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結婚を機に転職するのは不安?男女別のメリットや転職理由の例文も紹介!
更新日
この記事のまとめ
- 結婚を機に転職しても、必ずしも不利になるわけではない
- 転職が結婚前なら仕事を、結婚後なら家庭を基準に置いた選択肢が広がる
- 転職理由が結婚の場合、長く働く意欲や会社に貢献したいという熱意を伝えるのが大事
- 結婚を機に転職する場合、優先順位やスケジュールをパートナーと具体的に話し合おう
- 子育て中も働きやすい職場かどうか、制度の有無だけでなく実態も調べよう
結婚を機に転職を検討しているものの、適切なタイミングや実態が分からず悩んでいる人はいるでしょう。しかし、昨今は多様な働き方への理解が進んでいるため、結婚後も働きやすいといえます。
このコラムでは、結婚を理由に転職する場合のメリット・デメリットや適切なタイミング、転職理由の例文などを解説します。また、結婚前後での転職のしやすさを男女別に解説しているので、これから新しい職を探す方はぜひご覧ください。
結婚を理由に転職する人はどれくらい?
結婚を理由に転職する人は一定数います。出産・育児を理由に転職する人は、女性だけでなく男性もいるようです。
男女別・年齢別の割合
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況 3 転職入職者の状況」から、前の会社を辞めた理由が「結婚」「出産・育児」である割合は女性のほうが多いことが分かります。
下表にまとめているので、ぜひご覧ください。
男性
以下は、「結婚」「出産・育児」を理由に仕事を辞めた男性の年齢別の割合です。
結婚 | 出産・育児 | |
---|---|---|
20~24歳 | 0.7% | 0.1% |
25~29歳 | 0.8% | 0.8% |
30~34歳 | 0.7% | 1.0% |
35~39歳 | 0.2% | 0.8% |
男性平均 | 0.3% | 0.3% |
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況 3転職入職者の状況(2)転職入職者が前職を辞めた理由 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合」
女性
以下は、「結婚」「出産・育児」を理由に仕事を辞めた女性の年齢別の割合です。
結婚 | 出産・育児 | |
---|---|---|
20~24歳 | 1.6% | 0.3% |
25~29歳 | 5.3% | 1.4% |
30~34歳 | 2.7% | 5.2% |
35~39歳 | 1.2% | 2.6% |
女性平均 | 1.6% | 1.6% |
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況 3転職入職者の状況(2)転職入職者が前職を辞めた理由 表5 転職入職者が前職を辞めた理由別割合」
男性・女性どちらも、25~34歳で結婚・出産・育児をする割合が増えていることが分かります。前述したように、女性が男性よりも多いのが現状です。女性のほうが男性よりも長い期間育児に専念する傾向があると考えられるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年雇用動向調査結果の概要
結婚を機に転職しても不利ではない理由
女性の場合、出産・育児のタイミングで退職する可能性が高く、「すぐに辞めてしまうのでは」とみなされることを不安視する転職者もいるようです。
しかし、結婚を機にする転職は必ずしも不利とは言い切れません。理由としては、「労働力不足の深刻化」「多様な働き方への理解の浸透」「結婚による転職に理解を示す企業の増加」などが挙げられます。
以下で詳しく解説しているので、転職するかどうかを判断する参考にしてみてください。
1.労働力不足が深刻化している
国内の労働力不足が深刻化していることに伴い、結婚しても仕事を続けられるように職場環境を改善する企業が増えているようです。たとえば、1時間単位での有給取得を認める制度や、テレワークの導入などが挙げられます。企業側も、結婚・出産を経てからも働き続ける人材を望んでいるといえるでしょう。
