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正社員の平均年収はいくら?中央値や年齢別の給与も紹介
この記事のまとめ
- 平均年収は合計額を人数で割って出したもので、中央値は上から順に並べた真ん中の金額
- 正社員の給料は勤続年数や経験によって上がるが、非正規雇用者は昇給しにくい可能性も
- 正社員の平均年収は、業界や都道府県によって異なる
- 平均年収を上げるには、「経験やスキルを積む」「資格を取得する」などの方法がある
- 雇用や給料を安定させたいなら、正社員を目指すのがおすすめ
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「正社員の平均年収はどれくらい?」「フリーターも稼げるから今のままで良い?」と悩んでいる方もいるでしょう。若いうちは正社員とフリーターの給料にそれほど差はありませんが、年齢や経験を重ねるにつれ、賃金の差がさらに大きくなると考えられます。
このコラムでは、正社員の平均年収や非正規雇用者との収入差を解説。また、男性・女性別の平均年収や中央値についてもまとめたので、将来を考える際の参考にしてみてください。
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平均年収と中央値の意味とは
平均年収とは、調査対象者の年収を合計し、人数で割った金額です。そのため、かなりの高額所得者がいれば平均額も高くなります。
「平均年収ってこんなに高いの?」「金額がおかしいのでは」と感じることがあるのは、一部の高額所得者が全体の平均を押し上げているからです。反対に、極端に低い所得者が多い場合は、平均が大きく下がることもあります。
こうした影響を受けにくく、より多くの人の実感に近い数値を示すのが中央値です。単純に真ん中にある金額が採用されるため、一部の極端な高収入や低収入による影響を受けにくいのが特徴です。そのため、実際の所得分布をより正確に反映し、「多くの人がどのくらい稼いでいるのか」を知る指標として用いられます。
中央値とは?
中央値とは、調査対象者の年収を上から順に並べたとき、ちょうど真ん中に位置する金額をいいます。以下に平均年収と中央値の算出の例をまとめました。
調査対象者:5名
それぞれの年収:1,000万円、850万円、600万円、450万円、300万円
【平均年収】(1,000万+850万+600万+450万+300万)÷5=640万円
【中央値】600万円上記のように、調査対象者が同じでも平均年収は640万円、中央値は600万円と異なる金額になります。前述したとおり、平均年収は高額所得者がいれば高くなるので、この例では年収1,000万円が平均額を引き上げているのです。
給料と月給、手取りは違う?
会社から支払われる月給のことを給料と表現することはありますが、厳密にいうと、給料とは基本給を指す言葉です。
正社員の月給は、給料と固定手当などを合わせたもの。そこから税金や厚生年金、社会保険料などが天引きされた金額が正社員の手取りになります。「思っていたよりも正社員の給料が安い」とならないためにも、自分で正社員の給料の仕組みを理解することが大切です。
「ハタラクティブ」は、20代に特化した就職支援サービスです。専任のキャリアアドバイザーが、あなたの希望や適性を踏まえた求人提案や選考対策を行い、自己分析だけでなく就活準備までを丁寧にサポートします。
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正社員の平均年収と全体の中央値
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査(p.14)」によると、1年を通じて勤務した正社員の1人当たりの平均給与は530万円です。
また、同調査の「3 給与階級別分布(p.22)」によると、1年を通じて勤務した給与所得者5,076万人(正社員・正社員以外も含む)について、給与階級別の分布を見ると、300~400万円の人が826万人(16.3%)で最も多く、次いで400~500万円が782万人(15.4%)という結果でした。
以下は、正社員の平均年収と給与所得者(正社員・正社員以外も含む)の中央値をまとめたものです。
※ここでいう給与とは、1年間の支給総額(給料・手当及び賞与の合計額をいい、給与所得控除前の収入金額)で、通勤手当等の非課税分は含まない。
平均給与 | 中央値 | |
---|---|---|
男女計 | 530万円 | 300~400万円 |
男性 | 594万円 | 400~500万円 |
女性 | 413万円 | 200~300万円 |
参照:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査(p.22)」
上記を見ると、平均給与に比べて中央値は男女の差が開いています。中央値のデータには正社員以外も含まれているため、賃金の差以外に非正規雇用者の割合も影響していると考えられるでしょう。
