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異動の意味や目的は?種類やメリット・デメリットもご紹介
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この記事のまとめ
- 異動には転勤や出向、配置転換などの意味がある
- 異動の目的は「業務を効率化し業績を上げる」「仕事のマンネリ化を防止する」など
- 異動はスキル習得やモチベーションアップが期待できる
- 異動を拒否できるケースは「契約内容と異なる」「著しく不利益を及ぼす」など
- どうしても異動したくないときは、上司へ相談したり転職を検討したりしよう
「異動に意味はあるの?」と思う人もいるでしょう。異動にネガティブなイメージがあったとしても、転勤や配置転換によってスキル向上やモチベーションアップを図れる場合があります。
このコラムでは、異動の意味やメリット・デメリットのほか、異動を拒否できるケースなどをご紹介。このコラムを読み、異動の基礎知識を押さえましょう。
異動の意味とは?
異動は、勤務先の企業からの辞令によって、所属する部署や役職の変更などが行われることを意味します。「異動」と一口にいってもその種類は多く、転勤や昇進などさまざまな形で働き方が変化します。
なお、「移動」の意味は、ある場所からほかの場所へ物理的に移ることです。異動とは意味が違うので注意しましょう。
8種類の異動とその意味
異動には、転勤や出向、配置転換などの意味があります。
1.転勤
転勤の意味は、「同じ企業の関東支店から関西支店に移る」といった勤務地が変わる異動です。県外への異動・転勤になると、引っ越しや単身赴任が必要になる場合もあります。
転勤がない部署や企業に勤めている場合はほとんど転勤はないですが、転勤がある部署や企業に勤めている場合は、転勤を伴う異動もあるでしょう。
2.出向
対象の社員が在籍中の企業と雇用契約したまま、子会社や関連会社で就労する異動です。出向の場合、社員の給与の支払い義務は出向元の企業にあり、業務の指示命令権は出向先の企業にあります。
3.配置転換
配置転換は、同じ企業の中で所属する部署が変わることを意味します。「異動」という言葉は、主に配置転換の意味で使われることが多いでしょう。配置転換の場合、営業部から人事部に異動するなどして、今までと業務内容が大きく変わることもあります。
4.昇進
昇進の例は、「平社員から係長」「部長から専務」などです。企業での地位・役職が上がることも、異動の意味に含まれます。
「出世する人の特徴は?仕事への向き合い方や習慣についても解説!」のコラムでは、昇進する人の特徴について詳しく解説しています。昇進したいと考えている方はぜひご覧ください。
職位が変わることも異動という
異動は部署の変更や転勤などのイメージが強いですが、職位が変わることも異動に含まれます。また、前述したように、企業での地位や役職が上がったり下がったりするときにも「異動」という言葉が使用されます。5.降格
降格は、昇進と反対の意味です。係長から平社員、専務から部長など、企業での地位が下がることを意味します。
6.転籍
転籍は、在籍している企業と雇用契約を解約し、転籍先の企業と新たに雇用契約を結んで働くことを意味します。転籍は出向と似ていますが、出向は「在籍している企業と雇用契約を結んだまま」別の企業に就労する、という点に違いがあります。
7.採用
企業の求人に応募した人の中から書類審査・面接などで適性のある人物を選出し、新しく雇うことを意味します。すでに企業の社員として働いている人は対象ではありませんが、採用も異動の一種です。
8.退職
退職は、社員が企業を辞めることを意味します。在籍していた社員が企業を辞めて枠が空くことも、異動扱いになります。
異動の多い時期
異動自体は、どのような時期でも行われる可能性があります。年間で特に異動が多いのは、年度末である3月末や、上期と下期の変わり目など、1年の節目となる時期です。
他部署への異動を希望する場合は、比較的異動の多い時期に上司に相談するのも一つの手といえます。他部署への異動希望について、企業側からお知らせが発信される場合も。異動を検討しているなら、普段からこまめにチェックしておきましょう。
「異動願いを提出したい!タイミングや正しい書き方を例文付きで解説」のコラムでは異動願いの書き方や提出時の注意点を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
異動の4つの目的と効果
異動の目的・効果には、「業務を効率化し業績を上げる」「仕事のマンネリ化を防止する」などがあります。
1.業務を効率化し業績を上げる
業務の効率化や業績を上げることを目的に行われる異動は多いです。たとえば、簿記の資格を取った社員を経理部に異動させることで、社内の業務の効率化を図れます。
また、企業の商品への理解が深く、コミュニケーション能力にも長けている社員を営業部に異動させれば、業績アップが期待できるでしょう。
2.人材配置を再構成する
社員一人ひとりが能力を発揮できる人材配置にすることも、異動の大切な目的の一つです。社員が現在の部署で業績や作業効率を上げられていない場合、他部署への異動によって改善する場合があります。社員本人の希望により、他部署に異動することもあるでしょう。
3.視野を広げることで問題点を発見する
配置転換や転勤などで社員の視野が広がることで、社内の問題点を発見しやすくなるのも異動のメリットです。
たとえば、電化製品の取り付け会社で営業部から工事部に異動したとします。工事にかかる時間やスケジュールを学ぶことで、「営業は工期を見積もってから顧客と契約してほしい」といった提案をしやすくなるでしょう。発見した問題点を元配属先の営業部や上司へ報告すれば、サービスの質を高めることにつながります。
異動で社員が部署ごとの役割を詳しく把握できれば、部署同士で互いにサポートし合う雰囲気になりやすいでしょう。
