無職の状態から正社員を目指すときに行っておくべき準備を教えてください
無職から正社員を目指す際にまず大切なのは「ブランク=不利」と決めつけないこと。また、準備として第一にやるべきは、自己分析です。自分の経験や得意なこと、働くうえで大切にしたい価値観を棚卸ししましょう。
次に行いたいのが、求人情報を見ながらの「逆算型スキル確認」。応募したい職種に求められるスキルと自分の現状を比較し、足りない部分は無料のオンライン講座やハローワークの職業訓練などで補っていくのがおすすめです。実際、空白期間中に ITスキルや簿記を学び直した求職者が事務職に内定した事例もあります。
また、職務経歴がなくても「学んでいる姿勢」や「日常の小さな努力」を言語化することで、意欲を伝えられるでしょう。さらに面接ではブランクがある理由より、「これから何をしたいか」を明確に話すことが重要です。不安があるからこそ、一歩ずつの準備が自信につながり、内定を引き寄せやすくなります。
無職から正社員を目指すときにやること
- 自己分析を行う
- 情報取集を行う(企業研究・業界研究)
- 応募企業を決める
- 選考対策を万全にする
1.自己分析を行う
自己分析とは、自分の経験や思考をもとに強み・弱み・価値観などを明らかにする作業のこと。自分の得意なこと・苦手なことや働くうえで大切にしたい価値観などが分かるので、求人探しや志望動機を作成するときに役立ちます。
詳しくは、自己分析のやり方を動画で説明している「自己分析とは?実施のメリットと就活や転職活動での必要性を解説」をチェックしてみましょう。
2.情報取集を行う(企業研究・業界研究)
無職から就職活動をするときは、世の中の仕事を知るために企業研究や業界研究といった情報収集を行うことが重要です。せっかく正社員として就職しても、企業との相性が合わなければ早期退職の原因になってしまうことも。ミスマッチを防ぐためにも、企業のWebサイトや就職情報誌を活用し、事業内容・理念・業績・成長性などをチェックしましょう。
未経験者歓迎の仕事
前述したように未経験者歓迎の仕事は経歴を問わない傾向があるので、無職からの就職する際にチェックしておくことをおすすめします。入社後の研修やOJTなどによって人材を育成する環境が整っている可能性があるでしょう。
正社員が不足している仕事
人材不足に悩む企業では、採用の機会を増やすため未経験者を歓迎する傾向にあります。下記は、厚生労働省の「労働経済動向調査(令和6年11月)の概況」を参考に、令和6年11月時点で人材不足の傾向にある産業のなかで特に割合が高いものを抜粋したものです。
| 産業名 | 人材不足の割合 |
|---|
| 医療・福祉 | 64% |
| 建設業 | 58% |
| 運輸業・郵便業 | 58% |
| 学術研究,専門・技術サービス業 | 58% |
| 情報通信業 | 55% |
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和6年11月)の概況/表1 産業別正社員等労働者過不足状況及び正社員等労働者過不足判断D.I(p.5)」
上記のような人手不足の傾向がある業界の仕事に挑戦することで、選考通過がスムーズになる可能性があります。また、これまで候補になかった仕事も、改めて調べてみると興味が湧いてきたり適性と合っていると感じたりする場合も。選り好みし過ぎず、幅広い仕事を検討してみるのがおすすめです。
有効求人倍率が高い仕事
有効求人倍率の割合が高い仕事にも注目してみましょう。有効求人倍率とは、求職者1人あたりの求人数を見極める指標の一つ。厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和7年1月分)」によると、2025年1月の有効求人倍率は1.26倍でした。
