試用期間中に解雇された…クビになる理由とは?履歴書にはどう書く?

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この記事のまとめ

  • 試用期間中の解雇はあり得るが、会社側には正当な解雇理由が求められる
  • 試用期間中の労働条件が本採用時と同じかどうかは、会社によって異なる
  • 試用期間中で入社後14日以内なら、予告なしに解雇される可能性がある
  • 試用期間中に解雇される理由には、就業困難や経歴詐称などがある
  • 試用期間中に解雇されたことを隠すのは経歴詐称にあたるため、履歴書には正直に書こう

試用期間中に解雇されたことに疑問や不満を抱いている方もいるのではないでしょうか。試用期間中でも解雇される可能性はありますが、会社側の一方的な都合による不当な解雇は禁じられています。このコラムでは、「試用期間とは何か」を説明したうえで、試用期間中に解雇される理由について紹介します。試用期間中の解雇を履歴書に記載すべきかどうかや、面接での答え方なども解説しているので、ぜひご一読ください。

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試用期間中に解雇された!これって妥当?

試用期間中に解雇される可能性はあります。しかし、厚生労働省が周知しているとおり、不当な理由による社員の解雇は認められていません。会社側には、正当な解雇理由が求められます。

参照元
厚生労働省
労働契約の終了に関するルール

試用期間とは

試用期間とは、会社が採用した社員の適性を見定めるお試しの雇用期間です。試用期間は、入社後1~3ヶ月程度で設定されることが多いでしょう。
試用期間中は「解約権留保付労働契約」として扱われ、会社側に契約解除の権限があるとされています。一般的な解雇と比べ、会社側はより広範な理由で解雇が可能になるようです。とはいえ、一方的な会社都合での解雇は不当にあたるといえるでしょう。

試用期間中の労働条件

試用期間中の労働条件は、本採用時と同じとは限りません。労働条件が異なる場合の具体例としては、「試用期間中は契約社員として働き、本採用後に正社員となる」「試用期間中の給与が本来の金額よりも低く設定されている」などです。
試用期間中の給与や休日、勤務時間、手当といった各種の労働条件は企業によって違うため、事前によく確認しておきましょう。試用期間については、「新卒でも試用期間はある?クビになる事例や退職したいときの対処法」もあわせてご参照ください。

試用期間中で入社後14日以内なら予告なしの解雇も

労働基準法第21条によると、試用期間開始から14日以内であれば、会社側は「解雇予告」や「解雇予告手当」の義務を負わずに、社員を即時解雇することが可能です。
しかし、勤務日数が14日を超える試用期間中の社員に対しては、労働基準法第20条にあるように、30日前に解雇予告をしなければいけません。30日前に解雇予告をしなかった場合、会社側には解雇予告手当を支払う義務が生じます。

参照元
e-Gov法令検索 労働基準法
第二十条(解雇の予告)
第二十一条(解雇の予告)

試用期間中の退職勧奨は?

試用期間中に退職勧奨を受けたとき、仕事を辞めたくないと思うのであれば拒むことができます。退職勧奨とは、会社が社員に退職を促す行為です。「解雇」は会社側が雇用契約解除の判断を下しますが、「退職勧奨」は該当社員の合意をもって雇用契約終了が成立します。

退職勧奨を受ける場合は退職理由を確認

退職勧奨に合意して仕事を辞める場合は、退職理由が「会社都合」と「自己都合」のどちらになるのかを事前に確認しましょう。会社都合退職は、自己都合退職よりも早く失業保険を受け取れるだけでなく、給付日数も長くなる可能性があります。

試用期間中の解雇でも失業保険は受け取れる?