正社員と非正規雇用者の平均年収
ここでは、同調査の「2 平均給与(p.14)」をもとに、正社員と非正規雇用者の平均年収をまとめました。
正社員(正職員) | 正社員(正職員)以外 | |
---|---|---|
男女計 | 530万円 | 202万円 |
男性 | 594万円 | 269万円 |
女性 | 413万円 | 169万円 |
参照:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査(p.14)」
上記のとおり、正社員と非正規雇用者の年収の差は大きく、男女計で見ると328万円の開きがあります。
アルバイトや派遣社員といった非正規雇用者は正社員に比べて大幅な昇給はなく、賞与もない場合が多いため年収の差が開きやすいといえるでしょう。
正社員と非正社員の給料の差は生涯賃金に影響する
上記のとおり、正社員と非正規雇用者の平均年収の差は、男性は325万円、女性は244万円でした。このような平均年収の差は、定年である65歳までに稼ぐお金の合計「生涯賃金」にも大きく影響します。
正社員の給料は、勤続年数や経験、スキルを積むと次第に上がるのが一般的。昇給の金額が少なめなフリーターや契約社員、派遣社員は年齢を重ねると正社員との年収の差が大きくなるため、結果的に生涯賃金に大きな差が生じるようです。
しかし、これらはあくまでも平均データのため、すべての業界や職種が該当するわけではありません。
正社員とフリーターではもらえる年金額にも差がある
日本年金機構の「令和7年4月分からの年金額等について」によると、正社員は厚生年金に入ることで、老後に平均で約23万円ほど年金を受給できます。国民年金に加入しているフリーターの場合、支給額は6万9,000円ほどとなり、受給する年金にも差が生じてしまうのが現状です。
個人で年金を積み立てることも可能ですが、給与が不安定になりやすいフリーターの方は、自分の生活にゆとりがなくなる可能性も考えられます。将来を見据えて、できるだけ若いうちに正社員を目指すのがおすすめです。
ハタラクティブは正社員未経験のフリーターの方もサポートしていますので、不安な方はご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
参照元
日本年金機構
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【男性・女性別】正社員の平均年収の違い
上記と同じ資料、「2 平均給与(p.14)」をもとに、正社員の平均年収を男女別に比較すると以下のような結果になりました。
※千円以下は四捨五入
男性 | 女性 | |
---|---|---|
2021年 | 577万円 | 394万円 |
2022年 | 584万円 | 407万円 |
2023年 | 594万円 | 413万円 |
参照:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査(p.14)」
男女の平均年収の差は180万円前後で、2021年から2023年にかけて大きな変化は見られません。
関連して、同調査では男女別の勤続年数も明らかにしており、男性は約14年、女性は約10年となっています。女性のほうが勤続年数が短いことも、年収の差に影響していると考えられるでしょう。
参照元
国税庁
令和5年分 民間給与実態統計調査
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【年齢・業界別】正社員の平均給料
この項では、厚生労働省のデータ「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」を参考に、年齢・業界別の正社員の平均給料について解説します。
なお、前出の国税庁のデータとは抽出条件が異なるため、単純に比較できるものではありません。国税庁と厚生労働省のデータの違いについては以下のとおりです。
国税庁「給与」 | 1年間の支給総額(給料・手当及び賞与の合計額をいい、給与所得控除前の収入金額)で、通勤手当等の非課税分は含まない。 |
---|---|
厚生労働省「賃金」 | 現金給与額(決まって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日出勤手当、宿日直手当、交替手当として支給される給与)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額。 |
参照:国税庁「民間給与実態統計調査 用語の解説」
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況:主な用語の定義」
上記を踏まえたうえで、正社員の給料と業種別の平均賃金についてまとめた以下の表をご覧ください。
正社員の平均年収は年齢に比例して推移する?
