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転職理由別の例文紹介!好印象を与えるためのポイントをおさえよう
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この記事のまとめ
- 面接官が転職理由を聞くのは、早期離職の可能性などを見極めるため
- ネガティブな転職理由は、例文のように前向きな言い回しで表現する
- コラム内の例文のように不満や愚痴ばかりの転職理由は面接で避けたほうが良い
- 転職理由は、事実とかけ離れた嘘の内容にならないよう注意する
- 転職理由を退職届に書くときは、例文を参考に内容が漠然としないよう気をつける
「面接でどのような転職理由を述べれば良いか分からない」とお悩みの方は多いでしょう。転職理由の例文を参考にすれば、効果的な表現や言うべきではない内容を理解できます。
このコラムでは、転職理由の例文を原因別にご紹介。面接で避けるべき転職理由の例文や、考えるときに意識するべきポイントなどについてもまとめました。このコラムを参考に自分なりの好印象な転職理由を伝えて、転職を成功させましょう。
そもそも面接官が転職理由を聞くのはなぜ?
企業側が求職者に転職理由を聞くのは、「ミスマッチを防ぎたい」「仕事に対する考え方を知りたい」といった理由があります。
そのため、「仕事が嫌になった」や「周囲と馴染めなかった」など、仕事への不満を述べると、「また同じ理由で辞めてしまうのでは?」と不安視されやすくなるでしょう。ここでは、企業側が転職理由を聞く背景についてそれぞれご紹介します。
ミスマッチを防ぎたいから
面接で転職理由を聞かれるのは、企業と求職者のミスマッチを防ぐためです。入社後にミスマッチが発覚すると、企業にも求職者自身にも良いことはありません。履歴書や職務経歴書といった応募書類上の文では分からない部分まで求職者を理解するためにも、企業側にとって転職理由は大切です。
応募者の性格や価値観などを把握したいから
面接で転職理由を聞くのには、「応募者の性格や価値観などを把握したい」という企業側の意図もあるようです。多くの人は、前職あるいは現職に何かしらの不満を抱いて転職活動を開始します。ただ、転職理由によっては、第三者から見ると「努力が足りないのでは?」と思う内容もあるでしょう。
たとえば、実力主義の職場で評価されなかったという転職理由の場合、「成果を出すための努力や工夫が足りなかった」という可能性があります。面接官は転職理由を聞くことで、「他責思考が強い傾向がないか」といった候補者の性格や価値観を判断していると考えられます。
長く働いてほしいから
企業側は採用する求職者に長く働いてほしいと考えているため、早期退職してしまいそうな要素がないかを転職理由から探ろうとします。採用した人材が退職してしまえば、これまでの人件費や教育コストが無駄になってしまい、企業にとってメリットがありません。
そこで企業は転職理由の質問を通して、応募者の働く意欲がどれくらいかを見極めています。回答から転職への意欲が感じられる人は、困難があっても仕事を継続できる可能性が高く、評価の対象になるでしょう。
具体的には、「前職と同じ理由で退職しないか」「同僚や上司とうまくやっていけそうか」などの視点から、早期退職につながる要素がないか判断されます。仕事や人間関係への不満をそのまま述べると、「自社でも同じ理由で辞めるかも」と思われるので気をつけましょう。
仕事への考え方や成長意欲を知りたいから
企業側が転職理由を聞くのは、求職者の仕事への考え方や成長意欲を知るためでもあります。求職者の考え方が自社の社風に合うか、目標やキャリアプランが自社で実現できるかなどを知り、企業と求職者がどれだけマッチしているかを図っているのです。
面接官が転職理由を聞く理由は、「転職理由の書き方を解説!面接で本音を伝えて良い?好印象を与える例文」でも詳しく解説しているので、ご一読ください。
転職理由を考える際の流れ
企業にマイナス印象を与えない転職理由の条件は、前職で実現できなかったことだけではなく、転職後の目標や展望を入れることです。転職理由の考え方を詳しく確認していきましょう。
「なぜ退職したいのか」を書き出していく
