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高卒で工場勤務のキャリアデザインは?年収や転職方法も解説
更新日
この記事のまとめ
- 工場勤務は経験を積んで役職に就くことで、高卒からキャリアアップや昇給も可能
- 工場には「ライン作業」「ピッキング」「生産管理」などの仕事がある
- 高卒の方は大卒に比べて工場勤務の経験が長くなるぶん、早く出世できることもある
- 工場勤務から転職をしたい高卒の方は、事務職や技術職で経験を活かせる可能性がある
「高卒で工場勤務は稼げない」と思い込んでいる方もいるのではないでしょうか。工場勤務は年収が低いと考えている方もなかにはいますが、必ずしもそうとは限りません。
このコラムでは、高卒から工場勤務に就いた場合の年収やメリット・デメリットをご紹介します。また、工場勤務から転職する方法も解説。「工場への就職を検討している」「工場勤務から転職したい」といった高卒の方は、ぜひ参考にしてみてください。
高卒者が工場勤務でキャリア形成するには?
工場勤務の求人のなかには学歴が問われないものもあるためか、「キャリアアップが難しいのでは?」というイメージを抱いている人もいるようです。しかし、工場勤務は必ずしも給料が低いというわけではありません。また、中卒の方や高卒の方が正社員になれる可能性も十分あり、頑張り次第では昇進も可能です。
役職に就けることもある
役職制を導入している工場であれば、最終学歴が中卒や高卒の方も課長や部長に昇進できる可能性があります。役職に就くと基本的には給与アップも望めるでしょう。役職者になる基準や評価制度は就職先によって変わるため、事前に確認しておくのが無難です。
工場勤務の高卒の方の年収や初任給
ここでは、工場勤務をした場合の年収について解説します。以下では、厚生労働省のデータをもとに、高卒者の平均年収と製造業の平均年収を計算しました。
工場によって夜勤の有無や昇給制度が異なるので一概にはいえませんが、年収の目安として、参考にしてみてください。
工場勤務の高卒の方の平均年収
厚生労働省の「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」で工場勤務に該当する職種(一部)の平均年収をみてみると、職種別の19歳以下の平均年収は以下のとおりです。
職種 | 平均年収 |
---|---|
惣菜製造 | 約246万円 |
化学製品製造オペレーター | 約291万円 |
化粧品製造 | 約291万円 |
ピッキング作業員 | 約237万円 |
工場労務作業員 | 約237万円 |
参照:職業情報提供サイト(日本版O-NET)「惣菜製造」
「化学製品製造オペレーター」
「化粧品製造」
「ピッキング作業員」
「工場労務作業員」
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(3)学歴別にみた賃金」に記載されている平均賃金を参考に、高卒で19歳以下のの方平均年収を男女計・男女別にそれぞれ計算してみると、以下のようになります。
男女計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
約229万円 | 約230万円 | 約228万円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況(3)学歴別にみた賃金」
高卒の方全体の平均年収と比べると、工場勤務の高卒の方の平均年収は同程度か、やや高い傾向にあるといえるでしょう。高いスキルや専門的な知識が求められる仕事では、能力に応じて平均年収が高くなることも。一口に工場勤務といっても、扱うものや仕事内容によって平均年収に差は出るため、参考としてにおさえておきましょう。
工場勤務の初任給は約16万円
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、工場勤務を含む製造業の高卒者の初任給は約16万円でした。男女別では、以下の表のようになります。
男女計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
16万6,300円 | 16万7,300円 | 16万4,200円 |
