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ニートになりたいときは何をすればいい?試すべきことや必要な準備をご紹介
更新日

この記事のまとめ
- 「ニートになりたい」と思う際によくある理由は、労働環境や人間関係などによるストレス
- ニートになれば抱えている悩みが解消する可能性はあるものの、さまざまなデメリットが伴う
- 生活習慣の改善や転職をすることで、ニートになりたい気持ちが軽減する可能性もある
- ニートになると決めたら、生活費や支払い義務のある税金などを計算して準備する
- 空白期間が長くなるほど再就職は難しくなりやすいため、ニートになる期間を決める
「ニートになりたい!」と思っている人もいるでしょう。ニート生活にはメリットだけでなくデメリットも存在するため、よく検討してしっかりと準備をすることが大切です。
このコラムでは、「ニートになりたい」と考えたときに試すべきことや必要な準備をご紹介します。また、ニートになるメリット・デメリットについてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
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「なぜニートになりたいのか」をはっきりさせよう
「ニートになりたい」と思う理由は人によって異なるものです。なぜ自分がニートになりたいと思っているのかが明確になっていないと、ニート期間が想像以上に長くなってしまったり、社会復帰後にまた「ニートになりたい」と考えてしまったりする恐れも。そのため、まずは「ニートになりたい」と思った理由をはっきりさせることが大切です。
以下で、ニートになりたいと思う際によくある理由をご紹介します。「ニートになりたいけどなぜそう思うのかよく分からない…」という場合は参考にしてみてください。
「ニートになりたい」と思う場合によくある理由
- 職場環境にストレスを抱えている
- 人間関係に悩みがある
- 自分の時間が足りないと感じている
- 仕事が楽しくない
- 仕事から離れて自分の人生について考えたい
- 長期的な休みから復帰できなくなった
職場環境にストレスを抱えている
ニートになりたいと思う理由の一つに、職場環境にストレスを抱えていることが挙げられます。職場環境への悩みがストレスになり、「仕事を辞めてニートになりたい」と考える原因になってしまう場合があるようです。具体的な職場環境の悩みには、「休みが少ない」「残業が多い」「パワハラ・セクハラを受けている」などがあります。
また、前職で同じような悩みを抱えていた場合、「転職しても同じようなことがあるのではないか」と不安が募ってしまうでしょう。そのため、再就職に踏み切れない方も少なくありません。
職場環境の悪さは、悲観的な思考に陥りやすくなります。「努力を認められない」「収入アップできない」「出世が期待できない」といった要素は、ストレスの原因になるでしょう。こういった経緯で働く意欲を失い、ニートになりたいと考える人もいるようです。
人間関係に悩みがある
人間関係に関する悩みは、ニートになりたいと思う場合によくある理由の一つです。
社会人になると、苦手だと感じる人と関わらなければいけない場面も多くなり、学生時代のように自分が好む交友関係のみでは行動できないことも。「仕事だから仕方ない」とうまく割り切れず、人間関係がストレスとなれば、精神的な負担が大きくなってしまいます。
人間関係の構築は、社会人にとって必要不可欠です。しかし、コミュニケーションの取り方は人それぞれであり、人付き合いに苦手意識がある場合は「仕事がつらい」と感じることもあるでしょう。このように、人間関係のつらさは精神的な負荷をかけやすく、ニートになりたいと感じる要因にもなり得ます。
自分の時間が足りないと感じている
ニートになりたいと考える理由の一つとして、自分の時間が足りていないことが考えられます。仕事に注力することは大切ですが、仕事を生活の中心にし過ぎると、自分の時間がなかなかとれずに心に余裕がなくなってしまう場合もあるでしょう。
心に余裕がなくなると、「仕事から解放されてニートになりたい」と思う可能性があります。場合によっては、心身の疲れから体調不良を引き起こす恐れも。「仕事に限界を感じるサインは?ストレスを抱えやすい人の特徴や解決法を紹介」で解説しているような体調不良が現れたら、無理をせず早めに専門の医療機関を受診しましょう。
