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ニート向けの就労支援機関は?引きこもりから就職する方法を解説!
更新日
この記事のまとめ
- 就労支援機関とは、就職をサポートしてくれるサービスのこと
- ニートから利用できる就労支援機関はハローワークやサポステ、就職エージェントなど
- ニートの方が就労支援を使うと、仕事に必要なスキルを学べたり就職相談できたりする
- ニートからの就職活動では、「スキルを積む」「未経験歓迎の求人を探す」なども有効
- どの就労支援を活用するか迷うニートの方は、就職エージェントの利用も検討してみよう
「ニートにおすすめの就労支援が知りたい」とお悩みの方もいるでしょう。就労支援は就職支援をメインにしているものから生活支援も提供しているものまで多種多様なので、自分に合った支援機関を選ぶことが重要です。
このコラムでは、ニートの方の就職を支援している就労支援機関の特徴や使い方を紹介しています。また、ニートからの就職に向けてやるべきことも解説しているので、ニートを脱却したいと考えている方はご一読ください。
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ニートの方が使えるおすすめの就労支援機関とは
就労支援機関とは、仕事を求めている人が就職できるようにサポートをしてくれる施設やサービスのこと。サービスによって提供しているサービスは異なるものの、就職に必要なマナーやスキルの習得から求人情報の紹介、就職後のサポートまで受けられることが一般的なようです。
ここでは、ニートの方も利用可能な就労支援をご紹介します。
ニートの方が使えるおすすめの就労支援機関
ハローワーク
ハローワークの正式名称は公共職業安定所で、厚生労働省が運営している就労支援機関です。
厚生労働省の「ハローワーク」によると、主に求人の紹介や失業給付の受付、職業訓練の相談、就職活動全般におけるセミナーなどのサービスを提供しています。年齢や職歴といった制限はないため、引きこもりやニートからの就職を考えている方も利用可能です。
ハローワークは全国にあるため、世間からの認知度が高く、求人情報量が多いことが特徴。開庁時間は基本的に平日の午前8時30分から午後5時15分までですが、場所によっては夜間や土曜日に開庁していることもあります。あらかじめ開庁時間を確認しておくのがおすすめです。
「ハローワークとはどんなところ?サービス内容と利用の流れを解説!」のコラムでも、ハローワークの利用方法や受けられるサービスについて詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
雇用
地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーションは、サポステの愛称で親しまれている就労支援機関です。厚生労働省の委託により、若者の自立支援に対するノウハウと実績を持つNPO法人や株式会社が運営しています。同省の「地域若者サポートステーション」によると、サポステは、働くことに不安を抱える15歳~49歳までの方が対象です。臨床心理士や産業カウンセラーといった専門家との面談や各種講座、就業体験プログラム、就職後の相談などができ、就職支援全般を手厚くサポートしてもらえます。
サポステネットの「数字で見るサポステ!」によると、初回の登録から1年未満で8割以上の人が就職を決めており、2023年度の就職等率は7割を超えているようです。主に社会で働き続けられるか不安な方やコミュニケーションが苦手な方、就職活動における不安や悩みごとがある方に向けたサービスを提供しているため、引きこもりやニートの方も利用しやすいでしょう。
ジョブカフェ
ジョブカフェは通称で、正式名称は「若年者のためのワンストップサービスセンター」といいます。
厚生労働省と経済産業省が支援を行いながら、各都道府県が主体となってカウンセリングや職業紹介、就職セミナー、職場体験などを行っている就労支援機関です。
ジョブカフェの対象年齢や利用時間、利用方法、提供されているサービスなどは地域ごとに異なるので、厚生労働省の「ジョブカフェにおける支援」から事前に確認しましょう。
ジョブカフェでは、地域の特色を活かした合同就職面接会や地域就職面接会、企業説明会、企業交流会などが開催されることも。「地元の企業に就職したい」「若者向けのサポートを受けたい」と考えているニートの方におすすめといえます。ジョブカフェで受けられる支援については、「ジョブカフェとは?利用できるサービスやハローワークとの違いを解説」のコラムで詳しく解説しているので、一読ください。