まずは、素直に仕事を辞めたいと思った理由を書き出しましょう。この段階では、企業側の反応を意識する必要はありません。なぜ転職したいのか、転職によって何を解消したいのかを自問しましょう。
前職では実現できなかったことを挙げていく
転職理由がまとまらないときは、「前職で実現できなかったこと」という視点から考えましょう。異動やちょっとした工夫で解決できることを転職理由として説明しても、面接官は納得しません。面接官を納得させるには、転職でしか実現できないことを挙げる必要があります。そのためには、まずは前職で何を実現できなかったのかをピックアップしていきましょう。
転職理由は前向きな表現に置き換える
実際の転職理由が職場への不満だったとしても、転職活動の面接で回答する際はできるだけポジティブに置き換えましょう。置き換えの例を紹介します。
- ・「給与が少ない」→「正当に評価される環境で頑張りたい」
- ・「人間関係が悪い」→「チームで連携をとりながら働きたい」
- ・「休日や残業時間などの条件が悪かった」→「限られた時間の中で効率よく成果を出したい」
転職理由をポジティブに言い換える方法は、「前向きな退職理由で好印象を与えよう!転職時の面接のコツや例文を紹介」で解説しているので、参考にしてみてください。
「転職後どうなりたいのか」を考える
転職することでどのようなキャリアプランや目標を実現したいのか考えましょう。さらに、目標に近づくために現在何をしているか説明できると理想的です。将来のために着手している仕事や資格勉強など、具体的な行動を示すことで転職への熱意を伝えられます。
就活時との考えの違いを比べよう
転職したい理由の伝え方を考える際は、新卒で就活していた頃を思い出すのも有効です。入社後のギャップが不満で転職を考えている場合、そもそもの原因は就活時の自己分析や企業研究不足ではないでしょうか。入社後にギャップを感じている人は、転職理由の伝え方がネガティブになりやすいので、企業研究不足を反省する謙虚な姿勢が伝わるように意識してください。
入社後に自分の考え方が変わって転職を希望する人は、「なぜ考え方が変わったのか」「将来を見据えたうえで転職したいのか」を自分に問いかけましょう。将来を見据えたうえで転職する明確な理由があれば、面接で堂々と伝えられます。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
転職理由と志望動機は一貫性をもたせる
転職理由と志望動機には必ず一貫性を持たせましょう。2つが矛盾していると、「適当なことを言っているのでは?」と警戒される恐れがあります。転職理由と志望動機には、つながりがあるのが自然です。両者が連動していれば、「目的意識を持って行動している求職者」という印象を与えられるでしょう。
志望先企業で実現できることをメインに置く
転職後の展望を述べる際は、志望企業で実現できるか内容になっているか確かめましょう。志望企業で叶わない目標を説明すると、企業側に「入社してもギャップを感じて辞めてしまう」と判断されます。
そもそも転職は自分の希望を叶えるために行うものです。希望する条件が志望企業で叶えられるかは面接前に確認しましょう。
転職理由を考えるときに意識するべき9つのポイント
1.嘘の転職理由はいわない
企業側に伝える転職理由を考える際は、嘘の内容にならないように気をつけましょう。面接官に良い印象を抱いてもらうために嘘の転職理由を作り上げても、志望動機や自己PRなどとの矛盾点から嘘だとばれてしまう恐れがあります。
また、嘘の転職理由を話して入社したとしても根本的な問題は解決できないため、同じ要因で再び退職せざるを得ない可能性も。面接官に悪い印象を与えないように言い回しは工夫しつつ、転職に至った経緯は正直に話しましょう。転職理由を本音で伝える方法は「転職理由は本音で答えた方が良い!ポジティブな表現に言い換える例文」で紹介しているので、ご一読ください。
面接では堂々と自信をもって話そう
自信がない声のトーンで転職理由を説明すると、「退職を後悔している?」「転職の意欲が低い?」と思われてしまいます。仕事への不満で転職するとしても、転職活動は次に進むためのステップです。転職への意欲を示すためにも、明るい声ではっきり話すように心掛けましょう。
