離職票の離職理由はどう書かれる?契約期間満了は?異議申立ての方法も解説

離職票の離職理由はどう書かれる?契約期間満了は?異議申立ての方法も解説の画像

この記事のまとめ

  • 離職票の離職理由には、自己都合と会社都合がある
  • 離職票の離職理由は失業手当の給付日数、期間に影響する
  • 離職票の離職理由が違う場合には、ハローワークに異議申し立てができる
  • 正当な理由があれば、離職票の離職理由を自己都合から会社都合に変更してもらえる

離職票の離職理由が、どのように書かれるのか気になる方もいるのではないでしょうか。離職理由は失業手当の給付日数や期間に大きく影響します。このコラムで、離職理由の種類や失業保険の給付額を把握し、ご自身の離職理由が合っているかを確認してみてください。もし理由に不服がある場合には、早急に異議申し立ての手続きをしましょう。その際に必要となる証拠書類もあわせて紹介していますので、ぜひご参照ください。

ハタラビット

ハタラクティブは
20代に特化した
就職支援サービスです

求人の一部はサイト内でも閲覧できるよ!

離職票の離職理由にはどんな種類がある?

離職票の離職理由は、自己都合と会社都合の2種類です。自己都合退職は、労働者の意思による退職です。離職票の区分は、「一般の離職者」にあたります。
会社都合退職は、企業の倒産や解雇といったやむを得ない事情で退職せざるを得なくなった場合が該当します。会社都合退職は「特定受給資格者」となり、のちに解説する失業手当の給付に大きく関係するのが特徴です。

契約期間満了の離職理由はどうなる?

以下の3つにあたる場合には、特定受給資格者や特定理由離職者になる可能性があります。

・契約時には更新上限がなく、その後追加された場合や、不更新条項が追加された場合
・契約当時の契約更新上限が、のちに引き下げられた場合
・平成24年8月10日(改正労働契約法交付日)以降の契約で、4年6カ月以上5年以下の契約更新の上限により退職した場合

特定受給資格者や特定理由離職者に該当するにも関わらず、離職理由が自己都合になっていると、失業保険の受給条件で損をする可能性も。心当たりがあるなら、離職票の「離職理由欄」の事業主記入欄をチェックしてみることをおすすめします。
まずは離職票についての概要をおさえておきたいという方は「離職票の正式名称は?ハローワークで必要な手続き」のコラムをご参照ください。

特定受給資格者・特定理由離職者とは?

特定受給資格者とは、勤めていた企業の倒産や解雇によって、次の就職先を見つける準備が不十分なまま退職せざるを得なかった人を指します。
一方で、特定理由離職者とは特定受給資格者以外の人で、期間のある労働契約が更新されなかったり、健康面や家庭の事情だったりと、やむを得ない理由によって退職をした人です。
失業保険の受給資格は、通常被保険者期間が12ヶ月以上必要となりますが、6ヶ月以上あれば受給資格を得られます。ほかにも、失業給付の所定給付日数が厚くなることもあるので、「特定受給資格者の範囲や判断基準は?特定理由離職者との違いも解説」のコラムも参考にして事前によく確認しておきましょう。

離職票の離職理由は失業手当に影響する

離職票の離職理由は、失業手当の給付日数や支給されるまでの期間などに関係します。よって、失業手当を受ける場合、離職理由は非常に重要です。ここでは、どのように給付日数が決まるのかについて解説します。なお、自己都合、会社都合ともに共通なのは、給付の期間です。離職日の次の日から1年以内と決まっています。

自己都合の給付日数

自己都合の場合、年齢による差はなく、全年齢共通の給付期間となります。

雇用保険加入期間 1~5年未満 5~10年未満 10年以上20年未満 20年以上
基本手当の所定給付日数 90日 120日 150日

引用:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数

会社都合の給付日数

会社都合の場合、雇用保険の加入期間だけでなく年齢も審査の基準に加わります。

  1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 120日(※1) 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日(※1) 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日

