空求人とは?掲載される理由と求人情報の見分け方を解説!

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この記事のまとめ

  • 空求人とは、採用する予定がないのに企業が出している求人広告のこと
  • 空求人がある理由は、求人を出す企業側にさまざまなメリットがあるため
  • 空求人を回避するには、正当な求人情報との見分け方を知ることが重要
  • 効率的に就活を進めるなら、空求人がない就職エージェントを利用しよう

就活をする際、「空求人」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
万全の対策で応募しているにも関わらず、なかなか書類選考に通らない…そんな方は、空求人に騙されている可能性があります。このコラムでは、空求人が掲載される理由や正しい求人情報を見分ける方法を解説。スムーズに就活を進めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

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空求人とは?

空求人とは、「企業が実際に採用する意思がないにも関わらず出している求人広告」のこと。
真剣に仕事を探している人にとっては、空求人を信じて動いた時間や行動が無駄になるでしょう。
本来、企業は欠員の補充や将来へ向けた人材獲得のため、転職サイトや雑誌などに求人広告を掲載します。ほとんどの求人広告は採用意思のある情報ですが、なかには企業側の都合やメリットのために出されているだけの情報もあるようです。また、企業によっては採用意思がないのに面接を行ったりすることも。
空求人に振り回されないためにも、就活中は求人情報を見極める力が必要といえます。

希望の求人が見つからずに悩んでいる方は、「希望の求人が見つからない時に振り返るべき5つのこと」の記事も併せてご覧ください。

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なぜ空求人が存在する?

「採用する意思がないのに求人情報が出ている」といった状況が生じる理由は、求人を掲載する側にとってメリットになることがあるからです。
ここでは、ハローワークと派遣会社それぞれの理由についてご紹介します。

ハローワークの空求人の理由

掲載料がないため

ハローワークは、求人掲載料が無料です。申請された求人は、労働基準に関する法制度の違反がない限り、すべて掲載されます。そのため、企業側には「とりあえず求人情報を出しておき、優秀な人材からの応募が来たら採用する」といった考えがあるようです。また、求める人材からの応募があった際にのみ採用を行う企業も少なくないため、長期間同じ求人を出していることも。年単位で1人も採用を行っていなかった場合は、空求人の可能性が高いでしょう。
無料で求人を掲載できるハローワークは、優良中小企業がある一方で空求人も多いといわれています。求人に疑問を感じたら、窓口の担当者に相談してみると良いでしょう。

参照元
厚生労働省
労働基準に関する法制度

掲載期間が終了しているため

最初は採用するために求人を掲載していたものの、掲載期間内に採用が終了していたり、採用決定後の求人を取り下げ忘れてしまったりすることで、空求人となる場合があります。
ハローワークは求人の掲載料がかからないため、たとえ放置してしまったとしても、企業側にもデメリットはありません。また、このような求人に応募しても、履歴書すら見てもらえない可能性も。求人内容を見ただけでは判断しづらいのが難点です。

派遣会社の空求人の理由

求職者の登録数を上げるため

派遣会社は、登録者が多いほど企業に派遣できる人数を増やせます。そのため、空求人を掲載することで登録者数を増やし、派遣会社の宣伝につなげようとする意向があるようです。
また、派遣会社の求人では、空求人だけでなく実際より好条件の求人を掲載する「釣り求人」にも注意。たとえば、簡単な業務内容なのに給与が異常に高かったり、専門性のある業務で「未経験OK」だったりなどがあります。
釣り求人は見極めが難しく、応募する段階では気づかないことも少なくありません。派遣されたあとに応募時と条件が変わってしまった場合は、派遣会社の担当者に一度相談してみましょう。

ハローワークを利用するか迷っている方は、「相談無料のハローワーク、利用のメリットとデメリット」の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

空求人を掲載することは違法?

職業安定法第65条の7をみると、「虚偽の条件で労働者の募集を行った場合、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられる」とあります。しかし、実際に法令違反として摘発することは難しいようです。
その理由は、企業や派遣会社側が「騙すつもりはなかった」「実際に採用する条件に値しなかった」と理由を述べてしまえば、求人内容が虚偽であったか判断しづらいことにあります。
空求人の被害を受けないためには、空求人の特徴や掲載意図などを知り、自分が損をしない求人の選び方を身につけることが重要といえるでしょう。

参照元
e-gov 法令検索
職業安定法(第65条の7)

空求人を選ぶことで生じる3つのデメリット

空求人を選んでしまうと、就活にさまざまな影響を及ぼす恐れがあります。ここでは、主な3つのデメリットについて見ていきましょう。

1.自分が望む条件ではない恐れがある

空求人には、実際の条件と、募集要項に記載されていた条件とは異なる場合があります。
たとえば、「残業なし」「高給与」などの記載をもとに応募したものの、実際に入社すると残業が発生したり、低賃金だったりすることがあるようです。
ほかにも、派遣会社を通じて応募した後、一切連絡がなく、後日別の応募者に決まった旨を伝えられた、という事例も。
自分が望む条件で働ける職場を探すためにも、空求人を見極めることは重要であるといえます。

2.無駄な労力と時間がかかる

採用意思がない空求人は、応募しても当然採用が決まることはないため、求職者は徒労に終わってしまいます。また、根気や忍耐力が必要な就活で空求人に引っかかってしまうと、時間だけでなく、モチベーションまで奪われてしまうことも。
このような空求人による被害を受けた場合の通報は、各都道府県に設置されている労働基準監督署の総合労働相談コーナーで受け付けています。予約不要・無料で対応してくれるので、深く悩む前に一度相談してみるのもおすすめです。