2.マイナスの印象を与える内容は避ける
面接官にマイナス印象を与える理由を口にしないように注意しましょう。たとえば、現職の給与や人間関係、労働条件への不満を伝えると、面接官に良い印象を与えません。不満が理由で転職する場合も、不満の先にある「次はこうしたい」という希望に目を向け、転職先で実現したいことを伝えましょう。
3.面接で言わない内容を決めておく
面接の際には、「言わないこと」を決めておくことも必要です。転職理由で嘘をつかないことは大切ですが、すべてを話す必要もありません。人間関係に対しての不満や前職への漠然とした不満まで正直に伝えることは、マイナスの印象を与える可能性があります。
面接で話す転職理由は、「転職により確実に解決されること」に限定すると良いでしょう。
4.どうしても転職が必要な理由を明確に伝える
自分のやりたいことが現職ではどうしても実現できない旨を伝えましょう。転職理由によっては、「部署異動すれば済む話では?」「数年待てば解決することでは?」と思われ、「採用してもちょっとの不満ですぐに転職する人」という印象を与えかねません。
自分が考えた転職理由が面接官を納得させられる内容になっているかもう一度見直しましょう。たとえば、「◯◯職に就きたい」「早くから裁量のある仕事がしたい」といった希望があるなら、「なぜそう思うのか」まで掘り下げて考えます。
5.不満や愚痴ばかりにならないよう注意する
転職理由の内容は、前職の不満や愚痴ばかりにならないよう注意する必要があります。不満だけを述べるのではなく、状況改善のためにとった行動や転職先ではどのような働き方をしたいかなど、前向きな内容に重点を置くことが大切です。
職場の不満を伝える場合は具体的に伝えよう
前職の給与や勤務時間に関する不満を転職理由の中で伝えたい場合は、漠然とした不満を伝えるのでなく、具体的な表現を心掛けましょう。たとえば、「入社時の給与から○円しか昇給しなかった」や「月に○時間の残業をしていた」など、数字を用いて説明すると効果的。面接官が前職での状況を把握しやすくなります。
6.待遇や年収の話題は盛り込まない
「給与が低い」「有給がとりにくかった」といった条件や待遇面の不満を理由に転職する人は多い傾向です。しかし、それらを直接伝えると、「仕事のやりがいよりも条件を気にする人」という印象を与え、良い評価につながりません。転職理由を答える際は、年収や待遇の話題は避けるのが賢明です。
7.将来の目標との関連性を明確にする
転職理由は、将来の目標との関連性が明確に分かる内容にしましょう。目指す将来像やキャリアプランと転職理由の内容に矛盾がなければ、発言の信憑性が増します。さらに、「入社後は目標に向かって仕事に取り組んでくれるだろう」という面接官の高評価にもつながりやすいでしょう。
現実的でない目標は立てない
「3年後に部長職になる」「1年後に年収1000万を目指す」など、入社の時点で現実的でない目標は立てないようにしましょう。あまりに飛躍した目標やキャリアプランは企業側も評価ができず、「現実的な判断ができない人」という印象を与えてしまう恐れもあります。
8.入社意欲をしっかりアピールする
転職理由では、入社意欲をしっかりアピールすることも大切です。面接官に「嫌なことから逃げるために仕方なく自社を選んだのでは」と思われてしまわないように、志望した理由を具体的に述べます。志望先企業ならではの強みや他社との違いなどを盛り込むと、「自社について事前に下調べをしている」として高評価につながりやすいでしょう。
転職理由の中で入社意欲をアピールするためには、入念な企業研究を行う必要があります。企業研究の手順は「企業研究は転職でも必ず行おう!情報の集め方と活用のポイント」で紹介しているので、ご一読ください。
「転職理由」と「退職理由」は違う
「転職理由」と「退職理由」は別のものなので、面接で伝える際は混同しないように注意が必要です。退職理由は「転職を考えた原因やきっかけ」、転職理由は「転職によってやりたいこと・叶えたいこと」というように考えましょう。
9.転職理由と実現したいことをバランス良く盛り込む
転職理由には、転職先で実現したいことを盛り込むと、前向きな意欲を伝えられます。転職理由を説明する際は自然と退職理由に触れることになりますが、退職理由と転職で叶えたいことの割合は2:8程度が理想的です。
