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大学中退者の就職は厳しい?成功に近づける就活のやり方と体験談を紹介
この記事のまとめ
- 大学中退からの就職は厳しい面はあるものの、年齢が若いのでそれほどハードルは高くない
- 大学中退者の就職活動が厳しいといわれる理由は、「大卒」「新卒」にならないから
- 学校のキャリア支援を受けられないため、大学中退者は「就活のやり方」に不安を感じやすい
- 大学中退からの就職を成功させるには、就職支援サービスを利用してプロの手を借りよう
「大学中退後の就職は厳しいって本当?」「大学を中退してしまったら就職できないかも…」と、不安を感じている方もいるかもしれません。就職市場では若い人材の柔軟性やポテンシャルが評価されやすいため、大学中退の経歴があるからといって就職を諦める必要はありません。
このコラムでは、大学中退からの就職が厳しいといわれる理由やチャンスが多い理由を解説。おすすめの職種や就活方法も紹介しているので、参考にしてみてください。
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大学中退者の就職は厳しいといわれるもののできる!
大学中退者の就職には一定の厳しさがあるものの、決して不可能ではありません。就職活動のコツを理解してしっかりと対策を行えば、正社員就職を目指せます。
大学を中退した方のなかには、「中途退学」の経歴が気がかりとなり、「大学を中退してしまったから就職が不利になりそう…」と不安を感じる方もいるかもしれません。
確かに、企業のなかには学歴を採用の判断材料の一つにするところもありますが、求職者のポテンシャルや将来性を評価してくれる企業も多数あります。学歴を問わない求人も多いので、中途退学の経歴は過度に気にせず、前向きな姿勢で挑戦しましょう。
新卒枠で応募を受け付けている会社がある
大学中退者が就職を目指す際、高卒の新卒枠に応募できる可能性があるでしょう。
厚生労働省の「卒業後3年以内の既卒者は、『新卒枠』での応募受付を!」によると、国は企業に向けて、「卒業後3年以内の既卒者については新卒枠で応募を受け付ける努力を」といった指針を出しています。これにより、大学を中退した方が「高卒の新卒者」として応募できるチャンスが広がりました。
ただし、上記の指針はあくまで努力義務のため、大学中退者を新卒扱いするかどうかは企業によって異なります。応募したい企業がある場合は、大学中退者の採用方針について直接問い合わせてみましょう。
大学中退者が新卒扱いになるか詳しく知りたい方は、「大学中退者は新卒扱いになる?就活が厳しいといわれる理由と成功のポイント」のコラムも参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について
年齢が若いためポテンシャルを評価してもらえる
企業は10~20代前半の求職者に対して、「ポテンシャル採用」を行う傾向があります。ポテンシャル採用とは、スキルや経験ではなく、若い人材ならではの柔軟性や将来性に期待して採用をすること。主に10代や20代前半など社会人経験がない、もしくは浅い人材に対して行われる採用方法です。年齢を重ねればポテンシャル以外のスキルや実績が重視されるようになるため、就職のハードルは次第に上がっていきます。
たとえば、20代後半になるとある程度就業経験を積んでいる人が増えるため、スキルや実績などが評価されるように。30代になるとマネジメント経験が求められることもあり、年齢を重ねるうちに採用基準が高くなっていきます。
大学を中退する場合の年齢は、おおむね18~25歳。大学中退者の若さは採用市場において大きな武器になるので、就職のチャンスはまだまだ多いといえるでしょう。
ポテンシャル採用が適用されるのはいつまでなのか知りたい方は、「ポテンシャル採用とは?何歳まで適用される?新卒・中途との違いも解説」のコラムをあわせてご覧ください。
大学中退者の就職が厳しい・できないといわれる3つの理由
大学中退者の就職が厳しいと考えられる理由として、企業側からマイナスなイメージを抱かれやすいことや、求職者が就活に不慣れなことなどが挙げられます。
1.中退の経歴から「すぐに辞めそう」と思われやすいため
企業側は「大学中退」という経歴に対して、「大学と同じように、採用しても途中で辞めてしまうのでは」というマイナスのイメージをもつことがあります。経歴に対するマイナスのイメージから、「大学中退からの就職は厳しい」と感じることがあるようです。
企業にとって、新入社員の教育には時間と人員のコストがかかるため、「獲得した人材の早期離職」はできる限り回避しなければなりません。そのため、経歴から少しでも早期離職の懸念があれば、採用をためらうことがあるでしょう。
ただし、「大学中退=即不採用」となるわけではないので安心してください。企業側が懸念する早期退職のリスクがないと判断されれば、経歴に関係なく採用されることはあります。大学を中退した前向きな理由と入社後の長期的なビジョンを意欲的に伝えれば、企業側の懸念を払拭できるでしょう。
2.「大卒」「大学新卒」向けの求人に応募できないため
大学中退からの就職が厳しいといわれる理由の一つとして、「大卒や大学新卒向けの求人に応募できないこと」が挙げられます。大学中退者は大学を卒業していないので、求人によっては応募条件を満たせないことがあるでしょう。
大学中退者の最終学歴は高卒になる
大学中退者の最終学歴は「高卒」です。中途退学をしている場合は大学を卒業していないため、高校を最終学歴として就職活動を行います。
大卒者よりも応募できる求人数が減る可能性がある
多くの企業が新卒一括採用を行っている日本では、大卒者向けの求人が豊富です。前述のとおり、大学を中退すると高卒になるため、大卒者向けの求人は対象外になることが考えられます。学歴不問の求人も多く存在しますが、応募できる求人の幅は大卒者よりも狭まる可能性があるでしょう。
大卒向けの求人に応募できないわけではない
「大学中退者は大卒向けの求人に全く応募できない」というわけではありません。中途退学の学歴を気にしない企業や、「大卒以上」を募集していても選考を進めるうちに学歴より人柄に惹かれて採用を決める企業もあります。
年齢が若いうちは特に働く意欲やポテンシャルが重視されやすい傾向にあるため、諦めずに応募してみることが大切です。求人を見るときは、応募先の企業が何を重視しているかに注目してアピール内容を考えましょう。
3.新卒としての就活経験がないため
就活経験がない大学中退者の場合、就職活動の進め方が分からないことが原因で「正社員になるのは厳しい」と感じることがあるようです。新卒の場合、キャリア支援の一環として学校主体で就活説明会などが実施されることがありますが、中退者が参加するのは難しいでしょう。就職活動のノウハウを自然に身につける環境の整った新卒に比べると、不便さを感じる人もいるかもしれません。
しかし、いずれも対策次第でクリアできる内容なので気にし過ぎないようにしましょう。「就職活動を何から始めればいいか分からない」「情報収集のやり方が分からない」といった不安のある方は、このコラムの「大学中退者が就職活動を成功させる5つのコツ」で対処法を後述しているので、ぜひ参考にしてみてください。
また、「大学中退後は就職できない?厳しいといわれる理由や挑戦しやすい職種を紹介」のコラムでも就活が厳しいといわれる理由をご紹介しています。
就職活動のやり方が分からないときはエージェントに頼ろう!