※1受給資格に関わる離職日が平成29年3月31日よりも前だった場合は90日
引用:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数

失業手当が支給されるまでの期間

会社都合退職で「特定受給資格者」の場合、7日間の待機期間のあと、すぐに失業手当の給付が始まるのが特徴です。一方、自己都合退職の「一般の離職者」では、待機期間の3カ月後に失業手当が始まります。自己都合で離職した人は、「待機期間」と呼ばれる7日間のあと、さらに3ヶ月間「給付制限期間」が設けられ、その間は失業手当の支給はありません。一方、会社都合の場合、待機期間を過ぎれば支給開始となります。

自己都合退職でも例外がある

自己都合退職のなかでも、例外的に「やむを得ない理由」として給付制限を受けず、すぐ受給できる場合があります。
それは、いわゆる「雇い止め」にあたる場合です。契約期間が満了したのち、契約を更新するのを希望していたにも関わらず、更新の合意に至らなかった場合がこれにあたります。ほかに、健康、家庭の事情などでやむを得ない事情であると考えられるような場合には、特定理由離職者にあたる可能性が高いでしょう。

給付額はどのように計算される?

失業手当は「基本手当日額」と呼ばれる1日あたりの金額が元となります。基本手当日額の算出方法は以下のとおりです。

退職前の6ヶ月の給与額合計(※2)÷180
(※2)残業手当、通勤手当、住宅手当などを含む。賞与は除く

賃金日額のおおよそ50~80%ほどと考えると分かりやすいでしょう。また、基本手当日額は以下のように上限が定められています。

・30歳未満/6,815円
・30歳以上45歳未満/7,570円
・45歳以上60歳未満/8,330円
・60歳以上65歳未満/7,150円

ここで、仮の条件に当てはめて自己都合と会社都合、それぞれの支給金額の限度額を算出してみましょう。条件は「30歳未満/基本手当日額6,815円/雇用保険の加入期間:6年」とします。

・自己都合:90日×6,815円=613,350円
・会社都合:120日×6,815円=817,800円

限度額の差は204,450円。再就職まで長引いた場合、大きな金額差といえるでしょう。

また、先ほどご紹介したように、自己都合と会社都合では受給の開始日にも差が生じることに注意してください。このような違いを理解したうえで、離職票の「離職理由」をきちんと確認するように心がけましょう。
失業手当については「失業保険の受け取り方のステップとは?支給額のルールと注意点も紹介」のコラムで詳しく解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

離職票の離職理由が違う原因

離職票の離職理由が違う場合には、主に2つの原因が考えられます。離職票の「離職理由」を確認し、違う場合には異議申し立てをしましょう。

企業の認識違い

離職票における離職理由が違う原因には、主に退職勧奨をめぐる場合が多いようです。労働者側は退職勧奨を受けたために退職したと思っているのに、企業は労働者の意思によるものと捉えているといったことが挙げられるでしょう。

退職者に不利益を与えるためや企業の都合によるもの

退職者が失業手当を申請するだろうと思っていても、あえて困らせるために離職票を発行しない場合もあるようです。また、解雇など「会社都合」での退職の場合、企業に払われているトライアル雇用奨励金、キャリアアップ助成金などの助成金が受け取れなくなってしまうことから、故意に離職理由を変更していることもあります。
まずは、離職票の離職理由をしっかり確認することが大事です。

離職票の離職理由が異なるときの対処法

離職票の離職理由が本来の内容と異なる場合は、以下のような対処をとりましょう。

離職票の「離職理由」を確認する

離職理由は「離職票-2(離職証明書の3枚目)」の7「離職理由欄」に記載されています。
ここに記載されている理由は大きく分けて以下の5つです。

・1.事業所の倒産等によるもの
・2.定年、労働契約期間満了等によるもの
・3.事業主からの働きかけによるもの
・4.労働者の判断によるもの
・5.その他(1-4のどれにも該当しない)