退職理由がネガティブな場合、退職理由を中心に話すとマイナス印象につながりかねません。退職理由は転職を考えたきっかけ程度に扱い、転職で実現したいことに重点を置いて話しましょう。
好印象を与える転職理由のOK例文
ここでは、応募書類や面接で伝える転職理由別の例文をご紹介します。「面接で転職理由をどう伝えれば良いだろう?」とお悩みの方は、参考にしてみてください。
1.転職することで問題が解決すると伝える
転職理由を伝える際は、転職することで問題が解決するという面を伝えるように意識しましょう。
たとえば、人間関係の問題は転職理由として挙げられることが多いものの、そのまま伝えると他者への愚痴と捉えられる可能性があるので注意が必要です。「会社の方針や上司の考え方などと合わなかった」と述べるだけでなく、下記の例文のように志望先企業では問題が解決できると思った根拠をしっかり述べるようにしましょう。
職場の人間関係が転職理由の場合
「前職は個人主義的な社風で、周囲と協力することよりも個人の結果が重視される環境でした。協調性を大切にしたいという自分の考え方とは合わないと判断したことが転職理由です。
新しい環境では周囲とコミュニケーションをとりながら、チーム一丸となって目標に向かいたいと思っております。協調性を重んじ、一致団結して成果につなげる御社の働き方に魅力を感じ、志望いたしました」
社風の相違が転職理由の場合
「前職には、顧客の満足度より売上を重視する風潮がありました。もちろん売上は大切だと思います。しかし、顧客を第一に考えないやり方が自分には合わないと感じることが増え、転職を決めました。私は顧客第一を理念に掲げる御社で、顧客や世の中の役に立つサービスを生み出し、社会に貢献したいと考えています」
2.批判ではなく前向きな表現になっている
たとえば給与への不満が理由で転職を決意した場合、面接官に「給料の額のことばかり気にしている」と思われないように、転職理由では入社後のビジョンについて言及します。下記の例文のように、「評価制度が整っている環境でやりがいを感じながら働きたい」といった前向きな思いを伝えましょう。
実力で評価されないことが転職理由の場合
「前職は仕事の成果ではなく、勤続年数のみで社員を評価する社風でした。自身の努力が報われない環境では仕事へのモチベーションを保つことは難しいと判断したことが、転職理由です。年齢に関係なく成果が重視される職場で向上心をもって働きたいという気持ちから、若手社員が数多く活躍している御社を志望いたしました」
労働時間の長さが転職理由の場合
「前職は残業時間が長く、残業を多くした人が評価される社風でした。上司や会社に業務フローの改革を提案しましたが受け入れられず、働く環境を変えようと思ったのが転職を決めた理由です。若手も含めて社員の提案を積極的に採用している御社であれば、自分の考えを活かしながら効率的に成果を出せると考えております」
3.具体例とともに根拠を述べている
転職理由の説明では、具体例とともに根拠を伝えることで説得力が増します。たとえば、労働時間の長さが転職理由の場合、伝え方によっては、面接官に「残業をしたくない」「休日出勤をしたくない」と主張しているように捉えられかねません。その場合は、具体的な労働時間を伝えることで、客観的に見ても「残業時間が長すぎる」と理解してもらえるようにしましょう。
転職理由として漠然と「嫌だった」という気持ちを伝えるのは避け、労働環境を変えたいと思う必然性を示し、面接官に納得してもらうことが大切です。
ワークライフバランスの実現が転職理由の場合
「前職では月平均で80時間以上の残業が常態化していました。自主的な勉強時間を確保することもできず、プライベートとの両立も困難だと感じたため転職を決意した次第です。
今後は、最小限の時間で最大限の力を発揮できる環境に身を置き、自身を成長させたいと考えております。業務効率化のために積極的な取り組みを行っている御社であれば、自分が望む働き方ができると思い、志望いたしました」
体調不良が転職理由の場合
「前職に在職中、体調不良を理由に退職しました。退職後は治療に専念し、現在は完治し業務に支障はありません。病気をきっかけに働き方を見つめ直し、ワークラフバランスを重視する御社であれば、適切に自己管理しながらパフォーマンスを発揮できるのではないかと考えております」