特に、人手不足といわれる飲食業やサービス業、介護業界やIT業界では、転職理由に関わらず積極的に採用している傾向があります。結婚を機に転職する場合も挑戦しやすいでしょう。
ただし、即内定を出したり、頻繁に大量採用をしたりする企業は離職率が高い可能性があるので、結婚後も働きやすい環境かどうかを確認することが重要です。「ブラック企業は見極められる?特徴や見分け方のポイントを解説」でブラック企業の見極め方を解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
2.多様な働き方への理解が進んでいる
近年は多様な働き方への理解が進んでいるため、結婚後の働きやすいかたちを探しやすいでしょう。新しい勤務形態として、1時間単位の有給やテレワークのほか、フレックスタイム制や副業を認める企業が増えてきています。
雇用形態の面では、アルバイトや契約社員、派遣社員など、さまざまな勤務形態の人を積極的に雇用し、重要な仕事を任せて長期的に活躍してもらおうと考える企業が増えている傾向です。そのほか、女性活躍推進のために既婚女性や子育て中の女性が働くための環境整備を重視している企業もあり、結婚を理由に転職した後もキャリアビジョンの達成を目指せる可能性は高いといえます。
結婚後の働き方や雇用形態については「結婚後の仕事はどうする?辞める前に自分に合う働き方を考えよう」のコラムで詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。
3.結婚による転職を理解してくれる企業も多い
結婚による転職を理解してくれる企業も増えています。
内閣府の「男女共同参画社会に関する意識について(3)女性が職業をもつことに対する意識」によると、2022年度では「こどもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える人の割合が全体で最多の59.5%でした。また、同じく内閣府の「1.男女共同参画社会に関する意識について(4)女性が職業をもつことについての考え方」で過去の数値を見ると、10年前の2012年現在で47.5%だったことからも年々右肩上がりに増えており、結婚後も働き続けることに理解を示す人は今後さらに増えると考えられるでしょう。
出産・育児の応援体制がある企業は増えている
仕事と結婚生活のバランスをとることを尊重する企業や、女性が出産、育児を両立させることを応援する企業は増えているといえます。自分に合った企業、働きやすい職場を見つけるためにも、結婚を機に転職したいことをごまかす必要はないでしょう。
参照元
内閣府
男女共同参画社会に関する世論調査(令和4年11月調査)
男女共同参画社会に関する世論調査(平成24年10月調査)
男性が結婚を機に転職するメリット・デメリット
結婚を機に転職をする場合、結婚の前後でメリット・デメリットが異なります。
男性の場合、特に給与などの経済的側面から転職を検討することが多いようです。自分にとって転職するのは結婚前後どちらが良いかを考えてみましょう。
結婚前に転職するメリット
結婚前に転職をする場合は、「仕事」を先に安定させることになります。そのため、メリットとしては、勤務条件や金銭面などを考慮しやすい点が挙げられるでしょう。
転職後の勤務条件に合った環境を選択できる
新しい転職先が決まっている場合のメリットは、新しい転職先に合った生活環境を整えられることです。勤務時間や残業時間の目安、出張の有無などの勤務条件、給与や福利厚生などの待遇面もすでに雇用契約を交わす段階で話し合われているため、転職先に合った条件から生活環境を選べる点がメリットといえるでしょう。
住宅ローンなどが組める条件を整えられる
早い段階で結婚が決まっているなら、結婚の1年以上前に転職を決め、ローンを組める条件を整えておくのがおすすめ。結婚後、住宅や車など、高額な出費に備えることができるでしょう。
