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大手企業とは?基準や定義はある?大企業や中小企業との違いも解説
更新日
この記事のまとめ
- 大手企業とは、企業の中で規模や知名度において上位に入る企業を指すことが多い
- 大企業とは、資本金や従業員が中小企業の基準よりも多い会社を指す
- 大手企業は業務内容の専門化が進んでいたり、役職や職種が多かったりする特徴がある
- 大手企業で働くメリットは「将来性や信用度がある」「福利厚生が充実している」など
- 大手企業で働くためには、自分の経験やスキルを採用担当者にアピールすることが効果的
「大手企業とは?定義や基準は?」という疑問を抱えている方もいるでしょう。大手企業の定義は明確に決められていませんが、一般的には規模や知名度によって分類されていることが多いようです。
このコラムでは大手企業と大手企業の違いについて解説するだけでなく、大企業や中小企業との違いについても紹介します。そのほか、大手企業の働き方の特徴や転職するためのポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
大手企業とは?大企業との違い
大手企業とは、特定の業界において規模や知名度で上位に位置する企業のことです。「△△業界の大手」と呼ばれることもあります。
「大手企業」と「大企業」は一文字違いで、同じ意味や同じものだとされることもありますが、正確には違った意味をもっています。
大企業とは、中小企業よりも規模が大きい企業のこと。大企業の定義には知名度は関係なく、資本金や従業員数が基準です。そのため、名前を聞いても「どの会社か分からない」というような、一般的にあまり知られていない会社も大企業に含まれることがあります。
大企業が上場しているとは限らない
大企業が上場企業だとは限りません。名の知れた大企業の中には、上場株式を発行していない会社も存在します。上場企業とは、審査に合格して証券取引所で株式の取引が行えるようになった企業のこと。大企業の定義とは異なるので、意味を混同しないように気をつけましょう。「東証一部上場とは?正しい意味や就職メリットとデメリットにも言及」のコラムもご確認ください。
大企業・中小企業の基準や定義を解説
先述したとおり、大企業とは中小企業よりも大規模な会社のこと。大企業は、具体的な資本金の額や従業員数が明確に定義されていないものの、中小企業法の定義を参考にすれば判断が可能です。中小企業庁が発表している「中小企業基本法の定義」によると、中小企業の定義は以下のとおりになっています。
資本金または出資の総額 | 従業員数 | |
---|---|---|
製造業その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
小売業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
引用:中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義 1.中小企業者の定義」
この定義に当てはまる企業が中小企業であり、それよりも資本金または出資の総額が上で、従業員の数が大きければ大企業と判断できます。
たとえば、製造業だと資本金の額または総額が3億円を超え、従業員数も301人以上の場合は大企業といえるでしょう。また、サービス業だと資本金の額または総額が5千万円を超えている、または常に使用する従業員の数は101人以上であれば、大企業と考えられます。
参照元
中小企業庁
中小企業庁について
大企業の定義がない理由
大企業の定義がない理由は、中小企業の割合の多さです。中小企業庁の「中小企業・小規模事業者の数(2021年6月時点)の集計結果を公表します」によると、大企業は全体の0.3%となっており、99%以上が中小企業です。
中小企業が多い理由の一つに、「中小企業法」の影響も挙げられるでしょう。
e-Gov 法令検索の「中小企業基本法第十五条」によると、「国は、経営方法の改善、技術の向上その他の中小企業の経営基盤の強化に必要な経営資源の確保に資するため、次に掲げる施策その他の必要な施策を講ずる」と明記されています。
日本の経済を発展させるためには、中小企業の力が必要不可欠であるため、国は中小企業の定義を定めて中小企業法を成立させた背景があるようです。
