職種とは何か?業種との違いを考える

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この記事のまとめ

  • 職種とは、業務内容による仕事の種類
  • 規模の小さい企業では、職種を超えて活躍する社員もいる
  • 「業種」は会社が運営する事業の種類
  • 業種の分け方は様々。総務省は「日本標準産業分類」を基準としている
  • 就活では業種から仕事を探すのが一般的

職種とは、担当する仕事内容で分類される「仕事の種類」のこと。従業員個人が行っている仕事を表すため、ひとつの会社に多くの職種が存在します。このコラムでは、「職種」の基本と代表例、仕事を探すときのコツなどをまとめています。似た言葉の「業種」との違いについても述べているので、確認しておきましょう。

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職種とは何を指す?

職種とは、業務内容による仕事の種類を指す言葉。例えば、「営業」や「事務」、「企画」は職種にあたります。職種は個人の仕事の種類を指すので、同じ会社に勤めていても社員によって職種はさまざま。規模の小さい企業では一人の社員が多数の業務(職種)を兼任することがあり、職場によっては一つの職種にとらわれない働き方をすることも可能でしょう。
一般的には一つの企業の中で部署が分かれ、その部署ごとに職種が異なる場合が多いようです。総務部で働く社員は事務職、営業部は営業職といった具合です。近年ではIT関連をはじめ従来にはなかったサービスを提供する企業が増えているため、職種も多様化しています。

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業種とは?職種との組み合わせで「仕事」は表される

「業種」は個人の仕事の種類ではなく、会社が運営する事業の種類を指す言葉です。
例を挙げると、「ドライバー」が職種で、「運輸業」が業種。業種は何のサービスや商品を扱っているかで分類されます。
業種の分け方は様々ですが、総務省では公的な統計を行う際の基準として、以下に示す「日本標準産業分類」を採用しています。

業種具体的な仕事
農業・林業農業、酪農、養豚、林業
漁業各種漁業、養殖業
鉱業・採石業・砂利採取業金・銀鉱業、天然ガス鉱業
建設業一般土木建築工事、大工、とび、電気工事
製造業飲食物、繊維、家具、製紙、印刷、医薬品
電気・ガス・熱供給・水道業発電所、ガス供給、上下水道
情報通信業有線放送、テレビ、ラジオ、インターネットサーバー、アニメ制作、出版
運輸業・郵便業鉄道、航空
卸売業・小売業スーパー、衣料品店、コンビニ、ドラッグストア
金融業・保険業銀行、信用金庫、保険会社
不動産業・物品賃貸業不動産売買・仲介、各種リース
学術研究・専門・技術サービス業研究所、法律事務所、通訳、獣医
宿泊業・飲食サービス業旅館、ホテル、飲食店、飲食配達
生活関連サービス業,娯楽業理美容、旅行代理店、映画館、遊園地
教育・学習支援業各種学校、学習塾、動物園、美術館
医療・福祉病院、老人ホーム
複合サービス事業郵便局、各種協同組合
上記に分類されないサービス業・公務・分類不能の産業職業紹介、ビルメンテナンス、修理業

引用:総務省「日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)-目次

なお、職種が同じでも業種が異なると業務内容が変わることや、似通った業務内容でも業種によって職種名が異なるというケースがあります。
就職や転職活動の際には職種と業種の違いを理解し、企業選びの前にどの職種・どの業種に就くのかを考える必要があるでしょう。例えば飲食店のホールスタッフの場合は「飲食サービス業」の「接客職」となります。同じく飲食店で調理を担当している場合は「飲食サービス業」の「調理師」というように、同じ業種であっても仕事の内容が違えば職種は異なります。
また、同じ「接客職」であっても、アパレル店で働いている場合には「小売業」の「接客職」となるように、業種が異なっても同じ職種という場合もあります。このように、仕事は業種×職種で表すことができるのです。

参照元
総務省
日本標準産業分類(平成25年10月改定)(平成26年4月1日施行)-目次

代表的な職種と概要

ここでは、代表的な職種とその仕事内容についてまとめています。仕事探しの一助にご活用ください。

営業

自社の製品やサービスを売り込む営業職。コミュニケーションやプレゼンテーションが得意な方に向いている職種です。成果が数字として現れるので、目標を立てて仕事に取り組みたいという方はやりがいの大きな仕事ができるでしょう。実際にお客様のところへ赴くというイメージが大きいですが、電話で営業を行うテレフォンアポインターや窓口でお客様にサービスを案内する内勤営業なども営業に含まれます。「営業職とは何をする仕事?業務の内容やメリット・デメリットを解説!」のコラムをご確認ください。