より求人数が多い仕事への就職を目指すことで、自分の希望に合う選択肢を増やせるでしょう。
有効求人倍率をチェックするポイントは、「有効求人倍率とは?簡単に解説!年度ごとの推移や職種別の値もご紹介」のコラムで詳しく解説しているので、ご一読ください。
参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和7年1月分)について
3.応募企業を決める
自己分析や企業研究が終わったら、応募企業を決めます。応募企業を探す際のポイントは、希望条件に優先順位をつけることです。
ただし、希望が多過ぎると、条件にぴったり当てはまる企業がなかなか見つからず、就職活動が長期化してしまう恐れも。希望条件は、「1.仕事内容、2.勤務地、3.給与」のように優先順位を決め、徐々に企業を絞っていくようにしてみましょう。
ブラック企業に注意しよう
「就職できればどこでもいい」と思いつめるあまり、社員に対して無理な働き方を強いるブラック企業へ入社しないよう注意が必要です。無職からの就職活動では、「早く就職しなくては」という焦りを感じやすいもの。しかし、応募先の情報収集が不足していると、入社後にミスマッチに気づき後悔する恐れがあるでしょう。
ブラック企業には、「いつ見ても掲載されている」「好待遇過ぎる」「仕事内容が詳しく記載されていない」などの特徴があります。求人票だけではブラック企業かどうかを見極めるのは難しいため、口コミやSNSなども利用して会社の内情を調べてみるのも手です。
4.選考対策を万全にする
就職活動で内定獲得の可能性を高めるためには、選考対策を万全にしておくことがポイントです。
面接などの選考を受ける際は多くの方が不安を感じています。若年層向けの転職エージェント・ハタラクティブの「若者しごと白書2025」によると、「選考時に上手く自分を伝えられるか不安」という質問に対して、フリーターの71.4%、正社員の57.6%が「非常に不安/やや不安」と回答しました。

引用:ハタラクティブ「若者しごと白書2025(p.35)」
選考対策が十分にできていると、面接時に質問される内容の予測をしたり、応募先の求める人材のイメージに合うアピールをしたりなどが可能です。事前準備ができていることが自信となり、不安の解消につながるでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
無職からの就職を成功させる面接対策のコツ

無職からの就職活動では、面接で「無職だった理由」と「就職したい理由」を明確に伝えるのがポイントです。ここでは、面接対策のコツを解説するので、自信を持って選考に臨めるよう準備しておきましょう。
無職からの正社員面接では「ブランク期間の前向き活用」をアピールしましょう
私は社会保険労務士として多くの企業の採用支援を行っていますが、無職からの就職面接で最も重要なのは「ブランク期間をどう過ごしたか」の説明です。
面接官は単なる空白期間ではなく、その時間をどう活用したかに注目しています。たとえば、ある20代の方は介護期間中に「介護職員初任者研修」を修了し、その経験が福祉業界への就職につながりました。また、別の方は無職期間中に簿記検定を取得し、経理職への道を開きました。
面接時には「入社後のキャリアビジョン」を自分の言葉で語れることが重要な評価ポイントです。3年後、5年後にどのような成長を遂げたいかを具体的に示せば、長期的視点を持つ人材として高く評価されます。
私がサポートした方々を見ていると、無職期間を「自己投資の時間」として前向きに捉え、資格取得や職業訓練に取り組んだ方ほど面接での印象が良好です。ブランク期間は決して不利な材料ではありません。むしろ「準備期間」として積極的に説明することで、計画性と向上心をアピールできる強力な武器に変えられるのです。
「無職だった理由」を答えられるようにしておく