参照元
中小企業庁
中小企業の企業数・事業所数
大企業と中小企業の違いを詳しく知りたい方は、「大企業と中小企業の違いは?両者に就職するメリット・デメリットもご紹介」で解説しています。
また、大企業と中小企業の年収の違いが気になる方は、「中小企業の年収はどのくらい?大企業との差や収入アップ方法もご紹介!」もチェックしてみてください。
大手企業における働き方の特徴
業界で規模が大きく知名度もある大手企業での働き方には、安定性や社会的信頼を得やすいなどの特徴があるでしょう。
ここでは大手企業における働き方の特徴をご紹介します。
大手企業における働き方の特徴
- 分業化や専門家が進んでいる
- 職種や役職が多い
- 部署によって社風や環境が異なる
分業化や専門化が進んでいる
中小企業に比べて規模が大きく従業員も多い大手企業では、分業化や専門化が進んでいる特徴があります。
そのため、自分ややりたい仕事に注力できたり、専門性を高められたりするメリットがあります。会社としても、その分野のスペシャリストを育てられることは大きなメリットでしょう。
ただし、分業化が進んでいるぶん業務の幅も狭まるため、毎日同じ仕事を継続することになります。「幅広くいろいろな業務を行いたい」「多様な経験を積みたい」と考えている方にとっては、デメリットに感じる可能性もあるでしょう。
職種や役職が多い
大手企業は、規模が大きく複数の事業を展開しているケースが多いことから、「職種や役職が多い」という特徴があります。必然的にキャリアの選択肢も増え、積極的に上のポジションを狙えるので、モチベーションを持って仕事に取り組めるでしょう。
また、数年ごとに別の職種を経験できるジョブローテーションを導入している企業も多く、転職をしなくてもいろいろな職種にチャレンジできる点もメリットとして挙げられます。
ただし、ジョブローテーションで職種が変わる環境では、特定のスキルを高めることが困難な側面も。また、会社が全体のことを考えて人員の配置換えをしている場合は、異動などの個人の希望が通りにくいこともあるのがデメリットと考えられるでしょう。
部署によって社風や環境が異なる
大手企業では事業部も多いため、部署によって環境が大きく変わることも珍しくありません。部署によって雰囲気も異なるため、「社風や環境が自分に合わない」と感じた場合も、他部署に異動したら動きやすくなったという場合もあるようです。
一方、インターンシップなどで配属になった部署の雰囲気を気に入って入社を決めたにもかかわらず、ほかの部署に配属され全く違った環境に置かれてしまうことも。環境との相性は仕事を進めるうえで重要な要素のため、「合わない」と感じて早期離職するリスクも考えられるでしょう。
中小企業に就職するか大手企業に就職するか悩んでいる方は、「優良中小企業とは?就職・転職するメリットとホワイト企業の探し方を解説」のコラムをチェックしてみてください。
大手企業で働く5つのメリット
大手企業は企業規模が大きいため、福利厚生など社員に対する還元が大きいのが特徴。社員教育にコストをかける余裕もあるので、研修制度が充実している会社も多いようです。
大手企業で働く5つのメリット
- 研修制度を利用しスキルアップを狙える
- 会社の将来性や社会的信用度がある
- 給与が水準より高い場合がある
- 労働環境や休暇制度が整っていることが多い
- 福利厚生が充実していることが多い
1.研修制度を利用しスキルアップを狙える
大手企業の多くは人材の育成のために研修制度を導入しており、さまざまなスキルを身につけられます。
なかには資格取得に向けて講座を設けていたり、取得にかかる費用を出してくれたりすることも。社会人になるとまとまった学習時間の確保が難しくなりやすいため、研修などの機会を企業側で作ってくれるのは大きなメリットです。
また、大手企業ではキャリアアップできる一定のルールを設けている場合もあります。昇格や昇給の制度が整っている点も、大手企業のメリットといえるでしょう。
2.会社の将来性や社会的信用度がある
大手企業はネームバリューのある会社が多いため社会からも顧客からも信頼を得やすく、それだけで仕事を円滑に進められることも。これもメリットのひとつといえるでしょう。
社会的に名の知れた有名企業であると、「誰もが1度は聞いたことのある、社会的にも信頼できる会社」と見なしてもらいやすい傾向があります。結果的に会社の将来性も高まるため、安心して働ける環境が整いやすいといえるでしょう。
