安定した職業12選！仕事選びのコツやおすすめの資格をご紹介

就職活動中の方のなかには、「安定した職業って何？」と考えている方もいるでしょう。変化が激しい現代では、「時代の変化に左右されにくい仕事」「時代の流れに対応できる仕事」が安定した職業といわれます。このコラムでは、安定した職業の例やそれらに就くための方法をご紹介。また、安定した職業に就くためにおすすめの資格についても解説しています。仕事選びの参考にしてみてください。

安定した職業とは？

安定した職業とは、主に「時代の変化に関わらず需要のある仕事」と「時代の変化に順応できる仕事」の2つです。これらの仕事は社会的なニーズや需要があったり、社会の発展に合わせて臨機応変に対応できたりするといった特徴があります。
そのため、企業の業績や働き手の給与、待遇、キャリアなども不安定になりにくく、安定した職業と位置づけられるでしょう。

安定した職業の5つの特徴

ここでは、安定した職業の5つの特徴を紹介します。就職先や転職先を探す際は、以下のポイントを意識して探してみると良いでしょう。

1.経営が安定している

安定しているとされる職業は企業の経営が安定しており、業績悪化や倒産のリスクが低い傾向にあります。たとえば、インフラ事業や医療業界のように「時代の変化に左右されにくい職業」は、倒産しにくく安定した職業といえるでしょう。

「長く働きたい」「安定した収入を受け取りたい」という希望がある場合、企業の経営状況は重要なポイントです。「景気や社会情勢に関わらず継続的に需要があるか」を判断材料の一つにし、安定した職業を探してみましょう。

2.安定した収入を得られる

安定した収入とは、昇給制度や各種手当が整っていることも含め、労働に対して適切な報酬が継続的に支払われることを意味します。成績により給与が変動する歩合制が採用されている仕事は、頑張りが評価されやすい一方で状況によって給与額が異なるため、「安定している」とはいえないでしょう。
安定した職業を選びたいなら、「十分な収入を安定して得られるか」「福利厚生や賞与が充実しているか」も重視して、仕事を探すのがおすすめです。

3.ワークライフバランスを重視できる

残業が少なく、プライベートの時間を確保しやすいことも安定した職業の特徴の一つ。「安定した職業」とは、働き方や労働環境だけでなく、プライベートとの両立や働きやすさも含まれます。
働きやすさを判断するには、有給休暇の取得率や平均残業時間に着目してみると良いでしょう。また、結婚や出産を考えている場合は結婚休暇や産休・育休制度が充実しているかなども注目したほうが良いポイント。安定した職業に就きたいと考えている場合は、男性・女性や年代を問わずプライベートを充実させられる制度があるか確認してみるのがおすすめです。

業績が好調で高収入を得られていたとしても、激務や長時間労働が続くと疲労が溜まりかねません。リフレッシュできる時間や十分な休日がないと体調を崩す原因にもなり、安定して長く働くことが難しくなる可能性があります。
安定した職業を探す場合は、「理想のワークライフバランスが実現できるか」をチェックすることも重要です。

4.身につけたスキルを転職時に活かせる

少子化や不景気の影響で終身雇用制度が難しくなりつつある昨今では、転職をしてキャリアアップを目指す方が増加傾向にあります。そのため、会社に勤めながら次のステップアップに活かせるスキルを身につけられるかどうかも、安定した職業に対する判断材料となるでしょう。
リストラや倒産といった不測の事態が起こったとしても、実務に役立つ資格やスキルがあれば転職活動に活かせる場合があります。

5.業界が成長し続けている

業界自体が成長を続けている職業は、この先も安定している可能性があるといえるでしょう。たとえば、インターネットやAIの普及によって生活に欠かせない存在となっているIT業界は、年々市場を拡大しており、さらなる発展が見込まれています。安定した職業に就きたい場合は、業界の成長度合いや将来性にも注目してみましょう。