ここからさらに、それぞれの項目で詳細な理由が記載されています。左端に事業主のチェック欄があるので、ここでチェックがついている項目を確認し、間違いがないかを判断してください。

必要に応じて異議申し立て

離職理由が違っていたら、異議申し立てを行いましょう。具体的な異議申し立ての流れや手続きについては、次の項で詳しく解説します。

離職票の離職理由に関する異議申し立ての流れ

離職票の退職理由に異議がある場合の手続きは、以下のとおりです。

1.離職票の本人判断欄にて「異議-有り」に印をつける

「離職表-2」の16の項目には「離職者本人の判断」欄があります。企業が示した理由と認識が異なる場合は、この欄の「異議-有り」に印をつけましょう。

2.離職者記入欄で正当な理由に印をつける

次に、「離職者記入欄」にて、自分が認識している離職理由に印をつけます。その後、「具体的事情記載」欄にて事情を説明をしましょう。

3.ハローワークに提出する

離職票にすべて記入したら、記名・捺印後をしてハローワークに提出します。このとき、本当の離職理由を裏付けるための資料が必要になることも。証明になる資料については「会社都合にするためは証拠が必要」の項目にて後述します。

4.ハローワークが調査のうえ判断する

ハローワークは離職票を確認したうえで、企業と退職者の双方に確認を取り、事実を調査します。どちらの言い分が正しいのか、最終的な判断を下すのはハローワークです。ここで離職者が正しいと認められれば、離職理由の変更が叶います。

離職理由を自己都合から会社都合に変更できる場合も

退職を自分で決意したとしても、自己都合から会社都合に変更できるケースがあります。以下、該当するケースをまとめました。

残業時間が多い

残業時間には労働基準法第36条で定められた規定があります。もし、退職直前の6ヶ月の間に以下のようなことがあった場合には、会社都合の退職に変更できる可能性があります。

・3ヶ月連続で残業が45時間以上あった
・2ヶ月~6ヶ月の残業時間を平均したとき、1ヶ月の残業時間が80時間を超えた
・いずれかの月の残業時間が100時間を超えた

これらはすべて企業の違法行為にあたるため、認められれば会社都合として扱われます。

参照元
e-Gov法令検索
労働基準法(第36条)

給与が支払われない

月給の1/3以上の賃金が2ヶ月に渡って未払いだった場合には、退職の原因は企業にあると判断される可能性が高いようです。その場合には、会社都合での退職になるでしょう。

給料が85%未満に減額した

給料を85%未満に減額するのは企業の違法行為です。労働基準法第91条では給与に対して以下のように定められています。

「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。」

よって、15%以上減額された場合は会社都合の退職と見なされます。ただし、この場合、会社都合に変更するためには、「給与の減額を予見できなかった」状況でなくてはなりません。
「企業の業績が長らく低迷しており、いずれ減額されると予想できた」などの場合は適用されないことに注意しましょう。

参照元
e-Gov法令検索
労働基準法(第91条)

労働契約と業務の実態が著しく違う

採用時に交わした労働契約の内容と、業務の実態が著しく違う場合も会社都合の退職になる可能性があります。採用直後に限らず、「数年間従事した業務から突然変更された」といった場合も対象です。

予告なしに雇い止めされた

期間契約社員などの場合、未更新であれば企業は契約満了の30日前までに伝える必要があります。30日前までに未更新の予告がなく契約が更新されなかった場合は、「会社都合による解雇」として扱えるので、よく確認しておきましょう。

離職票の離職理由を会社都合にする際は証明が必要

正当な理由が認められれば、離職票における離職理由を自己都合から会社都合にしてもらうことができます。先の項目で少し触れましたが、会社都合に変更する場合はそれを裏付ける証拠が必要です。以下、証拠として扱えるものをまとめました。

