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転職活動に失敗しフリーターやニートになったら?正社員になる方法を解説
更新日
この記事のまとめ
- 転職に失敗してフリーターになる原因の1つは、自分の市場価値を把握していないため
- 転職失敗後にフリーターをしていると、職歴のブランクが長くなる
- 正社員とフリーターの賃金格差は年齢とともに広がっていく
- フリーターとしてアルバイトをしながら転職活動する道もある
- 転職活動を失敗させたくないフリーターは、ハローワークや転職エージェントがおすすめ
転職に失敗してフリーターになり、将来に不安を感じる方もいるでしょう。フリーターは、正社員と比べて給与が低い、スキルが身につかないといったデメリットがあります。
このコラムでは、転職に失敗した方がフリーターを続けるリスクとともに、就職活動のコツを紹介します。アルバイトと転職活動を両立させる方法や就活におすすめの支援機関も解説。転職に行き詰まった方や、現在内定なしのフリーターの方は参考にしてください。
転職に失敗してフリーターになってしまう原因
転職に失敗してフリーターになってしまうのには、正社員にこだわって就職活動をしていなかったことや自分の市場価値を掴めていなかったことが考えられます。なかには、浪人に失敗したり就活に失敗したりしてフリーターになるケースもあるでしょう。失敗の原因が分かると、これからどのように就職活動を行えば良いか考えるヒントが見えてきます。
自分の市場価値を把握できていなかった
転職に失敗してフリーターになる場合のよくある原因は、自分の市場価値を正確に把握できていなかったことです。
たとえば、自分を過大評価して人気のある大企業や有名企業ばかりに応募しても、会社が求めている能力とマッチしていなければ内定は獲得できません。また、自分が持っている適性やスキルと、やりたい仕事が合っていない場合も採用される可能性は低いでしょう。
状況によっては、前職より給与が低くなることを受け入れたり、応募先を考え直したりすることも必要です。当初希望していた会社でなくても、キャリアアップの道筋や転職先の将来性が見込めるなら、転職に失敗してフリーターになるよりも価値があると考えられます。
自分の市場価値を知る方法
業界内での自分の市場価値を知るには、業界の平均年収と自身の年収を比べる方法があります。
また、複数の企業で選考を受けるなかで、転職市場における自分の価値が分かってくることも。面接官と話をするうちに足りないスキルが見えてくる場合があるので、意識して面接を受けてみましょう。
正社員の雇用形態にこだわっていなかった
正社員という雇用形態にこだわって転職活動をしなかったために、フリーターになった人は少なくありません。正社員になるメリットを知らずに「契約社員でもフリーターでも良い」という気持ちで転職活動をしていると、アルバイトに就く可能性が高くなります。
また、「やりたい仕事」を優先して転職活動をした結果、選択肢がアルバイトしかなかったという人もいるでしょう。仕事で辛い経験をした場合、働くことに自信を失って「正社員にこだわらなくても…」とフリーターになった人もいるようです。
アルバイトと正社員の差を理解しておく必要がある
アルバイトなどのフリーターとは、正社員より責任が軽く仕事の範囲が狭いため、人によってはストレスの少ない働き方ができます。
ただし、長期的に働いても一定以上のスキルが身につかない点や、正社員と比べて給与水準が低い点、大幅な昇給がない点はフリーターのデメリットです。雇用形態にこだわりがなくフリーターになった人も、今の働き方に問題がないか改めて考えてみると良いでしょう。
正社員とフリーターの賃金格差については次項で詳しく解説しているので、そちらも参考にしてください。
退職後に転職活動を始めたがうまくいかなかった
転職活動は在職中に行う人もいれば、退職後に行う人もいます。転職活動に失敗してフリーターになる人は後者が多く、貯蓄が尽きたことを理由にアルバイトを始める人もいるでしょう。
また、アルバイトと就職活動の両立が難しくなり、そのままフリーターを続けている人もいるようです。
転職後にミスマッチを感じて離職する人もいる
転職先は決まったものの、転職後に職場や仕事内容とのミスマッチを感じて離職しフリーターになる人もいます。転職先に納得して働くことができてはじめて、転職が成功したといえるでしょう。内定が得られずフリーターになる原因は「就活に失敗したらフリーターになるしかない?挽回する考え方や対処法を解説」でも紹介しています。
転職に失敗してフリーターを続ける3つのリスク
転職に失敗しフリーターを続けるリスクには、就職先が見つかりにくくなったり、正社員との賃金差が大きくなったりすることが挙げられます。「このままフリーターでもいいや…」という気持ちになっている人は、将来的なリスクを理解したうえでどのような行動するべきかを考えてみてください。
1.ブランクが長くなる
一般的に、フリーターの経歴は職歴には入りません。フリーター期間が長引き職歴にブランクがあると、企業側は「仕事へのモチベーションが低いのか」「計画性がない人なのかもしれない」と懸念します。そのため、再び転職活動を始めても失敗する可能性が高くなるでしょう。
転職活動にかかる期間は人によって異なりますが、平均的な目安は3~6ヶ月ほど。どうしてもやりたいことがあるときは別ですが、特に理由なくフリーターをしている場合は、1日も早く転職活動を再開するのがおすすめです。
2.貯金が減る