引用:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」
実際に手にわたる金額は、初任給から税金などの控除額が引かれた金額です。また初任給は企業や所属部署によっても変わるため参考程度に捉えてください。
役職や手当次第で手取りアップも見込める
入社時の給料が低い場合であっても、役職者に任命されることで給料アップが見込めます。中小企業では、スキルや経験次第で中卒・高卒の方が工場長になれることも。大企業の場合も高卒の方が班長や主任などの役職を任されることもあるでしょう。立場に応じた給与をもらうことで手取りも増え、安定した生活を送れることが期待できます。
夜勤手当が追加される場合も
労働基準法の「第37条」では、工場勤務の方に限らず残業や夜勤をした人に対し、基本給の25%を手当として支給するよう定められています。24時間体制で稼働している工場も多く、働く時間によっては高卒であるかどうかに限らず、月収30万円以上を稼げる可能性もあるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
職業情報提供サイト(日本版O-NET)
令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況
e-Gov 法令検索
労働基準法
工場勤務の主な仕事内容
一口に工場勤務といっても、その仕事内容は多岐にわたります。少しでも長く勤めるためには、自身に合った仕事内容を選ぶことがポイント。ここでは、工場勤務の主な仕事内容をご紹介するので、自分に向いている仕事があるか確認してみてください。
ライン作業
ライン作業とは、ベルトコンベアの上を流れてくる製品に対して、決められた作業を行う業務を指します。扱うものや担当業務にもよりますが、たとえば、目視の検品や実際に部品の組み立てるといった作業があるでしょう。
ライン作業は、基本的に同じ動作を繰り返すので、業務を覚えやすいのが特徴です。
ピッキング
ピッキングとは、出荷指示に沿って倉庫内の商品を集める仕事です。作業は大きく分けて、あらかじめ出荷指示ごとに梱包されているものを集めるシングルピッキングと、複数商品をリストに沿って集めるトータルピッキングに分けられます。
ライン作業よりもスピードが求められることもありますが、未経験者も取り組みやすい業務のようです。
生産・工程管理
工場全体のスケジュールを組み立てる仕事は、生産・工程管理と呼ばれます。生産・工程管理は、資材の調達からスタッフの人数調整まで幅広い業務があるのが特徴です。
工場内設備のメンテナンスや伝票の確認を行うこともあります。工場内全体の状況を確認しながら動く必要があるため、問題解決能力が高い人はやりがいを感じながら働けるでしょう。
検品・検査
検品・検査の主な業務は、完成した製品が不良品ではないか、動作は正常か、混入物はないかの確認など多岐に渡ります。検品・検査業務は、製品を顧客が安全に利用するために欠かせない仕事です。そのため、「焦らず丁寧に作業できる人」や「細かい点に気づける人」に向いている可能性があるでしょう。
品質管理
品質管理とは、製品の質を管理する仕事です。工場において、一定の質を保ち続けるには品質管理が欠かせません。製品自体だけではなく、製品を作る過程の管理にも関わります。
梱包・仕分け
梱包・仕分けの仕事では、その名のとおり完成した製品を梱包し仕分けていく業務をします。梱包作業では、製品の検品や検査が含まれることも。また、仕分けでは、商品を配送先別に分ける業務が含まれるでしょう。
食品工場で働く場合は、盛り付けや箱詰め、異物混入のチェックなどの業務を行うこともあるようです。
設備管理(マシンオペレーター)
設備管理の仕事はマシンオペレーターとも呼ばれ、工場内の機械や設備に関する業務を行います。たとえば、機械のメンテナンス、設備の導入や運用、管理などの業務が挙げられるでしょう。工場を稼働させたり、安全を守ったりする役割を担うため、重要なポジションともいえます。
工務
工務は、建築資材を発注したり予算を管理したりする仕事です。事務的な業務がメインになるため、一般的には工場の事務所で仕事をすることになるでしょう。データ入力や資料整理、クライアントとの金額交渉などを行うこともあるようです。