安定した仕事についてさらに詳しく知りたい方は、「将来性のある仕事とは？これから注目したい4つの業界や職種を紹介」のコラムもあわせて参考にしてみてください。

安定した職業12選

仕事選びの参考として、安定した職業の例を紹介します。人によって仕事への希望条件は異なるため、以下を参考に、自分に合う仕事がないか探してみましょう。

1.公務員

安定した職業の一つが公務員です。公務員は、裁判所職員や1府12省庁職員など国の機関で働く国家公務員と、市役所の職員や警察官、消防士など地方自治体で勤務する地方公務員に分けられます。公務員の特徴は、国家機関や地方自治体に勤務するため、基本的に倒産やリストラのリスクが少ないことです。また、給与制度や福利厚生が整っている点も魅力といえます。

しかし、公務員になるためには、公務員試験に合格しなくてはなりません。学歴や経歴の条件はないものの年齢制限があるため、公務員として安定した仕事をしたいと考えるのであれば、若いうちから目指すのがおすすめです。

2.医療系の職業

医師や看護師、薬剤師、医療事務といった医療系の仕事は、景気の波に左右されず、安定した働き方ができるといえます。また、どの地域でも一定の需要があるため、転職もしやすいでしょう。

医療系の職業は、高い専門知識や資格が必要な職種が多いため、就職するハードルは比較的高めといえます。しかし、資格を取得するまでに時間が掛かるぶん、仕事で長く活かせるスキルが得られるでしょう。

3.インフラ系の職業

ガス・電力・水道・鉄道・通信といったインフラは生活に必須であるため、安定した需要があります。企業によっては福利厚生が充実しており、ワークライフバランスを実現しやすい傾向にあるのも、インフラ系の職業の魅力です。

インフラ系の職業は公務員と民間企業の両方があり、どちらを選ぶかによって働き方や安定性が異なるといえます。インフラの職業に興味がある場合は、自分が求める働き方ができるか調べてみましょう。

4.教育系の職業

保育士や小学校や中学校、高等学校の教師は、子どもがいる限り需要がある安定した仕事です。特に、公立の保育園や学校で働く場合は公務員になるため、安定した雇用や充実した福利厚生を受けられるといえます。

教育系の職業はAIに代替されにくく、将来的にも活躍できるでしょう。労働環境や待遇面も改善されつつあり、資格やスキルを活かして長く働ける職業といえます。

5.介護職

高齢化が進む日本では、介護職の人材不足が問題となっています。今後も需要が伸びる可能性があるため、将来性のある安定した職業です。
資格保有者に向けた手当や、働きながら資格取得を目指せる支援制度が充実している事業所もあるようなので、未経験から挑戦して長く活躍できるでしょう。

6.IT系の企業

IT業界の仕事は時代の変化に順応しやすく、将来的にも安定した職業です。プログラマーやエンジニアといったIT系の職種は、年々需要が高まる傾向にあります。今後も科学の発展や技術の進歩によって、人材を求める企業が増えてくるでしょう。

IT系の仕事は、経験や年齢を問わず挑戦できる求人もあるのが特徴。早めにスキルを身につけておけば、転職によるキャリアアップも可能です。

7.製薬会社

生活に欠かせない医薬品を製造する製薬会社も、比較的安定した職業であるといえるでしょう。ただし、職種によっては専門知識が必要な可能性もあるため、特定の学部を卒業していることが条件となっている場合もあります。応募を検討している場合は、事前に募集要項をよく確認しましょう。

8.政府系金融機関

政府系金融機関とは、主に中小企業の支援や経済発展を目的とする公的金融機関で、出資金の多くを政府が出しています。民間企業では難しい中小企業への融資や支援をとおして、経済を支える機関です。政府出資で運営されているため、安定した職業といえるでしょう。

9.損害保険会社

損害保険とは、事故や火災など偶然の事故によって損害を受けた場合に保険金を受け取れる保険です。自動車事故や自然災害といったリスクに備えられるため社会的に必要とされており、給与水準も高く安定している企業が多い傾向にあります。

10.自動車メーカー

近年の自動車メーカーではAI技術を活用した自動運転の開発が盛んに行われており、時代に合わせて進化しているといえるでしょう。電気自動車の製造やサブスクリプションの開始といった時代の変化に沿った製品やサービスを展開している企業もあり、将来的にも安定した仕事と位置づけられそうです。

11.食品メーカー

人々の生活に欠かせない食品の製造を担っている食品メーカーも、安定して働ける職業といえるでしょう。食品や生活雑貨といった必需品を生産しているメーカーは、不況の場合でも売り上げが落ちにくいという特徴があります。