就職活動の面接では、無職だった理由を正直に話すことが大切です。また、無職期間の反省点や就職に対する意気込みがあれば、あわせて伝えましょう。
以下では、無職だった理由を説明する際のポイントをまとめました。
家族の介護をしていた
家族の介護をするために無職だった場合は、やむを得ない理由があったことを採用担当者へ伝えましょう。また、「同じ理由で退職してしまわないか」といった企業側の不安を払拭するために、現在は問題なく働ける旨も付け加えるのがポイントです。
職業訓練を受けていた
無職期間に職業訓練を受けていた方は、「●●の訓練校へ通い、知識を身につけていた」といったように具体的に説明しましょう。職業訓練にはパソコン関連、建築、福祉などのスキルを学べる多種多様な講座があります。就職に対する前向きな姿勢を示せるので、職業訓練の内容を伝えたうえで、入社後どのようにスキルを活かしたいかアピールすると効果的です。
資格取得をしていた
資格取得をしていた場合は、面接の際に、「なぜ取得したいと思ったのか」「日々どのように勉強時間を確保していたか」を説明すると、積極性や継続力をアピールできます。現在勉強中の場合は、取得を目指して努力している姿勢を示すと好印象につながりやすいでしょう。
叶えたい夢があった
夢を叶えるために無職を選択していた場合は、どのように行動し過ごしていたかまで説明することが大切です。ミュージシャンや俳優、スポーツ選手、お笑い芸人などの夢を叶えるため、就職しない道を選ぶ方もいます。このような場合は、目指してきた夢とそれに対する取り組みを具体的に伝えると、チャレンジ精神をアピールできるでしょう。
「就職したい理由」を前向きに伝えられるように考えておく
面接では、無職から正社員として就職を目指す理由も質問されがちです。そのため、「就職したい理由」を前向きに伝えられるように考えておく必要があります。
明確に答えられなければ「正社員じゃなくてもいいのでは?」と思われる可能性もあるため、下記のポイントを参考に回答の準備をしておきましょう。
将来のため
将来に関する希望を叶えるための就職である場合は、将来について考えるきっかけとなった出来事や、入社後のキャリアプランといった長期的な目標も伝えるのがポイント。「このままでは生活が成り立たなくなるかもしれない」「無職から正社員になって自立したい」のように、将来を考えて就職活動をスタートする方もいるでしょう。将来に向けて具体的にどのように行動していきたいかを伝えることで、説得力をもたせられます。
やりたい職業が見つかった
「やりたい職業が見つかったこと」が就職理由である際は、面接で就職したいと思った理由と応募先でやり遂げたいことを述べると、前向きに正社員を目指していることが伝わるでしょう。
やりたいことがなく無職になった場合、しばらく自分と向き合うことで、興味のある仕事が見つかることもあります。希望の仕事ができる応募先を選ぶことで、入社後の働き方のイメージが浮かびやすくなるでしょう。
誰かの役に立ちたいと思った
誰かの役に立ちたいと考え、無職からの就職を決意する方も。面接では、「誰のために、どのように役立ちたいか」を具体的に伝えるのがポイントです。明確な考えがあり就職活動に臨んでいる姿勢を示すことで、働くことに対する意欲をアピールできるでしょう。
親を安心させたい
「親の病気がきっかけで安心させたいと思った」「親に介護が必要になったときに備えたい」など、自分の親を安心させたいという気持ちから就職を目指す方もいるようです。この場合も、今の正直な気持ちを採用担当者に伝え、就業意欲の高さをアピールしましょう。
このほか、無職から就職を目指す際の面接対策を知りたい方は、「面接練習をして就活・転職を成功させよう!一人で行う方法やよく聞かれる質問も紹介」のコラムを参考にしてみてください。
無職からの就活が不安なら就職支援サービスを活用しよう!