また、自宅と職場を行き来するだけのような生活が続いてしまうことで、仕事をする意味を見失ってしまう場合もあるようです。仕事をする意味を見失うと、「仕事より自分の時間が欲しい」と思う可能性もあるでしょう。仕事をすることの価値が見出せない場合、ニートになりたいと感じることも考えられます。
仕事をする意味を見失ってしまっている場合は、「働く意味がわからないのはなぜ?対処法や面接での答え方をご紹介」のコラムをぜひご一読ください。
仕事が楽しくない
仕事が楽しくないと感じている場合、モチベーションの低下や働くことへのストレスが原因で「ニートになりたい」と考えることがあるようです。自分に合わない仕事を選んでしまうと、やりがいを感じられずモチベーションが低下してしまう可能性があります。働いていれば一日の大半は仕事である場合が多く、楽しくないと思いながら過ごす時間はストレスになり得るでしょう。
仕事が楽しくないことから働くこと自体が嫌になってしまい、「ニートになりたい」と思ってしまうようです。
仕事から離れて自分の人生について考えたい
自分の人生についてよく考えるために、「仕事から離れてニートになりたい」と思う場合もあります。仕事をしていると自分の時間をうまく作れず、納得のいく答えが見出せないこともあるでしょう。また、仕事による心身の疲れが原因で、自分の人生について考える余裕がない可能性も考えられます。
一度仕事から離れれば、自由な時間が生まれるため、自分のやりたいことや将来の目標を見つけやすくなるでしょう。「仕事がつらい」「働きたくない」といったネガティブな理由だけでなく、「自分の将来をしっかりと考えたい」というポジティブな考えも、ニートを選択する理由になり得るようです。
長期的な休みから復帰できなくなった
休み明けは気分が落ち込み、仕事へのモチベーションが下がりやすいタイミングです。働く意欲を失い、「ニートになりたい」という考えに結びつく場合もあるでしょう。とくに、年末年始やゴールデンウィークのような長期的な休みであれば、モチベーションはさらに下がりやすくなります。
また、ケガや病気の療養など、やむを得ない理由で長期的に休んだあと、働く意欲がなくなる方もいるでしょう。モチベーションが下がることで仕事をしたくなくなり、ニートになりたいと思ってしまう場合もあります。
一時的に「ニートになりたい」と思っている可能性もある
「ニートになりたい」という考えは、一時的なものである可能性も考えられます。仕事によるストレスや心身の疲れが蓄積すると、ネガティブな思考に偏りやすくなったり、「仕事を辞めたい」と感じたりすることも。しかし、ストレス発散や休日にリフレッシュをすることで「仕事を頑張ろう」とポジティブになれる場合もあります。
そのため、今の感情に任せるのではなく、本当にニートになりたいのかどうかを見極めることが大切です。
ニートとは
ニート(NEET)とは、イギリスの労働政策で生まれた「Not in Education, Employment or Training 」の頭文字をとった言葉で、「就労、就学、職業訓練のいずれも行っていない人」という意味を持ちます。一般的には、「学校卒業後に仕事をしていない人」を指す場合に使われるようです。
日本におけるニートの定義
厚生労働省の「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書 3.ニートの類型化と試算(p.63)」によると、ニートの定義は「15〜34歳の若者で、仕事に就かず、家事も通学もしていない人」とされています。なお、厚生労働省の 「ニート」の定義には、就職意思がある人とない人どちらも含まれます。
一方で、内閣府の「若年雇用の現状について(p.22)」によると、ニートの定義は「15〜34歳で、非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者」です。この定義に沿うと、フリーターや家事手伝い、求職者などはニートに含まれません。つまり、働く意欲があれば、たとえ仕事がなくてもニートではないと捉えられるでしょう。
このように、日本におけるニートの定義は、「働いていない人」とする場合と、「働く意欲がない人」とする場合があります。ニートの定義については、「ニートとフリーターの違いとは?就職に向けてできることと行動を起こすコツ」のコラムでも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究」
内閣府
トップページ
フリーターとニートの違いは?