3.就活が終わらない

前述のとおり、空求人を選択してしまうことで時間だけを消費してしまい、就活の長期化につながる恐れがあります。長引く就活は、ストレスの蓄積につながることも。
スムーズに就活を進めるためには、自ら積極的に行動することも大切です。ハローワークや派遣会社を利用する場合は、直近の採用実績を聞いてみたり、採用枠の有無を確認したりするのも良いでしょう。

空求人の見分け方とポイント

空求人の見分け方を事前に知っておけば、効率的に就活を進められます。求人を探す際には、下記で解説する見分け方のポイントを参考にしてみてください。

長期間求人募集を出している

ハローワークでは、基本的に掲載期間が決まっています。そのため、長期間同じ内容の求人が出ている場合は、空求人の可能性が高いでしょう。
本当に人手が足りなくて頻繁に求人を出している場合も少なくありません。しかし、その場合は社員の入れ替わりが激しく、離職率の高い職場であることが考えられます。自分にとって良い企業かどうかを見分けるためには、企業のWebサイトを事前に確認しておくと良いでしょう。

企業規模より募集人数が多い

企業規模に見合わない大量の人数を募集している際は、空求人に注意が必要です。
しかし、企業内における新規部署の立ち上げや繁忙期の場合、多くの人数を募集する可能性があります。応募を検討するなら、募集人数に不自然な点がないか、企業の規模や事業内容をしっかりと確認しましょう。

募集要項が矛盾している

求人の募集要項に「即戦力」と記載があるにも関わらず、「未経験OK」となっているものがあります。反対に「未経験者歓迎」とありながら、専門的な資格の保有を条件にしている場合も注意が必要です。
求人情報に矛盾が生じている場合は、本当に採用する意思がなく、内容が精査されていない空求人の可能性も。正当な条件かどうかを見分けるには、該当の募集要項やほかの求人などを見直してみましょう。

経験・資格不問だが書類選考がある

年齢や経験、資格などが不問の条件は基本的に書類審査はなく、すぐに面接へ移行する場合があります。しかし、これらの条件で書類審査を実施する企業は、不適当な理由を提示して採用しないことも多いようです。
書類選考を行う旨の連絡がきたら、辞退を申し出るのも1つの手段といえます。

面接対応が不自然

空求人による面接は、経験の浅い採用担当者や人事担当者の育成の場として行われる場合があります。たとえば、面接対応が不慣れだったり、質問内容が不自然だったりする際は、空求人の可能性も。
このパターンは事前に見分けるのが難しいため、状況を注意深く見ながら判断するのが好ましいでしょう。

ブラック・ホワイト企業の見極め方については、「ニートから就職を成功させよう!ホワイト企業の見極め方」の記事も併せてご覧ください。

就活には空求人の少ない就職エージェントがおすすめ!

ここまで、ハローワークや派遣会社に空求人が多いことを解説しましたが、就職エージェントには空求人がほぼありません。
その理由は、就職エージェントの場合、すべての求人を非公開とし、Webサイト上に掲載していないため。また、採用につなげることで仲介手数料の利益が発生するため、空求人を出すメリットがないのも根拠の1つです。
就職エージェントは、求職者にヒアリングをしたうえで、その人の希望に合った求人を紹介する仕組み。そのため、空求人は存在しないと考えて問題ないでしょう。効率よく就職・転職活動を進めるなら、就職エージェントの利用がおすすめです。

空求人に振り回されない就活をするなら、若年層向け就職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
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空求人に関するお悩みQ&A

いい条件の求人を見つけたと思ったら空求人だった…こんな状況を回避するためにも、空求人について正しく理解することが大切です。空求人に関するよくある質問を、Q&A方式でまとめました。

空求人ってなんですか?

空求人(からきゅうじん)とは、「採用するつもりのない求人」のことです。 好条件の求人を見つけ、応募したら該当する求人内容とは異なる仕事内容を説明されたり、空求人の内容で入社したのに、実際の業務内容や契約内容が全く違ったりする例が見受けられます。

空求人はブラック企業によくある?

ブラック企業とは限りませんが、可能性は高いでしょう。 「ブラック企業の特徴は?こんな会社には注意!」でも解説していますが、ブラック企業は求人を長期間出したり実際の勤務条件と異なる環境で勤務させたりすることがあります。空求人も、掲載期間が長期・募集要項の矛盾などが見られるため、注意する必要があります。

求める条件の求人が見つかりません

希望条件だけでなく、自己分析も改めるのがおすすめです。 求める条件の求人が見つからない一因として考えられるのは、多くの条件を挙げている場合。ただし、それ以外にも「自分はなにに興味があるのか」「自分はなにがしたいのか」が不明瞭な可能性もあります。「希望の求人が見つからない時に振り返るべき5つのこと」も参考に、再考してみましょう。

空求人を避けて就活をする方法は?

登録制の就活エージェントを利用するのがおすすめです。 就活エージェントは、扱っている求人に対して事前に審査を行っており、情報に齟齬がないか確認しています。また、基本的には登録した人にしか求人情報を開示しないため、知名度や登録数を上げる目的の空求人はないと捉えて良いでしょう。希望に合った求人をお探しなら、事前に企業調査を行っているハタラクティブをご利用ください。ご紹介できる求人の特徴はこちらでご確認いただけます。

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