子ども・若者総合相談センター
子ども・若者総合相談センターは、社会生活を円滑に営む上で困難がある子どもや若者を支援するため、政府が主導して設置している機関です。ニートや引きこもり、不登校などといった事情のある若者とその家族に対して、専門の相談員が無料で面接相談を受け付けています。
就職に関する悩みの場合は、NPO法人をはじめとする民間支援団体や各公的支機関と連携しながら支援をしてくれることも。都道府県ごとに施設の名称やサービス内容が異なるため、こども家庭庁の「⼦ども・若者総合相談センター所在地⼀覧」を参考にお近くの施設を探してみてください。
参照元
こども家庭庁
子ども・若者支援地域協議会、子ども・若者総合相談センター
生活困窮者自立相談センター
生活困窮者自立センターは、生活が困窮し「働きたいのに働けない」「住む場所がない」といった悩みを抱える方の自立をサポートする機関です。厚生労働省の「制度の紹介」によると、自立に向けた個別面談の実施や支援プランの作成、家賃の支援金給付など、生活や就労に関する継続的な支援を提供しています。
「このままで良いのだろうか」「就労したいけど就職活動をする余裕がない」というニートや引きこもりの方は、生活困窮者自立相談センターに相談するのも手です。ニートの方が感じる不安の解消法については「ニートはどんなときに不安を感じる?将来や就職で悩んだときの対処法」のコラムで紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
参照元
厚生労働省
生活困窮者自立支援制度
ひきこもり地域支援センター
ひきこもり地域支援センターは、厚生労働省が引きこもりの方専用の相談窓口として設置した支援施設です。相談内容に応じて社会福祉士や精神保健福祉士、臨床心理士が対応し、引きこもりやニートの方への専門的な相談支援を行っています。同じ境遇の方が参加する当事者会も開催されているため、「就職を目指す仲間を見つけたい」というニートの方におすすめです。
また、就労関係は、ハローワークやサポステ、NPO法人などの民間支援団体と連携して支援していくのが特徴。お近くの相談窓口は、厚生労働省の「ひきこもりVOICE STATION 全国の相談窓口はこちら」で探してみましょう。
参照元
厚生労働省
ひきこもりVOICE STATION
ニート向け就職エージェント
就職エージェントは、就職活動のプロであるアドバイザーが就労支援を行う民間のサービスです。就職活動に関する手厚い支援を提供しており、マンツーマンでの個別サポートや就職に関するカウンセリングや自己分析のサポート、求人の紹介、面接対策、入社までのフォローなどをしてもらえます。
就職エージェントの魅力は、求職者一人ひとりに合わせた対応をしっかりと実践してもらえるところです。求職者の状況や希望する職種などに特化したサービスもあるため、「ニート向け」「就職活動が未経験の若者向け」といったサービスを選んで活用すれば、よりきめ細やかなサポートが受けられるでしょう。
ニートや引きこもりからいきなり正社員を目指すのは難しいこともあります。そんなときは、上記のような就労支援機関を利用して少しずつ就職へ向けて踏み出しましょう。なかには主要都市にしかない機関や対象年齢に制限がある機関もあるので、事前に情報収集をして使いやすいサービスを把握しておくのがおすすめです。
障がいや難病によって働けない場合「就労移行支援」が利用できる
障がいや難病によって就労が難しいと感じている方は、就労移行支援の利用を検討してみてください。厚生労働省の「就労系障害福祉サービスの概要」によると、就労移行支援とは65歳未満の病気や障がいをお持ちの方に向け、「一般就労等への移行に向けて、事業所内での作業等を通じた就労に必要な訓練、適性に合った職場探し、就労後の職場定着のための支援」などを行う施設です。働くことに不安のある方も、作業や実習をとおして徐々にステップアップできるでしょう。ただし、利用には一定の条件があります。就労移行支援の利用を検討している場合は、お住まいの自治体の福祉窓口に相談してみましょう。
参照元
厚生労働省
障害者の就労支援対策の状況
ニートの方が就労支援を受ける4つのメリット
ニートの方が就労支援を受けるメリットには、「就労前にスキルを習得できる」「選考対策を受けられる」などが挙げられます。初めての就職活動で不安という場合は、就労支援を積極的に活用するのがおすすめです。
ここでは、就労支援を活用する主なメリットを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ニートの方が就労支援を受けるメリット