フリーターは正社員より給与が低いことが多く、転職に失敗すると貯金にお金を回せない事態になりがちです。また、正社員には退職金がある場合が多いですが、フリーターにはないのが一般的。貯金が少ないと結婚や子育てが難しく、老後の不安も大きくなってしまうでしょう。
加えて、若いときでも病気やケガで働けなくなる可能性があることを考えると、十分な貯金がないのは不安な状態といえます。
3.正社員との賃金格差が広がる
フリーターは正社員より給与水準が低いと述べましたが、賃金格差は年代によってさらに広がっていきます。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(6) 雇用形態別にみた賃金」によると、男女合わせた正社員の平均賃金が33万6,300円であるのに対して、正社員以外の平均賃金は22万6,600円です。フリーターが辛いと感じる要因には、10万円以上の賃金差があることも関係しているでしょう。
年齢別の平均は以下のとおりです。
正社員 | 正社員以外 | |
---|---|---|
20~24歳 | 22万8,700円 | 19万4,800円 |
25~29歳 | 26万3,600円 | 21万6,400円 |
30~34歳 | 29万4,100円 | 22万1,400円 |
35~39歳 | 32万7,000円 | 22万500円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差」
フリーターなど正社員以外の雇用形態に比べて、正社員の賃金は年齢による伸び率が高いことが分かります。また、正社員で最も平均賃金が高くなるのは55~59歳の40万4,800円ですが、正社員以外では60~64歳の25万6,900円で、その差は14万7,900円です。
さらに、どの年代でも正社員のほうが平均賃金が高く、フリーターとの生涯賃金には大きな差がつくことが予想できます。
「転職に失敗して無職になった場合の対処法とは?注意点や予防策もご紹介」では、貯金が減っていくリスクや万が一無職になってしまったときの対処法を紹介しています。現在の生活に不安がある方は、ぜひ内容を確認してみてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
転職に失敗してフリーターになったらどうする?
転職に失敗してフリーターになったあとにとるべき行動は、アルバイトをしながら就職活動を続ける、失業保険の手続きを行う、などです。なお、一人での就活が不安な場合は転職支援サービスの利用がおすすめ。
経済的な安定を保ちつつ転職活動を進める方法をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
アルバイトを続けながら正社員を目指す
転職に失敗してしまっても、フリーターとしてアルバイトをしながら引き続き転職活動を続けましょう。
ただし、フリーターとしての仕事が転職活動に支障をきたさないように注意してください。アルバイトをしているために、「シフトとかぶって面接に行けない」「企業からの電話に出られない」という状況が続くと、せっかくのチャンスを逃してしまう可能性が出てきます。
転職活動とアルバイトを両立するためには、アルバイト先に就職活動をしている事実を事前に伝えることが重要です。シフトの調整がききそうな職場を選び、面接の段階でシフトを変更する可能性があることを伝えておくのがおすすめ。あらかじめ転職活動をしていると職場に伝えておけば、転職先が決まってアルバイト先の退職日を調整する際も、トラブルになりにくいでしょう。
状況によってはアルバイト経験をアピールできる
フリーターとしてのアルバイト歴は職歴にならないため、履歴書や職務経歴書の職歴欄には記載しません。ただし、アルバイトでの経験や身につけたスキルが応募先の仕事に活かせるものであれば、自己PR欄などに記載してアピールすると良いでしょう。面接ではブランク期間について聞かれることも多いので、アルバイト先でどのようなスキルを身につけたのかを説明できるようにしておきましょう。
失業保険の受給手続きを行う
転職活動に失敗してフリーター期間が伸びそうな場合は、失業保険の申請を行うことをおすすめします。失業保険は正式名称を「基本手当」といい、失業している人が生活に不安なく新しい仕事を探せるように支援するための、雇用保険制度です。
失業保険は、「在職中に一定期間雇用保険に加入していた」「働く意思がある」「求職活動をしている」などの条件を満たすと受給できます。給付日数は被保険者期間や年齢によって異なるため、ハローワークの「基本手当について」で詳しい条件を確認してみてください。
また、失業保険の受給期間は原則として退職の翌日から1年間となっているので、なるべく早く手続きを行いましょう。手続きは最寄りのハローワークで行えます。
受給の流れや受け取れる金額、申請時に必要な書類については「失業保険の受け取り方のステップとは?支給額のルールと注意点も紹介」のコラムで解説しています。
フリーターで働きながら失業保険を受給するときの注意
フリーターとして働く労働時間によっては、失業保険が受給できない、または減額されるケースがあるので注意しましょう。1週間20時間未満で働きながら、その時間以上働くための求職活動をしている場合は、基本手当の受給ができます。フリーターをしながら失業保険を受給したい方は、手続きを行うハローワークに確認するのが確実です。参照元
厚生労働省
ハローワークインターネットサービス 基本手当について
Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
転職に失敗してニートになったらどうする?