12.医療機器メーカー

日本の医療機器は海外にも需要があり、業界としても成長しつつある分野です。また、医療と同様に景気の波に左右されにくいため、安定した職種といえます。技術開発者や営業などの形で医療に関わりたい方におすすめです。

安定しにくいといわれる職業

安定しにくい職業には、「歩合制により給料が安定しない」「AIに代替される可能性がある」などの特徴があります。ここでは、安定しにくいといわれている具体的な職業をいくつか紹介するので、興味のある仕事がある方は「自分が目指す働き方に合っているか」確認してみてください。

弁護士

法律の専門家として知られる弁護士は、資格取得が難しいため高収入と思われがちです。しかし、歩合制の場合、収入が安定しにくい傾向にあります。完全歩合制の場合はボーナスが支給されないこともあるようです。弁護士は生涯年収の高い仕事である一方で、安定しているとはいえない可能性があるでしょう。また、個人事務所を経営するか、大手の事務所で勤務するかによっても収入に差が出るようです。

税理士や会計士

税理士や会計士の仕事は、将来的にAIに代替される可能性があります。税理士は税務書類の作成や相談に応じ、依頼者の代理で業務を行う仕事です。また、会計士は、企業の財政状況に関する計算や確認、書類作成などを行います。

どちらも資格が必要な仕事ではあるものの、一部の仕事はクラウドサービスで代替できるようになってきました。将来的にAIが担う領域が拡大すればそのぶん求人数は減り、就職が今より難しくなる恐れがあるでしょう。

社会保険労務士や司法書士

社会保険労務士は社労士とも呼ばれる国家資格で、企業における採用から退職までの人材に関する相談に幅広く対応します。司法書士は、財産に関するトラブルの対応や、登記関係の仕事が主な業務です。

どちらも難関資格ですが、求人数が少なく、資格取得後は自分で事務所を設立するのが一般的。そのため、営業力が必要となり、安定した給与が得られるまで時間が掛かるでしょう。

事務職

事務職が対応する仕事の多くは、AIに代替される可能性があるといわれています。事務職の業務内容は、書類作成や電話対応、データ入力などさまざまですが、AI技術の進歩により定型的な業務の自動化が現実味を帯びているようです。英語力や業界の専門知識など、安定した職業に就くためにより専門的な能力を身につける必要があるでしょう。

生命保険会社

生命保険会社の営業職は、給料が歩合制の場合もあり、収入が安定しない傾向にあります。企業によってはノルマがあり、営業で成績を保てなければそれだけ報酬も少なくなるでしょう。

AI技術の進歩により将来なくなる可能性がある仕事については、「10年後もなくならない仕事とは？特徴や代表的な職種を紹介！就職のコツも」のコラムで解説しています。

安定した職業に就くためにおすすめの資格

ここでは、安定した職業に就くためにおすすめの資格をご紹介します。特定の資格があることで安定した仕事に就ける可能性があるので、興味のある方は参考にしてみてください。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、食事や入浴介助といった介護業務に必要な知識を証明できる入門資格です。介護職では資格が不要な職場もあるものの、資格があれば就活や転職時のアピール材料になったり、資格手当の支給対象になったりするでしょう。また、介護業界は高い需要が見込まれるため、「安定した職業に就きたい」と考えている方におすすめの資格です。

資格を得るためには、介護の基礎知識や生活支援技術演習など、計130時間のカリキュラムを受講後に筆記試験を受ける必要があります。受験資格は特にないため、未経験者の方もチャレンジしやすいのがメリットといえるでしょう。

プログラミング

プログラミング関連の資格を取得するのもおすすめです。近年需要が高まり、安定した職業の一つとなっているIT業界の仕事。IT関連の知識や技術を証明できる資格は多数あり、取得しておくと就職に有利になる可能性があります。ここでは、IT業界初心者の方にもおすすめな資格を2つ紹介するので参考にしてみてください。

Java SE11 認定資格

「Java SE11 認定資格」は、初めてプログラミング言語を学ぶ方におすすめの資格です。ブロンズ、シルバー、ゴールドと3種類の難易度があります。就職や転職で活かすのであれば、「上級者の指導があれば基本的な開発作業ができる」レベルであることが示せるシルバー以上の取得が良いでしょう。
ブロンズの内容が理解できていればシルバーからの受験も可能なので、自分のスキルに合わせて受験を検討してみてください。