ハローワークインターネットサービスをみると、試用期間中の解雇後に失業保険を受給するには、離職日より前の2年間に通算12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。会社都合退職による解雇の場合は、被保険者期間が離職日より前の1年間に通算6ヶ月以上あれば失業保険を受け取れます。
しかし、試用期間は6ヶ月未満に設定されているのが一般的な傾向です。そのため、試用期間中に解雇されると前述の要件を満たせず、失業保険を受け取れない可能性が高いといえます。ただし、前職を辞めてから2年以内(会社都合退職での解雇なら1年以内)なら、失業保険の受給対象に含まれることも。該当する方は、離職後できるだけ早く失業保険の受給手続きを行いましょう。

長期の休職期間がある場合は注意が必要

1年以上の在職歴があっても、その間に長期の休職期間があると、失業保険受給に必要な被保険者期間を満たせない場合があります。「被保険者期間」にカウントされる1ヶ月とは、賃金の支払い日数が月11日以上(時間数なら80時間以上)の月です。この規定数をクリアできていない月は被保険者期間に含まれないため注意しましょう。

参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当について

試用期間中の解雇でも正当とされる5つの理由

試用期間中の解雇が正当とされる理由には、「病気やケガで就業できない」「勤怠不良で改善を見込めない」などが挙げられます。試用期間中に解雇されたことに不満や疑問を抱いている方は、以下を確認し、自身の状況と照らし合わせてみましょう。

解雇理由1.病気やケガで就業困難である

病気やケガで休職し、今後も仕事に復帰できそうにない場合は、試用期間中の解雇理由として正当性があると見なされます。ただし、労働基準法第19条に定められているとおり、業務による病気やケガでの休業中と休業後30日間の解雇は認められていません。また、会社側には社員の復職を後押しする努力が求められます。医師に「いずれ仕事に戻れる」と診断されているのに、会社側が一方的に解雇することはできません。

参照元
e-Gov法令検索 労働基準法
第十九条(解雇制限)

解雇理由2.勤怠不良で改善の見込みがない

事情もなく欠勤や遅刻・早退が頻繁で、会社側が注意しているのに改善の気配が見られないときは、試用期間中の正当な解雇理由になり得ます。解雇に至るまでの欠勤や遅刻の頻度に決まりはありません。会社側から指摘されているにも関わらず、勤怠状況が良くならない場合が該当します。

解雇理由3.経歴詐称が判明した

試用期間中に経歴詐称がバレた場合、内容次第では解雇されることがあるでしょう。採用選考時の履歴書や職務経歴書の虚偽は、経歴詐称にあたります。応募書類に書かれている資格や経験が業務遂行に不可欠であれば、会社側は損害を被るリスクも。そのため、正当な解雇理由として認められる可能性が高いでしょう。

解雇理由4.勤務態度が悪く改善の余地がない

「試用期間中の勤務態度が悪く、周囲とのトラブルが絶えない」といった理由で解雇されることもあります。会社側が該当社員に必要な指導をしたか、教育しても本人に改善の余地はないかが、解雇理由の正当性を左右するポイントといえるでしょう。

解雇理由5.能力不足が著しい

会社が適切にサポートしていたにも関わらず、仕事の業務遂行能力に明らかな問題があったときには、試用期間中に解雇される可能性があるでしょう。正当性のある解雇理由になり得るのは、会社が十分な研修や指導を行ったり、状況に応じた配置換えを実施したりしていた場合です。
試用期間中に解雇される原因については、「試用期間中クビになる可能性はある?原因や失業保険について解説」もご覧ください。

試用期間中の解雇として不当になり得る理由

試用期間中の解雇が不当になり得るか否かは、「会社が適切な指導や教育を実施したか」「社員の勤務態度や努力過程に着目したか」が争点になることが多いようです。以下で、不当解雇になり得る主な理由をチェックしてみてください。

適切な社員教育がないまま能力不足で解雇された

会社から十分な研修や教育を受けないまま「能力不足」と見なされ、試用期間中に解雇された場合は、不当解雇にあたる可能性があります。
入社したては仕事の流れや人間関係に慣れることに精一杯で、目に見える成果を出すのは難しいもの。特に、新卒社員や職種・業界未経験の中途社員などであれば、最初は仕事でミスをしたりうまく立ち回れなかったりするのが一般的でしょう。そのため、会社側には必要な教育や指導を実施し、社員の成長をサポートする姿勢が問われるようです。

過程に目を向けず成果のみを判断基準に解雇された

会社の指導内容を遵守し、課された業務プロセスをしっかりと踏んでいるにも関わらず、「最終目標を達成していない」といった理由だけで、試用期間中に解雇されるのも不当な場合があるでしょう。
会社側には社員が適切な業務プロセスを実施しているかをモニタリングし、必要であれば指導や配置換えを適宜行う対応が求められるようです。また、「すぐに成果は出せなくとも、将来性がある人材か」も踏まえたうえで、社員の本採用について検討する姿勢も問われます。
試用期間中の解雇に疑問を感じている方は、「これって不当解雇?仕事をクビになったときの対処法」もチェックしてみてください。

試用期間中に解雇されたら履歴書には書くべき?