- 仕事で使う基礎的なスキルを学べる
- 面接のアドバイスやキャリアカウンセリングを受けられる
- 自己管理能力を高められる
- 経済的な支援を受けられる場合がある
1.仕事で使う基礎的なスキルを学べる
ニートの方が就労支援を受けるメリットとして、サービスの一環として仕事に必要な知識やスキルを習得できる点が挙げられます。
たとえば先述のサポステでは、コミュニケーション講座やビジネスマナー講座といった仕事に必要不可欠なスキルを学べる講座を受けることが可能です。また、ハローワークでは、求職者を対象にした職業訓練を実施。厚生労働省の「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」によると、自動車整備や木工、情報処理などさまざまな分野の訓練が用意されており、自分の希望に合わせてスキルを磨けます。
就労支援機関ごとにさまざまな講座や訓練を実施しているため、利用時は訓練の内容やカリキュラムに注目してみるのもおすすめです。ハローワークの職業訓練については、「ニートから受けられる職業訓練とは?受講方法や費用を紹介」のコラムを参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
ハロートレーニング
2.面接のアドバイスやキャリアカウンセリングを受けられる
就労支援を活用すると、選考対策やキャリアカウンセリングを受けられるメリットもあります。各就労支援サービスでは、生活支援や就職活動について熟知したアドバイザーやカウンセラーといった職員が配置されていることが一般的です。そのため、対人関係や社会復帰に関する不安、履歴書の添削や模擬面接といった選考対策など、就職活動に向けた不安や疑問をすぐに相談できるでしょう。
また、専門的な知識をもつ職員に相談することで、第三者からの客観的な意見を得られることも魅力です。自分の強みや適性を教えてもらうことで、自分に合った職業や企業を選びやすくなる効果が期待できます。
3.自己管理能力を高められる
ニートの方が就労支援を利用することで、自己管理能力を高められるメリットもあるでしょう。支援機関を利用する際は、予約したり必要な持ち物を準備したりする必要があります。状況に応じて身の回りのものやスケジュールを管理する力は、仕事をする際にも役立つものです。
なかには、ニート生活が長く、「仕事ができるか不安」「周りについていく自信がない」という方もいるでしょう。そのような場合も、就労支援を活用するなかで仕事に必要な能力を鍛えられる可能性があります。
4.経済的な支援を受けられる場合がある
経済面で不安のあるニートの方は、就労支援機関に相談することで支援金や補助金の制度を紹介してもらえる可能性があります。「ニートから就職したい」と考えていても、経済的に困窮していると就職活動のハードルは高くなってしまうもの。就労支援を活用することで、公的な支援につないでもらえる可能性があります。
経済的な不安があるニートの方は、ハローワークや生活困窮者自立相談センターといった厚生労働省の管轄する施設や、行政と連携している就労支援を活用してみてください。ハローワークでもらえる主な給付金とそれぞれの受給条件については、「ハローワークでもらえる給付金一覧!受給条件や申請方法を解説」のコラムを参考にしてみてください。
ニートの方が就労支援を利用するときの注意点
ニートの方が就労支援を有効活用するには、利用時の注意点についても把握しておく必要があります。この項で主な注意事項についてご紹介するので、利用する際の参考にしてみてください。
受ける支援によっては長期間通わなければいけない
就労支援によっては、長期的な支援を前提としている場合があります。利用者の不安を払拭し自信をもって就職できるようにするために、長い目で見てプログラムやカリキュラムを組み立てるためです。
「長く支援してくれて安心」という意見もある一方で、「ずっと通わなくてはいけないのは負担が大きい」と感じる方もいるでしょう。「どのような支援が行われているのか」「就職までに掛かる期間はどのくらいか」を事前に把握し、過不足なく支援を受けられる施設やサービスを選ぶのがおすすめです。
利用制限が設けられている場合がある
就労支援のなかには、利用制限が設けられているサービスがある点にも注意が必要です。たとえば、先述したようにサポステには年齢制限があり、利用できるのは15歳から49歳までの方のみとされています。また、ハローワークの一部サービスや手続きは、居住地を管轄している施設でしか行えません。
支援を受ける際は、そのサービスの利用条件をよく確認する必要があるでしょう。
ニートの定義とは?