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」によると、正社員は50代までは年齢が上がるほど給料が増えていることが分かります。
以下は、正社員・正職員の賃金を年齢階級別に表したものです。
※参照した資料上の「賃金」…基本給+諸手当(変動手当除く)から税などを控除する前の額
男女計 | 男性 | 女性 | |
---|---|---|---|
年齢計 | 34万8,600円 | 37万6,900円 | 29万4,200円 |
~19歳 | 20万1,600円 | 20万5,200円 | 19万4,100円 |
20~24歳 | 23万7,000円 | 23万8,200円 | 23万5,700円 |
25~29歳 | 27万2,800円 | 27万8,700円 | 26万5,100円 |
30~34歳 | 30万8,500円 | 32万2,900円 | 28万2,200円 |
35~39歳 | 34万300円 | 35万9,500円 | 29万9,600円 |
40~44歳 | 36万6,800円 | 39万3,400円 | 30万8,000円 |
45~49歳 | 39万500円 | 42万4,000円 | 32万800円 |
50~54歳 | 40万3,700円 | 43万9,000円 | 32万4,100円 |
55~59歳 | 42万400円 | 45万9,100円 | 32万7,200円 |
60~64歳 | 35万6,800円 | 38万2,200円 | 29万9,200円 |
65~69歳 | 31万9,800円 | 33万7,400円 | 27万6,100円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況(6)雇用形態別にみた賃金 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差 (p.12)」
正社員(男女計)の年齢別の賃金を見ると、20〜24歳では23万7,000円だった賃金が35〜39歳では34万300円になり、10万円以上アップしていることが分かります。その後も年齢に比例して賃金は増える傾向にあり、55〜59歳では42万400円となるでしょう。
性別ごとの正社員の給料も男性・女性問わず55〜59歳で最高値をマークしていますが、両者には13万円ほどの差がみられます。女性の場合、出産や育児などのライフイベントによって仕事から離れる期間が生まれると、賃金が上がりにくい時期もあるでしょう。
【男性・女性別】20代正社員の平均年収
上記の表をもとに、平均賃金を12ヶ月で計算したものが以下のとおりです。20代正社員の男性・女性別の平均年収の目安としてご覧ください。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
20~24歳 | 285万8,400円 (23万8,200円×12) | 282万8,400円 (23万5,700円×12) |
25~29歳 | 334万4,400円 (27万8,700円×12) | 318万1,200円 (26万5,100円×12) |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況(6)雇用形態別にみた賃金 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差 (p.12)」
20代で最も賃金が高い25〜29歳の男性で、平均年収は約327万円です。前述のとおり、上記の金額には残業代や賞与が含まれていないので、やや低めの金額となっています。
【男性・女性別】30代正社員の平均年収
上記と同じように、30代正社員の男性・女性別の平均年収を割り出しました。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
30~34歳 | 387万4,800円 (32万2,900円×12) | 338万6,400円 (28万2,200円×12) |
35~39歳 | 431万4,000円 (35万9,500円×12) | 359万5,200円 (29万9,600円×12) |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況(6)雇用形態別にみた賃金 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差 (p.12)」
30代後半になると男性は賃金が上がり、同年代の女性との差が広がる傾向にあるようです。30〜34歳の男女の差は約49万円なのに対し、35〜39歳では約72万円となっています。
【男性・女性別】40代正社員の平均年収
上記と同じく、平均賃金の12ヶ月分として、40代正社員の男性・女性別の平均年収の概算をまとめました。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
40~44歳 | 472万800円 (39万3,400円×12) | 369万6,000円 (30万8,000円×12) |
45~49歳 | 508万8,000円 (42万4,000円×12) | 384万9,600円 (32万800円×12) |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況(6)雇用形態別にみた賃金 第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差 (p.12)」
40代になると男女の賃金の差はさらに拡大し、年収に換算すると100万円を超える差が生まれます。女性の平均年収を見ると、40代前半と後半で約15万円しか上がっていません。それに対し、40代男性の平均年収は前半と後半で約37万円上がっています。
勤続年数別の平均年収
多くの会社では、勤続年数が長くなると賃金も上がります。ここでも、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」をもとに、平均賃金の12ヶ月分として勤続年数に応じた平均年収の推移を表にしました。
勤続年数 | 平均年収 |
---|---|
0年 | 319万8,000円(26万6,500円×12) |
1~2年 | 326万1,600円(27万1,800円×12) |
3~4年 | 339万7,200円(28万3,100円×12) |
5~9年 | 364万4,400円(30万3,700円×12) |
10~14年 | 392万6,400円(32万7,200円×12) |
15~19年 | 441万4,800円(36万7,900円×12) |
20~24年 | 471万6,000円(39万3,000円×12) |
25~29年 | 514万4,400円(42万8,700円×12) |