「就職活動のやり方を誰かに教えてもらいたい!」という方は、就職・転職エージェントを頼ってみるのも方法の一つです。就職・転職エージェントとは、民間の就職支援サービスのこと。求人紹介を軸にプロによるサポートを受けながら就職活動ができるので、効率的に就職活動を進められます。
若年層向けのハタラクティブでは、大学中退からの就職を手厚くフォローすることが可能です。在籍するキャリアアドバイザーが就活のノウハウを丁寧にアドバイスいたしますので、まずはお気軽にご相談くださいね!
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
大学中退して良かった?就職した人の体験談
ここでは、就職・転職エージェントのハタラクティブを利用して、大学中退から就職成功した方の体験談を紹介します。
「大学中退して就職できる?」「就職活動は厳しいのかな?」と不安な方は、参考にしてみてください。
C.Kさん(22歳)の体験談
大学でカメラを学んでいたものの、ミスマッチを感じて中退を選んだというC.Kさん。中退後はコンビニで派遣社員として5年半ほど勤務していましたが、現状を変えるためにハタラクティブを利用することに。就活期間およそ1ヶ月で、フォロー営業として大手保険会社からの内定を獲得しました。
「スポーツカメラマンを目指して撮影を学べる大学を選んだのですが、思っていたよりも撮影に関する授業が少なく、もっとカメラを勉強したかったので中退しました。大学を中退してからはアルバイトとして5年間、派遣社員として半年間働いていました。
元々親に言われていたのと、周りの就活している友人の姿を見て、カメラは趣味にして就職しようと決めました。
20代を中心に支援してくれるのと、フリーター歓迎ということで、ハタラクティブに登録して就職活動を進めていました。もっと緊張感のある雰囲気なのかと思っていましたが、就活アドバイザーが自分と同じくらい若い方が多く、リラックスして相談できました。
活動期間1ヶ月ほどでハタラクティブから提案された保険会社から内定をいただき、思っていたよりも早く就職が決まりました。
事前のアドバイスや面接対策で気持ちの整理ができ、1人では投げ出してしまいそうなときも就活を続けることができました」
Oさん(24歳)の体験談
ダンサーになる夢を叶えるために大学を中退し、ダンスの練習とアルバイトで忙しい日々を過ごしていたOさん。同年代の人たちが働いている姿を見て就職を意識するようになり、ハタラクティブに登録して就活を開始。提案された3社を受けて内定を獲得し、第一志望の会社にヘルスコーディネーターとして就職を決めました。
「小学生の時から続けていたダンスを仕事にしたくて、練習に専念するために大学を中退しました。両親には反対されましたが、ダンサーになりたくて『ダンスは今しかできない』という強い気持ちがありました。
中退後はフリーでダンスの仕事をしながら、2年半居酒屋でアルバイトをしていました。
アルバイトとダンスの練習で寝る時間がなく、周りの同い年の人が働いているのを見て『自分は普通の人と違う』『何のために頑張っているんだろう』と思うようになっていきました。
23歳のときにダンスの仕事が伸び悩んできていたのもあり、『変わろう』という気持ちで就職を決意しました。このときに、ダンスは趣味で続けていこうと思いました。
ダンス以外にやりたいことがなくて、何をしたらいいか分からなかったのですが、それでもハタラクティブのアドバイザーの方が親身になってくれました。接客がやりたいと言ったら、細かく聞いてくれて、向いている仕事を紹介してもらいました。紹介してもらった6社のうち3社の選考を受け、すべて内定をいただいたので、第一志望の企業に入社を決めました。
自分のことをどうしようもないと思っていたのですが、ハタラクティブを利用して、選択の幅があることが分かりました」
大学中退者の就職事情
大学中退から就職活動を始める前に、まずは自身が置かれている状況を知っておくことが重要です。ここでは、大学中退者の割合や就職率などをご紹介するので、確認してみましょう。
大学中退者の割合は全体の2.1%
大学中退者の割合は全体の2%前後と、それほど高くはありません。文部科学省の「令和5年度 学生の中途退学者・休学者数の調査結果について」によると、2023年度における大学・短期大学の中退者数は5万6,710人でした。学生数に占める大学中退者数の割合は2.1%です。およそ100人の学生のうち2人程度が大学を中退している計算になります。
参照元
文部科学省
学生支援
大学中退者の就職率は33.9%
労働政策研究・研修機構の「大学等中退者の就労と意識に関する研究/学歴別 正社員就業までの期間」によると、2012年調査において大学・大学院中退者が正社員として就業した割合の計は33.9%でした。このことから、大学中退者のおよそ3人に1人が正社員就職をしていることが分かります。
新卒に比べると高いとはいえないものの、離学してから3ヶ月以内で就職に成功している中退者の割合は10.4%でした。なお、この調査は2012年の結果のため参考程度にお考えください。
参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
大学等中退者の就労と意識に関する研究
大卒者・高卒者の就職率は98%程度
大卒・高卒問わず、新規学卒者の就職率は高い水準にあるようです。文部科学省の「令和6年3月新規高等学校卒業者の就職状況 (令和6年3月末現在)に関する調査について」によると、2024年度の高等学校・大学卒業者の就職率は、ともに98%前後となっています。
下記の表は、同調査と「大学等卒業者及び高校卒業者の就職状況調査結果」の結果をもとにまとめた高校・大学新卒者の就職率です。それぞれデータの算出時期が異なるので等しく比べられるものではありませんが、参考までにご覧ください。
学歴 | 就職率(全体) | 就職率(男性) | 就職率(女性) |
---|---|---|---|
高等学校 | 98% | 98.4% | 97.2% |
大学等 | 98.1% | 97.9% | 98.3% |
参照:文部科学省「令和6年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年3月末現在)に関する調査について(p.2)」「令和5年度大学等卒業者の就職状況調査(4月1日現在)(p.4)」
年度によって多少変動するものの、大卒者と高卒者の間に就職率の大きな差はありません。大学中退者は新卒ではないため、一概に高卒新卒者と同じ就職率を得られるとはいえませんが、「学歴問わず就職することは可能」と考えられるでしょう。
参照元
文部科学省
令和6年3月高等学校卒業者の就職状況(令和6年3月末現在)に関する調査について
令和5年度大学等卒業者の就職状況調査(4月1日現在)
大学中退者の主な中退理由
前述の文部科学省の資料によると、大学を中退する理由で特に多いのは「転学・進路変更等(22%)」でした。
大学中退の理由 | 割合 |
---|---|
転学・進路変更等 | 22% |
学生生活不適応・修学意欲低下 | 16.5% |