国土交通省の「令和5年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書(2.長期・固定金利の住宅ローン等に関する融資審査等 (2)審査項目)」によると、ローンを組む際の審査項目として93.6%の金融機関が「勤続年数」を挙げています。勤続年数が1年未満の場合、ローンを組むことが難しく、また条件によっては3年以上が推奨されることもあるため、早いうちに転職を決め、今後の不安材料をなくしておくと安心です。
参照元
国土交通省
令和5年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書
結婚後に転職するメリット
結婚後に転職をするメリットは、「家庭」を中心に置いた転職活動ができることです。新しい生活を一緒に送るなかで、家族の意向を確認しながら転職先を考えられるでしょう。
結婚後のライフスタイルを考慮して転職先を検討できる
転職前にすでに結婚している場合のメリットは、結婚生活が整った状況のなかで新しい生活を基準にした転職活動を行えることです。新しい生活をすでに送っているため、自分や家族のライフスタイルや一日の流れがおおかた決まっているでしょう。そのため、家族の生活を考慮した勤務条件から新しい転職先を検討することができます。
家族と一緒に生活を送りながら転職活動ができる
家族と一緒にいる環境下で転職活動を行えることは、結婚後に転職をする特徴的なメリットといえるでしょう。
国立社会保障・人口問題研究所の「第16回出生動向基本調査 結果の概要(1.2 結婚の利点・独身の利点 図表 1-5 調査別にみた、各「結婚の利点」を選択した未婚者の割合」によると、男性にとって結婚の利点とは「精神的な安らぎの場が得られる」ことであり、2021年33.8%を占めます。これは、結婚の利点として最も高い数値です。転職活動において、家族の存在は大きな力となるでしょう。
参照元
国立社会保障・人口問題研究所
2021年社会保障・人口問題基本調査 <結婚と出産に関する全国調査>第16回出生動向基本調査
結婚前に転職するデメリット
結婚前に転職をすると仕事が先に決まっているため、仕事の都合を優先する必要があります。家庭内でのすり合わせがうまくいくように話し合いの場を持つなど、十分なコミュニケーションを心掛けることが重要です。
結婚準備と転職活動が重なる可能性がある
結婚前から転職活動を始めた場合、採用選考と結婚予定日が近い、もしくは重なってしまう可能性があるでしょう。希望する企業が見つかる時期や採用選考へと進む時期、採用・入社時期など、転職に至るまでにはさまざまなプロセスがあります。また、結婚においても結婚式までにパートナーとの打ち合わせや両親への挨拶など、多くの準備が必要なため、スケジュールを立てるうえで注意が必要です。
結婚後の不測の事態に対応がとりにくい
先に転職した場合はすでに勤務条件などが定まっているため、家庭対応が後手に回ることが考えられます。
また、転職からそれほど間を開けず結婚した場合、転居手続きや役所手続きなどの各種手続きが必要です。その際、不慣れな手続きでは順調に進まない可能性があるため、時間を要するときはその対応を家族に任せることを想定に入れ、理解を求める必要があります。
結婚後に転職するデメリット
結婚後に転職する場合は、結婚生活に合った収入や勤務条件を選択する必要があるでしょう。
また、家族との生活環境から決めているため、新しい転職先の選択肢が狭まる可能性があります。ライフプランは人それぞれですが、子どもを望む家庭もあるでしょう。養育費を工面するために転職先の条件として給与面を重視する場合、選択肢の幅がより狭まることも念頭に置くことが大切です。
男性が結婚を機に転職する適切なタイミングは
結婚を機に転職する場合、「仕事」と「家庭」のバランスをどのようにとるか、どのような比重の置き方をするか、それによって適切なタイミングも人それぞれ異なってくるといえるでしょう。一個人としてのキャリアプランにも大きな影響があるため、家族との話し合いの場を持ち、これからのライフプランも交えながら一緒に検討するのが大切です。
女性が結婚を機に転職するメリット・デメリット
女性が結婚を機に転職する場合も、男性同様に結婚の前後でメリット・デメリットが異なります。
