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手取り20万円の貯金額の目安は?貯金を増やす方法や節約術を解説
更新日
この記事のまとめ
- 手取り20万円の場合、1ヶ月あたりの目安貯金額は4万円
- 手取り20万から貯金するなら、決めた額を毎月給与から引く「先取り貯金」がおすすめ
- 手取り20万で貯金を殖やすなら固定費の削減が効果的
- 自炊やマイボトルの持参を心掛けるなど、できることからはじめてみよう
- 今の収入では生活が厳しい人は、エージェントや転職サイトで転職することも検討しよう
「手取り20万円だと、貯金額はどれくらいが望ましい?」と悩む方もいるでしょう。居住地域や環境によっても貯金に回せる額は異なりますが、一般的に貯金の目安は手取りの2割といわれています。ボーナスがあるなら併用し、年間50万円ほどの貯金を目指すと良いでしょう。このコラムでは、手取り20万の貯金額の目安やおすすめの節約方法をご紹介。月収と手取りの違いや平均年収なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
手取り20万円の目安貯金額は?
貯金にまわす金額として推奨されるのは、手取りの20~30%といわれています。そのため、手取り20万円の人の場合、目安の貯金額は以下のとおりです。
- <20%の場合>
20万円×20%=4万円(1ヶ月あたりの目安貯金額)
4万円×12ヶ月=48万円(1年あたりの目安貯金額)
<30%の場合>
20万円×30%=6万円(1ヶ月あたりの目安貯金額)
6万円×12ヶ月=72万円(1年あたりの目安貯金額)
上記の計算式を見て、「こんなにお金が貯まりそうにない…」と不安に思う方もいるでしょう。あくまでも上記の金額は「目安」であり「理想」です。実際に手取り20万円から4万円を貯金すると、残るのは16万円。そこから家賃や食費、光熱費を出すと自由に使えるお金がゼロになる可能性も考えられます。
将来に備えたり、貯金すべき理由があったりするなら問題ありませんが、貯金を優先しすぎて日々の生活が苦しくなったり、趣味や交際費に使えなくなるのは避けたいもの。そのため、貯金に慣れていないうちは手取りの10%に当たる2万円を目安にスタートするのがおすすめです。
生活するうえで支出は避けられませんが、貯金のコツを知っておけば、計画的にお金を貯められます。次の項目でおすすめの方法を紹介するので、参考にしてください。
手取り20万の貯金額の平均
総務省統計局が実施した全国消費実態調査によると、単身世帯・40歳未満の1世帯あたりの貯金額は、男性で671万円、女性で466万円でした。貯蓄現残高だけに注目すると、男性は370万円、女性は265万円です。参照元
総務省統計局
平成26年全国消費実態調査 結果の概要
手取り20万円なら「先取り貯金」がおすすめ
「なかなかお金が貯まらない」と悩む原因として、「収入-支出=貯金」のように、余った分を貯金しようと考えている方が挙げられます。しかし、「余ったら貯金」と考えていると予算外のお金も使ってしまいがちに。確実に貯金をするなら先取り貯金を始めましょう。
先取り貯金は、「収入-貯金=支出」と、貯金を優先して考える方法です。
あらかじめ決めた額を手取りから引き、残った分でやりくりすると、一定額を貯金できるようになります。給与天引きの方法として、財形貯蓄や社内預金、積立預金などを活用すると良いでしょう。
また、貯金用の口座を作っておくと貯まった額が分かりやすく、緊急時以外は使わないと決めておけば着実に貯められるはずです。
貯金をする際は目的意識を持つことが大切
貯金は目的や目標を定めることで実施の理由が明確になるため、意欲を持ちやすくなるといわれています。漠然と貯金するのではなく、「1年後に△△に旅行する」「15年後にマンションを購入する」といった明確な目標を立てると、モチベーションを維持して貯蓄ができるでしょう。手取り20万円の月収と年収は?