無職からの就活を一人で進めることに不安がある場合は、ハローワークや就職エージェントのような就職支援サービスを活用するのがおすすめです。
無職から正社員を目指すなかで、「どのように応募先を探せばいいか分からない」と不安になることもあるでしょう。また、実際に応募しても「なかなか書類選考を通過できない」という場合も少なくありません。
以下でそれぞれの特徴を紹介するので、就活における不安を解消するのにご活用ください。
ハローワーク
ハローワークは国が運営する就職支援機関で、無職の方をはじめ誰でも利用可能です。全国各地にあり、利用者登録をすれば無料で求人の閲覧や失業時の手続き、窓口での職業相談などができます。ハローワークの利用方法については、「ハローワークを利用する流れは?求職者登録や失業保険の申請方法も解説!」のコラムをご覧ください。
就職・転職エージェント
就職・転職エージェントとは、求人紹介をはじめ、履歴書・職務経歴書の添削や適職のアドバイスを行う民間の就職支援サービスのこと。支援内容はハローワークと似ているものの、一人ひとりに合ったサポートを受けられたり、非公開求人を取り扱っていたりするのが特徴です。
就職・転職エージェントの利用の流れ
就職・転職エージェントを利用する際は、まず会員登録をしましょう。次に、専任のキャリアアドバイザーと対面またはオンラインで面談を行います。自分の学歴や経歴、希望条件、挑戦してみたい仕事などを伝えたあとに、求人を紹介してもらうのが基本の流れです。
就職・転職エージェントをおすすめする理由
ハローワークにはない手厚いサポートを受けられる就職・転職エージェントは、無職から正社員就職を目指す際におすすめのサービス。具体的には、下記のようなサービスを提供しています。
- ・就職相談
- ・求人紹介(非公開求人を含む)
- ・応募書類の添削
- ・面接対策
- ・選考のスケジュール調整
- ・企業との交渉代行
- ・入社後のフォロー
就職・転職エージェントでは、面接スケジュールの調整や、企業への条件交渉も行ってくれるので就活に集中できるでしょう。なお、面談の時点で希望の職種が決まっていない方も、適職を見つけるアドバイスをもらえるので安心して利用できます。
ただし、「就職エージェントを利用すれば必ず内定がもらえる」というわけではありません。担当アドバイザーとの相性が合わないと感じたら変更を申し出たり、自分でも積極的に求人を探したりすることが大切です。より多くの求人のなかから就職先を選択したい場合は、複数の就職エージェントを併用してみましょう。
「長期間無職だったけど就職したい」「無職から正社員になりたい」という方は、若年層の就職支援を行う就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
ハタラクティブでご紹介する求人は直接企業へ取材を行っているため、応募前に社内の雰囲気や業務内容などを詳しくお伝えします。専任のキャリアアドバイザーにLINEでいつでも相談できたり、1分程度で適職候補が分かる適職診断が受けられたりするため、じっくりと自分に合った仕事を探すことが可能です。
また、履歴書の添削や応募企業に合わせた模擬面接などの選考対策も行うため、自信を持って選考に臨めるでしょう。ハタラクティブの登録・ご利用はすべて無料なので、ぜひ一度お問い合わせください。
無職からの就職に関するQ&A
ここでは、無職からの就職に関するQ&Aをご紹介します。「無職の状態から就職はできる?」と不安な方は、ぜひチェックしてみましょう。
フリーターは無職ではないですか?
フリーターは、パートやアルバイトとして働いている若者を指す言葉なので、無職には該当しません。
ただし、就職活動の場では、「職歴=正社員としての経歴」を意味する場合があります。そのため、フリーターとして働いた期間を「職歴なし」と捉えられる可能性はあるでしょう。アルバイト経験のアピール方法は、「履歴書の職歴欄にアルバイトは書いて良い?好印象につながる書き方のコツ」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。
30代の無職・職歴なしの場合は就職できますか?
30代で職歴がない場合、20代と比べて就職の難易度は高くなる傾向があります。しかし、就職が不可能とは限らないので、前向きに就活を進めましょう。
30代以降の方におすすめの職業について知りたい場合は、「30代から目指せる職業はある?未経験から挑戦できる仕事の特徴をご紹介」のコラムを参考にしてみてください。
無職の高卒は就職できない?
高校を卒業後、就職せず無職になった方も、正社員として就職を目指すことは可能です。20代や30代前半であればポテンシャルを評価してもらえる可能性があるため、できるだけ早く就職活動をはじめることをおすすめします。
一人での就職活動が不安な方は、若年層向けの就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。一人ひとりの適性に合った求人情報をご紹介します。