就職・起業等 | 14.4% |
経済的困窮 | 13.6% |
学力不振 | 7.3% |
参照:文部科学省「令和5年度学生の中途退学者・休学者数の調査結果について」
「学生生活不適応・修学意欲低下(16.5%)」「就職・起業等(14.4%)」という理由も、大学を中退する主な要因といえます。大学生活以外にやりたいことが見つかったり、学生生活そのものが合わなかったりして、中退を選ぶ方が多いようです。
参照元
文部科学省
学生支援
大学中退を後悔する理由
大学中退を後悔する理由としては、下記のような内容が挙げられます。
- ・新卒として就職活動ができなくなる
- ・なんとなく辞めてしまい「卒業しておけば良かった」と思っている
- ・辞めたあと、特にやりたいことが見つからない
- ・周りと比べてしまい、世間体が気になる
- ・中退の経歴があると就職に不利になるのではと不安になる
大学を中退する理由は人それぞれ異なるため、「中退=必ず後悔する」とは限りません。「人間関係に対する悩み」「家庭の経済状況」など、やむを得ない事情で大学を中退する場合もあります。
ただし、「なんとなく辞めたい」「辞めてから考えればいい」というように、あいまいな気持ちで大学を中退すると後悔するかもしれません。前述のとおり、新卒にくらべて大学中退者の就職は厳しいと感じることもあるためです。大学中退を検討する際は、自分の将来をよく考えたうえで、後悔のない選択をしましょう。
大学中退が就職にどう影響するのか心配な方は、「大学中退は後悔する?ポジティブな捉え方や就職への影響を紹介」のコラムも参考になります。
大学中退後は何をする?辞めたあとの主な進路
大学中退後の主な進路には、下記のような選択肢が考えられます。「在学中で大学を中退するか迷っている」という方は、参考にしてみてください。
1.正社員として就職する
大学中退後の選択肢の一つとして、正社員として就職するという道があります。在学中に「将来の方向性が決まったため早く動き出したい」「若いうちからキャリアを積みたい」と考える場合は、卒業を待たずに正社員就職を目指すのも手です。
ただし、大学中退から就職を目指す場合は、大卒者と給与に差が出る可能性があることを念頭に置いておきましょう。
大卒者と比べて給与が低い傾向がある
大学中退者は、大卒者と比べると給与が低い傾向にあります。以下は、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」を参考に作成した学歴・年齢階級別の平均賃金です。
年齢 | 高卒 | 大卒 |
---|---|---|
~19歳 | 19万9,800円 | データなし |
20~24歳 | 21万7,300円 | 25万800円 |
25~29歳 | 24万3,000円 | 28万3,900円 |
30~34歳 | 26万5,400円 | 32万5,200円 |
35~39歳 | 28万2,900円 | 37万3,200円 |
20~24歳の年齢帯を見ると、大学中退者を含む高卒者の平均賃金は約22万円、大卒者の給与は約25万円となっており、その差は3万円ほどです。35~39歳の年齢帯を見ると、平均賃金の差は9万円以上に広がっていることが分かります。
高卒と大卒で給与に差が生じる理由は、学歴別に基本給が設定されていることや、大学で身につけたスキルが仕事に活かしやすいことなどが挙げられるでしょう。
なお、上記のデータはあくまで平均的な数値のため、入社後の努力次第で大学中退者を含む高卒から給与アップを狙うことは十分に可能です。「大学を中退しているから…」と諦める必要はありません。
参照元
厚生労働省
令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況
フリーターが就職活動・転職活動を始めるきっかけ
若年層向けに就職支援サービスを提供するハタラクティブがまとめた「若者しごと白書2025」によると、フリーターが就職活動・転職活動を始めるきっかけの1位は「金銭的な不自由、不安(52.4%)」、2位は「正社員のほうが雇用が安定しているから(20.6%)」でした。
アンケート結果を見ると、収入や雇用の安定性を求めて就職を目指すフリーターの方が多いことが分かります。「安定した収入を得たい」「将来に対する不安を減らしたい」など、ちょっとしたきっかけが正社員を目指す動機になり得るので、興味が出た段階で就活を進めてみましょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025
2.派遣社員・契約社員・フリーターになる
派遣社員や契約社員、パート・アルバイトなど、非正規雇用社員を選んで働く選択肢もあります。「大学中退したものの将来の方向性が決まるまで何かしたい」「正社員以外で経験を積みながら自分に合う仕事を見つけたい」という場合、非正規雇用社員として働きながら、将来について考える時間を設けるのもおすすめです。
3.公務員を目指す
大学中退後は、「公務員を目指す」という選択肢もあります。公務員になるには、公務員試験に合格することが必須条件です。受験要件に年齢制限はあっても、学歴は問われない傾向があるため、20歳前後の若い方が多い大学中退者も試験を受けられます。
年齢制限や受験できる試験の種類を知りたい方は、「大学院中退から公務員に!内定をもらう方法と成功のコツをご紹介」を参考にしてみてください。
4.起業する・フリーランスになる
在学中に起業を考えていた中退者のなかには、自分で会社を立ち上げたり、個人事業主としてフリーランスになったりする方もいるようです。あまり多くはないといえますが、「独立して自分の道を進む」という揺るぎない気持ちがあれば、起業する・フリーランスになるのも進路の一つといえます。
5.ニートになる
「心身の不調を治したい」「リフレッシュ期間が欲しい」と考えて、大学中退後にニートになる人もいるでしょう。体調を優先したり気分転換したりする時間は大切ですが、無職の状態が長期的に続くと、就職活動に影響を及ぼす可能性があります。ニートになる場合は「3ヶ月間だけ」など、あらかじめ期間を決めておくのがおすすめです。
ニートから正社員になる場合の就職活動については、「大学中退のニートから正社員へ!早めに就職したほうが良い4つの理由を解説」のコラムをご覧ください。
6.海外へ留学する
大学中退後、海外へ留学する進路も考えられます。他言語の習得を目的とした語学留学や、現地で働きながら異文化への理解を深めるワーキングホリデーなどの海外留学制度があるようです。
留学経験があれば、就職活動を行う際のアピール材料になるでしょう。
7.ほかの学校に再入学して学業を続ける
「現在学んでいる分野とは別の道に進みたい」「違う学問への興味・関心が強くなった」という場合は、ほかの大学へ転学したり専門学校などに入学したりして、学業を続ける道もあるでしょう。
ただし、学業を続けるには入学金や授業料などの費用がかかります。よく考えずに再入学して再度中退することになれば、その分の費用や時間が無駄になってしまうこともあるので気をつけましょう。
大学中退後の選択肢は豊富にあるのでよく考えよう!