3.給与が水準より高い場合がある
大手企業の給与は、一般的な水準より高い傾向にあります。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 企業規模別にみた賃金」によると、企業規模別にみた賃金の平均は大企業が34万6,000千円、中企業が31万1,400千円、小企業が29万4,000千円という結果でした。
大手企業ほど平均給与が高い理由の一つには、大手企業ほど利益率が高いため、社員に給与として還元できる割合が多いことが考えられます。そのため大手企業はボーナスや各種手当などが充実しており、退職金もしっかり定められている傾向があるようです。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
4.労働環境や休暇制度が整っていることが多い
大手企業では、従業員のワークライフバランスを重要視する傾向にあります。たとえば、定時退社を推奨していたり、時間外労働の制限があったりなど、過労防止策を講じている企業が多いでしょう。
また、有給休暇の使用を積極的に促し、従業員の休暇に重点を置いている場合もあります。産休や育休などの特別休暇も充実しており、健康を維持できたりライフステージの変化に対応しやすかったりなど、体制が整っていることも多いでしょう。
5.福利厚生が充実していることが多い
大手企業は経営が安定している傾向があるため利益を社員に還元しやすく、福利厚生が整っていることが多いようです。家賃補助や余暇活動に使えるさまざまなサービスの優待などは、多くの企業で採用されている福利厚生でしょう。
大手企業で働く3つのデメリット
大手企業で働くデメリットは、「部署間の距離がある」「決済や判断に時間がかかる」などです。以下で詳しく解説していきます。
大手企業で働く3つのデメリット
- 部署間の距離がある
- 決裁や判断に時間がかかる
- 昔ながらの風潮が残りやすい
1.部署間の距離がある
大手企業は中小企業に比べると企業規模が大きく、部署や従業員の人数も多いといえます。
部署の数が多いと、なかなか連携を取ることが難しかったり、それぞれの部署で具体的にどんなことをしているかが見えにくくなってしまったりすることも。中小企業のような密な連携を取るのが難しいため、デメリットに感じることがあるでしょう。
2.決裁や判断に時間がかかる
2つ目のデメリットとして挙げられるのは、決済や判断をするのにある程度の時間が必要になることです。中小企業は従業員数自体がそこまで多くないので、決済や許可をもらう担当者も少なくなります。
しかし、大手企業では決済をもらうための報告対象となる上司が多く、主任・係長・部長などいくつものステップ踏むことが必要です。決済に時間がかかることに対してストレスを感じる人も多く、スピーディーに仕事を進めたいと考える人にとってはデメリットになるでしょう。
3.昔ながらの風潮が残りやすい
歴史のある大手企業の場合、長年の実績と経験があります。今までの方法や事業の運用によって積み重ねてきた歴史があることで、新しい考えを取り入れるのに慎重になっていたり、変化を好まなかったりする企業もあるようです。
新しい事業に消極的だったり、これまでの取り組みを改革できなかったりと、働きにくさを感じることもあるでしょう。
大手企業で働くための3つのポイント
大手企業で働くためには、自分の経験やスキルを採用担当者にアピールするのがポイントです。また、人材が不足しがちな業界を選んだり、大手企業のグループ会社を探すのも効果的でしょう。
大手企業で働くための3つのポイント
- 自己PRで自分の経験やスキルをアピールする
- 人材が不足しがちな業界を選ぶ
- 大手企業のグループ会社を狙う
自己PRで自分の経験やスキルをアピールする
大手企業で働くには、面接で自分の今までの経験やスキルをアピールするのが良いでしょう。その際は、大手企業で求められていることと合致する専門的な能力を伝えると効果的です。
また、大手企業で達成するべき目標や成果を見据えて、自分の経験やスキルがどのように貢献できるのかを具体的に伝えましょう。採用担当者に入社後の活躍イメージを持ってもらうことで、採用に対する前向きな気持ちを引き出すことができます。