一般的に、手取りは収入の8割といわれています。つまり、手取りで20万円の月収は24~25万円ほど。年収に換算するとおよそ300万円。ボーナスがあれば400万円近い可能性もあります。
手取り20万円の具体的な年収
月収24万円でボーナスが年間で3ヶ月分支給される場合、24×12=288万円にボーナスがプラスされます。ただし、ボーナスは基本給をもとに計算されるため、明確な数字は出せません。仮に基本給が17万円だとすると、17×3=51万円となり、年収は339万円です。手取り20万円でボーナスが支給されない場合は、月収24万円なら年収288万円、月収25万円なら年収300万円です。
月収と手取りの違い
月収とは、その月に支給される給与の総支給額のこと。「月給と月収の違いとは?手取りや基本給といった給与の基本用語を解説」でも解説しているように、基本給に手当や残業代などを追加したすべての支給額を指します。
手取りとは、月収(その月の総支給額)から、税金などを差し引いて実際に手元に振り込まれる金額のこと。正社員の場合、月収から社会保険料や各種税金が天引きされます。前述したとおり、月収の8割が手取り金額の目安となります。
手取りの計算方法
手取りは、「額面(基本給+諸手当)-控除(税金+社会保険料)」で計算できます。
前述したように、手取りは実際に振り込まれる(手元にくる)金額です。会社から支給される総額から控除される金額が分かれば、手取りも導き出せるでしょう。
なお、控除額は人によって異なります。詳細は「給料の控除とは?給与明細の見方やポイントなどを解説」を参考に、給与明細で確認してください。
手取り20万円の生活費
手取り20万円の場合、家賃は3割の6万円が目安。残りの14万円で日々の生活と貯金をやりくりする必要があります。具体的な金額を確認してみましょう。
一人暮らし
単身世帯の場合、「一人暮らしの生活費をシミュレーション!平均支出額や節約方法も紹介」で解説しているように、毎月の生活費の目安は16万円ほど。総務省の「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」を見ても、単身世帯で16万円は必要なようです。
項目 | 金額 |
---|---|
家賃 | 23,322円 |
食費 | 43,276円 |
水道光熱費 | 13,098円 |
家具用品 | 5,613円 |
被服費 | 5,280円 |
保健医療 | 7,441円 |
交通通信費 | 19,344円 |
教育 | 2円 |
教養娯楽費 | 18,700円 |
その他 | 25,678円 |
合計 | 161,753円 |
引用:総務省統計局「家計調査報告 Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支(15p)」
なお、こちらのデータでは、家賃が約2.3万円。20万円の理想額である4.5万円とは2万円ほどの差があるため、手取り20万円では生活はできても貯金が難しくなる可能性があります。
二人暮らし
二人暮らしの場合、食費や光熱費、通信費、医療費などが一人暮らしより多くかかります。一人暮らしと同じ調査によると、二人以上の世帯の支出は月あたり28万円ほどのようです。
項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | 18,652円 |
食費 | 81,888円 |
水道光熱費 | 24,524円 |
家具用品 | 12,390円 |
被服費 | 9,493円 |
保健医療 | 14,797円 |
交通通信費 | 41,535円 |
教育 | 11,439円 |
教養娯楽費 | 27,619円 |
その他 | 48,529円 |
合計 | 290,865円 |
引用:総務省統計局「家計調査報告 Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支(15p)」
こちらも、家賃は約1.8万円と実際の金額と大きく乖離しています。これは、すでに持ち家のローンを払い終わっている可能性が高いから。仮に家賃を6万円とすると、毎月35万円近くの生活費がかかると予想できるでしょう。
手取り20万円で二人暮らしの場合、食費や居住費、通信費などを節約しないと生活そのものが難しくなります。「年収350万の手取りはいくら?生活スタイルや貯蓄のポイントを解説」のコラムも参考にしてください。
手取り20万円で結婚できる?
生活水準や居住地域にもよりますが、上記の結果から分かるとおり手取り20万円で家族を養うのは厳しいといえます。「親族の家に住むから家賃がかからない」「親から援助を受けられる」といった場合でも、都市部で生活するなら共働きが望ましいでしょう。
手取り20万円で子育てできる?
こちらも結婚と同様に、状況によっては可能です。しかし、子どもには何かとお金がかかるもの。その時の暮らしだけでなく、将来の教育費や学費などを考えると、やはり共働きが望ましいといえます。
実家暮らし
実家暮らしの場合は、家賃や光熱費を抑えられるため一人暮らし・二人暮らしに比べて貯金に回せる金額が大きくなるでしょう。下記の表は一例です。
項目 | 費用 |
---|---|
家賃 | ー |
食費 | 30,000円 |
水道光熱費 | ー |
家具用品 | ー |
保険医療 | 5,000円 |
交通通信費 | 10,000円 |
教育 | ー |
教養娯楽費 | 20,000円 |
その他 | 5,000円 |
合計 | 70,000円 |
実家暮らしの場合、家賃や光熱費としていくらか渡す場合も多いでしょう。上記を例とすると、たとえ実家に毎月3万円入れたとしても、10万円ほどは手元に残ることに。趣味に使ったり、貯金に回したりと自由になるお金は多いといえます。
手取り20万円で車は持てる?