勤務地による転職理由の場合
「私は親の介護で東京を離れられない事情があり、転勤が多い現職を続けるのが難しく転職を決意しました。勤務地を自由に選択できる御社では、親の介護と仕事を両立できる点に魅力を感じています。さらに、新規にIT部門を立ち上げた御社であれば、今までのIT業界での経験を活かしてサービス開発に貢献できると考えております」
キャリアチェンジが転職理由の場合
「私は5年間販売職をしていましたが、提案できる自社商品の幅に限界があり、顧客のニーズを満たせないと感じるようになりました。
今後は幅広い顧客の要望に対応できるよう、商品開発業務に取り組める職場に移りたいと思い、転職を決めました。御社では、これまで現場でお客さまのニーズや困りごとを見聞きした経験を活かし、商品開発を行いたいと考えております」
4.今の会社では叶わないことを理由に挙げている
前職や今の会社では叶わないことを転職理由に挙げるのも効果的です。ただし、仕事のモチベーション低下が転職理由の場合、面接官に「嫌なことから逃げている」と判断されないように言い回しを工夫しましょう。例文のように、「今の業務よりも意欲をもって取り組みたい」という熱意を積極的に伝えるのがおすすめです。
業績悪化が転職理由の場合
「現在勤務している企業において業績悪化による事業縮小が決定し、エンジニア職から営業職への異動を通達されました。しかし、私自身はエンジニア職を続けたいという思いが強く、転職を決意した次第です。昨年よりIT分野に進出した御社にて、これまでの経験とスキルを活かしながら成長したいと考え、応募いたしました」
年収の低さが転職理由の場合
「前職では営業を担当していましたが、目標を大幅に上回って達成しても評価や報酬に反映されず、手応えがない状態でした。御社には、成績に応じた報酬制度やキャリアアップ制度があると聞き、高いモチベーションを持って働けると確信しました。入社後はさらにスキルを磨き、御社の売上とサービスの拡大に貢献したいと考えております」
キャリアアップが転職理由の場合
「私は、将来的にARやVR領域で活躍することを目標として、前職ではエンジニアとしてアプリ開発に携わっておりました。しかし、前職の会社にはARやVRに特化した部署がなく、望んだキャリアが築けないと感じたことが転職のきっかけです。
ARやVR領域において最先端の開発を行っている御社に入社したあかつきには、前職で身につけたノウハウを役立てながら、貢献度の高い人材に成長したいと考えております」
スキルアップが転職理由の場合
「今後のキャリアにおいて△△分野への理解を深めたく、実現できる環境に転職しようと決意いたしました。前職で従事していた□□の業務の中で、△△の分野に触れて興味をもったことが転職のきっかけです。今後は△△分野の第一線で活躍を続ける御社にて、前職での経験を活かしつつスキル習得を目指したいと考えております」
スキルアップが転職理由の場合は特に具体的な説明が必要
スキルアップは好意的に受け取られやすい転職理由ではあるものの、具体的な説明がなければ説得力に欠けてしまいます。新しいスキルを身につけたいのか、または現在の能力を伸ばしたいのか、どのような人材を目指しているのかなどを詳しく述べましょう。スキルアップが転職理由の場合の回答例は「転職理由はスキルアップ!考える際のポイントは?面接で伝える例文も紹介」でも紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。
避けた方が良い転職理由のNG例文
ここでは、面接で避けたほうが良い転職理由の例文を紹介しています。イメージダウンにつながる恐れがある内容や言い回しを、事前に把握しておきましょう。
1.過度に不平不満を述べる
「上司の態度が厳しく、大勢の前で叱責されることも多かったため、精神的につらくなってしまいました。厳し過ぎる上司とはこれ以上同じ職場で働けないと思い、転職を決意しました」
上記の例文のように、前職での不満を転職理由として述べるのは得策とはいえません。人間関係のトラブルは「つらい」「嫌だ」といった個人の感情に左右されるため、当事者ではない面接官には真意が伝わりにくいのが実情です。内容によっては面接官に愚痴だと受け取られたり、「合わない人がいればまたすぐに退職するのでは」と懸念されてしまうこともあるでしょう。