大学中退者の進路は、正社員のほかに派遣社員や契約社員、アルバイトなどがあり、雇用形態だけで見ても非常に幅広いことが分かります。そのほかにも起業や留学、転学、一時的な休息など、さまざまな選択肢があるので、自分の価値観や将来のビジョンにあった選択をしましょう。
一方で、大学中退の経歴にマイナスな印象をもつ人も少なくありません。大きな決断になる可能性があるので、思いつきで行動せず、計画的に行動しましょう。
このほか、大学中退後の進路に興味のある方は、「大学中退者のその後はどうなる?主な進路や正社員を目指す方法をご紹介」や、「大学中退してよかった?メリットやその後の進路について詳しく解説」のコラムも参考にしてみてください。
大学中退から就職活動をするメリット・デメリット
大学中退から就職するかどうかを迷っている方は、中退して就職するメリットとデメリットを照らし合わせてみましょう。もし、メリットよりもデメリットのほうが上回っているのであれば、大学を中退するのを考え直しても良いかもしれません。
メリット
大学中退から就職活動をするメリットには以下のような内容が挙げられます。
大学中退から就職活動をするメリット
- 卒業を待たずにやりたいことを始められる
- 同級生よりも早く社会人経験を積める
- 新しい環境で心機一転スタートできる
1.卒業を待たずにやりたいことを始められる
大学中退後すぐに将来に向けて行動すれば、卒業を待たずに自分のやりたいことを始められます。
在学中に「学んでいることと将来やりたいことが違う」と感じれば、卒業まで学び続ける意味を失ってしまう場合も。「もっとやりたいことに専念したい」「関連性の低い分野を学び続けるより早く専門スキルを身につけたい」という方にとっては、中退の選択がメリットに感じられるでしょう。
2.同級生よりも早く社会人経験を積める
大学を中退して早々に就職した場合、新卒で入社予定の同級生より早く社会人経験を積めるのもメリットの一つです。特に、学歴がキャリア形成に影響しにくい業界では、中途退学から挑戦した際に、同世代と比べて早い段階から多くのスキルを身につけられる可能性があります。
ただし、大学新卒として在学中に内定を獲得すれば、内定者インターンとして早くから業務経験を積める場合もあるので、必ずしも中退が必要になるとは限りません。自分の目指す業界や企業の動向を確認しておきましょう。
3.新しい環境で心機一転スタートできる
新しい環境で心機一転スタートできるのも、大学中退から就職活動をするメリットといえます。
「大学の人間関係がつらい…」「思っていたような学校と違い、雰囲気に馴染めない」などの理由で、精神的につらい思いをしている方もいるでしょう。大学を中退して就職し、良い職場に出会えれば、新しい環境で自分らしく活躍できる可能性があります。
デメリット
大学中退から就職活動をするデメリットには、下記のような内容が挙げられます。
大学中退から就職活動をするデメリット
- 最終学歴が高卒のため大卒と比べて不利な場合がある
- 「中退」に対してネガティブなイメージをもたれやすい
- 中退後は学生ではなくなり社会人として扱われる
1.最終学歴が高卒のため大卒と比べて不利な場合がある
大学中退者は最終学歴が高卒のため、大卒者と比べて応募の段階から不利になる場合があります。前述のとおり、最終学歴が高卒になる大学中退者は、大卒者と比べて応募できる求人数が少ない傾向にあるのが実情です。「大卒以上」と記載がある求人へ応募しても、「企業が求める人材と合わない」として不採用になる可能性があるでしょう。
ただし、年齢が若いうちであれば学歴よりも人柄や将来性が評価されやすいので、対策を万全にして積極的に就職活動を行えばチャンスを掴めるはずです。
2.「中退」に対してネガティブなイメージをもたれやすい
就職活動の際、企業から「中退」に対してマイナスイメージをもたれやすいのも、大学中退者がデメリットに感じやすい点といえます。大学中退後に就職を目指す方のなかには、「面接で中退理由を上手く説明できず、理解を得られなかった」という方もいるようです。
特に「勉強が嫌になった」「通うのが面倒になった」など、ネガティブな理由で大学を中退した場合、事実をそのまま伝えて理解を得るのは難しいでしょう。
選考では、ネガティブな中退理由をポジティブに言い換えて伝えるのがコツです。採用担当者に「前向きな人物」という印象を与えられるように工夫しましょう。
伝え方のポイントは、このコラムの「大学中退からの就職活動に役立つ面接対策」のほか、「大学中退者の自己PRの書き方を例文付きで紹介!面接での伝え方も解説」でもご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
3.中退後は学生ではなくなり社会人として扱われる
大学を中退すると学生ではなくなるため、世間からは社会人として扱われます。卒業を待たない分、同世代と比べて社会的な責任が生じる時期が早まることは覚えておく必要があるでしょう。
学生割引や国民年金の学生納付特例制度など、これまで学生として利用できていたものがある場合は、それが受けられなくなります。
奨学金の返済を負担に感じる可能性も
在学中に貸与型の奨学金を利用していた方は、大学中退の手続きが済んでしばらく経つと、奨学金の返済がスタートします。
中退後に働いていなかったり収入が不安定だったりする場合、毎月の返済を負担に感じる可能性も。奨学金を滞納すると、延滞金が発生したり信用情報に傷がついたりするので、気をつけなければなりません。
ただし、経済的理由や天災、傷病などで返済が難しいときは、返済猶予や減額といった救済措置を受けられることがあります。万一のために確認しておくと安心でしょう。
このほか、大学を中退するメリット・デメリットについては、「大学中退後の進路とは?辞めるメリット・デメリットや就職のポイントも紹介」のコラムでもご紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
大学中退者が就職活動を成功させる5つのコツ
大学中退後の就職活動では、正社員を目指す動機を明確にしたり就職に役立つ資格を取得したりすると、採用担当者から高評価を得られる可能性があります。
ここでは、大学中退者が就職活動を成功させるヒントをご紹介するので、ポイントをしっかり押さえましょう。
大学中退者が就職活動を成功させるコツ
- 空白期間を作らずできるだけ早く行動する
- 自己分析で「なぜ正社員を目指すのか」を明確にする
- 企業研究を徹底してミスマッチのリスクを減らす
- 就職に役立つ資格を取得する
- 就職に役立つアプリや支援サービスを活用する
1.空白期間を作らずできるだけ早く行動する
大学中退後は、何もしない空白期間をできるだけ短くすることが就職を成功に導くカギです。空白期間が長いうえ、その理由を上手く説明できないと、企業側に「就職せず何をしていたのか」「将来をしっかり考えていないのでは」とネガティブな印象を与える可能性があります。
また、思ったように就活が進まず難航してしまうと、その分だけ空白期間が長期化する恐れも。大学中退の理由は人それぞれなので、一概に「△年以内の就職が望ましい」とはいえませんが、就職時期の目安を決め、計画的に就活を進める意識が大切です。
求人が多い時期を狙って行動するのも手
