Iターンとは?UターンやJターンについても紹介

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この記事のまとめ

  • Iターンとは、都市部から地方へ移住し職につくこと
  • Uターンとは、地方出身者が都市部で就職後に再び地元に帰り仕事に就くこと
  • Jターンとは、地方出身者が都市部で就職した後で地元近くに移住し就職すること
  • Iターンの利点は「満員電車から開放される」「生活費を抑えられる」など
  • Iターンの欠点は「地方の生活に対応できない可能性がある」「車が必須」など

Iターンとは何か気になる方に向けて、Iターンの概要を解説します。Iターンは都会を離れて地方で生活したい方や、満員電車を避けて通勤したい方にぴったりの働き方です。コラムでは、メリット・デメリットの両方を紹介するので、Iターン後の生活をイメージするヒントにしてください。また、Iターンと混同しがちな「Jターン」「Uターン」についてもまとめました。

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Iターンとは?

Iターンとは、都市部出身者が地方に移住し就職することです。具体的には、次のような例を指します。

Iターンの具体例

例1)東京都板橋区出身の男性が、福岡県に移住し県内の企業に就職した。

例2)大阪府堺市出身の女性が、佐賀県の公務員採用試験に合格し移り住んだ。

上記のような就職パターンの大きな特徴は、就職地への一方通行だということです。その様子から、Iターンという表現をされます。
都市部での就職経験があるか否かは、ITの定義には含まれていません。しかし、一般的には都市部(出身地)で就職したのちに地方に移住するというケースを指すようです。

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IターンとUターン・Jターンの違いとは?

Iターン以外にもUターンやJターンといった言葉がありますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
ここではIターンとUターン・Jターンの違いについて解説していきますので、それぞれの意味を確認していきましょう。

Uターンとは?

地方出身者が就職や進学を機に都市部へ移住。そのまま就職もしくは大学などを卒業した後に都市部で就職した後に故郷に戻る形態をUターンといいます。

Uターンの具体例

例1)愛媛県今治市の高校生が東京の大学へ進学。東京にあるIT会社へ就職、3年後に離職し地元へ戻り県内企業へ就職した。

例2)山口県下関市出身の高校生が就職のため大阪へ移住。4年間勤務したあと、出身県へ戻り地元での再就職を目指している。

上記の例のように、行って戻る、という弧を描く様子から、Uターンという名称がつきました。再就職は、社会人経験やスキルを活かして行う方が多いようです。

Jターンとは?

地方出身者が進学や就職で都会に出た後、出身地に近い地方都市に移住。そこで就職することを指します。

Jターンの具体例

例1)群馬県前橋市出身の高校生が進学を機に上京。東京で就職した後、埼玉県さいたま市にある企業へ転職した。

例2)富山県高岡市育ちの高校生が就職のために名古屋へ移住。経験を積んだ後、石川県にある企業に転職した。

Uターンのように地元に戻りはしないが、ほど近い都道府県に移住するというルートの線状から、Jターンの名称がついたようです。

Iターンの6つのメリット

Iターンにはメリットもあればデメリットもあります。そのため、Iターンを検討する場合は両方の性質を把握したうえで検討することが大切です。
ここではIターンのメリットについて紹介していくので参考にしてみてください。

1.生活の費用を抑えられる

地方は東京などの都市部に比べて物価が安い傾向にあります。そのため、生活費全般の出費を抑えられ、経済的なゆとりを持つことが可能です。

さらに住宅費も安く、戸建物件の価格も都市部と比べて安価であることから、若いうちからマイホームを持つことも視野に入れられるでしょう。

2.子育てしやすい

前述のとおり、地方は生活費や住居費を抑えられるため、経済的なゆとりをもって子育てができます。
また、地方は都市部と違って自然豊かな環境で子育てができるため、子育て世代には良い環境だといえるでしょう。