内閣府の「フリーター等支援事業(p.4)」によると、フリーターの定義は、15〜34 歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者のうち、以下の人を指しています。
- ・雇用者のうち「パート・アルバイト」の者
・完全失業者のうち探している仕事の形態が「パート・アルバイト」の者
・非労働力人口で、家事も通学もしていない「その他」の者のうち、就業内定しておらず、希望する仕事の形態が「パート・アルバイト」の者
前述した厚生労働省の定義で考えると、働く意欲があるニートのうち、アルバイトやパートの仕事を探している場合はフリーターといえることになります。
しかし、ニートの就業意欲については明確に定められていないため、「ニートは働いていない人、フリーターはアルバイトで生計を立てている人」と考えられている場合が多い傾向です。「35歳以上のニートが就職するには?呼び方や定義をご紹介!」のコラムでは、フリーターとニートの違いをはじめ、無職や引きこもりとの違いについても解説しています。ぜひご一読ください。
参照元
厚生労働省
平成27年度 継続事業に関する事業評価書(事後)
ニートを含む「若年無業者」の数は平均約59万人
総務省統計局の「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果の概要(17p)」によると、若年無業者の数は2023年時点で平均約59万人であり、前年より2万人増加となりました。
「ニートの男女比はどれくらい?就職事情についても解説」のコラムではニートの割合のほか、ニートからの就職についてもまとめています。あわせて参考にしてみてください。
参照元
総務省統計局
労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)平均結果
ニートになるメリットとは?
自分の「ニートになりたい」と思う理由が明確になったら、ニートになるメリット・デメリットを踏まえて今後どうするかを検討してみましょう。ニートになることで抱えている悩みや不満が解消する場合はメリットになり得ますが、同時にデメリットが生じる点についても留意しなければなりません。
ここでは、ニートになる主なメリットを3つご紹介します。
ニートになった場合のメリット
- 職場で抱えている人間関係に悩まずに済む
- 自分の時間を確保しやすくなる
- 仕事と一度距離を置くことで心に余裕が生まれる
職場で抱えている人間関係に悩まずに済む
仕事を辞めてニートになれば、職場で抱えている人間関係の悩みから解放される可能性があります。人間関係によるストレスが解消し、精神的な負担が軽くなる点は、ニートになるメリットといえるでしょう。
自分の時間を確保しやすくなる
ニートになれば、仕事に充てていた時間が自由に使えるようになります。自分の時間を確保しやすくなるため、これまでできなかったことに挑戦でき、私生活を充実させられる可能性があるでしょう。
また、ニートになることで、自分の過去や将来について考える時間もとりやすくなります。「人生を見つめ直したい」という人にとって、考えることに一点集中できる点は大きなメリットです。
仕事と一度距離を置くことで心に余裕が生まれる
仕事と一度距離を置くことで業務や人間関係などから解放され、心に余裕が生まれると考えられます。先述したように、心に余裕がなくなってしまうと「仕事を辞めてニートになりたい」と思いやすくなるもの。一度仕事から離れて心に余裕を持たせられれば、「働きたい」と思えるようになる可能性があるでしょう。
ただし、長期間ニートを続けてしまうと後述するデメリットが原因で、さらに心に余裕がなくなってしまう恐れがあるため注意が必要です。ニートになって心に余裕が生まれるのは一時的な場合がある点に留意しておきましょう。
ニートになるデメリットとは?
ここでは、ニートになることで生じる主なデメリットをご紹介します。ニートになることで、現在抱えている悩みや不満の解消が望める一方で、経済的な不安や孤独感といった新たな悩みを抱えてしまう可能性も。ニートになりたいのであれば、事前にデメリットについても把握しておくことが重要です。
ニートになった場合のデメリット
- 社会と疎遠になり孤独を感じることがある
- 空白期間ができて再就職の選択肢が狭まる
- 経済面での不安が大きくなる
- 社会的信用度が下がる
- 家族や周囲の人に心配をかける可能性がある
社会と疎遠になり孤独を感じることがある
長期的にニート生活を続けると、友人や家族とのライフスタイルや話題がずれてくる可能性も考えられるでしょう。人との関わりが少なくなることで社会との距離を感じ、焦りや孤独感を覚える人もいるようです。