車は購入だけでなく維持にもお金がかかります。手取り20万円で車を持つなら、燃費の良さや税金の安さを考慮して選ぶ必要が出てくるでしょう。また、都市部では駐車場代が月に数万円ということも。車検や修理にも費用がかかることを踏まえると、カーシェアやレンタカーなども検討すべきです。
参照元
総務省統計局
家計調査(家計収支編)調査結果
手取り20万円で確実に貯金するための節約術
一定金額を貯金するために、以下の節約術を参考にしてみてください。
- ・自炊を心がける
・衝動買いをやめる(本当に必要な物かよく考える)
・マイボトルを持ち歩く
・通信費(不要なオプションに加入していないかなど)を見直す
・図書館など公共施設を活用する
・収入に見合う住居に住む
家賃が高い場合は住居を見直すか、貯金のためにほかの生活費用をなるべく抑える必要が生じます。たとえば、築年数が少し長い物件や駅から遠い部屋などは、相場より安くなっていることも多いので、引っ越しを検討してもいいでしょう。
貯金には固定費の削減が効果的
家賃は毎月かかるお金のため、7万の部屋から5万の部屋に引っ越せば、自動的に毎月2万円が浮くことに。通信費なども一度の見直しで大きな節約効果に期待できるので、固定費の削減から検討してみましょう。
ただし、貯蓄を最優先にして、無理をしてまで食費や光熱費などを抑えようとするのは禁物。極端な節約によって体調不良になった場合、医療費が必要となりかえって支出が増えてしまう可能性があります。「節約を継続できるか不安…」という人も、できることから少しずつはじめるのが大切。目標額を貯金できない月があったとしても、地道に取り組むことが成功への道だと考えましょう。
手取り20万円の家賃と食費の目安
一般的に、家賃は手取りの25%、食費は手取りの15%といわれています。この金額を目安として、自分の生活スタイルや生活環境に合った金額を考えてみましょう。
家賃
手取り20万円の場合、前述したように家賃は4.5万円が目安です。これは、一般的に「家賃は手取りの25%ほど」といわれるため。ただし、都市部では4.5万円の部屋を探すのが難しいこともあるので、「最大でも30%の6万円」と捉えるといいでしょう。
食費
手取り20万円の食費の目安は15%で3万円ほど。1ヶ月30日と考えると、1日あたり1,000円が目安になります。しかし、近年は物価が上がっておりランチで1,000円を超えることも珍しくありません。前述したように自炊が中心の生活を心がけましょう。どうしても外食が多い場合は、ほかの項目に使える費用を削減して「手取りの20%にあたる月4万円」にしても問題ありません。
手取り20万円で貯金を増やす方法4選
手取り20万円で貯金を増やすなら、節約して支出を抑える方法があります。節約方法として効果が大きいのが、前述したように毎月決まったお金を支払っている固定費を下げること。また、収入自体を増やし、増えたお金を貯金に回す方法もあるでしょう。
1.資格を取得する
企業によっては、会社が指定する資格を持っていることで資格手当の対象になることも。金額や対象資格は企業によって異なりますが、「資格手当とは?相場はどのくらい?注意点とあわせて資格別一覧でご紹介」によると、数千円から1万円ほどのようです。
また、資格手当がなくても資格を取得することで知識やスキルが身に付くため、業務効率が上がったり成果が出やすくなったりする可能性も。評価が高まって昇給や昇格するほか、後述する副業や転職に活用できるでしょう。
2.昇進や昇格をする
昇進や昇格をすれば、給与も上がります。ただし、多くの企業では昇進や昇格は年に1回などチャンスが少ないもの。昇給も数千円と、決して高くないようです。昇給については「昇給の平均額はどれくらい?給料アップの目指し方もあわせてご紹介!」のコラムで紹介しています。
3.副業をする
近年では正社員の副業を認める企業も増えてきているようです。ただし、「正社員は副業してOK?働く際の注意点と確定申告の基礎知識」のコラムでも説明しているように、正社員の副業は法律上は問題ないものの、企業の就業規則で実施の可否が決められています。副業を検討しているなら、必ず就業規則を確認してからはじめましょう。
4.転職をする
「今の収入では生活が厳しい」「働き方に見合う給与がもらえていない」という方は、転職を検討するのも1つの方法。後悔しない就職先を選択できるよう、企業選びの際は、給与などのお金の面だけではなく、仕事内容や労働条件、社風などを確認することが大切です。
転職活動に不安がある方は、転職サイトやエージェントの活用がおすすめ。
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手取り20万円からの貯金に関するQ&A
ここでは、手取り20万円の生活や貯金に関する疑問を、Q&A方式でまとめています。手取り20万円あれば一人暮らしも可能ですが、将来や万が一に備えて貯金の習慣を身に着けておきましょう。
手取り20万で一人暮らしはきついですか?
決して余裕があるとはいえませんが、手取り20万円で一人暮らしは可能です。
一人暮らしをする場合は、万が一に備えてある程度の貯蓄をしておくことが大切。とはいえ、「貯金がない人はどれくらいいる?年代別の貯蓄額や効果的な節約術」で解説しているように、20代の一人暮らしのうち4割ほどが「貯蓄ゼロ」です。毎月少しずつでもいいので、貯金をする習慣をつけていきましょう。
実家暮らしで貯金はできますか?
実家暮らしこそ貯金のチャンスです。
コラムの「手取り20万円の生活費」でも解説した通り、実家暮らしの場合は家賃や光熱費がかからなかったり、かかったとしても一人暮らしに比べて安価に抑えられるのがメリット。実家暮らしのうちに貯金を増やしておけば、独立するときなども安心できるでしょう。
手取り20万で貯金ができないときは?
まず毎月の支出を把握することからはじめましょう。
手取り20万円は決して少ない額ではありません。そのため、何にお金を使っているか把握する必要があります。1ヶ月だけでも支出を把握すると、「毎日コンビニで買い物してる」「衝動買いが多い」「飲み会が多い」など傾向が分かるはず。それを参考に、何にいくら使えるかを考えて決めるのが貯金への第一歩となるでしょう。
また、手取りを増やすために転職を検討するのもおすすめです。ハタラクティブにご相談いただければ、スキルや経験を活かせる転職先をご紹介いたします。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。