大学中退から中途採用枠に応募する場合は、求人募集が活発に行われる傾向にある1〜3月ごろを狙うのがおすすめです。新年度に合わせて社内に新しい体制を構築する企業が多いことから、この時期は体制強化や人員補充のために、年度初めの4月から働ける人材を求める求人が増えると考えられます。
「転職するなら何月がいい?おすすめのタイミングや注意が必要な時期を解説」のコラムでも、求人が増える時期を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2.自己分析で「なぜ正社員を目指すのか」を明確にする
大学中退後の就職活動では、自己分析を行い「なぜ正社員を目指すのか」を明確にすることから始めることが重要です。「安定した収入を得るため」や「10年後のキャリアを見据えて」など、正社員を目指す理由や入社後に成し遂げたいことを一つずつ整理しましょう。
正社員として就職したい理由を熱意をもって採用担当者に伝えられれば、中途退学者に対する「採用してもすぐ辞めてしまうかも…」という懸念を払拭できる可能性があります。
また、正社員になる目的を明らかにすることで、就職活動に対するモチベーションを維持しやすくなるでしょう。
3.企業研究を徹底してミスマッチのリスクを減らす
応募先企業について知る「企業研究」をしっかり行い、ミスマッチのリスクを減らしておくことも大事です。
企業研究とは、企業の業界内での立ち位置や事業内容、企業理念、経営方針などについて詳しく調べること。企業研究を徹底すれば、応募先企業だけでなく業界全体や競合他社の知識が身につくほか、入社後に「思っていた仕事と違った」とミスマッチを感じ、早期離職するリスクを軽減できます。
企業研究の詳しいやり方については、「企業研究のやり方とは?情報収集の方法や得られるメリットなどを解説!」のコラムをご参照ください。
4.就職に役立つ資格を取得する
大学中退後に、希望する職種や就活で活かせる資格を取得しておくと、選考で高評価につながる可能性があります。たとえば、経理を目指す方は「日商簿記」、金融関係であれば「FP(ファイナンシャル・プランナー)」のように、自分の志望職種に合う資格を選ぶのがおすすめです。
ただし、「資格を取得すれば必ず就職できる」というわけではありません。資格はあくまでもアピールポイントの一つと捉え、「それらを踏まえて企業にどのように貢献していくか」を伝えるようにしましょう。
大学中退者におすすめの資格
大学中退者の方には、ビジネスマナーが身についていることが証明できる秘書検定や、パソコンスキルの指標になるMOS、英語力を点数で示せるTOEICなど、幅広いビジネスシーンで活用できる資格もおすすめです。
どのような資格が就職時に評価されやすいかについては、「大学中退者におすすめの資格は?就職で有利になりやすいものをご紹介!」のコラムでも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
資格なしだからといって就職に不利になるとは限らない
「資格なし」が必ずしも就職で不利になるとは限りません。特に、応募に必須の条件として資格が明記されていない場合、企業側は応募者の人柄や将来性、入社意欲など、資格以外の面を重視している可能性があります。
「選考でのアピール材料がないから…」という理由で時間やお金を掛けて資格取得を目指すよりも、まずは志望動機や入社後の目標をしっかり考えることが大切。そのうえで、資格を取得するべきかどうかを考えるのがおすすめです。
資格なしから就職する際のポイントは、「資格がなくてもできる仕事はある?おすすめの職種を12種ご紹介!」を参考にしてみてください。
5.就職に役立つアプリや支援サービスを活用する
大学中退から就職成功を目指す場合は、就活に役立つアプリや支援サービスを活用するのも一つの手です。
就活に役立つアプリには、履歴書を作成するアプリや企業の口コミを確認できるアプリなど、多様な種類があります。面接で最近のニュースについて聞かれる可能性もあるため、事前に回答を考えるためにニュースアプリを入れておくのもおすすめです。
また、あわせて就職支援サービスを活用するのも効果的でしょう。特に就職エージェントは、一人ひとりに専任のアドバイザーがつき、適切な就活サポートを受けられます。
就職エージェントについては、このコラムの「就職・転職エージェントに相談する」をご覧ください。
大学中退からの就職活動に役立つ面接対策
就職活動を成功させるには、面接対策を万全にすることも重要なポイントです。
ここでは、大学中退者向けに面接対策の要点をまとめたので、ぜひご活用ください。
大学中退理由はポジティブに伝える工夫をする
面接で大学を中退した理由を聞かれたときは、大学生活および中退を通して学んだことや、大学中退後に取り組んだことなど、ポジティブな内容をアピールするのが効果的です。
大学中退者の面接では、「なぜ大学を中退したのか」という質問をされやすい傾向にあります。人によっては、「勉強についていけなかった」「途中で飽きてしまった」などの理由で大学を中退した方もいるかもしれません。
しかし、企業側はこの質問をすることで、応募者の中退理由に「懸念点はないか」を判断していると考えられるため、ネガティブな理由をそのまま伝えるのは避けたほうが無難です。採用担当者から「仕事に対しても同じように考えるのでは」と採用を敬遠されてしまう可能性があります。
中退理由の回答例
以下は、採用担当者に好印象を与える中退理由の回答例です。
「在学中に学びたいことの方向性が変化して中退を選択しました。現在は、新たな目標となった△△の資格取得に向けて勉強中で、来月の試験合格に向けて日々取り組んでいます。入社後は△△の知識やスキルを活かして御社の事業に貢献したいと考えています」
このように、中退理由だけを伝えるのではなく、前向きさや就業意欲が伝わる内容にするのがコツです。
中退理由の解答例が知りたい方は、「大学中退の理由ランキング!面接や履歴書での伝え方・書き方も紹介」でまとめているので、参考にしてみてください。
空白期間中のアルバイト経験を強みにする
大学中退後にフリーターとしてアルバイトをしていた場合は、アルバイトで培った経験をアピールするのも手です。履歴書の職歴欄には正社員経験のみを記載するのが基本。正社員経験がないフリーターの場合、履歴書に記載できる職歴がないことになります。
書類上は何もしていない期間があるように見えるのを防ぐため、大学中退後のアルバイトは、履歴書の職歴欄に「アルバイトであること」を記載したうえで記載するのがおすすめです。
面接では「正社員の仕事に活かせる経験を得られた」のように、積極的にアピールしましょう。
中退の経験から学んだことをアピールする
中退から得た学びや心境の変化を伝えるのも、面接で役立つ対策の一つです。「中途退学」の経歴は、一見するとマイナスなイメージにつながります。しかし、大学を中退したからこそ学んだ社会の厳しさや自分に足りないと感じた部分、それらを乗り越えるための工夫などを伝えれば、その経験は財産であったという印象を与えられるでしょう。
また、正社員として就職してからも壁に直面し、悩むことがあるかもしれません。そのような困難な状況のなかでも、前向きに考えたり取り組んだりした経験がある人は、採用担当者から「一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性があるでしょう。
ハタラクティブ在籍アドバイザーから大学中退者への就活アドバイス!