30年以上 | 520万6,800円(43万3,900円×12) |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況 勤続年数階級別」
勤続年数による平均年収は、女性よりも男性が高く、また企業規模が大きいほど高い傾向にあります。しかし、大企業で働く女性であれば、小企業(従業員99人以下)で働く男性よりも高い年収を得られる場合もあるようです。
【業界別】正社員の月の平均給料
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」によると、業界によって正社員の平均賃金に差があることが分かります。下記の表では、男性・女性で賃金の高さが上位10位以内の業界をまとめました。
※参照した資料上の「賃金」…基本給+諸手当(変動手当除く)から税などを控除する前の額
男性 | 女性 | |
---|---|---|
1位 | 金融業、保険業 (52万1,500円) | 電気・ガス・熱供給・水道業 (36万9,000円) |
2位 | 電気・ガス・熱供給・水道業 (46万600円) | 情報通信業 (34万5,400円) |
3位 | 教育、学習支援業 (44万5,500円) | 教育、学習支援業 (34万500円) |
4位 | 学術研究、 専門・技術サービス (44万3,700円) | 学術研究、 専門・技術サービス (33万3,700円) |
5位 | 不動産業、物品賃貸業 (43万5,300円) | 金融業、保険業 (33万1,100円) |
6位 | 情報通信業 (42万1,500円) | 鉱業、採石業、砂利採取業 (32万4,400円) |
7位 | 卸売業、小売業 (40万2,500円) | 不動産業、物品賃貸業 (30万8,300円) |
8位 | 医療、福祉 (37万9,000円) | 卸売業、小売業 (29万6,700円) |
9位 | 鉱業、採石業、砂利採取業 (37万8,700円) | 医療、福祉 (29万700円) |
10位 | 建設業 (36万8,700円) | 複合サービス業 (28万5,800円) |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況(6)雇用形態別にみた賃金 第6-3表 雇用形態、性、産業別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差(p.13)」
上記の表のとおり、正社員の男性の賃金では「金融業、保険業」が最も高く52万1,500円です。次いで「電気・ガス・熱供給・水道業」が46万600円、「教育、学習支援業」が44万5,500円と続きます。
一方、女性の賃金では「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高く36万9,000円。2位以降は「情報通信業」が34万5,400円、「教育、学習支援業」が34万500円でした。
年収アップのために就職・転職を考えている方は、上記の結果を参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
都道府県によって正社員の給料には差がある
正社員を含む一般労働者の平均賃金は、都道府県によっても差があるようです。以下では、全国平均や平均値が高い・低い都道府県について解説します。
なお、参照した資料の「賃金」は、「基本給+諸手当(変動手当除く)から税などを控除する前の額」です。
※一般労働者…雇用期間の定めがない、もしくは雇用期間の定めが1ヶ月以上ある常用労働者のうち、短時間労働者以外の者
1.全国平均は33万400円
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況 (11)都道府県別にみた賃金」によると、正社員を含む一般労働者の賃金の全国平均は33万400円でした。
この平均値を超えているのは、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県です。
2.全国で最も平均値が高いのは東京都
同じく厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況 (11)都道府県別にみた賃金」によると、全国で、正社員を含む一般労働者の平均賃金が最も高いのは東京都の40万3,700円で、全国平均よりも7万円以上高くなっています。
2番目に高いのが神奈川県の35万5,800円、3番目に高いのが大阪府の34万8,000円です。その後は、愛知県が33万2,600円と続きます。
3.全国で最も平均値が低いのは宮崎県
全国で最も賃金が低いのは、宮崎県の25万9,800円でした。東京都と比べると、その差は約14万円です。なお、賃金が2番目に低いのは青森県の25万9,900円、3番目に低いのは秋田県の26万5,500円でした。全国的に都心部は賃金が高く、地方は低い傾向にあります。
参照元
厚生労働省
令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
平均年収は学歴による差もある
この項では、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」をもとに、学歴別の賃金をまとめました。
以下は正社員に限らず、「『短時間労働者』に該当しない通常の所定労働時間・日数の労働者」を対象とした調査結果です。
※参照した資料上の「賃金」…基本給+諸手当(変動手当除く)から税などを控除する前の額
高校 | 専門学校 | 大学 | 大学院 | |
---|---|---|---|---|
男女計 | 28万8,900円 | 30万6,900円 | 38万5,800円 | 49万7,000円 |
男性 | 31万3,200円 | 33万1,200円 | 41万7,700円 | 51万3,700円 |
女性 | 23万7,700円 | 28万1,300円 | 31万5,100円 | 42万900円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況(3) 学歴別にみた賃金」
上記のとおり、賃金が最も高いのは大学院卒の男性です。一方、最も低いのは高卒の女性であることが分かります。賃金を12ヶ月分で計算すると、大学院卒の男性と高卒女性の年収の差は331万2,000円という結果でした。
高卒女性:23万7,700円×12ヶ月=285万2,400円
616万4,400円‐285万2,400円=331万2,000円
大学院卒の場合、専門知識を活かせる職種に就職しやすく、専門職や研究職に就く人も多いことが年収の差につながっていると考えられます。
参照元
厚生労働省
令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
正社員の女性が平均年収を上げる方法はある?