また、人によっては世間体が気になり、自ら社会と距離をとってしまう場合もあります。自分がニートであることを誰かに否定されていなくても、「ニートの自分をよく思っていないのではないか」と気にしたり、「ニートだと知られたくない」と思ったりすることもあるでしょう。
このように、社会と疎遠になり孤独を感じるリスクがある点は、ニートになるデメリットといえます。
空白期間ができて再就職の選択肢が狭まる
貯蓄が底をついたり経済的な不安が募ったりするなどの理由で、ニートからの再就職を考えたときに、ニート期間がマイナスに働くことが考えられます。空白期間とは、ニート生活をしていた期間(仕事をしていない期間)のことです。空白期間が長くなるほど、企業に「仕事のブランクがある」と懸念されやすくなり、再就職の難易度が上がってしまう恐れがあります。
また、長期間二ートを続けて年齢を重ねるほど、ポテンシャル採用は期待しにくくなる点もデメリットの一つ。求人の選択肢が少なくなり、自分の希望に合わせた企業に出会うのも難しくなってしまうでしょう。
ニートからの就職事情については、「『ニートのまま仕事をしたくない…』将来のリスクや社会復帰の方法を解説」のコラムで詳しく解説しています。あわせてチェックしてみてください。
30代でニートになるとより再就職が難しくなる
30代は、20代と比べて社会人としての経験やこれまでの実績が問われやすくなるため、就職の選択肢が狭まる傾向にあります。とくに、30代で職歴なしや未経験からの就職・転職を目指す場合には一定の難しさが伴うでしょう。
介護や飲食など人材が不足しがちな業界で採用してもらえる可能性もありますが、一般的な傾向として今後に期待できる若い人材のほうが採用されやすいようです。「ニートになりたい」と思いつつ、将来的に再就職を考えているなら、早めにニート期間を終え、就職活動に切り替えましょう。
経済面での不安が大きくなる
ニートになり収入がなくなれば支出のみが続くようになるため、経済的な不安を感じやすい点はデメリットといえます。ニートになるまえに貯金をしていたとしても、生活状況によってはすぐに貯金が底をついてしまうこともあるため注意が必要です。
ニートになることで仕事のストレスから離れられる一方で、新たに経済面でのストレスが生まれてしまう可能性がある点については理解しておきましょう。
社会的信用度が下がる
仕事を辞めることで社会的信用度が下がる点も、ニートになるデメリットの一つです。一般的に、ローンを組んだりクレジットカードを作ったりするためには、仕事の勤続年数や収入といった「社会的信用」が求められます。就業先や収入がないニートの状態にある場合は「社会的信用がない」と判断されやすいため、私生活に影響が出てしまう可能性もあるでしょう。
家族や周囲の人に心配をかける可能性がある
ニートになると、家族や周囲の人に経済面や将来性といった点で心配させてしまう可能性があります。先述したとおり、ニートは経済面での不安が大きくなるため、家族や周囲の人が自分に対して「生活していけるのか」と心配してしまうでしょう。場合によっては、「働けなくなるほどの悩みがあるのでは」と、自分の心身の健康状態についても心配をかけてしまうことも。ニートになることで、自分を大切に思ってくれている人を不安にさせてしまう点も、デメリットとして挙げられます。
このように、ニートになることで得られるメリットがある反面、生じうるデメリットもあります。「ニートになりたい」と思ったら、紹介したデメリットも踏まえて判断することが大切です。
ニートになりたいけど後悔する?決断する前に試したいこと
先述のとおり、ニートになるデメリットもあるため、「ニートになりたいけど後悔するかもしれない」と決断しかねている方もいるでしょう。そこで、ニートになる決断をする前に試してほしいことを3つご紹介します。
以下の3つを試してみることで、抱えている悩みや不安が解消し、仕事を辞める以外の選択肢が見つかる可能性もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
ニートになる決断をする前に試したいこと
- 生活習慣を改善する
- 考え方を変えてみる
- 転職を考えてみる
生活習慣を改善する
生活習慣について、以下に当てはまるものがないか確認してみましょう。
- ・運動不足
- ・食生活が乱れている
- ・睡眠時間が不十分
上記に当てはまる項目がある場合は、生活習慣の見直しをおすすめします。睡眠や運動、食生活は健康を維持するための重要な要素です。これらが崩れると、身体だけでなく、心にも支障をきたしてしまうことがあります。