大学中退の経歴を面接で説明するときは、事実を正直に伝えたうえで、反省点や入社意欲などを付け加えるのがポイントです。前向きな中退理由や今後への意欲を示すことができれば、「大学中退」はそれほど大きなハンディキャップにはなりませんよ。
ポジティブな印象を与える中退理由の伝え方が知りたい、あるいは大学中退からの就活の進め方に不安がある場合は、就職・転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。エージェントでは求人紹介だけでなく、面接対策や履歴書の添削など、就職活動を総合的にサポートします。
「どんな求人に応募したらいいか分からない」と迷っている方も、私たちキャリアアドバイザーがどのような仕事があなたに合うかを一緒に考えてご提案するので、お気軽にご相談くださいね。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
大学中退者の就職先におすすめの業界3選
ここでは、大学中退者の就職先におすすめの業界を3つご紹介します。あくまで一例ではありますが、どのような業界があるか知りたい方は参考にしてみてください。
大学中退者の就職先におすすめの業界例
- IT業界
- サービス業界
- 建設業界
IT業界
IT業界は、インターネットの普及や近年加速するデジタル化にともない、IT系の技術職の需要が拡大している業界の一つです。IoT(Internet of Things)やICT(Information and Communication Technology)といった技術革新が進み、業界問わず幅広い分野でITが活用されています。
IT業界は人手不足が叫ばれているため、未経験者を積極的に採用し、一人前のIT人材へと育成するための社内教育制度を整えている企業が多い傾向です。
サービス業界
サービス業は、顧客のニーズを汲み取り満足してもらえるサービスを提供するのが主な仕事。そのため、選考では資格や学歴よりも、人柄やコミュニケーションスキルといった人物面が重視されやすい傾向にあります。
飲食店の店員やタクシードライバー、ホテルの従業員など、活躍の場が幅広いのが特徴です。「人のために何かをするのが好き」「人と関わるのが得意」という大学中退者が活躍しやすい業界といえるでしょう。
建設業界
若い担い手を必要とする建設業界も、大学中退者におすすめの就職先の一つです。
厚生労働省の「建設業の人材確保・育成に向けて(令和7年度予算概算要求の概要)」によれば、建設技術者の約25%を60歳以上が占めている一方で29歳以下は全体の約12%となっており、業界の高齢化が問題視されています。
建設業界では国を挙げて若い人材や女性技術者の確保を進める取り組みを実施しているのも特徴。今後、処遇改善や働き方改革により、労働者が長期的に活躍しやすい環境の整備が期待されているので、腰を据えて長く働きたい大学中退者におすすめです。
参照元
厚生労働省
建設業の人材確保・育成に向けた取組を進めていきます
大学中退者の就職先におすすめの職種・仕事9選
ここでは、大学を中退した方におすすめの職種・仕事をご紹介します。大学中退後に何をするか迷っている方は、ぜひお役立てください。
1.公務員
公務員とは、国や地方自治体に属して、公的な職務に携わる職員のことです。公務員には、行政事務や公立学校の事務職員、警察官、刑務官などの職種があります。
公務員になるには、希望する分野の公務員試験を受験し合格する必要があります。受験資格に「大卒程度」または「高卒程度」といった目安がありますが、これは実際の最終学歴ではなく「大卒/高卒相応の学力を想定した試験」という意味の表記のため、大学中退者も条件を満たしていれば受験可能です。
ただし、国家公務員は基本的に「30歳まで」、地方公務員は「29~30歳まで」のように年齢制限が設けられていることもあるので、受験する時期には十分注意しましょう。
参照元
人事院
試験情報
2.営業職
営業職は顧客となる企業や個人に対し、それぞれのニーズに合った自社の商品やサービスを提案して契約につなげる仕事です。学歴よりもコミュニケーション能力や提案力、問題解決能力などが重視されやすいため、傾聴力があり顧客に合わせた柔軟な対応ができる方に向いています。
就職先によっては個人の裁量に任せている場合もあるので、計画性や目標をもって業務に取り組めることが営業職の魅力の一つです。
接客のアルバイトなどで、コミュニケーションスキルを磨いた経験があれば、営業職の仕事で活かせます。詳しくは、「大学中退者の営業職への道!仕事内容や必要なスキルを紹介」のコラムをご参照ください。
正社員
営業/カスタマーサクセス
年収 300万円 ~ 480万円
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未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,プライベート重視,諸手当あり
3.事務職
事務職の主な仕事は、書類管理・電話対応・受付などです。実務経験なしや学歴不問で応募できる求人も多いので、大学中退後も挑戦しやすいでしょう。
基本的なパソコンスキルや「MOS」「秘書検定」といった実用的な資格、事務のアルバイト経験などがあると選考で評価してもらえる可能性があります。
事務職で役立つ能力を選考前に身につけたい方は、「大学中退後に事務職を目指すには?必要なスキルや就職成功のコツを解説」もあわせてご一読ください。
正社員
事務系総合職
年収 454万円 ~ 518万円
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大手企業,未経験OK,賞与あり,安定的な仕事,昇給あり,諸手当あり
4.経理職
経理職は、企業のお金の流れを細かく管理する仕事で、売上・仕入れの記録や請求書の発行、経費精算などが主な業務です。
経理は会社の資金管理にとって欠かせない職種のため、幅広い業界の求人があります。簿記の資格を保持していることが応募条件の場合もありますが、資格があれば学歴や実務経験の有無に関わらず採用される可能性も。数字に強く、コツコツした作業が得意な方におすすめの職種です。
経理に興味のある方は、「経理未経験から正社員になるのは難しい?役立つスキルや転職のコツを解説」のコラムもご参照ください。
正社員
経理
年収 252万円 ~ 288万円
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未経験OK,土日祝休み,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
5.建設作業スタッフ
建設作業スタッフは、建設現場で働く土木作業員や大工、左官、鳶職などを指します。事業によって仕事内容は異なるのが特徴です。戸建てやマンションといった住宅の建設をはじめ、オフィスビル、商業施設などの建設に関わる場合もあるでしょう。
前述のとおり、業界全体で現場作業員の高齢化が進む建設業では、大学中退者のような若い人材の需要は高め。管理系の職種に興味があれば、施工管理職を目指すことも可能です。詳しくは、「建設作業員の仕事内容とは?平均年収や求人の特徴も解説」のコラムをご覧ください。
