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転職軸の作り方を解説!面接時の答え方や例文も紹介
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この記事のまとめ
- 転職の軸とは、転職先の企業に対して「譲れない条件」のことをいう
- 転職の軸は、応募企業選びや選考時の対策として有利
- 転職の軸の作り方は、自己分析や企業研究のほか希望の条件やビジョンを描くことが重要
- 軸を作る際には、転職理由を可視化する
- 転職の軸は新卒時と異なり、前の職場での経験やスキルを盛り込み具体的にする
「転職の軸」について、作り方や転職活動における必要性がわからないという方もいるでしょう。転職軸の作り方は、自己分析や企業研究を行い、希望条件から優先順位を導く方法があります。転職軸が定まっていれば、効率的な企業選びや入社後のミスマッチ防止につながり、転職活動が成功しやすくなるでしょう。このコラムでは、転職の軸の作り方や代表的な例文の一覧を紹介。転職の軸をしっかり定め、有利に転職活動を進めましょう。
転職の軸とは?
「転職の軸」とは、転職活動をする際に就職先企業に対する「譲れない」条件のこと。自分が大切にしている仕事に求める条件のほか、現在の職場で改善したい点を反映させ、「転職先」で実現できることを思い描きます。
企業が面接で転職の軸を聞くことがあるのは、応募者が転職するうえで何を大事にしたいのか、重視しているかを理解するためです。それによって自社の雰囲気や働き方などにマッチするか、活躍の可能性はあるか、短期離職とならないかなどを判断していることがあります。
また、転職の軸は、新卒就活の軸とは異なることに注意が必要です。新卒時の軸とは異なる軸を定めることで、企業選びや入社後の勤務に有利に影響するでしょう。
転職の軸が必要な理由
転職の軸は、主に下記の理由から転職活動時に必要といわれています。転職の軸を作る際に意識しましょう。
応募する企業を選ぶ際の基準となる
数ある企業のなかから応募企業を選ぶ際に基準となります。今後の人生で何を大切にしたいのか、自分の「転職の軸」を持っておくことで、自分に合う企業を選びやすくなるでしょう。転職の軸を持っていると、軸から外れた企業に応募・入社する可能性が低くなり、入社後に社風や業務、勤務環境のミスマッチが起こる可能性が軽減されます。
選考時の対策に有効
転職の軸を作成する段階で、転職する理由や仕事への取り組み方が明確になり、転職活動の選考時に有利になるでしょう。応募書類では志望動機や自己PRなどに活かせます。また、面接選考においても「あなたの転職の軸は何ですか?」「なぜ転職をしようと思ったのですか?」など、転職軸についての質問をされることも。転職の理由や転職後の目的意識を明確に答えられると、面接官に好印象を与えられたり、応募先企業とのマッチ度をアピールできたりする可能性があるでしょう。
「志望動機はなぜ聞くの?会社側の意図と書き方を知ろう」では、転職軸の作り方のポイントや選考での活用方法を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
転職軸の作り方4つのフロー
前述したように、転職活動では、新卒ではなく「転職ならではの軸」を新たに作成することが重要です。これまでの仕事や職場での経験を思い返し、次の職場に求める希望や条件を具体的にしましょう。この項では、転職軸を作る際の4つのステップを紹介します。
1.転職理由を書き出す
転職の軸を作るなら、「なぜ転職するのか」転職理由を徹底的に書き出しましょう。今の職場を退職する理由や新しい職場で何を実現したいかを書き出し、可視化することで退職理由を整理できます。
現在の職場での、「スキルを磨けなかった」「給料が低かった」「時間外労働が多く疲れた」などの問題点を書き出しましょう。
次に、転職先に対しては「スキルを磨き資格を取得したい」「△△な業務に携わりたい」「残業が少なくメリハリのある勤務をしたい」「明確な評価制度で昇給したい」などの実現したい条件を書き出します。転職活動は、現在の職場や自分の働き方の改善点を明確にすることが重要です。
2.自己分析を行う
自己分析は、転職や就職活動には必要な要素です。学生時代やアルバイト経験のみではなく、前の職場での経験を洗い出し、転職の軸を考える材料として活用しましょう。
今まで携わった業務を書き出し、職場での役割や身に付いたスキル、注力した点、評価された点などを明確にしましょう。また、失敗した点を書き出すことも重要です。
それらの作業から、自分の長所・短所や得意・不得意分野のほか、「やりたい仕事」「やりたくない仕事」といった転職の軸が見えてきます。すべてを書き出しリストにすることで、自分を客観的に理解でき、次の職場で何ができるか(したいか)などの企業選びの基準ができるでしょう。
3.企業研究を行う
企業研究も自己分析と同じく、転職の軸作りに重要といえます。新卒時と異なるのは、社会経験があるので、前の職場と比べることや仕事と業界についてある程度のイメージができることです。