ニート(NEET)とは「Not in Education, Employment or Training」の頭文字を取ったものです。直訳すると、「就学や就労、職業訓練などを行っていない状態の人」という意味になります。また、総務省統計局の「労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)平均結果」によると、ニート(若年無業者)の定義は「15~34 歳の非労働力人口のうち家事も通学もしていない者」です。
同資料によると、ニート人口と総人口に占める割合は以下のように推移しています。
参照:総務省統計局「労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)平均結果の概要第1 就業状態の動向(2)若年無業者は2万人の増加 図Ⅰ-10」
上の図からは、各年代におおむね30万人前後のニートの方がいることが分かります。ニートになったきっかけや理由は「働きたくなかった」「学校を卒業して就職したけど辞めた」「親がいるから生活に困っていない」「やりたいことが見つからない」など、人それぞれです。
次の項では、「ニート」という言葉の定義について詳しく解説します。
参照元
総務省統計局
労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)平均結果
通学していない
「ニート」の定義の1つ目は、「Not in Education」で、これは通学していないことを指します。具体的には、下記のような状況の人が対象です。
- ・不登校になった
- ・高校や大学を中退した
- ・就職や進学をせずに学校を卒業した
- ・学校以外で資格やスキルの勉強をしている
学校に行かないのは、上記以外にもさまざまな理由があるでしょう。学校に行かず、かつ就労や就労準備も行っていない場合は、「ニート」に該当する場合があります。
働いていない
「ニート」の定義の2つ目は、「Not in Employment」、働いていないことです。具体的には、下記のようなケースが考えられます。
- ・就職活動をしたが就職が決まらなかった
- ・一度は就職したが退職した
- ・事情があり就職していない
就職経験の有無に関わらず、現在就業しているかどうかが判断基準です。
求職活動を始めたらニートではなくなる
就職が決まっていなくても、求人サイトで求人を検索したりハローワークの支援を受けたりと求職活動を始めた方は、「ニート」の定義には当てはまりません。就職に向け行動を開始した時点で、定義上はニートではなくなるためです。ただし、「就職希望をしていない」 または「仕事を探したいけどまだ具体的に行動していない」段階ではニートに含まれる可能性があります。
職歴なしのニートの方が就職をするための詳しい方法は、「30代ニートにおすすめの就職支援サービス!職歴なしから正社員になるには」のコラムでも解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。
訓練を受けていない
「ニート」の定義の3つ目は、「Not in Training」です。直訳すると「訓練を受けていない」となります。ここでいう訓練とは社会人として働いたり、世間に貢献したりする訓練のことです。訓練には、下記のようなことが挙げられます。
- ・働くために就職活動をする
- ・アルバイトや派遣などで働く
- ・資格やスキル取得のために勉強する
- ・ボランティア活動を行う
アルバイトをしていたりスキルアップを図って職業訓練や勉強をしたりしていれば訓練と見なされるため、定義上は「ニート」には当てはまりません。
引きこもりとニートの違い
引きこもりとニートの違いは、家庭以外での交遊があるかどうかです。厚生労働省の「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン 2.ひきこもりの定義・出現率・関連要因 2-1 ひきこもりの定義(p.6)」によると、引きこもりは「社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には 6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態」と定義されています。就労や就学していなくても外出や友人との交流といった社会参加をしている場合は「ニート」、家から出ていない状態であれば「引きこもり」と考えられるでしょう。