健康的な生活ができるようになると、仕事に対する不満やストレスが減り、「ニートになりたい」という気持ちが薄れる可能性があるでしょう。心身の健康に考慮して、各要素のバランスをしっかり整えた生活を心掛けることが大切です。
考え方を変えてみる
完璧主義やネガティブ思考の人は、前向きで楽観的な考え方を意識してみるのが効果的です。仕事や生活を送るうえで、自分に対してマイナス評価を頻繁にしていると、気持ちが沈んだりやる気が起きずふさぎ込んだりしてしまいやすくなります。
物事は、考え方によってさまざまな捉え方ができるものです。自身の成功体験に注目し、ポジティブな受け取り方を身につけられれば、仕事に対する悩みや不満が生じにくくなるでしょう。
ポジティブな考え方に変える方法は、「ポジティブシンキングを身につけよう!メリットとデメリットについて解説」のコラムで紹介しているので、あわせてご一読ください。
転職を考えてみる
ニートになりたい原因が今の仕事への不満やストレスである場合、転職することでその気持ちを軽減できる可能性があります。「仕事が楽しくない」「業務内容が自分に合わない」と悩んでいるのであれば、現職と異なる職種や業界の仕事に転職することで、不満やストレスは軽減するでしょう。また、現在の職場の人付き合いが負担になっている場合は、転職して人間関係をリセットすることで悩みを解消することも可能です。
このように、転職することで今抱えている悩みが軽減・解消することもあります。そのため、ニートになる前に転職を考えてみるのも一つの手です。
ニートにならずに転職するメリット
ニートにならずに転職するメリットには、以下の4つが挙げられます。
- ・転職活動がスムーズに進みやすい
- ・経歴にブランクが生じない
- ・経済的な不安を抱えずに済む
- ・仕事の選択肢が狭まらない
先述のとおり、ニートになると空白期間が生まれ、企業に懸念されやすくなるデメリットがあります。ニートにならず在籍中に転職活動をすれば、企業に空白期間を懸念されることはなくなるため、選考がスムーズに進められるでしょう。
また、ニートにならず転職をすれば経歴にブランクは生じません。転職先で新たにスキルや経験を増やせるため、今後のキャリアにマイナスな影響を及ぼすことは少ないと考えられます。
そのほか、収入が途切れないため経済的な不安を抱えることがない点や、ニートによる空白期間や年齢などで仕事の選択肢が狭まらない点もメリットです。
インターンシップをしてみるのもおすすめ
仕事による不満やストレスが原因で転職を検討している場合は、インターンシップに参加してみるのが効果的です。インターンシップに参加し、職場や仕事を経験して情報収集を行えば、実際の仕事内容や職場の雰囲気が分かります。転職先で自分の中に「ニートになりたい」という気持ちが芽生えないかどうか不安な場合も、職場で実際に働いたうえで確かめられるのでおすすめです。
インターンシップについては、「インターンシップとは?参加のメリットや目的を解説!社会人は参加できる?」のコラムで詳しくまとめています。ぜひご一読ください。
「ニートになりたい」と思ったら準備すべきこと
ニートになると決めたら、以下の準備をしっかりと行いましょう。収入のない状況だと、長くニート生活を続けることや、これまでの生活レベルを保つことなどが難しくなると考えられます。ニートになったあとの生活を守っていけるよう、しっかりと準備を整えておくことが大切です。
ニートになりたいと思ったら準備すべきこと
- ニートになる期間と目的を定める
- ニート期間中に必要な費用を算出する
- ニートになる時期を決める
- ニート生活のための貯蓄をする
- ニートになるために退職する
ニートになる期間と目的を定める
一口に「ニートになりたい」といっても、実際にどのような生活をイメージしているかは人それぞれ。まずは、ニートとして過ごす期間と目的を明確にして、再就職や経済面の計画を立てやすくすることが大切です。
周囲の力を借りずニート生活を成立させたいと考えている場合は、自分の貯蓄で生活できそうな時期を現実的に考えてみましょう。一生ニートで暮らすとなると、収入がなく支出のみの生活を続けることになるため、膨大な金額が必要になります。思わぬ出費が重なって貯金が足りなくなる可能性もあり、ニート生活に苦痛を感じてしまう恐れも。
金銭的な不安を減らすためにも、どのくらいの期間ニートとして生活するのかを計画し、その期間に必要となる生活費を用意しておきましょう。
また、ニートになる目的を明確にしておくことも重要です。たとえば、自分に合った企業への再就職を目的にする場合は、ニート生活中に転職準備として業界・企業研究をしたり、資格取得の勉強を進めたりすることで有意義な時間を過ごせるでしょう。休息がニートになる目的であれば、具体的にいつどこに行くか、何をするかなどを考えておけばスムーズに行動に移せます。