企業のWebサイトから企業理念や業務、サービス・商品、社風などを調べたり、業界紙で業界全体のことや応募企業の位置づけを調べたりすることも効果的。そのなかで、自分の適性やスキルを活かせそうな環境かを考慮しましょう。社内の雰囲気を直に知りたいときは、転職サイトでチェックするとともに、転職イベントなどに参加することもおすすめします。
4.希望の条件やビジョンから優先順位をつける
転職の軸を作る際は、将来自分が「どのような業務に携わりたいか」「社内でどのような役割になっていたいか」「どのような働き方をしていたいか」など希望のビジョンや条件をできるだけ詳細に描きましょう。
たとえば、「3年後には資格を取って後輩の指導ができるようになり、5年後には管理職をサポートできるようになりたい」と3年後や5年後、10年後のビジョンを詳しく描きます。
その際、「転勤なしで、平日勤務が原則、年収は今より50万円アップしたい」など、業務のみではなく勤務に関する条件も定めると良いでしょう。また、結婚や出産、転居などライフステージの変化も考慮することでイメージを具体化できます。
希望の条件やビジョンをすべてリストアップしたら、重視したいものから優先順位をつけていきましょう。上記の例で優先順位をつけるなら、以下のように作れます。
・希望条件…資格を取得できる(スキルアップ)、転勤なし、平日勤務、年収アップ
・最も重視…「教育体制が整っている」「平日勤務」
・次に重視…「転勤なし」
・その後に検討…「年収」ほか福利厚生、社風など
転職活動で重要となる自己分析の方法は「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」のコラムで詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
転職軸の一覧
この項では、転職の軸として代表的なものを一覧にして紹介します。前の項で記載した、転職軸の作り方のフローをもとに業務内容や職場環境、勤務に関して譲れない条件を考えてみましょう。転職を考える人は、参考にしてみてください。
・スキルや資格を活かしたい
・やりがいのある業務内容
・経験を積める
・社会貢献がしたい
・地元で働きたい
・海外で働きたい
・正当な評価制度を求める
・企業(業界)に将来性がある
・風通しの良い人間関係
・手厚い福利厚生
上記のように、転職の軸では、転職先での働く環境や給料、職場の人間関係に言及することが多い傾向です。また、仕事のやりがいとして昇給や難しい業務への挑戦、収入アップなどで明確に評価されることのほか、勤務地や社内風土など、具体的な内容も転職軸の例に挙げられるでしょう。「適職の見つけ方を解説!好きなことよりも得意なことを探そう」のコラムでは、転職の軸を定めて自分に合った仕事を見つける方法を解説しています。
面接時に転職の軸を聞かれたときの答え方の例文
この項では、転職軸のパターン別に面接での回答例を紹介します。面接で「転職の軸」を問われた際に、転職をする理由や志望動機などを踏まえた自分なりの「転職の軸」をしっかり持っていると、質問に答えやすくなるでしょう。
回答例1:スキルとキャリア向上
「私の将来の目標は、パソコンスキルを向上させながら、御社の主力業務をサポートすることです。前職では、主にデータ集計や文書管理などを3年間担当してきました。日常的に使用していたソフトはWordやExecl、Accessです。
しかし、前職の企業では分業化が進み、これ以上のスキルアップが難しい状況になりつつあり、ぜひ御社に入社し、幅広い業務を経験しながらパソコンスキルを磨き、御社の業務に貢献したいと考えました。」
回答例2:仕事のやりがいと成長
「今回、転職を希望する直接的な理由は、キャリアアップです。御社は、成績に応じたインセンティブの付与や年功序列ではなく実績に応じたポジションが得られるといった、柔軟な評価制度を行っていると伺っております。
前職で積み上げてきた営業経験を活かし、売上に貢献を果たすことで、キャリアアップを目指したいと考え御社を志望いたしました。御社が注力している新サービスの販売促進に貢献し、将来的にチームリーダーやエリアマネージャーを目指したいと考えております。」
回答例3:未経験分野へのチャレンジ
「御社を志望した理由は、前職での接客業務を活かし、周囲の人が円滑に業務できるよう事務職としてサポートしたいからです。前職で飲食店スタッフとして約4年ほど勤務し、接客とともに、食材の仕入れ管理やアルバイト・パート職員のシフト表、業務マニュアルの作成などを行いました。そのなかで、現場や社員がより快適に仕事をできるようなサポートに力を入れたいと感じ、周囲の業務を支える事務職への転職を考えています。
御社の店舗に対するサポート体制への手厚さや、社員を大切にする経営方針にも共感したため、未経験者も応募できる事務職を志望いたしました。前職でもパソコンを使用していましたが、休日にはスキルアップを目指してMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)の勉強をしています。1日でも早く業務に慣れ、御社の事業に貢献したいと考えています。」