事務

書類作成やデータの整理、資料の作成などを担う事務職。電話対応、郵便物の仕分けなど庶務全般に携わる一般事務の他、経理や人事、海外とのやり取りなど専門的な業務に特化した仕事もあります。
正確で丁寧な仕事を求められるのが共通点。表立って自分が活躍することより、裏方からサポートすることに喜びを感じるという人に向いている職種です。事務職については「事務員ってどんな仕事?事務職のメリット・デメリットを解説」のコラムで特集しています。

企画

顧客のニーズをリサーチし、商品やサービスを企画・開発する企画職。
企画職が担う範囲は企業によっても異なりますが、主にリサーチ→企画開発→営業企画→販売促進・広報活動を行うのが多いようです。
営業職や接客などの現場経験を活かせる仕事なので、他の職種で経験を積んでステップアップする方が多いようです。

接客

飲食店や小売店などでお客様に直に対応する接客業。大変なことも多いですが、直接「ありがとう」という言葉を聞けたり、ホスピタリティを発揮できたりするという面もあります。
アミューズメント系やアパレル系など、趣味を活かせる仕事や楽しい瞬間に立ち会える仕事もあるので、お客様の反応を見たい方に向いている職種です。

エンジニア/プログラマー

プログラムの設計やプログラミングを行う職種。一人で黙々と作業をするイメージがありますが、デザイナーなど他の職種の人と関わりながらチームで取り組むことも珍しくありません。
新しい技術を勉強する必要があるので、向上心や好奇心の旺盛な方におすすめ。勉強してスキルアップしながら働きたい方に向いています。

介護職

介護施設で施設の利用者の方や入居者の方の介助を行う介護職。無資格でも働けますが、介護職員初任者研修や介護福祉士などの資格を取得している方も多いのが特徴です。
入居型の施設と日中利用する施設では勤務時間などが大きく変わるため、ライフスタイルに合った働き方を選択することができます。
お年寄りの方や身体に不自由がある方の暮らしをサポートしたいという方に向いている職種です。

仕事は業種と職種のどちらで選ぶべき?

一般に、就職活動では職種ではなく業種から仕事を選ぶことが多いもの。
自己分析で自分の適性ややりたいことを明確にし、業種選びの参考にすると良いでしょう。
一方で、前職で営業の経験がある人はその時の経験・スキルを活かし、他の業種の営業職へ転職するなど職種から探す方法もあります。
また、営業で身につけたユーザーニーズを捉えるスキルや市場調査の経験をマーケティング職で活かすなど、自分が持つスキルが他の業種でも活かせるときは、応募の対象範囲を広げることで、多くの求人を検討できるでしょう。

転職も業種と職種で考える

転職の際、大切になってくるのが業種と職種の組み合わせです。ここでは、4つのパターンに沿って転職の考え方を解説します。

同職種×同業種

まず、同職種かつ同業種で転職する場合、これまでの経験が大いに活かせます。会社が変わるので全く同じ仕事とはなりませんが、即戦力として入社できるでしょう。

同職種×異業種

同職種×異業種の転職の場合、同職種で得た経験やスキルをアピールすることが大切になります。業種が変わっても職種の仕事内容は共通する点が多いため、活かせる経験やスキルは多いはずです。

異職種×同業種

異職種×同業種の転職は、業界知識のアピールが大切です。職種的に未経験になるので、業界知識でアピールすることで採用担当者から高評価を得やすいといえます。しかし、即戦力人材を採用したい場合、同職種からの転職希望者が優先されやすいことも頭に入れておきましょう。

異職種×異業種

異業種×異業種の転職は完全未経験になるため、前職でのスキルや経験を評価されにくい可能性が。やる気やポテンシャルのアピールが大切です。また、未経験での転職は年齢を重ねれば重ねるほど難しくなってしまうので、できれば早い段階で行った方が良いでしょう。

未経験の職種、業種に挑戦したいと思ったら

転職活動は、大抵の場合前職での経験を生かして行うもの。これまで培ってきた業界知識や職種の技能を活かせない未経験業種、職種への転職は難しい傾向にあるでしょう。
しかし、未経験だからといって、転職が不可能だというわけではありません。企業によっては、「別の環境で培ってきた価値観が欲しい」「共通して活かせるスキルを重視する」などの理由で未経験者を採用することもあるのです。
特に若い人材の場合は、ポテンシャル採用が行われることもあるのでチャンスは少なくないでしょう。未経験の業種や職種に挑戦したいと思ったら、現在の仕事からどの部分が新しい環境でも活かせるか、これからどう成長していきたいのかを明確にし、謙虚に学ぶ姿勢を見せていきましょう。

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