参照元
厚生労働省
ひきこもり支援推進事業
ニート状態になる主な4つの要因
ニート状態になる要因には、就業に関して挫折感を味わったり教育段階でつまずいたりした経験が挙げられます。
まずは下記でニートになる要因を理解し、自分にとって必要な支援は何かを確認しましょう。
1.就業に関して挫折感を味わったことがある
ニートになる要因の一つに、就業に関する挫折が挙げられます。ブラック企業に就職したりパワハラにあったりといった経験から「次の職場でも嫌なことがあるかも」「すぐに仕事を辞めてしまうかも」と自信を失い、そのままニートになってしまう方もいるでしょう。
挫折を繰り返さないためにも、就職支援機関を利用して自分に合った企業を探すのがおすすめです。
2.教育段階でつまずきがあった
いじめや不登校、中退など教育段階でのつまずきもニートになる要因として考えられます。中学や高校、大学などで学校教育を受け切れなかったことで、社会に出てやっていけるか自信がもてなくなってしまうこともあるようです。
また、面接時に「学校に通えなかったことを追求されるのでは」と就職活動自体を恐れ、社会に出られずニート状態に陥ることも。社会生活への不安は専門家へ相談することで解消できる可能性があります。また、模擬練習で対策を行うことで面接に対する苦手意識や悩みが改善されることも。サポステやハローワーク、就職エージェントといった支援機関に相談してみましょう。
3.社会とのつながりがない
社会とのつながりをなくしてしまった結果、どうやって再び社会参加すれば良いのか分からずニートになってしまうこともあるようです。家族以外の他者との交流をもたずに生活していたり、自室にこもっていたりする場合は、「社会とのつながりがない」と感じる可能性があります。
引きこもりで社会とのつながりをもつことに抵抗があるという場合は、ハローワークや就職エージェントといった就業を優先した支援は向かないことも。まずは「引きこもり状態を改善する」ことを目標に定め、子ども・若者総合相談センターやひきこもり地域支援センターなどを頼ってみましょう。
4.病気やケガなどで働けなくなった
「就職直前に病気になった」「ケガで長期入院していた」など、健康に関するやむを得ない事情でニートになる場合もあるでしょう。ある程度の期間療養していると、「社会復帰できるのか」といった不安が生じることもあるようです。
しかし、病気やケガといった事情を正直に説明し、現在は問題なく働けることを示せば、就職できる可能性はあります。「就職したい」と考えているものの事情の伝え方に不安のある方は、ハローワークや就職エージェントなどで選考対策のサポートを受けるのがおすすめです。
また、病気やケガの状況によっては就労移行支援が受けられることもあるでしょう。
就労支援を活用してニートから就職するためのステップ
就労支援を活用してニートから正社員就職を叶えるには、いきなり就職活動に取り組まずに段階を踏むのがおすすめです。一つずつ着実に取り組み、スムーズな就職活動につなげましょう。
就労支援を活用してニートから就職するためのステップ
- 働きたくない(働けない)理由を明確にする
- 小さな目標を立てる
- 人とのコミュニケーションを増やす
- 成長の過程を記録する
- 就労体験を利用する
1.働きたくない(働けない)理由を明確にする
ニートから就職を目指すなら、まずは「働きたくない」「働けない」と感じる理由を明確にするのが大切です。消極的な姿勢のまま無理に就職活動を進めようとしても、モチベーションが続かずうまくいかない可能性があります。
働きたくないと感じる理由を明確にすることで、自分がとるべき行動や働きたくない気持ちを解消させる方法が見えてくることも。「やりたいことがない」「興味のある仕事がない」という方は、「したい仕事がないニートはどうする?就職方法や職探しのポイントを解説」のコラムもあわせて参考にしてみてください。
2.小さな目標を立てる
ニートから就職を成功させるための筋道ややるべき行動を整理し、自分の状況や能力に合わせた小さな目標を設定するようにしてみてください。失敗した際に挫折を感じるような高い目標設定ではなく、成功体験を積みやすいハードルの低い目標がおすすめです。