目的が曖昧なままニートになると、せっかく生まれた自由な時間を無駄にしてしまう可能性があるため、事前に目的をしっかりと決めておきましょう。
ニート期間中に必要な費用を算出する
ニート期間中に必要な予算は、事前に計算しておきましょう。生活費だけでなく、支払い義務のある税金や、転職活動や資格取得に必要な費用も計算に入れます。退職後のニート生活に支障をきたさないよう、細やかな見積もりを出すことが大切です。
ニートになって必要となる生活費や税金については、後述する「ニートになりたいときに用意するべきお金」を参考にしてみてください。
失業保険の受給額を調べておく
仕事を辞めたあと、ハローワークで失業者と認定されれば失業保険をもらえます。自分が失業保険の受給要件を満たしているかどうか確認しておきましょう。また、失業保険がもらえる時期や期間、金額などは、条件によって異なるため確認が必要です。
失業保険の受給には手続きや決まりが細かく定められているので、「失業保険の受け取り方法とは?条件や手続きなどを詳しく解説」のコラムを参考にしてみてください。
一人暮らしの場合は住居地の見直しも検討してみよう
一人暮らしをしている場合は、住居地の見直しを検討してみるのもおすすめです。今よりも家賃が安いところに引っ越せば、毎月の支出を抑えられます。家族の了承を得られるのであれば、実家で暮らすのも一つの手です。
ただし、引っ越しをするのにもお金がかかります。長期的にみると家賃の見直しは節約に期待ができますが、引っ越し費用をあらかじめ捻出する必要があるのでよく検討しましょう。
ニートになる時期を決める
「ニートになる期間や必要な資金がはっきりしたものの、現在の貯金では足らない」といったケースも考えられます。その場合は、「どのくらいの期間で足りない資金を用意できるか」を計算してニートになる時期を決めましょう。
貯金をする以外にも、引っ越しを検討している場合では物件探しや準備などがあり、すぐにはニートになれないことも。「とりあえずニートになる」と行動に移してしまうと、経済面や再就職の面で影響が出てしまう恐れもあるため、ニート生活はしっかりと準備が整う時期に開始することが大切です。
ニート生活のための貯蓄をする
ニート期間中に必要な資金を把握したら、実際にその金額を用意しましょう。
あらかじめ算出した額に対して十分なお金を用意しておけば、ニート期間中の経済的な心配がなくなります。
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要(p.14)」によると、単身世帯の1ヶ月あたりの平均総支出は16万7,620円。半年分なら100万円ほど必要になります。余裕を持ってニート生活を送りたいなら、半年に対して150万円程度は用意しておくと良いでしょう。
なお、後述しますが上記の金額に税金や保険料は含まれていません。また、退職時期によっては住民税の支払い期間に大きな差ができてしまうため、注意が必要です。
参照元
総務省統計局
家計調査(家計収支編) 調査結果
ニートになるために退職する
ニート生活への準備ができたら退職準備をしましょう。一般的に、退職する1ヶ月前までには退職届を提出します。早めに対応できるようなら2〜3ヶ月前に提出するのが望ましいようです。退職のルールについては、会社の就業規則に記載されている場合があるので事前に確認しておきましょう。
余裕を持った退職相談や仕事の引き継ぎは、周囲への影響を最小限に抑え、円満な状態での退職につながります。ニートになりたいと考えていても、退職日までは社会人であることを念頭に置き、仕事は最後まで責任を持って行うことが大切です。
「退職後の必要書類を一覧でチェック!当日までの流れや必要な手続きを解説」のコラムでは、退職に際してやるべきことがまとめてあります。ぜひご一読ください。
ニートになりたいときに用意するべきお金
人や状況にもよりますが、一般的にはニートになれば収入がなくなります。収入がなくなっても生活していくためにはある程度のお金が必要なため、実際にニートになるのであれば、しっかりとお金の面も考えなくてはなりません。
ニートになりたいと考えている方は、ニートとして生活する際に必要なお金を事前に把握し、無収入になってから困らないようにしましょう。ここでは、総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」を引用し、一般的な支出について解説します。
費目 | 単身世帯(1ヶ月あたりの支出) |
---|---|
食料 | 46,391 |
居住 | 23,815 |
水道・光熱費 | 13,045 |
家具・家事用品 | 5,955 |
被服および履物 | 4,712 |