3.騒音などのストレスから解放される

人口の多い都心はどうしても賑やかになるため、騒音などによるストレスを抱えている方も多いです。その点、地方にIターンすることで都会の喧騒から離れられます。
地方は都市部に比べて人口が少ないため、人混みを避けて生活したい人にも合っているでしょう。

4.満員電車から解放される

毎日の満員電車での通勤にストレスを感じている方も多いでしょう。都心ではたくさんの方が働いていることから、どうしても朝の通勤ラッシュに巻き込まれてしまいがちです。
毎日忙しく仕事をしている方の中には、満員電車での通勤時間に疲労を感じるという方もいるのではないでしょうか。
その点、地方は都心のように人が多くないため、通勤ラッシュに巻き込まれるという心配がありません。また、地域によっては車通勤主流の場合も多々あります。

5.通勤時間が短くなる

都市部は住宅コストが非常に高くなる傾向にあることから、どうしても職場から離れた場所に住まざるを得ないケースが多いです。
一方、地方は都会よりも地価が高くないため、職場の近くにマイホームを建てることも難しくはありません。そうでなくても賃料も安いことから、職場の近くに部屋を借りて住むことで、通勤時間を短くできます。

6.地方の食文化に触れられる

地方にはその土地ならではの豊かな食文化が存在しています。新鮮な野菜や山菜、海の近くであれば魚介類など、これまで食べられなかった食材や郷土料理を楽しめるでしょう。

Iターンの6つのデメリット

Iターンのデメリットを把握せずに移住を決めると、移住後にイメージとのギャップを感じて後悔する可能性があります。
ここでは、Iターンのデメリットを解説するので参考にしてみてください。

1.地方の生活に対応できない可能性がある

地方はその土地の人と1から人間関係を築く必要があるため、人づきあいが苦手な方の場合は田舎での生活に対応できず、都会に戻らざるを得ない可能性もあります。

2.車が必要になる

移住する場所にもよりますが、地方は基本的には交通の便が良くありません。近くに鉄道がなかったり、電車やバスがあったとしても数時間に1本しか来なかったりということもあり得ます。
そのため、基本的に車移動が必要になる可能性が高いです。交通機関の発達している都会暮らしであれば車は不要でも、地方に移住するのであれば車が必要になることから、車の維持費がかかる点は押さえておきましょう。

3.収入が減る可能性がある

厚生労働省が発表している「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況(都道府県別に見た賃金)」によると、都道府県全体の平均賃金である30万7700円を上回るのは、東京・神奈川・愛知・京都・大阪の大都市に限られることが分かります。
この資料が示すとおり、地方になるほど平均年収を下回る可能性が高くなり、Iターン後に収入が減る可能性は否定できません。
あらかじめ収入減を覚悟していれば問題ありませんが、平均年収の違いを把握せずにIターンしてしまうと不満に感じてしまうでしょう。

4.情報不足で移住後のギャップが生まれる可能性がある

Iターンを真剣に考えていたとしても、インターネットでは得られる情報量が限られています。いくら調べてもその土地での暮らしや環境が分からず、移住してからの暮らしを想像できない場合もあるでしょう。情報不足のまま移住すると、「イメージしていた生活と違った」と失望する可能性があるので注意しなければなりません。
地方について詳しく知るためには、現地まで足を運んで自分の目で確かめるのが確実です。また、その町や村の自治体の窓口で移住について相談してみるのも良いでしょう。

5.都会に比べると求人の数が少ない

地方は都会に比べると、選べる仕事の選択肢が少ないことがデメリットです。最近は、インターネット環境とパソコンがあればどこにいても仕事ができる時代になってきています。ただ、パソコンのみで仕事を完結できるのはIT系などの職種に限られ、すべての職種でどこでも仕事ができるわけではありません。
そのため、地方によっては希望している仕事がない可能性がある点には注意が必要。移住を検討する場合は、その地域に自分が就きたい仕事の求人があるかよく調べておきましょう。