上記の結果を見て、「大卒女性の正社員の平均年収が高卒男性より低いのはおかしい…」と感じる方もいるでしょう。この調査には非正規雇用者も含まれているため、正社員の平均年収が上記のとおりの差になるわけではありません。
しかし、男女による賃金の差があるのは否めない側面もあります。正社員としての収入が安過ぎると悩んでいる方は、「実務経験・スキルを積む」「資格を取得する」などで収入アップを目指すのがおすすめです。
仕事に役立つ経験・スキルや資格があれば、より高収入の専門職種に転職できたり、手当がもらえたりする可能性があります。
【男女別/学歴別】平均年収をもとにした生涯賃金
ここでは、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2024 ―労働統計加工指標集―」をもとに、高卒と大卒の男女別の生涯賃金をまとめました。
※学校卒業後フルタイムの正社員を続けた場合の60歳までの生涯賃金(退職金を含めない)
高卒 | 大卒 | |
---|---|---|
男性 | 2億880万円 | 2億5,150万円 |
女性 | 1億5,440万円 | 2億190万円 |
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2024 ―労働統計加工指標集― 21 生涯賃金など生涯に関する指標(図21-1)」
平均年収と同じように、生涯賃金も高卒・大卒ともに女性のほうが低い傾向にあります。
なお、企業規模が大きいほど生涯賃金が高いという結果も出ており、大卒男性で比較した場合は以下のとおりです。
企業規模 10~99人:2億1,000万円
企業規模による生涯年収の差:約8,000万円
したがって、生涯賃金を高めたい場合は、大企業を目指すのも一つの方法といえます。ただし、仕事選びでは、仕事内容や社風、企業理念なども考慮して、自分に合った会社を選ぶのが大切です。賃金や企業規模だけで選ぶとミスマッチとなるリスクもあるため、総合的に判断するように心掛けてください。
参照元
独立行政法人労働政策研究・研修機構
ユースフル労働統計 ―労働統計加工指標集―
正社員の休憩時間に給料は発生する?
休憩中は仕事をしていないものの、就業時間内のため給料が発生するのかしないのか分からない方も多いでしょう。この項では、休憩時間の考え方について解説します。
労働基準法による定め
正社員が休憩時間に自主的に仕事をしたとしても、自分の給料は増えません。なお、正社員やアルバイト・派遣などの非正規雇用者を問わず、「労働基準法第三十四条」では、休憩時間について下記のように定められています。
労働時間が8時間以上の場合:休憩時間は最低でも1時間
休憩時間が短かったり、休憩時間も労働者を働かせたりする会社は法律に反している可能性があるでしょう。所定の休憩時間がきちんと取れない場合は、会社に労働環境の改善や給与未払い分の請求などを検討するのが望ましい場合もあります。
休憩時間に来客対応をしたら給料が発生する
休憩時間に来客対応をしたり、電話番をしたりする場合は労働とみなされ給料が発生します。電話を待っている間1件もかかってこなかったとしても、休憩とは異なるため給料が支払われるのです。
参照元
e-Gov 法令検索
労働基準法
若者における就職・転職の主な目的は収入
ハタラクティブが18~29歳のフリーターと正社員に行った調査「若者しごと白書2025」によると、若者にとって就職・転職の決め手となる主な理由の1位は収入であることが分かりました。
以下は、将来就職したいと考えているフリーターに「正社員になりたい理由(p.42)」を尋ねた結果です。
※回答者数:355人(3つまで回答)
※上位3位まで抜粋
1位 | 今より多くの収入を得たいため(75.8%) |
---|---|
2位 | 長期的に安定して働きたいため(43.7%) |
3位 | 賞与を得たいため(30.1%) |
参照:ハタラクティブ「若者しごと白書2025、正社員になりたい理由(p.42)」
「今より多くの収入を得たいため」が最も多く、75.8%という高い割合になっています。この結果は、性別・学歴を問わず共通しており、全体をとおして1位という結果でした。
また、将来的に転職を考えている正社員に「転職したい理由(p.47)」を尋ねたところ、こちらも「今より多くの収入を得たいため」が1位です。
