失業保険の手続き期限を過ぎたら遡って申請できる?手続きの流れを解説

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この記事のまとめ

  • 手続き期限が過ぎた失業保険は、2年の時効期間内であれば遡って申請できる
  • 失業保険は、手続き期限内に申請するのが原則
  • 手続き期限を過ぎた失業保険を遡って申請すると、通常より受給が遅くなることもある
  • 失業保険を申請する際の主な流れは「受給資格の決定」→「説明会」→「失業の認定」

手続き期限が過ぎた失業保険を遡って申請できるか気になる方は多いでしょう。結論からいうと、失業保険は2年間の時効期間内であれば、遡って申請できる場合があります。ただし、基本的には期限内に申請するのが原則です。このコラムでは遡って申請できる失業保険の種類や、申請の流れなどを紹介しています。失業保険を遡って申請したい方だけでなく、申請期限内に申請する人にも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてみてください。

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失業保険とは

失業保険とは雇用保険のことです。被保険者が失業した場合に、「失業中の生活を心配しないで再就職できるように」という意図で失業手当が支給されます。ただし、失業した誰もが失業保険の基本手当を受給できるわけではありません。この項目で、失業保険の基本手当を受給できる人の条件を知りましょう。

失業保険(基本手当)の受給対象となる人

失業保険(基本手当)の受給条件は以下のとおりです。

・就職したい意思や能力があって求職活動をしているにも関わらず就職できない状態にある
・離職日以前の2年間に12ヶ月以上の被保険者期間がある
※特定受給資格者および特定理由離職者は、離職日以前の1年間に6ヶ月以上の被保険者期間があれば申請可能

被保険者期間における「1ヶ月」とは、離職日から遡って1ヶ月ごとに期間を区切ったうち11日以上賃金が支払われている月のこと。区切った期間の中で1ヶ月に満たない月がある場合でも、日数が15日以上かつ賃金の支払われた日数が11日以上であれば、2分の1ヶ月として算定できます。
ただし、過去に再就職手当といった基本手当もしくは特例一時金を受給したことがある場合は、受給後の被保険者期間のみが算定対象です。

一方、失業保険の基本手当を受給できない主な条件としては、以下の5項目が挙げられます。

・「妊娠」「出産」「育児」「病気」「けが」などですぐに就職できない
・就職するつもりがない
・家事や学業に専念している
・会社の役員に就任している
・自営業をしている

ただし、上記に当てはまっても、条件によっては失業保険受給期間の延長が可能です。詳しくは次の項目をご覧ください。

すぐに働けない人は受給期間の延長も可能

妊娠や出産・育児・病気・ケガなどの理由で受給期間内に30日以上継続して就業できない場合は、失業保険(基本手当)の受給期間が延長できます。失業保険(基本手当)の受給期間は基本的に離職日の翌日から1年間ですが、受給期間の延長を申請した場合は最大で3年間の延長が可能です。受給期間を延長することで、いざ就業が可能になったとき失業保険(基本手当)の受給手続きができます。
失業保険(基本手当)の受給条件や受給期間の延長方法は、「失業保険は延長できる!必要書類や手続きのやり方を詳しく解説」でも紹介しているので、あわせてご確認ください。

手続き期限が過ぎた失業保険は遡って申請できる?

失業保険は申請期限内に申請するのが原則なので、基本的に遡って申請するものではありません。しかし、申請期限を過ぎても2年の時効期間内であれば、失業保険は遡って受給申請できます。また、以前、申請後に期限が過ぎて、手当を受給できなかった人でも、時効の完成前であれば再申請することが可能です。失業保険(基本手当)の受給条件や受給期間の延長方法は、「失業保険は延長できる!必要書類や手続きのやり方を詳しく解説」でも紹介しているので、あわせてご確認ください。

遡って申請できる失業保険の種類

厚生労働省の「申請期限が過ぎたことにより給付を受けられなかった方へ(p1)」によると、2年間の時効期間内に遡って受給申請できる失業保険は以下のとおりです。

・就業手当
・再就職手当
・就業促進定着手当
・常用就職支度手当
・移転費
・広域求職活動費
・短期訓練受講費
・求職活動関係役務利用費
・一般教育訓練に係る教育訓練給付金
・専門実践教育訓練に係る教育訓練給付金
・教育訓練支援給付金
・高年齢雇用継続基本給付金
・高年齢再就職給付金
・育児休業給付金
・介護休業給付金