正社員
施⼯管理補助業務
年収 317万円 ~ 490万円
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未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
6.販売・接客スタッフ
販売・接客スタッフは、来店したお客さまに声を掛けたり、商品の説明・販売をしたりする仕事を指します。応募の際に「資格不要」の求人が多く、選考は学歴よりも人物重視の傾向にあるため、販売・接客の経験がない人も挑戦しやすいでしょう。
「接客業とは?どんな職種がある?必要なスキルや志望動機の書き方も解説」のコラムでは、接客の仕事に向いている人の特徴をまとめているので、あわせてご覧ください。
正社員
【総合職】家電アドバイザー
年収 300万円 ~ 420万円
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大手企業,未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,安定的な仕事,プライベート重視,昇給あり,諸手当あり
7.物流ドライバー
物流ドライバーとは、依頼された荷物をトラックなどで目的地まで運ぶ仕事です。トラックドライバーや軽貨物ドライバー、ルート配送ドライバーなど、さまざまな働き方があります。
物流ドライバーになるためには使用する車両に応じた運転免許が必須です。運ぶ荷物の種類や量によっては中型免許や大型免許が必要になる場合があるものの、学歴は問われない傾向にあるため大学中退から就職を目指しやすいといえます。
ドライバーの仕事について詳しくは、「高卒でドライバーの仕事はできる?必要な資格とは」のコラムを参考にしてみてください。
正社員
配送ドライバー
年収 358万円 ~ 456万円
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未経験OK,賞与あり,学歴不問,昇給あり
8.IT系の技術職
ITエンジニアとは、情報技術の知識やスキルを活かし、IT関連のシステムやアプリケーションの開発、運用などに携わる職種を指します。前述のとおり、IT業界の進歩にともない技術者不足が続いているため、経験・学歴不問で求人を出しているIT系企業も少なくないようです。
未経験からITエンジニアを目指す方法については、「IT業界は未経験者も挑戦できる?おすすめな職種と転職成功のコツをご紹介」のコラムをチェックしてみてください。
正社員
エンジニア
年収 660万円 ~ 1,020万円
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未経験OK,残業少なめ,学歴不問,プライベート重視,諸手当あり
9.美容系の職種
美容系の職種とは、美容に関する知識やスキルを活かして顧客にサービスを提供する仕事を指します。美容師や理容師になるには国家資格を取得する必要があるものの、エステティシャンや美容部員などは働きながら知識・スキルを身につけることが可能です。
入社後の研修で基礎知識やスキルを学べる企業があるほか、接客のアルバイト経験を活かせるサービス系の職種のため、大学中退から挑戦しやすいといえるでしょう。
正社員
エステティシャン職
年収 253万円 ~ 354万円
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未経験OK,残業少なめ,賞与あり,学歴不問,昇給あり,諸手当あり
大学中退から就職に向けて何をするか分からないときは?
どのような求人に応募したら良いか分からないときは、自分が興味のあることや好きなことに絞って仕事を探したり、未経験者が採用されやすい業種・職種に注目したりするのが有効です。
「大学中退後の就職先におすすめの業界や職種は?就活のやり方や体験談も紹介」では、大学中退からの就職におすすめの業界・職種をご紹介しているので参考にしてみてください。
どうしてもやりたいことが分からない場合は、「やりたいことがわからない原因とは?本当にしたいことを見つける方法を解説」のコラムを参考に、自己分析をしてみましょう。
大学中退後の就職活動で求人を選ぶ際のポイント
大学中退後に仕事探しをするときは、「未経験者歓迎や学歴不問の求人に注目する」「大手企業以外に中小・ベンチャー企業にも目を向ける」「大学時代の得意分野が活かせる就職先を探す」の3つを意識してみましょう。
以下で、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
1.未経験者歓迎・学歴不問の求人に注目する
大学を中退した方が仕事探しをする際は、「未経験者歓迎・学歴不問」の求人に注目してみましょう。未経験者歓迎・学歴不問の求人では、これまでの経験・スキル・学歴よりも人柄やポテンシャルで採用されやすい傾向があります。また、社内研修や資格取得支援制度を整えている企業もあるので、就職後のスキルアップが期待できるでしょう。
2.大手企業以外に中小・ベンチャー企業にも目を向ける
大手や有名企業にこだわらず、中小企業やベンチャー企業にも視野を広げて就職活動を行うのがおすすめです。人気が高い企業は選考基準を厳しく設定している場合があるほか、有名企業であるほどライバルが多く内定獲得につながりにくいことも。中小・ベンチャー企業は大手企業ほど学歴や経験などに厳しい基準を設けていない傾向にあるため、大学中退者が挑戦しやすいといえます。
どうしても大手や有名企業に就職したい方は、ほかの会社で必要な経験やスキルを身につけてから再挑戦するのも一つの手です。
3.大学時代の得意分野が活かせる就職先を探す
大学を中退した場合、在学中に学んでいた分野に関連する就職先を選ぶと、その知識やスキルが歓迎される可能性があるでしょう。企業側からすると、「学んだことを活かして業務に貢献してくれそう」「即戦力としての活躍が期待できる」など採用のメリットを感じるからです。
大学でどのような分野に取り組んだか、何をするのが得意だったかを整理し、自分の能力を活かせる応募先企業を探してみてください。
「大学中退者が仕事探しをする際のポイントは?コツや役立つ資格を紹介!」のコラムでも、大学中退後の求人の選び方について解説しています。あわせてご覧ください。
大学中退者におすすめの就職活動のやり方
大学中退後の就職活動を成功へ導くには、ハローワークや就職・転職エージェントなどの就職支援サービスを利用するのがおすすめです。
ここでは、おすすめの就活方法とそれぞれの特徴を紹介するので、自分に合ったやり方を見つけましょう。
大学中退者におすすめの就職活動方法
- 就職サイトで仕事を探す
- アルバイト先の正社員登用制度を活用する
- ハローワークを利用する
- 就職・転職エージェントに相談する
就職サイトで仕事を探す
就職サイトとは、数多くの求人情報を掲載したWebサイトのことで、「求人サイト」や「転職サイト」とも呼ばれます。数多くの求人情報を一覧で見ることができるので、どのような企業がどのような職種の求人を出しているかを知るには、非常に役立つサイトです。