大手企業にマッチする経験やスキルを見つけるには、まず「応募先企業の研究」をすることが重要です。企業研究のやり方は、「企業研究のやり方とは?情報収集の方法や得られるメリットなどを解説!」で解説しています。ぜひ参考にしてください。
人材が不足しがちな業界を選ぶ
大手企業で働くためのポイントの一つとして、「人材が不足しがちな業界を選ぶ」という点があります。
成長段階の事業や新規事業に取り組んでいる大手企業では、人材不足に陥ることも。このような場合、企業は不足する人材を補うために積極的に募集を行うこともあります。
人材不足の企業では、経歴不問や未経験OKの求人から即戦力を求める求人まで、さまざまな求人を出すこともあるでしょう。大手企業での勤務経験がなくても、自分の持っているスキルや経験が企業のニーズにマッチしていれば、採用の可能性は十分に広がります。
大手企業のグループ会社を狙う
大手企業のグループ会社は、親会社と業務や条件面が変わらないことが多いでしょう。そのため、大手企業と同等の環境で業務を遂行できると考えられます。
大手企業への転職が難しく感じる場合は、大元の会社と就業規則や労働条件に相違がないか確認したうえで、グループ会社へを狙うのも一つの手です。
「大手企業」という条件以外にも視野を広げる
応募先企業探しの条件として、「大手企業」であること以外にも視野を広げることで、転職が成功する確率が上がります。自分の理想とする働き方や仕事内容は、必ずしも大手企業で実現できるとは限らないためです。近年では、働き方改革に力を入れている中小企業や、若手が活躍しているベンチャー企業なども豊富にあります。大手企業だけではなく中小企業にも目を向け、自分の適性や希望、社風などを踏まえて求人を探すことで、条件とマッチする企業と出会える可能性を高められるでしょう。
大手企業への就職で悩んだときは
大手企業には安定性をはじめとした多くのメリットがあり、就職や転職を希望する方はたくさんいます。しかし、大企業は数も少ないため、入社するには非常に狭き門。内定を勝ち取るためには就活や転職活動の入念な準備が必要です。
ただし、「大手企業に就職できたから安心」というわけではありません。入社してみると思っていた以上に仕事を進めにくかったり、希望する仕事を担当できなかったりすることもあるでしょう。満足する就職・転職をかなえるには、企業の規模や知名度を問わず企業情報をよく知ることが大切。自己分析と照らし合わせて、自分の適性に合った企業を選びましょう。
「企業選びの基準が分からない」「自分の適性が分からない」と悩むこともあると思います。そのようなときは、就職・転職エージェントに相談してみてください。
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大手企業やその他企業に関するお悩みQ&A
ここでは、大手企業に関するよくある質問をQ&A形式でまとめています。
大手企業のほうが中小企業よりも仕事が大変ですか?
企業の状況や自分の価値観によって感じ方は異なるため、どちらのほうが大変とは言い切れません。大手企業は受注が多いために業務が忙しいこともありえますが、社内で分業されているので1人1人の業務に対して分担できている可能性もあります。仕事選びの際には業務内容や組織図、人員配置などをあらかじめ確認しておきましょう。企業の実情を知る方法には、会社訪問のほか、就職エージェントに質問することが挙げられます。
「大会社」とはなんですか?
大会社とは、資本金が5億円以上ある企業、または負債額が200億円以上ある会社のことです。会作法において定義されています。基準が資本金あるいは負債額となっており、大手企業や大企業などとは異なる意味で使われます。会社選びの参考にすることもある資本金について知りたい方は、「資本金とは?就活に役立つ?役割や経営への影響をわかりやすく簡単に解説」をご一読ください。
「零細企業」とは何か教えてください。
零細企業とは、非常に小さな規模の中小企業を指す言葉です。
規模や従業員数などに関する明確な基準はありませんが、資本金が1,000万円以下である、または従業員数が5人以下の企業を指す場合が多いようです。零細企業の詳細や就職するメリット・デメリットについては「零細企業とは?メリット・デメリットや向いているタイプを紹介」で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。