この結果から、正社員として働くうえで年収は重要なポイントであることが分かります。現在フリーターで年収に満足している方も、30代、40代になっても同じ収入で問題ないか検討してみてください。年齢が上がると就職・転職のハードルも上がるため、正社員を目指す場合は早めに動き出すのが望ましいでしょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
【まとめ】給料を安定させたいなら正社員を目指そう
「収入を安定させたい」「給料を上げて将来への不安を解消したい」という方は、正社員を目指すのがおすすめ。しかし、なかには「フリーターのほうが稼げる」と考える人もいるようです。フリーターは基本的に時給制のため、勤務時間が多いほど収入を増やせる傾向にあります。しかし、掛けもちをして休みなく働くのは年齢を重ねるごとに難しくなるほか、体調を崩してしまうリスクもあるでしょう。
最近では、リモート勤務やフレックスタイム制など、正社員も自分に合った働き方が可能な場合もあります。フリーターから正社員への就職を考えているなら、できるだけ早めに就職活動を始めましょう。
「正社員になって給料を上げたい」「安定して働きたい」という方は、ハタラクティブにご相談ください。
ハタラクティブは、既卒やフリーター、第二新卒など20代の若年層に特化した就職・転職エージェントです。キャリアアドバイザーが年収や大手志望など、あなたの希望を丁寧にヒアリングし、一人ひとりに合った仕事探しをサポートします。未経験歓迎の求人も多く扱っているため、「正社員経験がなくて不安…」という方も安心です。
また、応募書類の書き方や採用面接のアドバイスなども行います。1分程度の適職診断をとおして、自分の性格から向いている仕事を知ることも可能です。ご利用はすべて無料なので、まずはお気軽にご相談ください。
正社員の平均年収に関するQ&A
ここでは、正社員の給料に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。就職・転職をする際に給料について気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
最低賃金とは何ですか?
最低賃金とは、国が定めた賃金で「事業者はそれ以上の賃金を支払わなければならない」という額です。最低賃金は都道府県によって異なり、2024年時点で最も高いのは東京都の1,163円となっています。
参照元
厚生労働省
地域別最低賃金の全国一覧
フリーターから正社員になっても給与が上がらないです…
正社員になって間もない場合は、昇給するにはまだ早い可能性があります。「給料が上がらない....」「転職したい」と考える前に、昇給に必要なスキルや評価基準を調べてみましょう。
事務職の正社員の平均年収は?
厚生労働省の「 job tag職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によると、一般事務の平均年収は約530万円です。就業形態としては「正規の職員、従業員(60.4%)」が最も多いため、正社員で事務職に就いた場合の平均年収の目安と考えられるでしょう。
参照元
job tag職業情報提供サイト(日本版O-NET)
一般事務
平均年収を上げたいなら正社員を目指すべき?
平均年収を上げたいなら、正社員を目指すのが近道です。このコラムでも紹介したように、統計上の平均年収は正社員のみで算出した場合のほうが高く、非正規雇用者の平均を大きく上回ります。勤続年数が長いほうが生涯賃金も高くなるので、できるだけ早めに正社員を目指しましょう。
正社員が給与を上げるにはどうしたら良いですか?
正社員が給与を上げるには実績を積んで昇給を目指したり、資格を取って資格手当を得たりする方法があります。もし、今の会社で給与を上げるのが難しい場合は、転職をするのも一つの方法です。
若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブでは、相談者の希望や適性に合わせた求人を厳選して紹介します。ぜひお気軽にご相談ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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