小さな目標を達成することで自己評価の向上が期待でき、自信をもって就活に臨める可能性があります。支援機関に相談すると、どのような目標を設定すべきかアドバイスしてくれることもあるようです。
3.人とのコミュニケーションを増やす
日ごろから人とのコミュニケーションを取る機会を増やすことで、話すときの適切な声の出し方や話し方を確認でき、面接や勤務の際に役立ちます。ニート期間中に他人と接する機会が少なかった方は、就職支援機関を積極的に利用して職員と話すように心掛けましょう。
また、なかには求職者同士の交流会を開催している支援機関も。就活の専門家や同じような状況の仲間と接することで、自然にコミュニケーションを増やせるでしょう。
4.成長の過程を記録する
ニートからどのように成長したのかという過程を記録しておくと、面接時の自己PRに役立ちます。面接でスキルや実績をアピールする際は、結果だけでなく「どのような努力をしたか」「スキル習得のために工夫したことは何か」といった過程も重要なためです。
たとえば、「資格取得のため、勉强の計画表や短期目標を設定してモチベーションを維持した」といった過程を説明すると、面接官に計画実行力を評価される可能性があるでしょう。ニートから就職するために身につけたスキルや頑張ったポイント、具体的な成果など、自分の変化について細かく記録をつけるようにすると、努力の可視化ができるため自信にもつながります。
5.就労体験を利用する
就労体験を利用すると、働くことや社会とつながることへの手応えを感じられ、ニート生活から脱却するきっかけやモチベーションアップにつながる可能性があります。また、実際に働いてみることで、就職後の生活をイメージしやすくなるでしょう。
就労体験は、ジョブカフェやサポステといった就職支援機関で紹介してくれます。就労体験だけでなく、アルバイトやインターンシップに挑戦してみるのもおすすめです。
就職したいニートの方が就労支援と並行してやること
「働きたいのになかなか就職に踏み切れない…」というニートの方もいるでしょう。上記で紹介した就労支援機関を利用するのも一つの手段ですが、ほかにも取り組めることがあります。ニート状態を脱却したいと考えている方は、下記を参考に積極的にアクションを起こしましょう。
就職したいニートの方が就労支援と並行してやること
- 現状に対する危機感をもつ
- 生活リズムを整える
- 社会復帰に対する恐怖心を除く
現状に対する危機感をもつ
ニートから「抜け出したい」「就職したい」と思いつつなかなか行動に移せない理由として、現状に対する危機感が薄いことが挙げられます。「親の支援で生活できている」「仕事をしなくても大丈夫」という思いがあると、就職への意欲はどうしても低下してしまうでしょう。
しかし、いつまでも親の支援が受けられるとは限りません。また、学校卒業や前職退職からの空白期間が空くほど、就職は難しくなるものです。過度に不安視する必要はないものの、正しく現状や将来のリスクを認識することが重要でしょう。
ニート状態で30代になると就職の難易度は上がる
30代でニート状態にある場合、20代に比べると就職の難易度は上がるといえます。なぜなら、企業は30代以降の人材に対して、ポテンシャルよりも年齢に応じたスキルや経験を求めることが多いためです。また、キャリア形成の観点から求人に年齢制限を設けている企業も。そのため、年齢を重ねるにつれ応募できる求人の数が減っていくのが現状です。ただし、30代から就職を目指せる可能性はあります。「30代ニートにおすすめの就職支援サービス!職歴なしから正社員になるには」のコラムも参考にしてみてください。
生活リズムを整える
なかには、ニートとして過ごすなかで生活リズムが乱れてしまったという方もいるでしょう。しかし、生活リズムの乱れも、ニートからの就職を先延ばししかねない原因の一つです。夜型の生活が続くと身体がしっかり休まらず、就職に向けて行動する力が出なくなってしまう恐れがあります。
仕事はもちろん、就労支援機関が利用できる時間帯も日中がほとんどです。生活リズムの乱れがあるという場合は、「夜1時間早く寝る」「朝に散歩をする」など簡単なことから始め、徐々に昼型の生活に戻しましょう。
社会復帰に対する恐怖心を除く
「ニートから社会復帰するのが怖い」と感じる方は、仕事や就職に対するマイナスイメージを払拭し、恐怖心を取り除く必要があります。正社員として働いている周りの人に話を聞いてみたり、就労支援機関でカウンセリングを受けるのがおすすめです。働くメリットややりがいについて知ることで、恐怖心がなくなる点に期待できます。