情報処理技術者試験

「情報処理技術者試験」は、IT業界に関する基礎知識や情報処理に必要な知識を証明できる国家資格です。IPA 独立行政法人 情報処理推進機構の「通年試験：情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験」によると、CBT方式で年間を通じて受験できます。将来IT業界で働きたいと考えている方や、すでに専門知識のある方がスキルをアピールするのにおすすめの資格です。

上記で紹介したほか、取得しやすい資格についてさらに詳しく知りたい方は、「取りやすい国家資格とは？取得するメリットや選ぶときのポイントを解説」のコラムもあわせてご覧ください。

参照元
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
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安定した職業に就くための4つの方法

ここでは、安定した職業に就くための4つの方法をご紹介します。安定した職業に就くには、しっかりと自己分析を行ったうえで、希望する業界や職種について調べることが大切です。ぜひ以下の方法を参考にしてみてください。

1.自分の強みを知る

まずは自己分析を行い、自分の強みを知ることが大切です。自分の強みを活かせる仕事であれば、早期離職のリスクを軽減し、将来に渡って安定的に働ける可能性があります。
「自己分析のやり方が知りたい！ノートやツールを使って実践しよう」のコラムでは、自己分析のやり方や注意点を解説しているのでぜひ活用してみてください。

2.希望する職業について調べる

安定した職業を基準に仕事を探すだけでなく、自分が希望している職種や業界について良く調べてみましょう。希望する仕事や企業を詳しく調べることで、待遇や福利厚生といった条件面、業績や業界内での立ち位置、成長率といった将来性についてあらかじめ確認できます。

「仕事の種類を知って適職を探そう！系統別に職業一覧をご紹介」のコラムでは、世の中の職業を種類別にご紹介。どのような業界や職種があるか知ると選択肢を広げられる可能性があるため、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

3.志望する職業に必要な能力や資格を知る

安定した職業のなかには、医療系や教育系などの資格が必要な仕事があります。また、取得に時間が掛かったり、教育機関で学んだりとコストが掛かる資格もあるようです。希望する仕事にどのようなスキルや資格が必要かを調べ、就職を実現するにはどうすれば良いかを確認しておきましょう。

4.転職エージェントを使ってみる

安定した職業に転職したいのであれば、転職エージェントを利用するのもおすすめの方法です。転職エージェントでは、希望条件にマッチした求人を紹介してくれます。数ある求人情報サイトから一人で仕事を探すより、効率良く仕事探しができるでしょう。

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安定した職業に関するお悩みQ＆A

安定した職業に関するお悩みをQ＆A方式で解決していきます。高卒から安定した職業に就くためのコツや将来お金に困らない職業の特徴について解説しているので、参考にしてみてください。

高卒だと安定した職業に就けないのでしょうか？

高卒から安定した職業を目指せます。「安定した職業に就きたい」と考えている高卒の方は、将来性がありスキルを磨ける職業がおすすめです。「安定した仕事を目指す高卒の方へ！おすすめの職業や就活のポイントを紹介」のコラムでは、高卒の方に向けて、安定した仕事や企業の見つけ方について紹介しています。

将来お金に困らない職業の特徴はありますか？

安定していて将来お金に困りにくい職業の特徴には、「業界が継続的に成長している」「AIではできない仕事である」などがあります。求人に応募するなら、企業の事業内容や成長率、業績を丁寧に調べておくのがおすすめです。
将来性のある職業や業界については、「これからの仕事とは？需要や将来性のある職業・業界と転職ポイントを解説！」のコラムで詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

「安定した職業＝高収入」というのは本当ですか？

安定した職業であるからといって、基本給が高いとは限りません。高収入の場合も、「歩合制で収入が月によって変わる」「繁忙期以外は給料が少ない」といった可能性があるため、「安定した給料をもらいたい」と考えている方は注意しましょう。
高収入の仕事に興味がある方は、「高収入の仕事とは？無資格・未経験者も挑戦できる？年収アップを目指すには」のコラムもチェックしてみてください。

安定した職業を探すにはどうしたら良い？

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