6.商業施設や娯楽施設が少ない

地方は買い物や娯楽を楽しめるような施設が都会に比べて少なくなります。都会で日常的に商業施設を利用していた方の場合は、田舎暮らしでは物足りなさを感じてしまうこともあるでしょう。
また、地域によっては近くのスーパーに買い物に行くだけでも車で1時間以上かかるということも珍しくはありません。そのため、住む場所次第では普段の買い物が大変な可能性がある点は覚えておきましょう。

参照元
厚生労働省
令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況

Iターンまでの流れ

実際にIターンを検討する場合、どのような手順で移住を行えば良いのかわからないという方は多いでしょう。一時的に暮らすだけならともかく、移住してその土地の一員になることを考えると、簡単に移住先を決定して良いとはいえません。
ここでは、実際にIターンするまでの流れを解説するので参考にしてみてください。

候補地をリストアップする

まずは数ある地方都市の中から移住先の候補地をリストアップしていきます。そのためには、先に移住する目的や条件などを洗い出し、移住先に求める条件に合った候補地を探していきましょう。

情報を集める

候補地をリストアップできたら、その土地に関する情報収集を行いましょう。インターネットを利用すれば簡単に情報を集められますが、地方の場合は情報が集まりにくい場合も多いです。
そのため、実際に地方自治体の窓口に問い合わせたり、移住に関するセミナーに参加したりして、できるだけリアルな情報を集めるのがおすすめです。

候補地を訪れてみる

情報収集を行い移住の候補地が決まったら、その土地を訪れてみましょう。聞いた情報と自分の目で見た印象は大きく変わる可能性があります。実際に現地を訪れることで、その土地の雰囲気を掴めるでしょう。

候補地で暮らしの体験を行う

地方自治体によっては移住のお試しプランなどを提供しているため、可能であれば実際にその土地での暮らしを体験してみるのがおすすめです。
旅行でも候補地を訪れることはできますが、一定期間腰を据えて生活することでその土地での暮らしぶりや人付き合いなどが分かります。

仕事が決まってから移住する

移住先を決めたら、仕事や住居などの準備を行いましょう。仕事が決まらないまま移住してしまうと生活が成り立たなくなる可能性があるため、仕事のめどが立ってから住む場所を決めると良いでしょう。
仕事と住居が無事に決まったら、近所への挨拶回りは必ず行いましょう。慣れない地方暮らしでは周りの方の助けが必要になります。近所の方たちにサポートしてもらえるかによって、その土地での暮らしが上手くいくかどうかも変わってくるでしょう。

Iターンにおすすめの6つの職種と働き方

先に紹介したとおり、Iターンを希望する場合は移住する前に仕事を見つけることがポイントです。それでは、Iターンにおすすめの職種や働き方にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここではその一例を紹介するので、参考にしてみてください。

1.派遣社員

地方は都市部に比べて選べる職種が少ないため、地方への移住を期に派遣社員として働くという方もいます。派遣社員は正社員に比べて収入は下がりますが、地方の場合は都市部よりも生活費が少なくても暮らしていけるため、多少収入が減っても大きな問題にならない場合も多いです。
特に、残業が少なく時間的にゆとりのある働き方をしたい場合は、派遣社員という選択肢もあるでしょう。

2.地域おこし協力隊

地域おこし協力隊では、1~3年ほどその土地に住み、その地域の特産品やブランド品の開発、販売、町おこし事業といった地域発展のサポート活動を行います。地域おこし協力隊は総務省が管轄する事業で、活動費は自治体から支給される仕組みです。
地方で新しい挑戦をしたいと考えている方は、一度地域おこし協力隊について調べてみると良いでしょう。