就労支援機関を利用するのと並行して、アルバイトを始めてみるのも手です。実際に働くことで、就職後のイメージがつかめるでしょう。また、アルバイトのなかには、正社員登用制度がある職場もあります。「ニートにおすすめのバイトは?探すときの方法や面接通過のコツも解説」のコラムも参考に、アルバイトをすることも検討してみましょう。
ニートの方が就労支援を利用して就活するポイント
ニートの方が就職活動を行う際は、就労支援を活用する以外にも就活を有利に進めやすくなるポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、ニートから仕事選びを行う際のポイントについて解説します。
ニートの方が就労支援を利用して就活するポイント
- スキルや実績を積み上げておく
- 「職歴不問」が多い仕事を中心に探す
- 人手不足の業界に注目する
- できるだけ早めに行動を開始する
スキルや実績を積み上げておく
ニートの方が就労支援を利用した就職を目指す際は、同時にスキルや実績を作るのがおすすめです。ニート期間は就職活動ではネガティブな印象になりやすいものの、スキルや実績を積むための行動をしていれば、就職への熱意や意欲をアピールできます。
面接ではニートであったことを隠さず、就職しようと思った理由や反省を述べましょう。そのうえで「スキル習得のために勉強し、××の資格を取得しました」「アルバイトで御社に必要な接客のスキルを身につけました」と具体的なエピソードを伝えれば、面接官にプラスの印象を与えられる可能性があります。面接でのアピールに不安がある場合は、就職支援サービスを利用してプロのアドバイスを受けるのがおすすめです。
「職歴不問」が多い仕事を中心に探す
就労支援を活用して仕事を探す際は、「未経験歓迎」「職歴不問」と書かれた求人を中心に検討してみましょう。20代のうちは就業経験がなくてもポテンシャルが評価されやすいため、経験や職歴を問わない求人を中心に応募すれば、ニートから採用される可能性があります。
以下では、未経験から挑戦しやすい傾向にある仕事の一例をご紹介。仕事探しの際の参考にしてみてください。
清掃員
清掃員は専門的な経験や資格を問われにくく、未経験から挑戦できる求人も一定数ある仕事です。オフィスビルや商業施設、ホテルなど職場によって仕事内容や勤務時間は異なるため、自分の希望や適性に合う仕事を選ぶことが大切です。
体力に自信のある方や黙々と作業するのが得意な方は、清掃業に向いている可能性があります。清掃の仕事について、詳しくは「清掃員になるには?あると便利な資格や仕事内容について解説」のコラムを参考にしてみてください。
工場勤務
工場勤務の仕事も、比較的経歴やスキルを問われにくい傾向があるようです。組み立てや加工、ピッキングや梱包などさまざまな仕事があり、配属先によって仕事内容が異なるのが特徴。資格や免許を取ればキャリアアップできる可能性もあり、ニートから挑戦して長く続けられる仕事といえるでしょう。
工場勤務の仕事に興味のある方は、「工場勤務がおすすめな理由とは?製造業の職種名一覧と働くメリットをご紹介」のコラムもご覧ください。
上記はあくまで一例であり、ほかにも未経験から挑戦しやすい仕事はあります。「ブランクがあってもできる仕事とは?ニートにおすすめの就職先をご紹介」のコラムではニートから挑戦しやすい仕事を紹介していますので、ご一読ください。
人手不足の業界に注目する
ニートから就労支援を活用して就職を目指す際は、人手不足の業界に注目するのも方法の一つ。人手不足の業界では、求人の条件を緩めてより多くの人材を補充しようとする傾向があるためです。ポテンシャルや意欲をアピールできれば、ニートから就職できる可能性があります。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和6年10月分)について」によると、有効求人倍率の高い職業の上位は「保安職業従事者(7.15倍)」「建設・採掘従事者(5.93倍)」「サービス職業従事者(2.68倍)」でした。建設業やサービス業などは未経験者歓迎の求人もあるため、興味のある方は積極的に求人情報を調べてみてください。
参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和6年10月分)について