前職を試用期間中に解雇された場合、その事実を履歴書に記載したほうが良いでしょう。
解雇されたとなると多少なりともネガティブな印象を与えるため、できれば履歴書には書きたくない…と思うかもしれません。しかし、たとえ試用期間でも、働いていたなら職歴に該当します。あったはずの職歴を書かないのは経歴詐称にあたり、発覚すれば訴訟沙汰に発展するか、再び解雇される可能性があるでしょう。採用の段階では気づかれなかったとしても、社会保険加入の手続きや前職との思わぬ繋がりなどが原因で、事実が明るみに出るケースもあります。
短い職歴は転職で不利になりやすく、試用期間中の解雇となればさらに厳しい目で見られる可能性があるのも事実です。しかし、後から経歴詐称が発覚して状況が悪化することを考えれば、履歴書は偽りなく書くのが賢明といえるでしょう。

解雇は大きく4種類に分けられる

解雇の種類は、大きく分けると4種類になります。試用期間中の解雇理由によっては履歴書の記載の仕方も変わってくるため、自分がどこに該当するのかを以下で確認しておきましょう。

1.懲戒解雇

横領や犯罪行為など、社内の規則や法律に大きく反した行動が認められた場合に懲戒解雇が成立します。懲戒解雇は解雇の中で最も重い処分となるため、試用期間中に判断を下す会社側の責任も重大です。

2.諭旨解雇

諭旨解雇は、本来であれば懲戒解雇となるところを、会社側の厚意で処分を軽くして解雇することを指します。長期間勤めた社員の功績や日ごろの勤務姿勢などが、処分軽減に影響する場合が多いようです。そのため、試用期間中の社員に適用されることは少ないと考えられます。

3.普通解雇

普通解雇は、懲戒解雇・諭旨解雇・整理解雇とは区別されます。これら3つのどれにも当てはまらず、労働者の勤務態度や健康状態、能力が業務に支障をきたすほど欠落している場合の解雇処分です。試用期間中に勤怠不良や能力不足に改善の見込みがないと判断されれば、普通解雇される可能性があるでしょう。

4.整理解雇

会社の経営難に伴い、人員整理を目的としてやむを得ず行われる解雇です。ただし、経営不振を理由に試用期間中の解雇が無闇に行えるわけではなく、「人員整理の必要性があるか」「整理解雇を回避するための努力をしてきたか」「合理的な理由で解雇する者を選定しているか」「労働者と労働組合の理解・合意を得られる説明を行ったか」の4要素がチェックされます。

解雇理由別の履歴書への書き方

試用期間中の整理解雇であれば、履歴書には「会社都合により退職」と表記できます。詳しくは、「会社都合退職の履歴書の書き方とは?状況別の記載方法や注意点も紹介」を参考にしてみてください。懲戒解雇や論旨解雇、普通解雇などの解雇理由については、職務経歴書に詳しい解雇理由を記載すると良いでしょう。

試用期間中に解雇された場合における面接での伝え方

「試用期間中に解雇されたことを面接で話すのは気が重い…」と感じても、面接では解雇の理由を添え、きちんと事実を説明するのが望ましいです。
解雇は転職活動を行ううえで不利になりやすいですが、「今後は同じようなことにならないよう努力する」という自省の気持ちや仕事への意欲を伝えれば、採用されるチャンスは十分にあります。退職理由は面接で必ず聞かれる項目のため、事前に伝え方を考えておきましょう。
「自分は解雇されているから…」と諦めず、その事実があっても採用したいと思ってもらえるようなアピールをすることが大切です。

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