女性の場合、特に出産や子育てなどの側面から、転職のタイミングや転職先の制度・社風などを慎重に見極めていく必要があります。
結婚前に転職するメリット
結婚前なら今の環境のまま転職活動ができるため、選考に集中しやすいでしょう。また、新しい仕事に慣れてから結婚生活を始められることをメリットと感じる人もいるようです。
新生活前に仕事に慣れる
結婚前に転職する最大のメリットは、新生活が始まる前に仕事に慣れておける点です。
結婚直後は慣れない新生活が始まり、体力面でも精神面でも余裕がなくなる可能性があるでしょう。その状態で転職活動を行い、新しい仕事に慣れるのは負担が大きいもの。結婚前に転職できると、仕事が軌道に乗った状態で結婚生活をスタートできます。
転職先の選択肢が広がる
結婚前に転職した場合、仕事の選択肢が広がりやすいというメリットがあります。「独身者のほうが転勤がしやすい」「急な残業にも対応できる」といったイメージを持つ採用担当者もいるため、企業によっては既婚者に比べて懸念されにくいようです。
結婚後に転職するメリット
結婚後に転職するメリットは、必要な生活費や家事に充てる時間が分かった状態で転職先を探せるため、ミスマッチを回避しやすい点です。
結婚生活と仕事を両立しやすい
結婚後の転職は、ある程度新生活にも慣れてから新しい仕事を始めることになるため、仕事との両立がスムーズになります。
新しい環境では思わぬトラブルやストレスなどが発生しがちですが、結婚後の転職では、新生活が落ち着いてから仕事を選べます。必要な収入や労働時間、勤務スタイルなどを考慮して転職できるのはメリットといえるでしょう。
社内手続きが必要ない
結婚後の転職であれば、社内報告の手続きや挨拶は必要ありません。
結婚前の転職の場合、職場の上司や同僚に知らせなければならなかったり、社会保険などの変更手続きなどが必要になったりします。こういった手続きに煩わしさを感じる場合は結婚後の転職をおすすめします。
結婚前に転職するデメリット
結婚前の転職は、結婚後の新生活を経験していない状態で新しい仕事を選ばなければならないのがデメリットです。
結婚前は最適に思えた転職先も、結婚してからは私生活との両立を難しく感じるようになることがあります。結婚後に想定よりも多くの収入が必要であることが判明したり、通勤が困難に感じたりすることもあるでしょう。
結婚を考えている場合は、パートナーとキャリアプランのすり合わせを行っておくのがおすすめです。場合によっては、結婚後に再度転職を考えなければならないリスクがあることも考えておくと良いでしょう。
結婚後に転職するデメリット
結婚後の転職は、生活基盤が不安定な状態で選考を進めなければならない点がデメリットの一つです。また、転職後すぐには育休が取得できない場合があるので、出産時期をずらさなければならない可能性もあります。
転職活動の時間を確保しにくい
新生活が始まったばかりのころは生活リズムが確立していないため、転職活動の時間が確保しにくいでしょう。特に1人暮らしの経験がない場合は、いきなり家事を担当するのが想像以上に大変だと感じることがあるようです。
また、結婚後すぐに妊娠した場合、転職活動との両立は難しい可能性があるでしょう。場合によっては、1年以上も転職を先延ばしにしなければならないかもしれません。
育休が取れない場合がある
産休は入社後すぐに取得できますが、育休は入社1年未満では取得できない可能性もあります。
厚生労働省の「育児・介護休業法のあらまし(令和6年1月作成)07育児休業制度」によると、「労使協定で、同一の事業主に継続して雇用された期間が1年未満の労働者を対象外とすることは可能」と明記されているからです。つまり、労働者が育休を申請しても企業側は断る権利があります。
しかし、企業側が認めれば入社1年目でも育休を取得できるため、出産を考えている人は事前に確認しておきましょう。
「産休取得の条件とは?パートや入社したばかりでも取得できるって本当?」のコラムでは産休・育休制度について詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
女性が結婚を機に転職する適切なタイミングは?