高卒で工場勤務する7つのメリット
ここでは、高卒で工場勤務をするメリットについて解説します。工場勤務は経験者だけでなく、未経験の若い人も活躍しやすい職場です。工場に就職したいと考えている高卒の方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.若いうちから高収入を目指せる可能性がある
先述のとおり、手当が支給されることで若い人も高い給料をもらえることがあります。夜勤手当をはじめとした就業時間に対する賃金は、年齢やスキルに関係なく受け取れるもの。一通りの業務がこなせるようになれば、中卒者や高卒者も同年代よりも高い給料をもらえる可能性があるでしょう。
2.未経験者も仕事を覚えやすい
工場勤務では同じ作業を繰り返す業務もあり、未経験が挑戦しやすい仕事がある点はメリットです。評価やノルマがモチベーションになる人にとっては退屈に感じる可能性もありますが、プレッシャーが苦手な人には働きやすい環境といえるでしょう。
未経験者におすすめの業界については、「未経験での転職におすすめの業界は?成功のコツや内定を得やすい職種も解説」のコラムもあわせてご覧ください。
3.長い時間をかけてスキルを身につけられる
高校卒業後すぐに働き始める場合は、同年代の大卒の方よりもスキルアップに長く時間をかけられるのもメリットです。工場では、溶接など資格取得が必要な業務もあります。早いうちから現場に立つことで、時間をかけて多くの経験を積め、高いスキルを身につけられるでしょう。
4.大卒者より早く昇進できることもある
中卒・高卒の方は大卒の方よりも現場経験が長い分、早く役職に就ける可能性があります。先述のとおり、役職に就くと給与が上がることがあるため、同年代の大卒者よりも稼げることもあるでしょう。
中卒の方におすすめの仕事が知りたい方は、「中卒向けの就職先はある?学歴不問の職種15選と仕事探しのポイントを紹介」も参考にしてみてください。
5.企業によっては免許や資格の取得を支援してもらえる
工場では、危険物取扱者や衛生管理者、電気工事士など資格を必要とする業務もあるため、資格支援制度を設けている企業もあります。資格支援制度を利用すれば、教材やスクール、受験などの費用を会社に負担してもらえるでしょう。
資格支援制度の有無や、内容は企業によって異なるため、資格の取得を目指す人は事前に確認しておくことがおすすめです。
6.早くから社会経験を積める
工場ではさまざまな年齢の方や外国の方と働くこともあるため、他の仕事では味わえない社会人経験を積める可能性がある点はメリットです。また、職種にかかわらず高卒で働くと、早いうちから多くの社会人経験を積めるでしょう。
工場勤務で多種多様な方と関われば、知見が広がったり将来の目標ができたりするメリットもあります。
7.家賃を節約できる場合がある
企業によっては、工場へ通いやすい場所に社宅や社員寮を用意している場合もあるため、家賃の負担を減らせる可能性があります。高卒で一人暮らしを始めようとすると、初期費用や初めての家探しが大きな負担になることもあるでしょう。
社宅や社員寮によって家賃の負担が減らせれば、将来に向けて貯金もしやすくなります。
高卒で工場勤務する4つのデメリット
高卒で工場勤務するメリットについて解説しましたが、人によってはデメリットに感じやすい部分もあります。以下で解説するデメリットも踏まえたうえで、工場勤務は続けられそうか考えてみましょう。
1.体力が必要なので将来性に不安を感じやすい
工場での作業は立ち仕事が多かったり、扱う製品やポジションによっては体力が求められたります。
そのため、体力に自信のない方はデメリットに感じることもあるでしょう。
扱う商品自体は軽くても、工場内を1日中歩き回ったり、立ちっぱなしで作業をしたりすることも。重い製品を扱う場合は、筋力も求められるでしょう。若いうちは体力があっても、年齢を重ねたときに働き続けられるか不安を感じる人もいるようです。
2.土日出勤の友人と疎遠になる恐れがある
工場勤務の場合、土日・祝日に関係なくシフトを組まれることがあるため、家族や友人と休みが合わず疎遠になる点にデメリットを感じることも。工場は、24時間365日稼働していることも珍しくはありません。
また、夜勤が必要な場合もあるため、稼働時間や休みの取り方については、あらかじめ確認して検討しましょう。