できるだけ早めに行動を開始する
ニートの方が就労支援を活用して就職することを考えている場合は、できるだけ早く行動を開始するのがおすすめ。ニートとして過ごしていた空白期間が長くなるほど、採用担当者は「就職する気がないのでは」「雇ってもすぐに辞めてしまわないか」といった懸念を抱きやすくなるためです。
また、年齢が若いほどポテンシャル採用が狙いやすいのも理由の一つ。先述のとおり、年齢を重ねるほど能力やスキルを求められやすくなるため、できるだけ若いうちに就職活動を始めるのが望ましいといえます。
ただし、空白期間が長い場合も伝え方次第で好印象を得ることは可能です。空白期間に不安のある方は、「ニートからの就活で空白期間を上手く説明して就活を成功させよう」のコラムを参考にしてみてください。
企業で働く以外の選択肢を考えるのも手
「働きたい」という気持ちがあっても、労働環境や人間関係などが不安で就活に踏み切れないニートの方は、企業と雇用契約を結ぶ以外の選択肢を視野に入れてみましょう。いきなり個人事業主を目指すのはハードルが高い部分があるものの、まずは利益は考えず、自分でモノを作って売るのも一つの手です。たとえば、ハンドメイドで自作したものをフリマアプリで出店してみたり、自分で描いたイラストを商品として出品してみたりする方法が考えられるでしょう。自分の好きなことを仕事にすることで、働く自信につながることが期待できます。
就労支援を受けてニートから就職につなげよう
ニートから就職を目指したいという方は、まずは就労支援を活用するのがおすすめです。そこからアルバイトで仕事の経験を積んだり、自分に合った仕事を探したりと段階を踏んでいけば、少しずつ自信をつけて就職活動に踏み切れるでしょう。
「どの就労支援を利用すべきか分からない」「就職活動についての支援だけ受けたい」という方は、就職・転職エージェントの利用も検討してみてください。
20代を中心とした若年層への支援を行っている就職エージェントのハタラクティブでは、専任のキャリアアドバイザーによるマンツーマンのサポートを行っています。ニートやフリーターといった正社員経験のない方も対象としたサービスを提供しているため、未経験者歓迎の求人を多数扱っているのがポイントです。また、1分程度でできる適職診断やキャリアアドバイザーとの面談で、自分に合った仕事や会社を見つけられます。職歴に不安のあるニートの方も、適職に出会える可能性があるでしょう。
さらに、書類添削や面接対策などの選考対策や、企業とのやり取り代行といったサービスも充実しているため、はじめての就活も安心です。サービスはすべて無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
ニート向け就労支援によくある質問
ここでは、ニート向けの就労支援を利用する際によくある質問にQ&A方式で回答します。「年齢に関わらず利用できる?」「30代から就職できる?」といった疑問にもお答えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
就労支援は何歳のニートも受けられますか?
就労支援によっては年齢制限が設けられている場合があります。たとえば、ジョブカフェは施設によるものの原則34歳まで、サポステは49歳までです。
ただし、ハローワークやひきこもり地域支援センターなど、年齢に関わらず利用できる施設もあります。年齢制限だけでなく自分の求める支援内容も加味して、利用しやすい就労支援サービスを活用しましょう。
30代のニートは就労支援を受けても就職は難しいですか?
就労支援を受ければ、30代ニートの方も就職を成功させられる可能性はあります。ただし、就労支援に頼るだけではなく、就職に向けてできることをやっておくことが大切です。このコラムの「就労支援を活用してニートから就職するためのステップ」を参考に、就職するために必要な準備を進めましょう。
「一人では就活の準備が難しい」「何をすべきか分からない」というニートの方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
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※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。