ただし、上記の失業保険を遡って申請した場合、通常より受給が遅くなったりほかの給付金の返還義務が生じたりすることもあります。そのため、失業保険は可能な限り期限内に申請するのが無難です。

参照元
厚生労働省
申請期限が過ぎたことにより給付を受けられなかった方へ

失業保険の基本手当について

この項目では、失業保険における基本手当の給付金額日額や給付日数、給付開始時期、給付上限を紹介します。失業保険の基本手当を受給する予定の人は、以下で金額や日数の目安を確認しておきましょう。

失業保険の基本手当日額

失業保険の基本手当日額は、「(離職日以前の6ヶ月における賃金の合計÷180)×給付率」の計算式で算出できます。以下は、厚生労働省の「雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ」で紹介されている基本手当の給付率(離職時の年齢が29歳以下の場合)です。

賃金日額 給付率
2,577円以上4,970円未満 80%
4,970円以上12,240円以下 80%~50%
12,240円超13,520円以下 50%

引用:厚生労働省「雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ(p2)

賃金日額が13,520万円以上の場合は、定められた上限額が支給されます。具体的な上限額は、離職時の年齢が29歳以下なら6,760円です。失業保険の基本手当がいくらもらえるか気になる方は、自身で確認してみましょう。

失業保険(基本手当)の給付日数

失業保険基本手当の給付日数は、90日~150日が基本です。厚生労働省の「離職されたみなさまへ」には、失業保険(基本手当)の給付日数が以下のように掲載されています。

  10年未満 10年以上20年未満 20年以上
65歳未満 90日 120日 150日

引用:厚生労働省「離職されたみなさまへ(p3)

上記の給付日数は、定年や契約期間の満了および自己都合退職の方が対象です。別の離職理由による失業保険(基本手当)の給付日数が知りたい方は、「失業手当の受給期間は?満了後に延長できる?申請方法も解説」をご覧ください。

参照元
厚生労働省
離職されたみなさまへ

失業保険(基本手当)の給付開始時期

厚生労働省の「離職されたみなさまへ」に掲載されている、失業保険(基本手当)の支給開始時期は以下のとおりです。

離職理由 解雇、定年、契約期間満了 自己都合、懲戒解雇
支給の開始 離職票を提出し、求職申込みをしてから7日間の失業している日が経過したあと 離職票を出し、求職申込みをしてから7日間+2ヶ月/3ヶ月が経過したあと
受給期間 離職日の翌日から1年間

引用:厚生労働省「離職されたみなさまへ(p3)

失業保険基本手当の給付開始時期は、離職理由が「解雇」「定年」「契約期間満了」の場合は、基本的に求職申請の7日後です。「自己都合」や「懲戒解雇」が離職理由の場合は、7日間の待期後さらに2~3ヶ月経ってから失業保険の基本手当が支給されます。

失業保険は認定がないと支給されない

失業保険の基本手当を受給するためには、約4週間に1度の頻度で、ハローワークから失業状態を認定してもらわなければなりません。詳しくは、このコラム内の「3.失業の認定」もしくは、「失業保険の認定日とは?給付金はどうやって貰うのか」をご覧ください。

失業保険(基本手当)の給付上限および下限額

厚生労働省の「雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ」によると、失業保険基本手当の上限額および下限額は以下のとおりです。

離職時の年齢 賃金日額の上限額 基本手当日額の上限額 賃金日額の下限額 基本手当日額の下限額
29歳以下 13,520円 6,760円 2,577円 2,061円
30~44歳 15,020円 7,510円
45~59歳 16,530円 8,265円
60~64歳 15,770円 7,096円

引用:厚生労働省「雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ(p1)

失業保険の基本手当日額は、離職者の賃金日額にもとづいて算出されます。ただし、賃金日額の上限額と下限額は、厚生労働省の「毎月勤労統計」における平均定期給与額の増減によって変化するようです。そのため、失業保険(基本手当)の支給額は変わる場合もあると頭に入れておきましょう。

参照元
厚生労働省
厚生労働省ホームページ

失業保険を申請するときの3つの流れ

失業保険を申請するときの基本的な流れは、「受給資格の決定」→「説明会」→「失業の認定」です。それぞれの項目を以下で詳しく解説します。

1.受給資格の決定

まずは、ハローワークで失業保険(基本手当)の受給資格を決定してもらいましょう。受給資格は、ハローワークで「失業保険(基本手当)の受給条件を満たしているかどうか」を確認してから、決まります。このとき同時に行われるのが、離職理由の判定です。離職理由に異議がある場合は、ハローワークで相談できます。
また、失業保険(基本手当)の受給資格を決めてもらう際には、求職の申し込み手続きが必要です。求職の申し込みは、自分が住んでいる地域を管轄しているハローワークで行います。
手続きに必要な書類は以下のとおりです。