参照元
総務省
地域おこし協力隊

3.起業する

専門的な知識やスキルを持っている方であれば、Iターンを期に起業するのも良いでしょう。
実際に、最近は自分でビジネスを立ち上げたいと考えている方が地方で起業する例が増えてきています。都市部ではビジネスモデルとして成り立たなくても、地方であれば需要が見込める事業もあるようです。
また、地域によってはその土地での起業に助成金を出すケースもあるため、一度チェックしてみると良いでしょう。

4.地方の企業に転職する

移住先の企業に転職するというのが、一般的に多くの方が考える地方移住の際の仕事でしょう。地方の企業に転職する場合は、前職のスキルや経験を活かせる仕事を選ぶのがおすすめです。
仕事を探す場合は地方に特化した転職サイト、ハローワークなどを利用すると良いでしょう。

5.農業

地方の場合は農業や林業、漁業などの1次産業が就業先の中心となっているケースもあります。このような産業は年々働き手が減っていることもあり、自治体によっては農業などの担い手を募集している場合も多いです。
農家への転職に興味がある方は、「農家へ転職するには?農業の年収や働くことのメリットを解説」のコラムもご覧ください。

6.地方の役場

地方で思うような仕事が見つからない場合、移住先での役場勤務なども視野に入れてみると良いでしょう。これまで都会でデスクワークをしてきた方であれば、役場での仕事に就ける可能性があります。
民間企業から公務員への転職を考えたら」では、民間企業から公務員へ転職する際のアドバイスをまとめているので参考にしてください。

また、地方でできる仕事については、「田舎暮らしは仕事がない?パソコンでできるものは?求人探しの方法も解説」でも詳しく紹介しています。

Iターンに向いている方の特徴とは?

Iターンにはメリットもデメリットもあり、人によってIターンに満足できる方もいれば、不満に感じる方もいるでしょう。
Iターンに向いている方にはどんな特徴があるのでしょうか。ここではその例を紹介するので、自分に照らし合わせてみてください。

新しい生活を築きたい方

現代は自分のライフスタイルを好きなように選べる時代です。特に最近は会社の外で仕事ができるリモートワークが普及したこともあり、地方への移住を考えるようになった方も少なくはありません。
都市部を離れて暮らし方や働き方を変えたいと望む方には、Iターンは適しているといえるでしょう。

Iターン先に親族がいる方

両親や親しい親戚がIターンの候補先に住んでいる場合は、その地方の暮らしや勝手がわかります。このように、地方に親族がいる方の場合は、Iターン先が完全に見知らぬ土地というわけではないため移住もしやすいでしょう。実際に両親を安心させたり、親族から土地や家を相続したりといった理由でIターンをする人もいるようです。

都会での生活にストレスを感じている方

満員電車や人ごみなど、都会での生活にストレスを感じている方の場合、Iターンで地方に移住することでストレスから解放される可能性が高いです。
都会での生活が向いていないと感じる方は、Iターンで周りの環境を変えてみるのも良いでしょう。

都市部での子育てにストレスを感じている方

都市部には、人口の多さや保育園の少なさを原因とした待機児童の問題があります。また、生活費の高い都市部は共働きでなければ生活が成り立たないことも多く、子どもを保育園に預けなければ生活が成り立たないという事情もあります。
ほかにも、都市部には子どもを遊ばせる自然豊かな環境がなく、子育てに不満を抱えている人もいるでしょう。
そういった子育てに関するストレスを抱えている場合、自然豊かな環境がある地方での生活が向いている可能性があります。

新しい価値観に出会いたい方

近年では農山漁村での地域資源を活用した6次産業化が注目されています。6次産業化とは1次産業によって生み出された農産物などの価値を高めることで、農林漁業者の所得を向上していく取り組みを指します。
このような6次産業化を推進するために、地方自治体では都市部でスキルを身に付けてきた人材を求めるケースが多いです。そのため、地方で新しいことに挑戦をしたり、新しい価値観に出会ったりしたいという方にはIターンは適しているといえるでしょう。

参照元
農林水産省
農林漁業の6次産業化

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