平日休みの仕事について詳しく知りたい方は、「平日休みのメリットは?土日休みとの比較や仕事の例をご紹介」をご参照ください。
3.人脈が広がりづらい
工場では担当業務をひたすらこなしていくので、他部署との関わりが少ないのが一般的です。そのため、コミュニケーションが必要となる仕事や、ほかの部署と協働することが多い仕事とは、人脈の広さに差が出ることがあります。人脈を広げたい人は、自ら積極的に動く必要があるでしょう。
4.単純作業に飽きて辞めたいと感じる
工場勤務のなかには、単純作業がメインの仕事もあるため、飽きを感じて辞めたいと感じる可能性もあります。単純作業は未経験者も取り組みやすい業務ですが、長期間同じ作業を続けていると、飽きたと思うようになってしまうことも。仕事に飽きることでモチベーションがなくなってしまったり、業務自体が楽しくなくなってしまったりするでしょう。
単純作業に向いているかどうかについては、「単純作業とは?向いている人の特徴や仕事を楽しむコツを紹介」のコラムで詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。
工場勤務に向いている人に多い特徴
ここでは、工場勤務に向いている人の特徴をご紹介します。工場勤務は人によって向き・不向きが分かれやすい仕事であるため、以下の適性と自身の性格を照らし合わせてみましょう。
同じ作業を続けられる人
工場では単純な作業を繰り返す仕事もあるので、毎日コツコツと同じ仕事に取り組める人や根気強い人に向いているでしょう。工場では未経験の人も覚えやすい仕事がある反面、変化を好む人によっては退屈に感じることも。
「できるだけプレッシャーを感じたくない」「臨機応変な対応が苦手」という人は、工場勤務で有意義な仕事ができる可能性があるでしょう。
黙々と作業したい人
工場には一人で黙々と作業をする仕事もあるため、集中力があったり、単独作業を好んだりする人に向いている可能性があります。働くうえで人とのコミュニケーションは必須ですが、担当業務によっては単独作業がメインの場合も。安全や衛生、生産性などを理由に、作業中の私語が禁止されている工場もあるため、業務によっては黙々と作業に打ち込めるでしょう。
ものづくりに携わりたい人
ものをつくる工程に興味がある人は、工場の業務に意欲をもって取り組める可能性があるでしょう。ポジションによっては、材料の調達から出荷まで、ものづくりにおけるすべての工程に関われます。製造工程を間近で見られるので、ものづくりへの探究心がより強くなるでしょう。
自分でやりがいを見つけられる人
自分で仕事にやりがいを見つけられる人は、工場勤務に向いている可能性があります。工場勤務では、単純で黙々と作業することが求められることも。そのなかで目標ややりがいを持って働ける人は、自分の力でスキルアップしていけるでしょう。
真面目に仕事に取り組める人
真面目に仕事に取り組める人は、工場勤務で活躍できる可能性があります。工場では、食品や精密機械を扱うこともあるため、真面目に作業に取り組まなければ、小さなミスから大きな問題に発展することも。コツコツと作業に取り組むのが好き、丁寧に作業できるといった真面目に取り組む姿勢は、工場勤務に必要な素質ともいえます。
コミュニケーションが苦手な人
コミュニケーションが苦手で最低限に抑えたいという方は、工場のなかでも単独作業がメインの仕事に向いているでしょう。もちろん、挨拶や報連相といったコミュニケーションは必須ですが、単独作業がメインであれば働きやすいと感じる可能性があります。
工場勤務に向いていない可能性がある人の特徴
営業職のようにインセンティブがある仕事をしたい人や、単純作業が苦手な人などは、工場勤務に向かない可能性があります。以下の特徴を参考にあらためて考えてみましょう。
営業職のように個人業績を評価されたい人
業績を評価されたい人は、工場勤務に向かない可能性があるでしょう。工場勤務では、個人で商品を売ることがなく、個人での業績を評価される制度がないことがあります。
「成績によって給料が変わる仕事がしたい」「数字を評価してほしい」という方は、インセンティブがある仕事に向いているといえるでしょう。
単純作業に飽きてしまう人
