | 108万1,300円 |
50~54歳 | 115万9,100円 |
55~59歳 | 115万5,700円 |
60~64歳 | 69万2,000円 |
65~69歳 | 35万800円 |
70歳~ | 22万8,900円 |
引用:e-Stat「令和4年賃金構造基本統計調査 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
ボーナスの平均額は40代になると100万円を超え、ピークは50代前半であることが分かります。定年を迎える人が多い60代以降は、急激に少なくなるのも特徴です。20代から30代にかけて金額が大きくアップしていることからも、ボーナス額は勤続年数や経験が影響していることが読み取れます。
学歴別のボーナス平均額
学歴とボーナスの平均額にも相関があるといえます。「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、以下のとおりです。
最終学歴 | 年間賞与その他特別給与額 |
---|---|
中学 | 46万9,000円 |
高校 | 69万300円 |
専門学校 | 73万7,200円 |
高専・短大 | 86万9,700円 |
大学 | 117万8,700円 |
大学院 | 187万6,100円 |
最終学歴によってもボーナスの平均支給額は異なることが分かります。「高卒と大卒の生涯賃金の差はいくら?学歴が就職や年収に影響する理由」では学歴による初任給の差についても解説しているので、あわせてご覧ください。
参照元
e-Stat
賃金構造基本統計調査
ボーナスの賢い使い道は?
ボーナスの使い道は人によってそれぞれです。人によって支給される金額は変わるものの、ボーナスを無計画に使ってしまうとあとで後悔することがあります。せっかくのボーナスを賢く使うためにも、社会人として計画性を持つことは大切です。平均額をもらっている・いないに関わらず、使用用途は決めておいたほうが良いでしょう。ここでは、ボーナスの賢い使い道について紹介します。
貯蓄
ボーナスの5割以上を貯蓄にまわすのが理想です。この意識を持つだけで、年間の貯蓄額は大きく向上します。自分はもちろん、親や家族などの老後の資金のためにも貯蓄しておくと良いでしょう。また、休職や転職をせざるを得なくなった場合にも、貯蓄があると安心です。結婚や、子どもを授かりたい場合にも、婚姻費用や出産・育児・教育費用はかかります。
貯蓄はどれだけあっても良いといえるでしょう。
自由に使う
会社からのボーナスの3割を自由に使うお金として考えることはおすすめです。自分の趣味や娯楽に費やすことで仕事へのモチベーションアップにつながります。使用する際は、いつ頃どれくらいの金額を使うか計画を立てましょう。
自己投資
残りの2割はスキルアップや資格取得のために使いましょう。健康管理のためにスポーツジムに通うのもおすすめです。自己投資は今後のキャリアアップや、収入アップにつながります。
ボーナスの賢い使い道を紹介しました。自由に使うだけでなく、自己投資や貯蓄に意識を向けるだけで今後の人生が安定し、より充実した社会人生活が期待できるでしょう。
ボーナスを使うときはクレジットカードを利用する
ボーナスを使うときは継続的な支出が発生する場合や高額な費用となることが多いため、クレジットカードを利用することも検討してみましょう。クレジットカードを上手に使いこなせると、ポイントを貯められて実質的な節約につながります。ATMへ立ち寄ったり並んだりする時間や手数料を節約できるのも魅力です。さらに、クレジットカードを使うことで支出の管理が一元化でき、支出管理を効率化できます。ただし、クレジットカードの利用は計画的に行い、利用額を把握することが大切です。社会人として成長するためにも、クレジットカードは計画的に使えるようにしましょう。
ボーナスは志望理由にならない?
就活において、賞与の有無や金額を重視し過ぎるのはおすすめできません。ボーナスは仕事のモチベーションにもなるため、「ボーナスを多く貰える企業で働きたい、せめて平均額は貰いたい」と思う人は多いでしょう。しかし、ボーナスは支給が保障されているものではありません。業績や社会情勢によっても支給に変動があるため、プラスアルファのものとして捉えるようにしましょう。
就活時にボーナスより重視すべき項目
企業選びをする際にボーナスよりも優先して確認すべきは、業種・職種や仕事内容など仕事の核となる部分です。長い時間を過ごす職場だからこそ、意識しておきたいポイントをまとめました。
- ・仕事内容
- ・職場環境
- ・給与
- ・労働時間(残業の有無)
- ・福利厚生
「自分に合った会社の選び方がわからない!選ぶ基準や気をつけたいことを解説」のコラムでも解説しているように、就職先を考えるときは、最初に業界や職種を決めます。そこから自己分析を行って、仕事内容や職場環境などが自分に合っているかを判断していきましょう。
また、「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」でアドバイザーが回答しているように、ボーナスが多い、給与が高いといった理由は「志望動機」として適切ではありません。条件に惹かれて転職先を決めるのは決して悪いことではありませんが、志望理由として企業が納得できる内容を用意しましょう。
「今より給与の高い仕事に転職したいけど、明確な志望動機が思い浮かばない…」そんなときは、転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブでは、専任の担当アドバイザーが転職の理由や目的をヒアリングしながらサポートしています。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。