転職に失敗してフリーターになる人もいれば、ニートになる人もいます。転職活動中に自信を失ってニートになった人は、段階的に生活を整え仕事に慣れていくことが大切です。
ここでは、転職に失敗してニートになった方が実践しておきたいことをまとめました。
生活習慣を整える
ニートになって生活が乱れている方は、生活習慣を整えることから始めましょう。一般的に、働き始めると朝起きて夜に就寝する生活になるため、昼夜逆転している人は生活リズムを整えることが重要です。
いきなり早起きするのが難しければ、15分、30分、と段階的に就寝時間・起床時間を調整しましょう。日中は外に出て散歩や運動をすると、気分転換になって気持ちを整えるのに効果的です。
アルバイトから仕事に慣れていく
「転職活動に失敗して自分に自信がなくなった」という人は、まずはフリーターになり、アルバイトから再び仕事に慣れていく方法があります。フルタイムで働くのが辛いフリーターの方は、単発のアルバイトから始めるのもおすすめです。最初は数時間働き、少しずつ時間を増やして働く生活に慣れていきましょう。
ニートの方が生活を立て直すヒントは「ニートになる原因と心理的要因は?生活を改善して正社員就職を目指す方法」でも解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
転職で失敗しないための自分に合った仕事の探し方
転職に失敗しないためには、自分に合った仕事や職場を見極めることが大切です。特に、「やりたいことが分からずフリーターをしている」という人は、適性がある仕事を積極的に探すように心掛けましょう。
転職で失敗しないための自分に合った仕事の探し方
- 適職診断ツールを使う
- 条件や社風が自分に合っているか見極める
- 転職支援サービスを活用する
適職診断ツールを使う
適職を探すヒントを得るためには、適職診断ツールを使うのがおすすめです。いくつかの簡単な質問に答えることで自分の適職を解説してくれます。ツールによっては、考え方の癖や傾向を分析してくれるものもあるようです。
適職診断ツールの結果がすべてではありませんが、転職失敗の経験から自己分析の手がかりがつかめないフリーターは、利用してみると良いでしょう。
条件や社風が自分に合っているか見極める
転職の失敗を防ぐために、仕事内容だけではなく給与・福利厚生などの条件や会社の社風、職場の雰囲気など、企業研究を十分に行うことも大切です。自分に合った職種だったとしても、会社の方針に納得できなかったり、職場の人間関係が悪かったりすると長く働くのは難しくなります。
会社の評判は、周りの人の口コミから知ることも可能です。企業のWebサイトや面接での質疑応答から、自分に合う環境かどうかを見極めましょう。
「転職のありがち失敗例を紹介!後悔しない選択と成功のコツとは」のコラムでは、転職でよくある失敗を挙げています。失敗を避けて、自分に合った仕事や職場を探すための参考にしてください。
異業種志望なら、未経験の募集が多い職種から探す
今までと違う仕事にチャレンジしたい人は、未経験者の歓迎が多い求人を目指すのも良いでしょう。営業職や販売職、IT業界や介護業界などは、スキルを習得しやすかったり人手不足が課題となっていたりするため、未経験者向けの求人が見つけやすい傾向にあります。未経験であっても、フリーター期間に接客業の経験があればアルバイトで培ったコミュニケーション能力をアピールできます。
転職支援サービスを活用する
転職活動に失敗したと感じたら、一人で行動せずに第三者のサポートを受けるのがおすすめです。転職支援サービスにはさまざまな種類があるので、自分に合ったものを利用して就職活動を成功させましょう。
ハローワーク
「ハローワーク(公共職業安定所)」は厚生労働省が管轄する行政機関で、地元企業の求人が多く集まっています。そのため、地元で仕事を探したい方におすすめ。
求人を出しているのは中小企業が多めです。
サポステ(地域若者サポートステーション)
「サポステ」では、厚生労働省の委託を受けたNPO法人や民間企業が若者向けの就職支援を実施しています。サポステの特徴は、「コミュニケーション講座」や「ジョブトレ(就業体験)」をはじめとする、就職につながる学びや経験を提供していることです。
「前職をすぐに辞めたのでビジネスマナーに自信がない」という方を後押しする講座もあるので、転職に失敗し、ネガティブになっているフリーターの方にもおすすめできます。
転職エージェント
転職エージェントは民間企業が運営する就職支援サービスで、求人の提案や選考対策の指導などを行ってくれます。専任の担当者がいる転職エージェントでは、面接日程の調整や企業との条件交渉を代行してくれるため、アルバイトと転職活動を両立させたいフリーターにおすすめ。
「また転職に失敗するのではないか…」という不安に対してアドバイスをくれたり、前職で培った強みを一緒に棚卸ししたりしてくれるので、第三者に相談しながら転職活動を行いたい方にぴったりです。
参照元
厚生労働省
雇用
地域若者サポートステーション
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。