・雇用保険被保険者離職票
・個人番号確認書類
・身元確認書類
・写真2枚
・印鑑
・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

「個人番号確認書類」は、以下の書類のうちいずれか1つを提出しましょう。

・マイナンバーカード
・通知カード
・個人番号の記載がある住民票

「身元確認書類」は以下の書類のうちいずれか1つの提出が必要です。

・運転免許証
・運転経歴証明書
・マイナンバーカード
・官公署が発行した写真付きの身分証明書もしくは資格証明書

上記の身元確認書類を持っていない方は、「公的医療保険の被保険者証」「児童扶養手当証書」などの内、異なる2種類の提出が必要となります(コピーは不可です)。

2.説明会

失業保険(基本手当)の受給資格者として認定されたら、雇用保険受給者の説明会に参加してください。失業保険(基本手当)の受給説明会では、失業保険の基本手当受給に関する重要な事項の説明が行われるので、制度をしっかりと理解しましょう。また、説明会では「雇用保険受給資格者証」や「失業認定申告書」が渡され、第1回目の失業認定日が指定されます。

3.失業の認定

失業の認定は、失業認定日に行われます。失業認定日とは、4週間に1度の頻度で行われる「失業状態を確認する日」です。失業認定日はハローワークに行き、「失業認定申告書」と「雇用保険受給資格者証」を提出しましょう。「失業認定申告書」には、求職活動の状況などを記入します。

手当の受給には失業認定後の求職活動が必要

失業保険の基本手当を受給するには、前回の失業認定日から今回の失業認定日前日までに、原則2回以上の求職活動実績が必要です。求職活動には、「求人への応募」「ハローワーク主催の職業相談や職業紹介などを受ける」「再就職に役立つ国家資格や検定などの受験」といった行動が当てはまります。求人情報を閲覧したり、知人へ紹介依頼をしたりするだけでは求職活動として認められないので注意しましょう。
失業状態が認められれば、失業認定日から通常5営業日で失業保険の基本手当が指定口座に振り込まれます。ハローワークで失業保険を申請する流れは「ハローワークで失業保険の手続きをするために必要な持ち物や書類とは?」でも紹介しているので、要チェックです。

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失業保険に関するお悩みQ&A

ここでは、「特定受給資格者と特定理由離職者の違い」や「失業保険(失業手当)の受給期間中におけるアルバイトの可否」など、失業保険に関連するお悩みへの解決策を紹介します。

特定受給資格者と特定理由離職者の違いは?

失業保険の給付対象である、特定受給資格者と特定理由離職者の大きな違いは「離職理由」です。特定受給資格者の離職理由は「会社の倒産」や「解雇」などが当てはまります。一方、特定理由離職者の主な離職理由は「労働契約の未更新」や「正当な理由のある自己都合退職」です。それぞれの詳しい判断基準は「知らなきゃ損!失業保険受給の条件とは」をご参照ください。

失業手当の受給期間中に就職が決まったら?

失業保険(基本手当)の受給期間中に再就職が決まった場合は、再就職手当を受給できる可能性があります。再就職手当とは、失業時に受給するはずだった失業保険の基本手当を、再就職後に一定の割合で受給できる制度のことです。より詳しい条件や受給金額などが気になる方は「再就職手当の受給条件を解説!残日数が足りない場合の対処法も紹介します」をご覧ください。

失業手当受給中にアルバイトをしても良い?

失業保険の基本手当を受給している間は、基本的にアルバイトをしても問題ありません。ただし、仕事をした日は失業保険(基本手当)の給付対象とならなかったり、給付額が減額したりする場合があります。また、失業保険の基本手当受給中にアルバイトをする場合は、失業認定申告書への記載と申告が必要です。「失業保険の受給中にバイトはできる?可能な期間や働ける時間に注意」をあわせて確認すると、より理解が深まるでしょう。

国民健康保険の軽減制度は受けられる?

特定受給資格者および特定理由離職者であれば、国民健康保険料を軽減できる場合があります。ただし、国民健康保険料の軽減対象者になるには申請が必要です。詳しくは「特定受給資格者の範囲や判断基準は?特定理由離職者との違いも解説」の「特定受給資格者の国民健康保険軽減制度」を参考にしてください。

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