保健医療 | 7,426 |
交通・通信 | 21,796 |
教育 | 2 |
教養・娯楽 | 19,425 |
その他 | 25,051 |
参照:総務省統計局「家 計 調 査 報 告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要 Ⅱ 総世帯及び単身世帯の家計収支 表Ⅱ-1-2 消費支出の費目別対前年実質増減率 -2023 年-(15p)」
総務省統計局の調査によると、単身世帯における1ヶ月あたりの平均総支出は16万7,620円です。同資料をもとにした上記の支出費目の表を見てみると、1ヶ月あたりの支出のうち食料や居住、水道・光熱費、交通・通信にかかる金額が多いことが分かります。
居住費については地域や物件によって金額が異なるため、それ以外の生活費とニートの場合も支払う可能性がある税金について、以下で詳しくご紹介します。
ニートになりたいときに用意するべきお金
- 食費
- 水道光熱費
- 通信・交通費
- 国民年金
- 国民健康保険
- 住民税
1.食費
上記の資料によると、単身世帯における1ヶ月あたりの平均食費は4万6,391円となっています。ニート以外の単身者も含まれており、人によってかかる金額も異なるため一概にはいえませんが、食費は月に2〜4万円程度になるのが一般的なようです。
食費は節約して費用を抑えることはできても、支出を0円にすることは難しいといえます。ニートになりたいなら、最低2万円程度のお金がかかると想定しておきましょう。
2.水道光熱費
水道光熱費は、電化製品の使用状況や自炊の頻度、節約などの条件によって費用が変わります。前出の資料によると、単身世帯の光熱費と水道代は月あたり1万3,000円ほど。節約次第ではこれを下回ることも可能でしょう。ニートになりたい場合は、支出を抑えるためにある程度節約を意識して生活するのがおすすめです。
3.通信・交通費
スマートフォン代やネット料金などの通信費は、プランや利用量によって料金が変わります。インターネットの普及に伴い、現代においては必要不可欠な費用ともいえるでしょう。
前出の資料によると、単身世帯の交通費・通信費は月2万円ほどです。この数字には交通費も含まれていますが、費用を抑えるプランを利用していたとしても、一定額はかかってしまいます。インターネットを頻繁に利用する場合は、通信費が大きく上回る可能性も。自分の通信費が毎月いくらなのかを確認し、費用を抑える方法がないか調べてみましょう。
4.国民年金
示した表には記載がないものの、企業に勤めていると一般的に「厚生年金」へ加入しますが、ニートになった場合は、自分で支払いを行う「国民年金」へ加入する必要があります。国民年金機構の「1.国民年金保険料の金額」によれば、2024年度の国民年金保険料は、月額16,980円です。ニートになって収入がない場合も、この金額を毎月支払う必要があります。
支払いを忘れると将来受け取れる年金が減るだけでなく、督促状が届いて最終的に財産を差し押さえられる恐れも。そういった事態を防ぐためにも、ニートになる準備として退職後の年金の手続きをしっかりと行い、毎月支払いをすることが大切です。
なお、支払いが難しい場合は国民年金の「失業等による特例免除」により、保険料の納付を免除または猶予できる場合があります。詳しくは、国民年金機構Webサイトの該当ページをご確認ください。
参照元
日本年金機構
トップページ
5.国民健康保険
上記の表に記載はありませんが、ニートの方も国民健康保険の支払い義務があります。国民年金と同様に、国民健康保険も「国民皆保険制度」によってすべての国民への加入が義務付けられているためです。
企業に勤めている場合は、「社会保険」の加入によって企業が保険料の半額を負担してくれます。しかし、社会保険に加入できないニートや自営業の方が対象となる国民健康保険の保険料は、個人で全額を支払わなければなりません。そのため、会社員よりニートのほうが高い保険料になる可能性があるでしょう。
「退職後に健康保険に入らなくてもいい?加入方法や必要手続きを解説」のコラムでは、退職後に加入する保険についてまとめています。あわせてチェックしてみてください。
6.住民税
住民税は、自分が住む自治体に納付する税金です。前年度の所得に応じて住民税の支払額は決まるため、ニート1年目は離職前の所得次第で比較的高額な住民税が課されるでしょう。一方、無職期間の収入が各自治体が定める金額以下であれば、翌年の住民税はかかりません。
ニートになりたい場合も、自分が納めるべき税金を正しく理解し、適切に納税しましょう。