2.ポジティブさや働く意欲などが伝わらない
「前職は残業や休日出勤が多く、ワークライフバランスを実現できなかったのが転職の理由です。御社はノルマがなく平均残業時間も少ないため、プライベートを大切にして働ける点に惹かれました」
上記の例文では、「企業にどのように貢献するのか」という視点が抜け落ちています。転職理由を考える際は、企業が自分を採用するメリットは何かという視点を持ち、仕事に対する熱意が伝わる内容に仕上げましょう。
3.自分の主張のみを伝える
「希望していない部署に配属され、仕事に興味をもてなかったため転職を決意しました。また、勤務時間が長かったことも転職理由です」
例文のように、自分の主張ばかりを並べた転職理由も、面接官に悪いイメージを与える可能性があります。「受け身」や「わがまま」な人は、求める人材像に当てはまらないとして、採用を見送る企業が多いでしょう。
4.内容が曖昧で漠然としている
「将来の夢の実現のために、転職を決意しました。入社後は、前職ではできなかったことに挑戦したいです」
面接で述べる転職理由は、曖昧で漠然とした内容にならないように注意しましょう。上記の例文のように、「将来の夢」や「前職でできなかったこと」といった分かりにくい表現は避け、具体的な目標の内容や、自身が備えているスキルを具体的かつ簡潔に説明することが大切です。
転職理由の面接での上手な伝え方は「面接で転職理由を伝えるときのポイントは?答え方や回答例を紹介」で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
伝えづらい転職理由は前向きに言い換えよう
面接で伝えづらい転職理由は、表現を工夫することで前向きな内容に言い換えられます。たとえば、「給与の低さに不満があった」という転職理由は、「努力や成果が評価に反映される職場で働きたい」と変換できるでしょう。
面接で伝えにくい転職理由を言い換える方法は、「面接ではポジティブな転職理由を伝えるべき?適切に言い換える方法とは?」や、「転職理由を言い換える方法とは?ポジティブな伝え方を例文とあわせてご紹介」で紹介しているので、ご一読ください。
退職届への転職理由の書き方
退職届への転職理由の書き方は、退職の要因によって異なります。以下では、自己都合と会社都合の2つの例文を紹介しているので、参考にしてみてください。
自己都合による転職の場合
自己都合の場合、退職届には転職理由を「一身上の都合により」と記載します。自己都合に含まれる理由は、結婚や病気、家族の介護などです。待遇や人間関係に関する不満が原因の場合も、自己都合による転職に当てはまります。
退職届に「一身上の都合」と書けば、具体的な理由を説明する必要はありません。自己都合による転職であれば、会社からの指定がない限り、書類は「一身上の都合」の表記で統一しましょう。
会社都合による転職の場合
会社都合による転職の場合、退職届には具体的な理由を書きましょう。例文としては、「退職勧奨に伴い」や「事業部門縮小により」などの書き方が挙げられます。
誤って退職届に「一身上の都合により」という転職理由を記載してしまうと、たとえ本当は会社都合であっても自己都合による退職として処理される可能性があるので、注意が必要です。
退職届の書き方は、「退職事由はどう書く?人間関係や病気など理由ごとの具体的な書き方と伝え方」で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
応募書類への転職理由の書き方
履歴書の職歴欄には、「一身上の都合により退職」や「会社都合により退職」と記載します。また、職務経歴書には、基本的に転職理由を書く必要はありません。ただし、転職理由の書き方について企業側から指示があった場合は、柔軟に対応しましょう。応募書類への転職理由の書き方は「転職理由の書き方は?人間関係やスキルアップなど理由別の例文を紹介!」で解説しています。
履歴書に書く転職理由の書き方で注意したいこと
企業に応募する際、履歴書のフォーマットや企業の要望によっては詳しい転職理由を書く場合があります。その際は、次の2点に注意して記載しましょう。