一概にはいえませんが、未経験職種への転職なら20代前半、今あるスキルを伸ばしたいなら20代後半が良いとされています。また、管理職を目指しての転職なら、20代のうちにリーダー経験を積み、30代で転職するのがおすすめです。
「転職時期として最適なのはいつ?女性におすすめの年代やタイミングを紹介」のコラムで女性の転職時期について詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。
参照元
厚生労働省
育児・介護休業法のあらまし
【男女共通】転職理由が「結婚」の上手な伝え方の例文
転職理由が結婚の場合、企業側が懸念することは「状況が変わればすぐに辞めるのではないか」「仕事と家庭を両立できるのか」という点で男女ともに共通します。そのため、企業側の懸念を払拭できるような伝え方をすることが大切です。
ここでは、結婚を機に転職する場合の伝え方を紹介します。
基本的な例文
転職理由の考え方は、理由が結婚であっても基本構成は同じです。「退職理由・転職理由」「職歴・スキルなどの自己PR」「具体的な志望動機」を押さえると良いでしょう。
例文
「前職は販売職で土日祝日の出勤が必須だったため、結婚後に家庭との両立が難しいと感じて退職しました。売上は全社で10位以内を常にキープしており、コミュニケーションスキルや提案力には自信があります。販売職で身につけたスキルを活かしつつ、ワークライフバランスも保てる仕事として営業職を志望いたしました。貴社はワークシェアに力を入れ、チームで売上を上げるスタイルを確立している点に魅力を感じます。私の経験やスキルを、チームへの貢献に活かしたいと考えております」
面接での受け答え方
採用担当者は、長く働いてくれる人を採用したいと考えています。面接での伝え方次第で印象が変わるため、言葉選びや言い回しに注意が必要です。
例文
「結婚をきっかけに、ライフステージの変化があっても長く勤められる職業に就きたいと考え、以前から興味があったAIエンジニアへの転職を決意しました。10年間SEとして勤めた経験を活かして、貴社でAI開発に取り組みたいと考えております。将来はAIによって、育児や介護を理由にやりたいことを諦める人がいなくなる社会にしたいという夢があり、AI開発のパイオニアである貴社を志望しております」
結婚を理由に転居した場合の志望動機の書き方
前職の退職理由が結婚による転居である場合、それ自体が転職で不利に働くことはありません。転職について家族の理解を得られている点や、これからのビジョンをより具体的に示すと良いでしょう。
例文
「結婚と同時に転居したため、前職を退職しました。今までに培ってきた経理事務の経験を活かして貴社で働きたいと思っています。現在は公認会計士を目指して勉強中であり、配偶者も転職を応援してくれています。少しでも早く貴社の戦力になれるように精進します」
転職理由を書くポイントは、家庭を持った後も働き続ける意欲・熱意はもちろん、「ライフスタイルや自分のスキルを考慮したうえで転職を選んだ」という点を伝えることです。「長く働きたい」「自分のスキルを会社に役立てたい」という姿勢をアピールすることで、結婚自体にマイナスなイメージを持たれにくくなるでしょう。
そのほかの転職理由の説明方法については「転職理由別の例文紹介!好印象を与えるためのポイントをおさえよう」のコラムで解説しているので、ぜひご覧ください。
結婚予定の場合も正直に伝えたほうが良い?
転職において結婚そのものが不利な理由とはならないため、すでに結婚の予定がある場合は隠さずに伝えましょう。
自分自身の具体的なキャリアプランを説明し、「結婚するからこそ長く働く意思がある」という就業意欲を熱心に伝えれば、「結婚」をポジティブな理由として企業に伝えられるでしょう。
結婚と同時期の転職を成功させるポイント
結婚による転職を成功させるには、パートナーとよく話し合って企業選びの基準を明確にすることが重要です。転職をするにあたって、優先順位やスケジュールの詳細を考えておくと良いでしょう。
結婚と同時期の転職を成功させるポイント
- 優先順位を決める
- 転職のスケジュールを立てる
- 結婚相手と転職の詳細を話し合う
優先順位を決める
結婚による転職を成功させるためには、自分の優先順位を決めることが大切です。
たとえば、マイホーム購入のために早く資金を貯めたいという理由から、高収入が見込める仕事を探す人もいるでしょう。家庭を優先したい気持ちが大きければ、フレキシブルな働き方ができる職場を探すのも良い方法です。
何を大事にするか、どのような働き方を望むかによって、転職先の選択肢が変わります。まずは自分の優先順位を明確にしておきましょう。