なお、税金や保険料は固定された金額で請求がくるので、食費や水道光熱費などと違って節約できない項目となります。支払いを後回しにしたり滞納したりすることも考えられますが、滞納すると督促や滞納金が発生するので、住民税を支払える程度のお金の余裕を持っておきましょう。
住民税については、「退職後の住民税はどうなる?納付方法や注意ポイントについて解説!」で詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。
参照元
総務省統計局
家計調査(家計収支編) 調査結果
仕事に悩んで「ニートになりたい」と思ったら相談するのも一つの手
「ニートになりたい」と思ったら、家族や友人などに相談してみるのも一つの手です。自分では仕事を辞める以外の選択肢が思いつかない場合も、第三者からアドバイスをもらうことで、ニートにならずに悩みを軽減・解決できる可能性もあります。身近に相談できる相手がいないときは、就職・転職エージェントを頼るのもおすすめです。
就職・転職エージェントはさまざまな求人を扱っているため、自分の希望や適性に合った仕事を紹介してくれます。また、仕事や転職についての悩み相談に対応している場合もあり、ニートになりたいと思う原因が解決できることもあるでしょう。
「仕事が憂鬱」「人間関係がうまくいかない」「ニートになりたい」といった悩みから転職を検討している方は、ハタラクティブにご相談ください。
ハタラクティブは、若年層を対象とした就職・転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが丁寧なカウンセリングを実施し、一人ひとりに合わせた就職・転職支援を行います。求人紹介や選考対策をサポートするほか、就職のプロに仕事や転職について相談ができるため、悩みや不安を解消しながら求職活動を進められる環境です。1分程度でできる適職診断を行えば、自分に合う仕事を調べられます。サービスはすべて無料で利用できるので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ニートになりたい人が抱えやすいお悩みFAQ
ここでは、「ニートになりたい」と感じる方が抱えているよくある悩みを、Q&A方式でご紹介します。
退職してしまったらずっとニートになりそうで怖い…
ニートになると決めたら、期間を明確に決めておくことが大切です。期間を設けていないと、なんとなくニートを続けてしまい、再就職のタイミングがつかめなくなってしまう可能性があります。ニート生活によって生まれた空白期間が長くなるほど企業に懸念されやすく、就職が難しくなってしまうので注意が必要です。
詳しくは、このコラムの「ニートになる期間と目的を定める」で解説しているのでご一読ください。
ニートになったら生活保護を受け取れる?
生活保護を受けるためには条件を満たす必要があります。しかし、生活保護の条件は厳しく決められており、車や持ち家などの資産や貯金がある場合は受給できません。
生活保護については、「フリーターの将来が不安…続けるリスクと明るく考えるための対処法を解説!」のコラムで紹介しているので、自分が対象になるどうか確認してみてください。
ニート生活が楽しすぎるのでこのまま続けても大丈夫?
ニート生活には、「孤独を感じることがある」「再就職が難しくなる」「経済面で苦労する可能性がある」といったリスクが伴います。このコラムの「ニートになるデメリットとは?」で紹介している事態を避けたいと思う場合は、早めに再就職を目指すのがおすすめです。
ニートを続けるリスクについては、「ニートの末路とは?抜け出す方法や就活を成功させるポイントも解説」のコラムでも紹介しているので、あわせてご一読ください。
ニートは生活にかかるお金をどうしてるの?
ニート生活をしている方は、貯金があったり養ってもらっていたりする場合が多いようです。ニートになりたいと考えている方は、「ニートの生活費はどのくらい?一人暮らしで必要なお金や就職する方法を紹介」のコラムを参考に、必要な資金についてチェックしてみましょう。
仕事がつらいので1年くらい無職になりたい
空白期間が1年以上になると、就職活動時に企業から懸念されやすくなる可能性があります。一般的に、就活や転職にかかる平均期間が3ヶ月から半年といわれているため、空白期間が3ヶ月〜半年以内であれば選考に影響しにくいようです。再就職を考えている場合は、1年の空白期間が就職活動に悪影響を及ぼす可能性について留意しておきましょう。
「ニートにならずに転職しようと思う」「ニート生活を経て就職活動をしたい」という方は、ぜひハタラクティブにご相談ください。一人ひとりの希望に合わせて求人紹介や選考対策をサポートします。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。