労働契約を証明できるもの

・雇用契約書
・会社の就業規則

労働時間を証明できるもの

・タイムカード/勤怠の記録ツール
・業務日誌/日報
・メール/FAXの送信履歴
・建物の入退館記録
・交通系ICカード
・タクシーの領収書
・パソコンのログ

給与を証明できるもの

・給与明細
・源泉徴収票

とはいえ、残業時間の証拠などは退職したあとに集めるのは難しいもの。まだ退職を検討している段階の人は、在職中にこれら証拠となるものを保管しておくようにしましょう。

退職後に慌てないよう在職時から転職活動を始めよう

先述したように、退職後では、離職票における離職理由で不服な点があって異議申し立てをしたくとも、証拠を集めるのが難しいという事情があります。まだ在職しているのであれば、念のため証拠となるものを取っておいたうえで転職活動を始めるのがおすすめです。
しかし、在職中の転職活動はなにかと時間がなく、思うように進められない方も多いでしょう。その際には、転職エージェントを利用するのも一つの手。転職エージェントは、利用者に合った求人を紹介してくれるだけでなく、転職活動を全面的にサポートしてくれるのが魅力です。企業とのやり取りを代行してもらえたり、スケジュールを調整してくれたりするので、忙しいなかでもスムーズな転職活動が叶います。

20代、30代若年層向け転職エージェントのハタラクティブでは、忙しくなかなか転職活動が進められないとお悩みの方に向け、きめ細やかなサービスをご提供。専任の就活アドバイザーが、カウンセリングでご希望を伺ったうえで、あなたに合った求人を厳選してご紹介します。大変な企業とのやり取りはすべてアドバイザーが対応するうえ、書類の添削や模擬面接といった選考対策もご希望に応じて行いますので、安心して転職活動ができるでしょう。
サイトへの登録・利用はすべて無料です。どうぞお気軽にお問い合わせください。

離職票の離職理由に関するQ&A

ここでは、離職票の離職理由に関してよくある質問をまとめました。

離職理由が違うのにハローワークでサインをしました…

事情を話し、正当性が認められれば変更してもらうことが可能です。その際には、なぜ違うのかを詳しく、分かりやすく説明しましょう。また、間違えてサインをしてしまったことのお詫びも添えると丁寧です。

失業保険の受け取り方法は?

失業保険を受け取るには、ハローワークで失業保険申請を行いましょう。「雇用保険被保険者証」や「離職票」といった必要書類を持参します。申請後は1週間の待機期間を経て、ハローワークが主催する雇用保険受給説明会に参加。その後、失業認定日に求職活動の実績が認められれば、失業保険が振り込まれます。詳しい手順は「失業保険の受け取り方のステップとは?支給額のルールと注意点も紹介」のコラムも参考にしてみてください。

離職理由が会社都合の場合は転職活動に影響しますか

履歴書や面接で会社側の原因であることをはっきり述べれば、さほど影響はないといって良いでしょう。履歴書では「会社都合により退職」よりも、「倒産により退職」など具体的に記載するのをおすすめします。会社都合退職については「会社都合退職は転職に不利?メリット・デメリットやばれる可能性を解説」のコラムで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

特定受給資格者・特定理由離職者とは何ですか?

特定受給資格者とは、勤めていた企業の倒産や解雇によって会社都合退職になった人を指します。一方、特定理由離職者は、自己都合であるものの、雇い止めや健康・家庭事情などによるやむを得ない理由で退職した人です。コラム内の「特定受給資格者・特定理由離職者とは?」でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

特定受給資格者や特定理由離職者にあたる離職理由は?

特定受給資格者の場合、該当するのは企業の倒産により離職した人や、一部の原因を除く「解雇」により離職した人です。また、特定理由離職者は、期間満了による離職で更新を受けられなかった人や、正当な理由のある自己都合退職の人が該当します。特定受給資格者と特定理由離職者については「特定受給資格者の範囲や判断基準は?特定理由離職者との違いも解説」のコラムをご覧ください。

この記事に関連するタグ