転職のスケジュールを立てる
結婚準備と転職活動を両立させるためにスケジュールを立てるのがおすすめです。結婚を機に転職する場合、相手との話し合いに1ヶ月、転職活動に3〜4ヶ月、今の会社での引継ぎに1〜2ヶ月、結婚準備に3〜6ヶ月ほどかかる場合があり、全体で8ヶ月〜1年以上を見込んでおく必要があります。
志望する業界の求人が増える時期や今の会社の繁忙期なども考慮してスケジュールを考えておくと、気持ちにゆとりを持って転職活動ができるでしょう。
一般的な転職期間については「転職はどれくらいかかる?準備期間の目安や早めに終わらせるコツを解説」のコラムで詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
結婚相手と転職の詳細を話し合う
結婚による転職を成功させるためは、結婚相手と以下について話し合うのが重要です。
勤務先の場所
結婚を機に転職する際は、勤務地で絞るのも方法の一つです。新居と勤務先の場所によって生活スタイルが変わることもあるため、結婚相手と話し合って通勤時間の目安などを決めておくと良いでしょう。
年収について
結婚相手と家計について話し合い、希望年収を明確にするのも大事です。生活費の分担や毎月の貯金額、今後の出費などについて具体的に話しましょう。
社会保険や年金について
結婚後に転職活動が長引いた場合、国民年金や国民健康保険への切り替えで社会保険料の支払いが高くなります。生活費に影響する可能性があるので、事前に調べておくのがおすすめです。
勤務時間について
志望する業界・職種によっては、土日出勤や夜勤がある職場もあります。その場合、家事の分担や子どもができたらどうするのかを話し合っておくと安心です。
転職した後の生活はパートナーにも影響を及ぼします。自分だけでなく、生活をともにするパートナーの意見もきちんと取り入れる必要があるため、転職活動の進め方や働き方も独身時代とは異なるでしょう。
パートナーとの話し合いの期間は、数週間から1ヶ月程度とっておくのがおすすめです。期間に余裕を持てば、焦らずに細部まで話し合えるでしょう。
結婚後も働きやすい転職先の4つの特徴
結婚を機に転職する場合におすすめな企業の特徴は、「結婚・出産後も活躍している女性が多い職場」「育休や産休の取得・復帰の実績」「仕事と家庭を両立しやすい」「残業や出張・転勤が少ないか」の4つです。
それぞれ以下で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚後も働きやすい転職先の特徴
- 結婚・出産後も活躍している人が多い
- 産休・育休から復帰した実績が豊富
- 柔軟な働き方ができる
- 残業や出張・転勤が少ない
1.結婚・出産後も活躍している人が多い
既婚者や子育て世代が多い企業や職場は、結婚後も働きやすい環境が整っている可能性が高いといえます。業種や職場にもよりますが、「結婚や出産、子育てよりも仕事を優先させるべき」という考え方が浸透していると、離職率が高い場合もあるでしょう。
2.産休・育休から復帰した実績が豊富
育休や産休の制度を設けているだけでなく、取得実績がある企業は働きやすい可能性が高いでしょう。制度を設けている企業は多いですが、重要なのは実際にその制度を利用した社員がどれぐらいいるかです。
また、育休や産休を取得したものの、そのまま離職している場合もあります。転職先として考えている職場の育休・産休取得後の復職率も確認しておきましょう。
3.柔軟な働き方ができる
転職した後に、仕事と家庭を両立させる柔軟な働き方ができるかも重要な点です。柔軟な働き方ができる企業は、出産や育児を経た後も仕事を続けやすい環境といえます。
たとえば、フレックス制度がある企業では決められた時間に出社する必要がないため、子どもの送迎をしたり、緊急時に学校に出向きやすかったりするでしょう。テレワークを取り入れている企業の場合、昼休みに買い出しに行けたり、家族そろって食事ができたりするなど、結婚後もワークライフバランスがとりやすいといえます。
4.残業や出張・転勤が少ない
結婚を機に転職する場合には、残業や出張、転勤が少ないかどうかもチェックしておきましょう。新しい環境で「残業や出張が多い」「転勤で引っ越ししなければならなくなった」という状況になると、ストレスを抱える可能性が高いといえます。特に転勤は、生活の拠点を変えるか、再び転職するかを考えなければなりません。
「結婚してすぐに転勤を命じられた」「やはり転勤は避けたい」という事態にならないよう、注意しておきましょう。
結婚で転職がめんどくさいならエージェントに相談!