就職サイトを利用するメリットは、検索窓に条件を入力することで希望に合う求人を絞り込めたり、サイトを通じて自ら応募できたりすること。仕事探しやスケジュール管理は自身で行う必要があるものの、自分のペースで就職活動を進めたい大学中退者の方に向いているといえます。
アルバイト先の正社員登用制度を活用する
大学中退後にフリーターとしてアルバイトをしている方は、職場の正社員登用制度を利用して正社員を目指す方法もあります。
正社員登用制度とは、アルバイトなどの非正規雇用社員を正社員へ引き上げることです。職場によって、正社員登用制度自体がないこともありますが、導入している場合は面接や登用試験を経て正社員になれる可能性があります。
正社員登用制度を利用するのにおすすめなのは、アルバイト先の仕事や業界で正社員として働きたいと考えている方です。
正社員登用の仕組みに興味のある方は、「正社員登用制度とは?読み方や必要な実績・試験について解説!」のコラムを参考にしてみてください。
ハローワークを利用する
ハローワークは国が運営する就職支援機関です。設置されている地域に特化した求人を多く取り扱っているため、大学中退後に地元で働きたい方は利用してみましょう。ハローワークでは、求人検索をはじめ、窓口での職業相談や応募書類の添削、模擬面接といった就職支援を無料で受けられます。
大学を中退したばかりの20代の方には、35歳までの若年層を対象とした「わかものハローワーク」もおすすめです。詳しくは、「初めてのわかものハローワーク!対象年齢や利用する際の流れを解説」でご紹介しています。
ハローワークの利用方法については、「大学中退者はハローワークを利用できる?正社員になるための活用法」で詳細をまとめています。あわせてご一読ください。
無料で受けられる求職者支援制度も活用しよう
「求職者支援制度のご案内」によると、求職者支援制度とは、仕事を求める人が1日でも早く就職するために、必要なスキルの獲得やスキルアップを国から支援してもらえる制度です。「職業訓練」を受けることで、業務に役立つスキルや資格取得を目指せる講義を受講できます。
一定の要件を満たせば、毎月10万円の給付金が支給される場合も。テキスト代以外は基本的に無料で訓練を受けられるので、身につけたいスキルがある方は積極的に利用してみましょう。
制度の詳しい条件や対象者については、「求職者支援制度とは?受けられる対象者やコース内容を紹介」のコラムを参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
求職者支援制度のご案内
就職・転職エージェントに相談する
就職・転職エージェントは、企業と求職者を結びつける民間の就職支援サービスです。求職者の希望や適性に沿った求人紹介をはじめ、応募先企業に合わせた選考対策を行えるので、就活を効率的に進められます。
大学を中退すると、新卒予定者の就活のように大学から就職サポートを受けるのは難しいことも。就職・転職エージェントを利用すれば、専任のキャリアアドバイザーとマンツーマンで就職活動を進められるので、1人での就活が不安な大学中退者にとって心強い存在になるでしょう。
「大学中退からの就職は厳しいの?」と不安な方は、大学中退者を含む若年層に特化した就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。専任のキャリアアドバイザーが、就職相談から内定獲得までをマンツーマンで手厚くサポートします。
未経験者歓迎や学歴不問の求人が豊富なほか、条件が合えば非公開求人をご紹介できるので、「大学を中退し経歴に自信がもてない」という場合も安心です。また、メッセージアプリでのやり取りも可能なので、就職で悩んだときにいつでも気軽に相談できます。
応募書類の添削や模擬面接などの選考対策もすべて無料で受けられるため、大学中退後の就職活動を成功させたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
大学中退者の就職に関するよくある質問
大学中退後に就職活動をする場合、「大学中退からの就職は厳しいのでは?」と学歴に対する不安を抱く方もいるでしょう。
ここでは、大学中退からの就職に関するよくあるお悩みをQ&A形式で解決します。
大学中退からフリーターになるのはありですか?
大学中退から一時的にフリーターになるのは問題ありませんが、将来的な正社員就職を見据えて就活の計画を立てておくのがおすすめです。パートやアルバイトといった非正規雇用社員の場合、年齢が上がるにつれて同年代の正社員との収入差が広がる傾向にあります。そのため、フリーターになるのであれば期間を限定し、長期間にならないようにすると安心でしょう。
フリーターを続けるメリット・デメリットは、「フリーターのメリットとは?デメリットや正社員を目指す方法もご紹介」のコラムをご覧ください。
大学中退者の扱いは高卒ですか?
大学を中退した場合の最終学歴は、高卒になります。最終学歴とは、卒業していることが条件であるため、大卒とはなりません。
ただし、企業によって大学中退者の扱いは異なります。「大卒以上」を対象として募集であっても、意欲やポテンシャルが評価されれば応募を受け付けてもらえる可能性はあるので、気になる場合は実際に問い合わせてみましょう。
大学中退の経歴を踏まえた就活のポイントについては、「【体験談あり】大学中退からの就活のやり方まとめ!おすすめの仕事も解説」でご紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
大学中退をしたら人生終了なのではと心配です…
大学を中退したからといって人生が終了することはありません。年齢が若いうちは、未経験からさまざまな職種にチャレンジすることが可能です。正社員として就職後、経験を積むうちに興味のある分野が変わり、キャリアチェンジする人もいます。新卒に比べて厳しい側面はあるものの、大学中退者の就職チャンスは多いのであまり心配し過ぎないようにしましょう。
大学中退からの就活が不安な方は、「大学中退者向けの就職支援とは?おすすめのサービスと就活成功のコツを解説」のコラムでご紹介する就職支援サービスを活用してみることをおすすめします。
大学中退者は就職のために何をするべきですか?
大学中退から就職するには、「できるだけ早めに就活をスタートする」「自己分析や業界研究などの情報収集を徹底する」「面接対策を万全に行う」などが大切です。就職が不安な方は、プロによるサポートを受けるのも方法の一つ。就職・転職エージェントでは、自分に合った求人を紹介してもらえるほか、書類作成や面接対策などのサポートも受けられます。
就職・転職エージェントのハタラクティブでは、大学中退者の就活サポートを行っています。就職に関する不安や悩みも相談できるので、ぜひご活用ください。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
経歴不問・未経験歓迎の求人を豊富に取り揃え、企業ごとに面接対策を実施しているため、選考過程も安心です。
※2023年12月~2024年1月時点のカウンセリング実施数
一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。