回答例4:職場環境
「御社に応募した理由は、幅広いデザインに携われることに魅力を感じた点です。現在の職場では、主に大手自動車メーカーに特化したコーポレートサイトやブランドサイトのデザインを手がけています。しかし、企業規模が小さいこともあり、デザイン業務のみではなく、CSSやJavaScriptを使用したフロントエンドの開発業務も兼任してきました。
将来的には、御社が手がけているアパレルメーカーや化粧品メーカーのWebサイトのデザイン業務に就き、ディレクター業務にも挑戦したいと考えています。
また、御社の転職イベントに参加した際、リモートワークや柔軟な勤務を推奨し、業務用ツールが充実していることから密なコミュニケーションが可能と伺いました。柔軟な勤務環境のなかで、今まで培ってきたWebデザインのスキルや経験を存分に活かして貢献したいと考えています。」
回答例5:ワークライフバランスの改善
「御社への転職を志望する理由は、ワークライフバランスを整え、スキルや専門性を高めて業務に活かしたいからです。前職では、人手不足や繁忙期の残業、休日出勤が多く、スキルアップのために使える時間が限られていました。
御社では、業務を細分化して効率を上げたり、従業員のスキルアップを奨励していたりしています。ワークライフバランスを保ち、知識の習得やスキルアップに取り組むことで業務の質向上を図り、御社の事業や業績に貢献していきたいと考えています。」
転職軸を採用担当者に伝える際は順序が肝心
面接時に、「転職軸」という言葉を使わなくても、何を重視して応募企業を選んだか、志望動機に付随した転職の軸を質問されることがあるでしょう。その際、仕事内容についての条件から伝えると、面接官に優先順位が伝わりやすくなります。たとえば、「前職での営業の経験を活かし将来的には海外の拠点で働きたい」と答え、そのあとに具体的なエピソードや根拠を付け加えると、採用担当者から「営業の仕事を最優先にしている人材」と認識されやすくなるでしょう。
転職軸を作るときに注意したい3つのこと
転職軸を作るときに注意したい3つのこと
- 転職軸を作る際の注意点
- 企業選びの注意点
- 転職軸を伝える際の注意点
転職の軸を作る際、あまりこだわり過ぎると、企業選びの妨げとなるので注意が必要です。この項では、転職軸に関する注意点を紹介します。
1.転職軸を作る際の注意点
転職軸を作る際は、転職先での待遇面ばかりを重視するのは避けましょう。たとえば、給料や残業の有無、休日の多さなどばかりに着目した場合、選考時に仕事への熱意ややりがいを疑われてしまう可能性があります。
待遇面に目を向けることも必要ではあるものの、仕事において何を「重視するか」を転職の軸に反映させることが重要。応募企業への志望動機では、業務や理念への理解を示すことがアピールにつながります。
2.企業選びの注意点
転職の軸に従い、応募企業を選ぶ際はこだわり過ぎず柔軟性を持つことが重要です。自身が設けた転職の軸に沿って求職活動をしても、なかなか企業が見つからない場合、少し軸の幅を広げてみると良いでしょう。
たとえば、「残業なし」「休日出勤なし」という条件を軸に入れていた場合、「月に15時間くらいなら残業OK」「頻繁でなければ休日出勤してもOK」など、譲歩できる条件は受け入れてみるのも有効です。
また、転職活動を進めていくうちに、優先順位や重視することが変わる場合もあるので、転職の軸は時折見直すこともおすすめします。
どのように企業選びをしたらいいか迷う方は、「企業選びの軸はどう見つける?人柄や社風から探すべき?例文も紹介」でも解説しているので、参考にしてみてください。
3.転職軸を伝える際の注意点
転職の軸に福利厚生や待遇が含まれていても、採用担当者には仕事内容について述べると好印象です。
志望動機を伝えるときは、前述したように応募先の企業理念や業務内容の理解度のほか、入社後に自分のスキルをどう活かせるかがアピールポイントになります。志望度の高さや企業の何に魅力を感じて応募したかを採用担当者に伝えるためにも、応募先企業に対する理解度や自分のスキルとのマッチ度を順序立てて説明しましょう。
転職軸の作り方に悩むならエージェントの活用もおすすめ
転職軸の作り方に悩んだときは、一人で悩まず、第三者に相談するのがおすすめです。
特に、転職活動のプロであるエージェントは、専任のアドバイザーが一人ひとりの強みや適性に合ったアドバイスをしてくれます。自己分析から一緒に行い、エージェントが保有する多数の求人から紹介してくれるため、自分の希望や適性を把握しながら企業とのマッチングを叶えられる有効な手段といえるでしょう。
また、転職の軸が決まった後も、書類の添削や面接対策など徹底的にサポートしてもらえます。志望企業への転職活動も万全の態勢で進められる可能性が高いでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。