4.仕事のマンネリ化を防止する
業務のマンネリ化を防止するために、定期的に異動を行っている企業もあります。毎日同じ業務を繰り返していると、緊張感や責任感が薄れてしまい、ミスを誘発する原因に。一定期間ごとに配置転換を行うことで、仕事に対して常に新鮮な気持ちを持ってもらう目的があります。
異動の意味や目的については「人事異動・転勤の目的とは?メリットや拒否できるケースもご紹介」のコラムでも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
異動のメリット
社員として異動するメリットには、「新たなスキルを習得できる」「モチベーションアップが期待できる」があります。
新たなスキルを習得できる
配置転換で今までとは違う部署に異動することで、新しいスキルを身につけられます。たとえば、営業部から広報部に異動した場合、取材のスキルや文章力などを磨けます。
異動に対しマイナスなイメージを持つ人もいますが、自身のスキルアップやキャリアアップに繋がり、新たな挑戦をするきっかけにもなるでしょう。
モチベーションアップが期待できる
職場や仕事内容が変わると、「積極的に挨拶して同僚と信頼関係を築こう」「早く新しい仕事を覚えよう」とモチベーションが上がる場合があります。異動で環境が変われば、周りの社員から刺激を受け、仕事の向き合い方に良い変化が起きることもあるでしょう。
異動のデメリット
異動のデメリットは、「希望とは異なる仕事内容になる場合がある」「新しい環境に大きな負担を感じる場合がある」などです。
・望まない部署に配属されることがある
・業務内容が変わることで専門性が下がる
・今までと違う業務を覚えなければならない
・人間関係の再構築が必要になる
・転勤になると家族と離れて暮らす場合がある
異動の内容によっては、不満やストレスを感じる場合があります。
異動を拒める場合
異動の辞令は基本的には拒めませんが、「労働契約の内容から外れている」「労働者に著しい不利益がある」といったケースでは拒否できる可能性があります。
権利の濫用で異動が指示された
「不当な動機で転勤を命じられた」「業務上必要ないにもかかわらず出向を指示された」といった状況の場合、権利の濫用と捉えられます。退職に追い込むような異動や嫌がらせ目的の転勤などが該当します。
労働契約の内容から外れている
労働契約の内容から外れている辞令は不当であり、拒否できる可能性が高いです。「労働契約書に転勤なしと記載されていたのに、引っ越しを要する距離の支店へ異動を命じられた」といった場合が該当します。
契約者に著しい不利益がある
労働者に著しく負担がかかってしまう異動も、基本的には拒めるでしょう。たとえば、妊娠や子育て、家族の介護などの事情を会社に報告しているにも関わらず、引っ越しを伴う異動が命じられた場合は、拒否できる可能性があります。
異動を拒否できるケースについては「人事異動したくない!打診されたときの対処法やメリットをご紹介」のコラムでも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
異動をしたくないときの対処法
異動をしたくないときの対処法として、「上司に相談する」「転職を検討する」が挙げられます。
上司に相談する
異動を拒否したい場合、まずは上司に相談しましょう。異動できない正当な理由があれば、辞令を取り消してもらえるケースがあります。
ただし、権利の濫用や労働契約違反、やむを得ない事情がある場合を除き、異動の取り消しは基本的に難しいことを頭に入れておきましょう。
転職を検討する
「どうしても異動したくない」「配置転換で数年おきに仕事内容が変わるのは嫌だ」というときは、転職するのも一つの選択肢。「転職先も異動の多い職場だった…」とならないよう、応募前に勤務条件や具体的な仕事内容を十分に確認することが大切です。
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異動に関するお悩みQ&A
ここでは、異動にまつわる疑問と回答をご紹介します。
異動したら給与は減る?
配属部署や勤務地によっては、給与が減る場合があるでしょう。
また、異動の内容が降格である場合は、給与が下がる可能性があります。異動による給与の減額について就業規則や労働契約書に明記されていない場合、減額の理由について説明を受ける権利があります。
降格については「降格とは?不当な処分をされたら不服申し立てはできる?」のコラムで解説しているので、参考にしてください。
異動で昇進したら休暇が取りづらい
昇進によって仕事量が増え、一時的に休暇を取りづらくなる場合があるでしょう。
ただし、有給休暇の取得は社員の権利であり、会社が不当に拒むことはできません。有休取得の権利については「有給休暇が取れないのはおかしい?人手不足でも取得できる方法を解説」のコラムで解説しているので、チェックしてみてください。
転勤や出向にかかる費用は自己負担?
転勤や出向などによる引っ越し費用は、基本的には企業側が負担します。
ただし、引っ越し費用の負担額の上限は企業によって異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。「出向とは?給与はどうなる?派遣との違い」のコラムでは出向について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
どうしても異動したくないです
権利の濫用による異動や労働契約に違反する異動などは拒否できます。異動に応じられない正当な理由がある場合は、上司に相談しましょう。「異動が多く、仕事にやりがいを感じられない」といった悩みがあるときは、異動の少ない企業に転職するのも一つの手です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。