結婚と転職に悩んだらエージェントの利用を検討してみてください。
転職エージェントでは、キャリアアドバイザーによるカウンセリングが受けられます。働くうえでの条件や勤務地、キャリアビジョンといったさまざまな希望を伝えてみてください。希望の条件と適性を踏まえておすすめの求人を紹介してもらえるので、ミスマッチが起きにくいでしょう。
「自分に最適なタイミングが分からない」「既婚女性でも未経験職種に挑戦できるのか不安」という方はハタラクティブがおすすめです。ハタラクティブは、20代の若手を対象とした就職・転職エージェント。転職に慣れていない方や、未経験の仕事に挑戦する20代の方をサポートしています。
キャリアアドバイザーがマンツーマンでカウンセリングを行い、転職時期や今後のキャリアについて一緒に考えるので、悩みや不安を1人で抱え込むことがなく安心です。選考に進む前に、産休・育休制度の利用率や職場復帰率についてもキャリアアドバイザーを通して確認できるので、自分に合った職場を探しやすいでしょう。1分程度でできるハタラクティブの適職診断を行えば、性格を分析して働くうえでの適性を明らかにできます。サービスはすべて無料ですので、ぜひご活用ください。
結婚を機に転職する際の疑問に関するQ&A
ここでは、結婚を機に転職する際の疑問や不安をQ&A方式で解消します。
転職後すぐに結婚しても良い?
問題ありません。
ただし、結婚休暇や家族手当が発生する場合は、結婚時期が決まっているなら早めに伝えましょう。
「面接練習をして就活・転職を成功させよう!一人で行う方法やよく聞かれる質問も紹介」のコラムで紹介しているように、面接では仕事で大切にしていることや前職を辞めた理由について聞かれる可能性が高いので、その際に結婚について触れるのも良いでしょう。
結婚後の転職は難しい?女性に不利?
必ずしも不利ではありません。
ただし、結婚後の転職では、出産や育児ですぐに退職するのを懸念される場合があります。そのため、転職時には家族のサポートや自治体のサービスを受けるなど、仕事への影響が少ないことを伝えるのがおすすめです。そのうえで「長く働きたい」という意欲もアピールすれば、マイナスイメージを払拭できるでしょう。
結婚を考えているフリーターの彼氏に転職してほしい…
結婚を機にキャリアを見直す際は、「収入」「雇用の安定性」「将来性」といった点を軸に話し合うのが良いでしょう。正社員になるメリットを踏まえて現在の生活を見つめ直すことで、転職へのモチベーションアップにつながることがあります。
「フリーターの彼氏と結婚しても良い?不安や悩んだときの対処方法を紹介」のコラムでも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚を控えていることを隠して転職するとどうなる?
ミスマッチが生じる恐れがあります。
結婚の予定があることを面接時に伝えれば、制度についての詳しい説明を受けられることも。入社後に「産休・育休の申請がとおらなかった」「制度がなかった」という事態にならないよう、隠さずに選考を受けるのがおすすめです。「転職理由は本音で答えた方が良い!ポジティブな表現に言い換える例文」で転職理由の伝え方や注意点を解説しているので、参考にしてみてください。
面接に不安がある方は、若年層向け転職エージェントのハタラクティブで面接練習を行うのもおすすめです。
看護師が結婚を理由に転職する際の注意点は?
看護師ゆえに注意点が大きく変わることはありません。基本的に、パートナーと一緒に勤務条件などを検討し、仕事と家庭を両立できるかどうかを考えると良いでしょう。
看護師になるには国家試験に合格する必要があるため、実務経験が少なくても転職先に困らない可能性があります。また、医療現場の慢性的な人手不足もあわせて、結婚が理由で転職が不利になるとは考えにくいといえるでしょう。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。