仕事に関連がない個人的な情報は書かない
転職理由として「趣味」や「遊び」などのプライベートな理由を挙げるのはおすすめできません。趣味が業務に直結する場合は別ですが、そうでなければ転職理由はあくまで前職の経験をもとに説明しましょう。
たとえば、プログラマー志望の人が「趣味でWebサイトをつくっている」という場合は、選考が有利になる可能性があります。プライベートな内容を伝えるべきか迷ったら、それが業務に直結するかどうかで判断すると良いでしょう。
先に結論を書いてなるべく簡潔にまとめる
転職理由を伝える際は、先に結論を書き、その後に詳しい説明を加えましょう。先に結論を持ってくることで、読み手に伝わりやすい体系的な文章になります。分かりやすい文章に仕上げれば、論理的思考力があるというアピールにもつながるでしょう。
【アンケート調査】転職理由ランキング
ハタラクティブは「若者しごと白書2024」で「正社員が転職活動を始めたきっかけ」についてアンケート調査し、以下のような結果を発表しました(回答者数:551人 / 3つまで回答)。
順位 | 転職活動を始めたきっかけ | 割合 |
---|---|---|
1位 | 給与が低い | 44.6% |
2位 | やりがい・達成感がない | 29.9% |
3位 | 人間関係が悪い | 23.0% |
4位 | 企業や業界の将来性が不安 | 15.8% |
5位 | 残業や休日出勤が多い | 13.8% |
転職理由のトップは「給与が低い」、2位は「やりがい・達成感がない」という結果に。ただ、面接で転職理由を説明する際、正直に給与や待遇について話すことは難しい場合があります。
面接官にポジティブに受け取られやすいように「自分の成果によってキャリアを発展させたい」「正当な評価制度のある会社で働きたい」など、活躍の可能性を感じてもらえるような伝え方をすることが大切です。
このコラムの「好印象を与える転職理由のOK例文」では、面接で使える転職理由の例文を紹介しているので、ぜひ、参考にしてください。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
転職理由が理由が曖昧だったり一貫していなかったりする場合は、改めて自分が転職したいと理由をまとめてから選考に挑みましょう。理由が曖昧なままだと、企業側から「また転職を繰り返すのでは?」と思われるからです。
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転職理由の例文に関してよくある質問
ここでは、転職理由の例文に関してよくある質問をQ&A形式でお答えします。
転職理由が思いつかないときの対処法は?
転職理由が思いつかないときは、退職のきっかけや経緯をすべて紙に書き出してみましょう。客観的に見つめ直せるように整理することで、転職理由に盛り込める要素を発見できます。
転職理由が浮かばないときの対処法を詳しく知りたい方は、「転職理由と退職理由に違いはある?思いつかないときの対処法も解説」をご覧ください。
事務職に就きたい人はどのような転職理由を伝えれば良い?
事務職への転職理由は、同業種からの転職なら「その企業で実現したいことや目標」を、異業種からなら「なぜ事務職にキャリアチェンジするのか」を伝えるのが良いでしょう。また、どちらの場合であっても、自分が事務職としてどのように貢献できるかをアピールするのが効果的です。
事務職の仕事内容や求められるスキルは「事務の仕事内容とは?求められるスキルや働くメリット・デメリットを解説!」で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
「新しいことに挑戦したい」は転職理由として成り立つ?
「新しいことに挑戦したい」という理由で転職活動をする方もいますが、企業に伝える際は伝え方に工夫が必要です。具体的には、企業に採用したいと思われるような前職の経験やスキルをアピールする必要があります。未経験の職種への転職であっても、新しい仕事に活かせる経験を洗い出してみましょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。