工場での業務は一つの作業を繰り返し行うこともあるため、飽きっぽい人は向かない可能性があります。長時間同じ作業を行うのに飽きてしまうと、工場でのライン作業などの仕事を続けるのが難しいでしょう。ただし、工場のなかには単純作業でない仕事もあるため、業務内容を確認して検討するのがおすすめです。
コミュニケーションスキルを活かす仕事がしたい人
「周りと協力して目標を達成したい」「コミュニケーション能力を活かしたい」という人は、理想の働き方とのギャップを感じる可能性があります。工場には、単独作業やコミュニケーションスキルを活かす機会が少ない仕事もあります。
コミュニケーションスキルを活かしたい人は、接客業や営業など、ほかの仕事を検討してみるのも良いでしょう。
体力に自信がない人
工場勤務では、長時間立ち作業になることがあるため、体力に自信がない人は向いていない可能性があります。また、運搬作業では重いものを持つこともあるため、力仕事や体力に不安がある方は軽作業中心の業務や、デスクワークの職種を選ぶことがおすすめです。
高卒の転職活動で仕事を探すときのポイント
ここでは、高卒の方が転職活動で仕事を探すときのポイントを解説します。特に20代の高卒の方は、若さやポテンシャルが評価される求人に応募してみると、採用される可能性が高まるでしょう。
学歴不問や未経験者歓迎の求人を探す
求人によっては「大卒以上」「△の経験3年以上」など、学歴や即戦力を求めるものもあるため、高卒の方の転職では「学歴不問」「未経験OK」の求人をメインに探してみましょう。学歴や経験が問われない求人は、人柄や若さによる将来性を評価される可能性があります。
そのため、入社意欲や「コミュニケーション能力」「自己管理能力」などの汎用的な強みをアピールしてみましょう。
ポテンシャルを評価してくれる企業を選ぶ
異業種に転職したい高卒の方は、ポテンシャルを評価してくれる企業に転職しやすい可能性があります。たとえば、人手不足や教育コストをかける余裕がある企業の場合、経験やスキルがなくても、ポテンシャルで採用をしていることもあるでしょう。ポテンシャル採用とは、スキルや経験よりも、応募者の人柄や将来性、潜在能力を重視して行われる採用活動のことを指します。
ポテンシャル採用で企業がチェックしているポイントについては、「ポテンシャル採用とは?何歳まで適用される?新卒・中途との違いも解説」のコラムを参考にしてみてください。
人手不足な傾向がある業界に注目する
人手不足な傾向がある業界では、人材確保のために学歴や経験を問わないこともあるでしょう。たとえば、厚生労働省の「労働経済動向調査(令和5年5月)の概況」によると、建設業や運輸業、福祉関連の仕事で特に人手不足が深刻化していることが分かります。
なお、人手不足の企業のなかには、労働環境が悪く離職者が多かったり残業が多かったりする場合もあるため、ハローワークや就職エージェントなどを活用して、実際の職場環境について情報収集してみましょう。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(令和5年5月)の概況
高卒者が工場勤務から転職する際におすすめの業種
「高卒で工場へ就職したけれど、別の仕事に転職をしたい」と考える方に向けて、工場勤務の経験を活かせる可能性がある業種をご紹介します。工場勤務からの転職を視野に入れている人は参考にしてみてください。
生産・工程管理のスキルを活かせる事務系
工場で生産・工程管理の業務にかかわっていた方は、事務系の仕事に転職すれば、スキルや経験を活かせる可能性があります。仕事内容は異なりますが、管理業務の経験や事務処理能力、パソコンスキルなどは、事務系の仕事で活かせる場合があるでしょう。ただし、事務職は人気の職種であるため経験者が優遇されることもあります。
未経験から事務職を目指す方は、「事務員は未経験から目指せる?業務内容と求められるスキルをチェックしよう」のコラムを参考にしてみてください。
ものづくりの知識を活かせる技術系
「工場勤務から転職をしたいけれど、ものづくりは好き」という人は、技術職への転職を考えてみましょう。ライン作業などは「技能職」と呼ばれ、技術職が設計した体制に従って作業を進める仕事です。一方、技術職は生産コストの削減や製品の品質向上を目指し、設計を担当する仕事。今までの仕事と変わらないようにも思えますが、技術職は総合職でもあるため、営業などを行うこともあります。
そのため、ものづくりに携わりながらより専門性を高めたい人は、技術職を目指してみるのも一つの手でしょう。学歴や資格を求められることが多い業界ですが、高卒・未経験から挑戦できる会社もあります。
大手を目指すなら転籍制度も一つの手
高卒で大手メーカーの工場勤務を目指す場合、「転籍制度」を利用する方法もあります。転籍制度とは、勤務していた会社を退職して転籍先の企業で働く制度。一般的には、親会社から子会社への転籍が多いようですが、子会社から親会社への「逆出向」というケースもあるようです。
転籍制度を利用すれば、移籍先を決めてから退職できたり、いずれ大手メーカーに入社できる可能性が出てきたりなどさまざまなメリットがあるでしょう。
転籍制度の利用や大手への転職活動でも、スキルアップが大切です。在籍する職場で技術を磨くことによって、親会社での活躍を期待されたり、転職でも強みになることがあります。親会社や他社でも活躍できるようなスキルを身に付けるようにしましょう。
転職エージェントを活用して自分に合った仕事を選ぼう
「別の業種へ転職したいけれど、適職が分からない」「転職活動が不安」という方は、転職エージェントを活用してみるのもおすすめです。転職エージェントではカウンセリングを通して、あなたの適性を踏まえた求人を紹介してくれます。
ハタラクティブは、20代の若年層を対象とした転職エージェントです。最終学歴が中卒や高卒の方の転職活動も全力でサポートしており、求人の紹介だけでなく応募書類の添削や面接対策まで行っているのが特徴。企業側とのスケジュール調整も代行しているので、働きながらでもスムーズに転職活動を進められます。
「工場勤務に興味がある」という方はもちろん、「工場勤務から転職したい」という方もお気軽にご相談ください。サービスはすべて無料で提供しているので、安心してご利用いただけます。
高卒で工場勤務をすることに関するQ&A
ここでは、高卒で工場勤務をする際に想定される疑問やお悩みについて、Q&A方式で解決していきます。
高卒から工場へ就職できますか?
工場勤務の求人のなかには、学歴や経験が問われないものもあるため、高卒から就職できる可能性はあります。スキルや経験がなくても、人柄やポテンシャルを見込まれて採用されることもあるでしょう。
高卒の方の就職方法については、「高卒就職はやばい?内定率や成功させるためのコツ・おすすめの職業を紹介!」のコラムを参考にしてみてください。
工場勤務は女性に不向き?
女性の方も工場勤務は十分に可能です。スマホや衣料品の検品、食品の箱詰めなど女性の活躍が目立つ工場もあるでしょう。筋力的な問題で向かない業務もありますが、工場勤務が必ずしも重いものを運ぶ仕事というわけではありません。
「女性の仕事の選び方で大切なことは?おすすめの職種や成功のコツを紹介」のコラムでは女性向けに仕事選びのポイントを紹介しているので、こちらもご一読ください。
高卒で入社した工場がブラック企業だったら人生終わり?
ブラック企業に入社したからといって、人生が終わるわけではありません。職場環境が悪くてもスキルが身についたり、転職で解決したりする可能性はあるでしょう。
「ブラック企業の退職理由とは?ベストなタイミングとその見極め方」では、ブラック企業を退職するステップについて解説しています。
工場勤務は転勤がないって本当?
基本的に転勤はない場合が多いようです。ただし、雇用条件に「転勤あり」と記載がある場合や、工場の閉鎖・倒産に伴う異動が発生する可能性はあるでしょう。
また、管理職に就いた場合は業務の関係で転勤の必要が出てくる場合も。転勤を望まない方や、家庭の事情で転勤が難しい方は、採用面接の際に転勤の有無をしっかり聞いておきましょう。
転勤を避けたいという方は「『転勤したくない』は甘え?拒否できる?」も参考にしてください。
工場に入ったばかりで転職すると選考に影響する?
面接で前向きな退職・転職理由を答えられれば問題ありません。前職の退職理由を聞くのは、転職後の早期退職のリスクをできる限り減らすため。採用担当者が納得できるような理由を答えられれば、工場勤務の期間が短くても転職は十分可能です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。